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2022年4月 8日 (金)

音楽備忘録967 RockのスタンダードⅡ㉖

今回は色んな楽器や奏法でのミュートをテーマにしようと思うが、ニュアンスを込みにしなかったら別にRockの特権じゃないでせう。
けど歪んでもOKで感度が上がってたり、爆音になってもOKじゃないと出せないのが沢山あるんだ。

大元は強弱表現としてもっと音色をハッキリ変えたいとかから始まったんだろうが、単純に弱くとか小さくする目的以外でも使われてる処がRock特有と考えて良いんじゃないかな。
中でも私的にはDrumのミュートが象徴的で、しかし厳密には絶対的最大音量はミュートすれば僅かにせよ低下してるだろうけどさ。

処が響かない部屋で全く歪まずに録れる様になってみたら、ミュート有の方が何故かパワフルに感じられる音色になってたと。
特に近年の胴の精度の高いのがより顕著で、例え現場では生耳が歪み始めててもだから不思議っちゃ不思議な現象ですわな


けど良く考えりゃ生耳で聴いて最良になる様にしてあるんだから、聴き方が変れば逆転現象が起きてもおかしいと迄は言えなかったんだ。
又イーブンバランスさせるにはDrumにもPA必須みたいな爆音Ampが使われ出したのって、実はRockじゃ無くJazzやCountryの方だったみたいでね。

どうでも歪ませたくないとかもっと主役を目立たせる等、爆音の目的は必ずしも迫力とかじゃなかったんだ。
そんなセッティングだと可能な限り奏でたままが増幅されるから、楽器のも演奏のもミュートは小さ目とか弱目の表現にしか使えなかった。

のが電気楽器なら高感度・生楽器なら過大音量を気にしなくて良くなると、音量や強弱の呪縛から解放されてもっと色んな用い方が始めて可能になった訳っすよ。
無論Rockだってクリーントーンやノーミュートのだって使うけど、そうじゃない側が他ジャンルでは少なくとも無遠慮には使えないでしょ。

流石に今に至ってはエレキが歪んだ音色になってたからってRockに直結はしなくなったが、俺が子供の頃は(昭和40年代位迄)日本ではそんな認識があったんだ。
わ兎も角エレキでハンドミュートして弾くと無意識だとやはり音量は下がり気味にはなるが、感度次第では音量や音色よりも「音の長さ」に最も影響がある。

ReggaeでのエレキBassなんかがこれを有効活用したのの典型で、妙なもんだが余韻が長過ぎるのが邪魔だったらしい。
コレ例えば何も無いが愛だけはあるなんて曲で盛大に長く鳴り響いちゃったら、百歩譲っても王侯貴族か何かのっぽくなっちゃったりするじゃん。

この辺がフルオーケストラの弱みとも看做せ、そりゃ人数も場所も果ては楽器も変えりゃ同一人物が演っても変えられはするけどさ。
だからってClassicとかの持つ豊かな表現の優位が無くなりゃせんが、かつては無理だった表現や音色がやっと使える様になったのも事実で。

ので折角の強みは大いに活用して欲しい処だが、どうも近年本邦劣化J-POP等ではねぇ。
「繋ぐだけで何々奏法の音になるストンプ」みたいなのに胡座でもかいたのか、弾く方での使用頻度が随分低下してると感じる。

のを勿体無やと思うのはRockの特権の1つなんだって他に、打込みとかだとリアル手加減みたいに随意調節するのが酷く大変だからだ。
Drumミュートの方は概述だからここでは踏み込まんけど、例えば皮に乗せるミュートの面積違い毎に用意されてる音源とかってあったっけって。

<つづく>

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