音楽備忘録954 リアルとバーチャルの実用上の正確な比較①
近回の球と石のにも関係が深いが、近年の飛躍的なデジタル機器の普及に但し書きを付けたくなった。
価格や環境対応で最早誰にも無くなられたら困るが、弱点を知らずに時流に乗って損するのは使用者側だけだかんね。
近年本邦ではデジタルpianoの普及が著しく、コスト以上に練習環境の緩和等には大いに役立っている。
だが素人の初心者に本来必要なのは生Pianoの方で、この点については昔より環境が劣化したと言える。
外見に関しては敢えて不問としてここでは音や体感に絞ってくとして、達人のプロになる程デジタルでも構わないって矛盾があるのを先ずは指摘しとこう。(嫌がる人だって少なくないが…)
部分的に体感も含まれてしまうが音の方から行くと、あんな音域の広いのをキチンと再生するにはかなり大型のスピーカが本来なら必要だ。
そのサイズは現行品で外形もGrandを真似た大型のでも、殆どのでまだ足りていない。
基音バランスが小さ目だから通常は気になり難いが、何せ最低音がエレキBassの1オクターヴ以上低いんだから。
これを物理理論に当て嵌めるとBassで38cmなんだから、出来れば46cmウーハを使いたい。
因みにもっと小口径でもローエンドを一応出せてるのも色々あるが、効果のある帯域が狭くその上下との繋がりの悪さが楽器としては厳しい。
それ以上に生ピの特徴のアタック音の突出をリニアに出すには、瞬間最大音圧にかなり余裕を持たせなきゃなんない。
一寸意地悪にはなっちまうが生の音に触れた事の無い初心者だと、完成作品で聴ける音を「それ」と認識してても仕方無いけどさ。
でも「生の生音」にはポピュラー系のだって当然コンプリミッタ等は掛かってないし、Classic系のだって奏者と観客では付加されるホールの残響も結構違ったりしている。
つまり今はPA使用頻度が高いから誤魔化せてるだけで、尤もPAありならプロセス済みの音の方が扱いはかなり楽なんだけど…。😓
俺知りではあるが現況スタンドアローンタイプではスピーカ部等が用途如何では全く不足してるのしか出てないし、スピーカ(Amp)非内蔵タイプではそのコスト・サイズ・重量等が一般の人の計算からは大抵は漏れてんだ。
これ等をしっかり込みにするとまだ現時点では、デジタルの方が安く・小さく・軽くなんかちっともなってねえんですわ。
又正規の音を再現するのに大型のスピーカが要るとなると、体感の方も別の振動装置を用意する意味が薄れる。
それでいて一体型にしとかないと「直には伝わって来なくなる」から、最低でもフルサイズUplight程度は必要となってしまう。
さて誤解回避で弁明も付記させといて貰うけど、デジタルを頭ごなしに嫌ってはいないのよ。
只↑のだけでも万能とは言えないし、現行PCM方式の限界から最近は音質向上が頭打ちになってるしね。
もっと掘りゃ現行PCMのシステムって、そもそもオーディオ用に開発した物で楽器の音源用じゃ無い。
既にある物を記録・再生するのと「これから作る」んじゃ色々ニーズに差があるから、そろそろその部分にメスが入らないとこれ以上ってな厳しいですぜ。
<つづく>
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