音楽備忘録948 音量の正しい解釈⑨
電気・電子楽器の入るアンサンブルでの適正音量案件って、そもそもは自由に変えられるから生じてるもの。
その中で現況本邦でのポピュラー系では、不要な生楽器迄PAしちまうからこんなに面倒な事態を招いてんのよ。
この件で本当の苦労を強いられるとすりゃ、打込みのインスト物のLiveなんすわ。
歌だけでも生だったら環境と歌手に合せる事で、範囲が定まって来るじゃんか。
そんなのに比べりゃDrumsetの入ってるのなんか、ホントは序の口なんで御座居ます。
にも拘らず手に負えてない人がこんなに増えちゃったのって、この手の原理的問題には欠かせん歴史の勉強が足りていないからなんだよ。
尤もその内容は一般的な歴史みたいにご大層なのじゃなく、前半は概述だがかつて楽器に電気武装をさせた訳を一寸知ってるだけで良いんずら。
アンサンブル内での音量不足対策としては最初は人海若しくは物量作戦で、足りる迄増員するのが主流だった。
撥弦楽器だって今ではすっかりレアになっちまったが、ギターの他マンドリンオーケストラなんてのだってあるしあったんだけどね。
普通のオケへの編入ニーズが高まった時期の関係等から、非人力で賄おうとした結果なんすよ。
アコースティックのみでの改良はフルコンGrand PianoやDrumsetで既に実施されてたが、前者の場合高価・巨大且つ実用になるには大音量が出せる奏者が要る等制限が多かったのもあったしね。
故に元の目的は唯「足りさせる」のみでエレキ主体のグループが増えても、観客の絶叫対応迄は基本路線に変化は無かった。
それが覆ったのはFeedback奏法や歪ませ音色の都合で、不要でも爆音にしなきゃなんなくなった時だった。
だが今時俺みたいに球Ampの歪みのみに執着してるのとか、ウチの休養君みたいに歪み深さをFeedbackへ忖度させないのなんて完全に亜流化している。
のであるからして少なくともこんなアホヲタオヤジ達よりゃ、マトモな若い皆さんは無駄爆音じゃ無くなって無きゃ全くおかしいんですよ。
不要になって以降の何処かのタイミングで戻すべきだったんだけど、どうやら不毛な爆音競争に流れた人の方が多かったらしい。
人一倍「地がウルサイ」俺が言うのも何だけど、一部のポジション死守年増の存在も悪かったのかな。
技や新鮮味に劣ったベテランが何処かで勝ろうとして、モノホンだったら無謀爆音も当然みたいな変な猿芝居しちゃってよ。
それ以上に罪深いのが音の悪さを音量で誤魔化そうとした業界野郎だろうが、惑わされて盲信する方だって一寸情けないぞ。
実はそんな俺言い張りボテ君を見分ける方法があるんだが、他力本願で爆音を出してる奴等って地音色に恵まれて無いのよ。
多分その世代の頃から客観的な学びが不足し出してたんだろうが、音楽の迫力は絶対音量非依存なのを見逃したんだろうさ。
これ実に下らん話しでどんな爆音だって、ウルサクなくなる処迄離れて聴きゃいとも簡単にメッキが剥がれるんだぜ。
こんなのを予防するには初心者の内に東京ドームの舞台でも体験させときゃ良いんだが、先進・良心的な私設の以外で近年本邦の教育理念は堕落しきっとるからのお…。
何れにしてもこれで最も恐いのは爆音以外じゃ迫力が得られないって誤認識で、ショボイ音の為に耳を壊す道をひたすらだなんて全く救いの無いのへ陥っちまう処やね。
<つづく>
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