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2022年3月24日 (木)

音楽備忘録952 真空管サウンドの実際➌

では今回から具体的な差異に入ってくが、本質的には文章より直に音で比べるのが相応しいとは思うよ。
只「聴き方」次第で見付け易さ・気付き易さがかなり変わりそうなので、先ずはポイントから攻めてってみよう。

私的に大切だと考えてる前提条件としては極力「物理的性能は聴かない」ってのがあって、コレの方が他要素より断然明解だがその筆頭が雑音だ。
音源がPianissimoの部分等では決して無視出来る物では無いが、雑音で煮ても焼いても食えないのは再生音量で解決出来ない類のだ。

私的体験例としては比較的新しいPCの音声出力に混入が多く、っても気になるのは無音時だけではあるんだがね。
なまじデジタルでは音源がゼロなら全く何も聴こえんのが当り前なんで、極僅かなヒーンチリチリみたいなのでもヘッドホンを被ってるとどうも落着かなくてさ。

だからそんなの以外のデジタル機器ばかりに慣れてると、アナログオーディオの「しー」みたいなのも気になっちゃうかも知れない。
但しそれが大き目なのは爆音使用を前提にしてるのが大勢を占めてて、音源がデジタルであれば小音量使用が前提のではスピーカに貼り付きでもせん限り球のでも実用上はほぼ聴こえないもんなのだ。

近年では体験が随分困難化しちまったが、石のでも昔のだと球より「しー」がうるさいのもかなりあったんだ。
今でも爆音PA系のは結構な「しー」が物理的には出たままだが、一般人はそれを無観客のそれこそ「シ~ン」とした状況で耳にする機会がほぼ無いから知られてないだけでね。

宅の最安PA Power Ampなんかと来たら、「しー」の他に「ブ~ン」だってそこそこ…。😓
いやそんでもいざ演り出すと、全く問題にはならないんだけどさ。

要するにこの手合いのはAmpとスピーカの何れか又は両方が、望む音量域に合致してない方を先に疑うのがよろし。
それと最近はデジタルAmpの普及でその存在が忘れられつつあるが、オーディオ用の最大出力は爆音再生の為じゃ無かったんだ。

特に半導体系に依る増幅器では歪み限界は球より各段に高かったが、僅かでも越すと全く聴けない音になったりスピーカを瞬殺しちまったりになってたんでね。
確かに物理的性能では遥かに上へ行けてたが、実用上は球より大巾に余裕を持たせとかなきゃなんなかったんだ。

それとⅡで普通皆が感じてる音量ってのは平均音圧で、機械にとって問題になるのは瞬間最大音圧って違いがあるのにも依っている。
球では僅かな超越は「目立たないコッソリ歪み」で凌いでくれてたのが、石・半導体では瞬間的な0.1Vオーバーでもすっ飛んじまう。

尚且つ音楽的には無効でも電気的にピークが6倍とかに記録されてたら、それをバカ真面目に再現しようと躍起になっちゃうんでね。
上質なマスタリングが施されたソースでなら、平均と瞬間最大(ピーク)はほぼ2倍の範囲に収められてるもんだがね。

だから要するにⅡで石の汎用オーディオ専用ので60Wとあったら、設計想定での出力は大きくてせいぜい20W位の想定で作られてんだ。
球のだってハイエンドのでは広大なマージンが取られてるのも中にはあるが、普及タイプのでは1~2倍程度の設定のが殆どと違っている。

加えて別に使っていけなか無いが球ではヘッドホンAmp用ってのは、増幅素子自体としては今迄の処出現していない。
要するにⅢでつまり設計想定再生音量の範囲が球以外のより狭く、不便っちゃ全くご尤もですがね。

けど適正範囲で鳴らしてれば雑音面でも実用上の差はほぼ無く、違うのは大きさ・重さ・発熱・消費電力だけ。
って随分損失ばかりが色々多いけれど、「音」だけを重視するとそんなでもタップリお釣りが来るんですよ。

<つづく>

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