音楽備忘録931 RockのスタンダードⅡ⓱
今回は今本邦の基準だとヲタ領域扱いされそうなのへ突入するが、ポピュラー系で個人の特定をするの等には超重要なのをひとつ。
理論・技術面からは邪道だし、傍目にはかなりどうでも良さそうな癖みたいなのなんだけどさ。
古くはThe Venturesが色々駆使してたコケ脅し(大失礼)みたいな、「テケテケ」等の非正当系の小技がターゲットだ。
生真面目に考えりゃそんなの遊びでしか無いし、楽曲自体に対しては大して貢献してないのも確かに少なくない。
けど微に入り細に入り譜面通りを要求されるのとか、複雑だったりで遊ぶ余地の無いのにはこんなのは入れられない。
或は主要顧客が理屈で聴いてる様なのだと、ホントは結構良いスパイスになってても余計な物扱いされるかも知れない。
又ルールを無視して変な音を出そうにも、楽器の種類に依って出来る範囲にかなり差がある。
これにも関連して最近私的に痛感させられてるのは、本邦Organ奏者のらしさの劣化だ。
日本ではエレクトーン等の電子楽器の開発・製造・普及の影響もあるんだろうが、オールドタイプのHammond Organで折角開発された数々のギミック奏法が省かれちゃってて。
今やエレクトーンの内実は足鍵・シーケンサ付きシンセも同然だから、仕方無いっちゃ仕方ねんだろけどよ。
Organでしか(そりゃ実際機種の影響も大きいが)出来ない技ってのがあったのに、それを無視したんじゃ只のキーボーダーやんけ。
具体例としてはRock系ならJohn LordやStevie Wonder(こっちは主にClavinetでだったが)の、ほらあの音程の良く分からんパーカッシブなヤツとかですよ。
これ生・電気・電子を問わずPiano系だとどんなに瞬間的に出鱈目こいても少しは音程が聴き取れちゃうから、普通に弾いた時との落差が↑みたいにゃ出せねんですよ。
今本邦じゃ認識が低いんで敢えて私論としとくが、オリジナリティにとっちゃ下手すりゃ最重要ポイントやがな。
決まり事の特にないこんな部分にこそってか譜面に殆どマトモ記せないにも拘らず、パーソナリティは露骨に表出する訳だからね。
尚且つほぼ個人の感性だけで成り立ってるから、真似は出来ても全部そのままパクるのは不可能ってのも大きいんじゃないかな。
ほんで私体験ではあるがその手のを最も演り易いのがエレキGuitarで、アンサンブルの編成からもジャンル的に最も入れ易いのがRock系だと思うですよ。
だからって必ず絶対入れなきゃ駄目って事ぁ無いけど、前述Organ奏者の今昔比同様とても象徴的な部分なのは論を待たんとね。
要素的に似てて別のには例えば曲を始める前の口カウントなんかもで、サンプルはエレキのと併せて次回に譲るが声やその調子は個人特有のにしかならない。
数え方からして本来はある程度お約束はあるものの、その集団内でさえ通用すりゃ構わんって点で特定集団の固性みたいなのすら現れたてりもするじゃない。(例えば大枠だと何語だったかとか)
っつうか専業の指揮者が居たらそんなの不要だから、大抵はしないし出来ないよね。
この面からは小規模アンサンブル特有のとも看做せ、一寸屁理屈臭が強いがサウンドバラエティ等に劣るのを補ってすらいたりすんじゃね?。
<つづく>
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