音楽備忘録940 音量の正しい解釈⑦
前回迄が一応「物理的な音量だけで音楽に出来る範囲」で、影響力は強大だが案外大した事は出来ないのはお分かり頂けたでしょうか?。
平均音圧や密度を上げると音色にだって影響は出るから、確かにそれだけを見ると量だけの変化じゃ無いけどさ。
だが音色変化を目的で施すのとは別物で、それは常に美味しくなる方に転んでないので分かると思うんだ。
只音量と音質・音色との相互関係のヒントにはなってて、ここからが今回の新展開!?の本筋になんねん。
昆虫の保護色みたいな現象は音にもあって、音色が近似だと分別が困難化するよねえ。
でそれは物理科学的には音質・音色の事案なんだが、音楽として人が捉えると必ずしもそうはならない。
どうも良く聴こえない・ハッキリしないのが気になるだけで、気楽に聴いてる人にとってホントの原因が何かなんて知った事っちゃない。
ので最もシンプルな理由→音量不足から疑い始めるのも至極当然で、逆に汚音色が主犯でも耳にうるさきゃ兎に角下げてと思うのも自然な反応だ。
お客さんとしては嫌いなのは聴こえない方が好都合だからそれで良いが、作る側としちゃアンサンブルの都合が絡んでマイナス1パートになっては困る方が多い。
或は物凄く嫌と感じたのの為にあっても良いのも聴こえなくなる位下げられるとか、何れにしても聴取環境以外のあらゆる理由で再生音量は聴者が支配してるのだ。
これの例外はPAオペレータ(Mixer氏)の居るLiveで、演者でも聴者でも無いのに勝手に独占的に支配出来るって特殊な立場なんだ。
それからすると現況本邦の待遇やら人選は酷いもんだし、任される側の意識だってちっとも足りてやしない。
が今回はその話しじゃないんでそれとして、私的には小音量でもとても不快なのと爆音でも心地良いのがあるのを先ずは知るのがお勧めだ。
私的体験からだと俺言い「音色マジック」は、「どうしてこんなに歪んでるのに他の歪んで無いのより美しいんだろう」から始まった。
その音源はDeep PurpleのアルバムMachineheadなのは概述なんで詳細はここではスルーするが、そこから物理的音量や分析的音色以外に聴こえた感じを支配する存在があるらしきを知った。
その後今コンビを組んでるのとは別の近所の従兄の巨大エレキBass Ampの音で、音域や音色次第ではかなりの爆音でも快適なのがあるのを体感した。
それだって本項以前述の如くシチュエーションの影響が大きいのも並行して知ってったが、兎に角聴こえに対して音量と音色や音質のどちらが主因かは安易に判断すべきでは無いと痛感させられたんだ。
とは言え今振り返れば偶然この件に関しては好環境に恵まれてたらしいんで、誰もが早期には気付けなくても仕方無いとは思うんだけどね。
けど例えば生楽器奏者の多くは自分が奏でた音をお客さんの位置で聴けないとかあるんで、立場の違う人と無策で居るとどんどん感覚がズレてっちゃたりする。
一般認識では非騒音のClassic系の生Piano(しかも上手な奏者)だって、聴きたく無い時に近くでガンガン演られれば少なくとも俺には自分の汚太鼓音より喧しい。
そもそも好みの支配率が高いから絶対値を求めるのは無理があるが、音色次第で耐えられる大きさが変動してるのは間違いの無い処。
それからすると少々珍妙だが練習時等は体を壊さんギリギリの爆音で、本番ではなるべく多くの人が受容れられる控え目な音量にするなんてのも手かも知れない。
これって少なくとも現代本邦の一般状況とは真逆なんで、かなり強く意識しといても日常的に実行するのは大変そうだけどさ。
本番時は平時より興奮したり戦闘モードになってたりで、本人無自覚でも限界値が勝手に上がっちゃってたりするからねえ。
<つづく>
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