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2022年2月27日 (日)

音楽備忘録927 RockのスタンダードⅡ⓰

毎度乍ら何も気にせずフレージングなんかへ言及すると、趣味や時代に合わないからと敬遠されるやも知れない。
にも拘らず年寄りのお節介覚悟で記したのは、6弦Guitarの音域・音階等の制約があるからなんだ。

中には並外れて手が大きく指も長い人も居ようが、特別な肉体を持合せてなけりゃ鍵盤楽器みたいに自由には行かない。
良く云やそれがらしさにも繋がっちゃいるんだが、折角良いのを思い付いても再現不能なケースは鍵盤等より多めとなり易い。

Classic系ではそれを上手く料理して、伴奏とメロを同時に奏でるのが腕の見せ所ともなってるけどね。
但しこれへ縛られ過ぎれば今度は弦楽器特有の小細工が幾らも出来なくなるし、「ほぼそのまま演れる曲」もかなり限られてしまう。

となりゃ思い切って「省く」事を追及してくしかないが、実は単音にならない限り省いてもそんなに変わって聴こえない場合もあるのよ。
その一因にコードボイシングの比重の高さがあって、極端一表現すりゃ「普通に押えたコードの一部を弾いてるだけだった」みたいになってっからなのよ。

実際にはフルコードの時とは少し指が違ってたりゃするが、かと言って全く違う押え方なんて出来ねんだ。
鍵盤では指先等が過大じゃ無い限り別のを押えてるのが邪魔になったりゃ滅多にせんが、普通どう欲目に見ても親指以外はネックの下側からしか出せないかんね。

するってぇとかなり自動的にパターン化しちまって、少なくとも咄嗟に簡単に押えられるのなんてったらフィジカル的には多分両手の指で足りる程度に絞られちゃうんだ。
決して自分で探すなとは言わないけど、故にサンプルから知ってった方が断然楽だし早いん。

その実情の一端を前回生贄曲ので紐解いてくと、オープンA又はGコードの一部(2,3,4弦)と○マイナーセブンスの一部(同じく2,3,4弦)とはボイシングが完全に同じなのだ。
これ前者のは一見Aなら指3本使っちゃうし、Gなら開放弦だから関係性が見え辛い。

俺も弄り始めの中坊の頃は不慣れだし今よりもっとチビで手も小さかったからピンと来なかったが、実は隣り合わせののを全部別の指で押える方が狭さから難易度は高くなるケースの方が多いんだ。
色んなフォームのコードを色んな場所でやろうとすると、ローポジションでは巾がハイポジションでは長さ方向が他の場所より激狭になる。

その自然発生的な対応として最初は薬指だけで、その後は人差し指だけで3本押えるのを会得してったんだ。
一方上記後者の方は人差し指のカバーする弦の範囲(本数)が違うだけで、独立して押える中指と薬指は完全に一緒。

つまり人差し指で3本以上押えるのさえマスター出来てりゃ、殆ど普段の押え方のままで只「1,5,6弦は鳴らない様にする」だけなんすわ。
この様な俺言い「省略戦法」は弦本数が減る程楽に自由になるんだけど、近年本邦では1,2の次はいきなり全部ってのが多数派でね。

状況次第で6弦を押えるのに親指を使うのだってあるってのに、両極端なサンプルしか見付け難くなったのが気になってさ。
まあシンセの飛躍的な発達や打込みの併用も可となりゃ、昔みたいにGuitarだけで頑張らなくたってどうにか出来てはしまうんだけどね。

只もし知っててやろうと思ったら簡単に出来る人迄使わないんじゃ、色々と勿体無いしアンサンブルの形が限定されちゃうぞ。
でその例として分かり易くて低難度目のとなると、この技の黎明期のがお勧めなんで又々済まんがカビ臭い昔のがってなっちゃっただけなんだ。

<つづく>

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