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2022年1月26日 (水)

音楽備忘録895 Drumハードウェアへの私的妄想&現実的解決策➓

こごては恒例の前2回の補遺からになるが、どっちも基本的には振動に関する案件なので少し整理してみよう。
Cymbal類等と太鼓の胴ではそれ自体が発音体であるか否かの違いがあるんで、その部分は分けて考えてこう。

かつての弦エレキでの余韻長さオリンピックみたいなブームのが教訓になりそうで、発音体の振動特性の純度を高めるには土台は微動だにしないのが良いのは確かだった。
けれど共鳴のし易さ・独特さの観点からするとそれでは片手落ちで、極端に施されたのなんて太鼓に置換えりゃ「胴無し」にしたも同然。

↑の様な作りにするとボディの材質・大きさ・重さ・構造等の差が幾らも出なくなってしまい、音響装置としての理論的な完璧には近付けても楽器としてはつまらん物になっちまった。
これを避けるには余韻長さだけに捉われず、本項でならハードウェアも音源の一部と考えた方が相応しい。

とは言え発音体とそれ以外の部分で賄われてる割合や量がまちまちなんで、各楽器に応じた最適解を求める処が腕の見せ所になるんじゃないかな。
では太鼓の方へ戻ってくとこちらには例外的存在があり、Rims若しくはそれに類するTomホルダがそれだ。

広義には独立Standに乗せたのだとかストラップで吊下げたのも含まれるのがあるが、鍵になるのは「胴を直接は支えて無い」事だ。
私論ではあるが概述の如く「発音体の影響をより受け易い胴」、ってのが和太鼓比では洋物の特徴だからだ。

それからすると特に薄胴のにはヤワなホルダ・Standの方が合ってはいるが、共振周波数の設定が不適切だとそれがチャラになっちまうのが一寸厄介な処。
これの生贄として大胆!?にも従兄宅のTAMAのセットへケチ付けちゃうが、Tom⇔Stand間の部分は適度な撓りがあって余韻性能は抜群だ。

がホルダベース(若しくはStand)側が堅固過ぎる為か、叩かれ方に応じた音色の変化量に乏しいのだ。
尤もメーカ側の設計思想と俺の趣味が不一致なだけと言われりゃそれ迄の話しだろうが、半端に撓る箇所があるお陰でこれの保持部の劣化の早いのは皆に共通だからね。

どゆこってすかったらコレが原因で叩くとTomはプルプル振動するが、それをホルダベースとの結合部だけで負担させてるのがね。
昔のみたくその先もヤワだったら所謂「応力の集中」を避けられてたから、結果オーライなだけだったにしても劣化・摩耗箇所が分散してたんすよ。

尤もⅡで考え方次第じゃ注意点が少なくて良いとも看做せなく無いが、もし好みに合わせて硬さを調整したくなってもその余地が無いんですよ。
それとは別にそもそも「Drum台の硬さ」ってのが欠損気味で、最近じゃ大昔のみたいなグラグラぶよぶよの頼り無いのは激減しとるだうろがのぉ。

とは言え設置する床が常に微動だにしない分厚いコンクリばかりじゃ無いんだから、何処迄Standを堅固にするかには絶対これを加味しとかなきゃイカン筈なんや。
しかもバスドラマウントのだとどうしたって下の胴の撓りは避けられんのやから、中間部だけやたら固定したってご利益が少ないんすよ。

現代の技術を駆使すりゃ共振周波数を事前計算で出しとくのは可能になったが、使われ方の巾に節操が無いとなるとこれも無効化する場合が出て来る。
ので私論ではあるが体験その他も含めると、実用上支障の出ない範囲でヤワ目に出来てた方が楽器としてなら結果が良いみたいなんだ。

<つづく>

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