音楽備忘録880 録音でのプロとアマの違い⑦
では研究価値のありそうなのをこれから提示してくが、今回は機材のセレクトをテーマとしよう。
何時まで経っても平民に手の届かないのも残っちゃ居るが、体験的にはやはり時代が下る程そんなのが減り続けてるのは確かだよ。
目的次第で様々ではあるし俺の趣味性も皆無じゃないが、先ずは真空管機器にもっと興味を持って頂きたいのでありんす。
貧なのでアイデアが浮かんでもどれもを即試出来ないのは苦しいが、例えばエレキGuitar内蔵のBooster兼用BufferをNutube化してみたいなんて野望もあったりする。
球ってどんなタイプのにせよ基本的に振動耐性に乏しく大飯喰らいだが、その中ではNutubeがもっともマシなんでね。
音的耐振動性の不利はPickupやエンクロージャの上へ直設置したAmp Headだって中々のもんだから、何とか同じ様に処理出来たらなぁなんてさ。
とは言え最大限に上手く行ってLiveでも使用可能となりゃそれ位で限界で、雑音源の少ない環境下だったら内蔵する程近付けられなくったってへっちゃらなのだ。
そうなると俄然選択肢が拡張し先ず増幅素子(ここでは真空管)本体の価格からして、上記N君だと¥5,500なのが最安¥1,000位からと⅕に低下する。
尚且つ↑は発端に過ぎないんで使用条件の厳しさが緩和するとかなり影響が大きく、Live使用を前提としなければ今だって誰にでも手が届く範囲の代物なんだ。
とは言え最新半導体機器の方が便利で用途も広いのに何故こんなに推すのかったら、録音物の方がLiveパフォーマンスより長く「そのままの状態」で残るからなんよ。
この先は実体験が無いと少々納得し辛さそうだが、例えば’70年代のLiveだったら当時として平均以上の音質だったら特に問題にはされない。
ってのは実はそうじゃ無かったとしても当時の録音機器のとか、PAの低性能のせいでそんな風に聴こえたのかもなんて逃げ道がLive記録にだったらあるからだ。
その反対にStudio録音では未だにBeatlesが使ってた、NeumannのMicが最高峰の座に君臨してたりする。
別分野で近似例を挙げるなら「時間外の外食の水準」だとコンビニやファミレス等のチェーン店普及前は、昼間なら町一番の不味いラーメン屋でも深夜には酷く有難く感じられたとかね。
或は電子レンジ普及前だと家庭の夕食時間に遅れて帰宅したら、冷や飯にしかありつけなくても全く普通だったとか。
要するに色んなのの進歩・進化がハイエンドでは無くローエンドの方が絶大なんで、Studio録音だと今から数年間なら大丈夫な音質・音色なんて妥協をしちまうと先々ロクでも無い目に遭う事必定なんす。
更に現代だと好み一切不問で誰にでも関わって来るのがデジタル音質の弱点で、極一部金満君若しくは大幸運君以外には業務用アナログ録音機を使えるチャンスなんておまへん。
のでデジタルの弱点補填に使えるのが、廉価版球機器位しか無いってのがこの件の真相なんでありんす。
何を隠そうアタシャ貧だからこそ当初はバーチャルシミュレーションにはかなり期待してたんだが、リアルの球の音を知ってる身からするとどっちでもいい部分は大巾な改善が見られたものの肝心な部分が全然でしてね。
特にFairchild 670についてはあっしの身分じゃモノホンは絶対無理なんで祈らんばかりの気持ちだったんだけど、俺言い「トランス柔軟剤」の部分がからっきしでねぇ。
ついでだからこれの次善策も披露しときゃトランスの代用になるのは、コンプリミッタ限定なら増幅素子よりアナログフォトカプラの威力の方が大きかっただす。
ったって掛けたくない分はそれじゃ困るんでどうにかしてトランス自体を探してみたっけ、絶滅こそして無かったが高価過ぎてお話しにならんかったとです。
けどこれにも裏技紛いのがあって楽器用真空管Ampに「入ってるの」だと大して割高で無く、Ampごと買わにゃならんがバラ買いするよりかなりリーズナブルなんす。
Mic Preの方では残念乍らトランスレスが多いんでこの手は無効化しちゃうけど、それに対しては球コンデンサが昔より普及版が売られる様になったし随分増えたんでそっちでとか。
<つづく>
« 音楽備忘録879 RockのスタンダードⅡ➎ | トップページ | 音楽備忘録881 纏めて録るかバラして録るか?⑨ »
「音楽」カテゴリの記事
「PA」カテゴリの記事
「ギター」カテゴリの記事
「電気」カテゴリの記事
「ベース」カテゴリの記事
「鍵盤」カテゴリの記事
「真空管」カテゴリの記事
- 音楽備忘録2011 楽器音色一般のイメージと実際の違い㉒(2025.02.17)
- 音楽備忘録2007 楽器音色一般のイメージと実際の違い㉑(2025.02.13)
- 音楽備忘録2005 ’70年代Rockの浦島太郎㉗(2025.02.11)
「録音」カテゴリの記事
「Mic」カテゴリの記事
- 音楽備忘録2007 楽器音色一般のイメージと実際の違い㉑(2025.02.13)
- 音楽備忘録2001 ’70年代Rockの浦島太郎㉖(2025.02.07)
- 音楽備忘録1999 楽器音色一般のイメージと実際の違い⓳(2025.02.05)
- 音楽備忘録1987 楽器音色一般のイメージと実際の違い⓰(2025.01.24)
« 音楽備忘録879 RockのスタンダードⅡ➎ | トップページ | 音楽備忘録881 纏めて録るかバラして録るか?⑨ »
コメント