音楽備忘録889 ケーブルの話し③
ケーブル接触に依る雑音混入の続きになるが、インピーダンス次第で影響度が変るのへフォーカスして行こう。
オーディオ系由来の高級ケーブルの俺的には失態、又しても「分断化」がその根底にあると考えられるのだ。
現代では電気楽器以外でハイインピーダンスのなんてほぼ絶滅してて、故にこれの実体験が無い≒ハイインピーダンスの使用実情を知れないにほぼ直結している。
その中でも特に「ハイインピーダンスのままじゃ無いと困る」理由が最大の焦点で、具体的にこの苦難に一定以上直面しないと脳内で理論を凌駕するのが困難な様だ。
何せあらゆる所で低雑音化と伝送の質を上げる為に、長年苦労してインピーダンスを下げて来た膨大な歴史があるんでね。
電気屋的にはわざわざ不利な旧式のを非推奨とするのは当然で、俺言い「電気楽器音響学」とか「電気楽器音響理論」ってカテゴリの概念すら日本じゃほぼ未普及だしさ。
だが本来なら汎用電気理論の他にどの分野でもそれ用のスキルがもっと要る筈なんだが、中身じゃ無く学歴だけで履歴書すら読み飛ばしてる有様だからな。
結果的に近年本邦ではどちらさんでも相応しい者が担当してなくなっちゃって、業績が振るわなくなるのも至極当然なんですがね。
だからってこちとら時には死活問題になるんで迎合なんてしてらんないが、音色が変わってもローインピーダンスにして構わんなら一気に解決しちまうだす。
管球式以外のオーディオ用のケーブルだったら、接触に依る雑音混入は末端順位の要件になってくれる。
但し例外が皆無な訳では無く、Micやヘッドホン・イヤホンでは例の俺言い「糸電話効果」が残存している。
つまり電気的に無関係になってても物理的な方が残ってて、これもハイインピの件と近い位そこそこ大事なのにアナウンスが僅少だ。
これも含めここからはパート別の必要条件へ進めてくが、楽器では系統次第で混在してる処が他と違っている。
先ずは条件の変動がほぼ無い方から行くが、歌・Drum・打込み等では殆どオーディオ用のと同じに考えて構わないから現代では楽ちんグループだ。
Drumには大枠で生のと電子式のがあるが、大昔の極一部の電子パーカッションを除けば方式が違ってもインピはローのばかりだ。
インピはほぼハイ側固定にはなるがGuitar・Bass類も、特殊なのを除けば楽器用Ampへ繋げられる都合でそう思っときゃ良い。
厄介なのは鍵盤系で、特に所謂マルチキーボーダーの方はロー・ハイ両方のの常備が必須だ。
奏者的には鍵盤のタッチとか機能の違い程度に感じられるが、機械的には異常に巾が広いんですよ。
中でも電気楽器系のがややこしく、設計時期等で「繋ぐ相手」の想定が違ってたりするからね。
例えばもう全く作られなくなって久しいけど、YAMAHAのCPシリーズ(エレアコ方式の)みたいなのはそんなにローインピにはなって無い癖に繋ぐ相手はハイのの想定になってない。
Fender Rhodes等の所謂エレピは真空管Guitar Ampに繋いだって何とかなるが、CPでそれをしちまうと本来の音色は殆ど得られなくなる。
要はエレアコタイプだからなんだろうが、エレアコでもGuitarのだったらGuitar Ampへ繋がれる想定が殆どので一応はされてるんだけどね。
音域の広大さや登場時期のPAの様式(鍵盤系はPA出し)もあって、そうしといた方が便利だったんだろう。
かなりカビ臭い余談になるがそんな中Nena(Band)のヒット曲のシンセが、Ampに繋いだ様な音にしてあったのがその当時は一寸斬新だった。
尤もかなりLo-Fiになっても珍しゃOKと考えての事かどうかは知らんが、鍵盤奏者の一存で選択出来る様な代物じゃ無かったよ。
今時先ずそんなお間抜けさんは居ないとは思うが、知らず考えずに不一致ケーブルを使ってるせいで「アイツはロクな音がしない」なんて思われてたら不幸ですわよ。
<つづく>
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