音楽備忘録876 録音でのプロとアマの違い⑥
前回みたく既存業界の内情がほぼオワコンなのを露骨に記したからって、もう全く夢が見られなくなったと慌てて嘆く事無かれ。
客観的には単にゴールドラッシュのブームが一旦終息しただけで、過去の目立つ成功例にばかり惑わされるからイカンのよ。
この手の事象って時間経過に依って過去が神格化されてるのもかなりな影響があって、例えば野球選手の年俸と成績とかを比べると良かんべ。
↑へ杜撰大王独特の価値観を強引に加えるが金銭的には今の方が高評価になってっけど、名誉的には過去の足元にも及ばない程世間全般の認識は低下してると思うんだ。
って必ずしも選手に責任は無いんだが「あれだけ貰ってその程度」って、貰いが多きゃどうしたってそう感じちゃうやん。
そうこうしてる内に経営自体が苦しくなったりお客が慣れて飽き出して…、どんなに業界自体は潰れない努力をしてても浮き沈みの波は必ず訪れるがホントはそれで極普通と。
俺個人はこれに対し適性もあって経済面の方を妥協してるが、こんな状況下でもビジネスとして成立させたいなら態度とミスゼロと戦略に専念するしかないだす。
但し呉々もお断りしときたいのはビジネス力が凄いってなれたら、芸術的実力の方はそれよりかなり低く維持されがちなんで業態を変えずに継続させるのは無理でごんす。
なのでもし音楽にしか取り柄のない方がビジネスに走ると危険で、特に高校すら途中で投げ出して望んだりすると中年以降の人生が無くなりまっせ。
これって主に大人の責任で追いやられるのが殆どだけど、高校野球とかで頑張り過ぎて才能を浪費するのと同じよ。
等とほざきつつそれがちゃんと実感出来たのは家庭や子供を持ててからだったんだが、「プロだから特殊な生活」って思い込むのが最も危険かも知れない。
確かにどの分野にだって特殊性はあるけど、メシも食わずトイレにも行かず眠らなくて良いんなら誰だってかなり上手く弾けたって珍しくも何とも無いんだよね。
アマとプロの真の差って環境面でそんな部分では大した差は無いのに、醸し出せる音のレベルに歴然の差がある様な状態をホントは言うんじゃないかってさ。
例えばJazzやRock界では過去に創作の足しになると思って薬物に浸った失敗があったが、その時期を越えて生き残れた奴等は最低でも当時より「控え目」に出来たからだしょ。
これの具体例として今日はJohnny Winter氏を生贄に捧げるが、やはり完全に転換出来た人より早目に亡くなってしまったな。
そもそもはヘロイン中毒が発端で、その治療に使ったメタドンの副作用が結局は根源的死因になったらしい。
折角自ら過ちに気付いて改善してったのに、中毒が重かったが為にその負債にやられたんだよ。
他のお仲間ではヤク中の次にアル中になったのが多いが、現況では同じ悪でも分散してる方がマシみたいだね。
それは兎も角彼等の世代でそんなのが多かったのも、多分Beatlesがたまたま大当たりしたんでつい無理しちゃったんだと思うんだ。
それと比べると今はミュージシャンになれなかったからって昔の黒人みたく一生奴隷てっ事ぁ無いし、世間比で全盛期のBeatlesみたいに富も称賛も突出したりゃ出来ねんだから。
残念乍ら現況業界はRockには底に近いが、こんな時だからこそじっくり研究したり落着いて追及したりは出来るんだよ。
Beatlesが一旦Liveを止めてStudioに籠ったものの、完全な通常営業へ復帰せずに解散した一因にこれもあったんだろうし。
<つづく>
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