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2022年1月13日 (木)

音楽備忘録882 ケーブルの話し②

さて前回の流れから今日は使用中に動く電気楽器に相応しい、ケーブルの要件を整理してみよう。
普通先ず気になるのは音質や耐久性だが、併せてワイヤレスにも少々触れとこう。

俺自身は表向きは望まぬインピーダンスの変化・内実は貧が為、幾らも大人しくしてられない癖にワイヤレス機器は未だ未所持が続いている。
一般的なストンプで歪ませてるならインピ案件はほぼ無関係になるが、録音で使えない(若しくは使わない)のより両方に使うのに予算を回さざるを得ないしね


それでいてある理由から自分からは所謂高級シールドを全く買わないんだが、これこそが今回の話しの核心なんだ。
前から薄々気付いてはいたが仲間の大盤振る舞いから、その類のを貰ってより確信が持ててしまった。(大変有難かったですが…💦)

頂いたのはどれも超高性能な優れ物で、誰にでも直にハッキリ分かる程音質の良い物だった。
だがフトしたキッカケが元である不都合が判明し、折角の優れ物も使用時を著しく限定する様になってんだ。

勿体付けずにそろそろそれを晒すと、接触時にそれが雑音として入ってしまうからなのだ。
当初は以前述「糸電話効果」でPUに伝わったのかと思ったが、試しにケーブルだけを繋いでそれを指先で弾いてみたらしっかり音が出ちまうじゃありませんか。

万一劣化が原因でそうなった可能性もあるんでネットを漁って調べてみると、この手のケーブルの開発経緯にある共通性があるのに気付いたんだす。
それは源泉がオーディオ系だった処で、あちらでは伝送特性に特化して磨きを掛けるだけでさして問題にならないんですがね。

人がぶら下げて使う楽器とかだと完全静止状態になんて滅多に無いんで、動いて音が出る可能性のあるのの方がもっと困るんすよ。
電気的に伝わりが良い材(ほぼ金属)って高純度高密度になるんで、そうすっとCymbalや音叉等それ自体からして「良く鳴る物」になっちまうだよ。

実際に曲げ強度も強めになりがちで、その面でも不自由を来す事もあるしね。
これって良く思い出してみればMic用のケーブルでも同傾向があって、置いとかないヤツにはケーブルの柔かさの方がもっと必須なんざんす。

ここで重要なのがケーブルの外装と芯材の両方が一定以上に柔軟である事で、主に外は俺言い「糸電話効果」への芯材(電線)は俺言い「接触鳴き」の耐性に寄与してる。
エレキみたいなハイインピーダンスだと接触音の根絶は原理的にどうせほぼ不可能ではあるが、どの程度伝えきれてるかよりコン・ポン・ボソみたいなのは誰にでも一発で分っちまうやん。

なので常時最良の環境下で演れる人なら兎も角、狭隘でゴチャ付いた所での方が多い俺みたいなのには伝送性能特化品はマッチしてくれへんのどす。
この件海外でだって一寸そんなだが、私的には日本で楽器音響界が不当に低く扱われてるのも大いに災いしてると感じられるよ。

かつて若い一時期にはカタログスペックの絶対値を盲信したりしちゃって、米のより日独ののほうがどれも優れてるじゃんなんて悦に入ったりもしてたがね。
想定範囲の広さみたいな点で多民族国家の強みが自然と出たのか、何故ずっと米が世界を席巻してるのかの一端が垣間見えた様な気もすんだ。

趣味性とか風情みたいな面では欧州やアジアののほうが味があって好ましいが、井の中の蛙になり過ぎるとそれすら活かせなくなるのでね。
只これにスポットを当て¥数万の高級品と一緒に公開実験するにはかなり勇気が要りそうなんで、弱小発信で広めるのも厳しそうだ。

なるべくなら暗黙の了解みたいに水面下の知識にはしたくないが、だからって購入者だけが不具合を負担するんじゃ癪に障るんだす。

<つづく>

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