音楽備忘録864 録音でのプロとアマの違い③
今日は俺にとっちゃプチ鬼門の「ミスの取り扱い」に言及するが、本邦一般のプロ界では体裁最優先が長らくデフォ化しているが…。
実際単に変な誤った音になら、誰でも一聴瞭然なのからすりゃそれも分からんくないすが。
しかし工業製品の規格適合とかと違って、どんなに含有量希少でも音楽は一応芸術で御座居ます。
物理・理論的な瑕疵より芸術面での誤りの方が本来致命傷で、僅かでも費用や時間を負担してでも聴きたくなる魅力が足りなきゃミスの有無以前の話しだと思うんだよ。
勿論俺みたいに内容だけに注力してるんで多少の粗相は…なんて甘えてちゃアカンけど、ライフラインとか生活必需品の類と同等に扱うのはあまりに無理がある。
にも拘わらず悪態突きゃ内容をどうにも出来んもんだから体裁で誤魔化して…、かどうかは敢えて知らんぷりしとくがね。
さてこんな風に吠えると時流にも真っ向から逆らってるから異論も多かろうが、アマだったらどうなら容認されるのかを考えてみりゃ少しは分かって貰えるんじゃないかな。
例え魅力不足でも多忙な生活や仕事の合間に作ったのに、ノーミスに仕上がってたらそれだけだって喝采に値するじゃないの。
体裁だけでもプロ並みっつうのが、機材・スキルその他あらゆる面で大抵は不利な中でそこ迄持上げたんだからさ。
だいいち今はプロアマ問わず客観比較では、楽器実演奏より低スキルで誰もが打込みが可能なんだからねえ。
故に暴論大王語録としてはミスだらけでも、先ずはもう一度聴いてみたいと思わせてみろ…なんてね。
まっそれは現実的には乱暴過ぎてアウトだろうけど、その位優先順位を堅持してるとパフォーマンス以外の様々な部分にも違いが出て来るんですよ。
その1:使用機材
例えばBeatlesならNeumannのMicとFairchildのリミッタが有名だけど、全部が全部それで録られてなんかいねんだわ。
無論必要時にはそうしなかったら成立しなかったのも少なくないが、幾らMicは伝説の名器っても当時の時点では100%非Rock用のだ。
リミッタなんかもっと縁遠くて、ラジオ放送送出し用のなんだぜ。
そんな当時は完全な魔用となったのも、Micを近付けたら生で聴こえてたのと違う変な音になっちゃったのを戻そうとして試行錯誤した結果なんよ。
当時の時点でそんな魔用をしてるのなんて他に皆無だったから確かに象徴的ではあるんだが、彼等が米人だったら恐らく違う機材で同じ質の音を出してたに違いないさ。
それ処か居る場所次第で選べる機材が極限られてたから、今より同じ機材で全然違う音を作ってたのがやたらと多かった。
その2:使用人材
人間の事を使うだなんて今じゃ完全に言葉の暴力になっちゃうが、敢えてそう言いたいのにも訳があんねん。
黎明期の場合分かる奴出来る奴がとっても少ねえんで、応援要請して来て貰えるのが何時も殆ど同じ人物になっちまってたんだ。
すると実は内心嫌いな人だろうと趣味が合わなかろうと、我慢してそいつ等にお願いするしか無かったじゃん。
これでもっと問題になるのは本来なら適してなくてもってのがあって、その分は編曲や録音方法等他で合せるしか無かったんだよね。
だからって選べる先が増えたし方法論も確立した今に昔みたいな無茶する事ぁねえが、機材・人材等の選択を優先し過ぎると自分達の音じゃなくなるよ。
現況ではまだ「音色の著作権」ってのが特定の以外には無いに等しいから、罪にこそならんだろうが…。
<つづく>
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