音楽備忘録834 Rockのスタンダード⓮
前回先にチョーキング関連で出しといて、これから漸くRock Bassのスタンダード。
って毎度の逆順で済まないが昨今はRock Bassの定義が複雑化してると思うんで、そこから一寸ボヤいときたかったんで宜しくと。
初めに俺はBass以外のパートも殆ど同じ位演ってるのと編曲には多く携わって来た故、各パートに対して恐らく偏り僅少と敢えてお断りさせて頂いた上で進めてきたい。
古い思想でもあろうが歪ませたエレキGuitarって最早仮に王道では無くなりつつあったとしても、現在本邦の天皇制みたいにRockだと未だ象徴ではあると思うんだ。
その都合から一般的には新味やバリエーションを欲しがった際、従来からBassや鍵盤系がらしさとしては犠牲になり易いのだ。
なので現代的なBand等で重宝されるのは何でも屋だし、俺自身は早くから非メイン設定の指弾き(一般的な2フィンガー以外も含む)やスラップも節操無く使用して来た。
だがしかしうっかり一般論での演奏技術に惹かれ過ぎると、案外簡単にRockらしさって失っちまうもんなんだ。
俺の場合はそれが悪運だけ強し君のお陰か偶然難を逃れられたみたいで、見方次第じゃ無駄に強く大きく弾くのを捨てられなかっただけなんだけどね。
尤も一寸前迄は一般論でのテクの低さを嘆いてたりもしてたんだが、こうもBassだけでそれらしいのが減って来るとねえ。
世間ので特に歪ませやコンプ等に頼らずとなると、近年はホントにご無沙汰になって久しいのは淋しい限りで御座る。
これが又編曲家の立場からだと結構問題で、典型的なRock曲でBassスタートのが作り難くなってんじゃって。
そこで先ず単体でのRockらしさのを先に提示して、単体ではあまりらしくないのは後でとしてみたい。
ではコレも敢えて私的としとくが、そもそもBass単体でのRockらしさとはから行ってみよう。
Drumや鍵盤と比べると程度は軽くなるが、やはりテクよりも味に忖度するってのが基本だと感じている。
歌物比率の高さも関係してるだろうが、細かいのより骨格のしっかりしてる方が必要ってな感じかな。
それとClassicの独奏のなんかに顕著な聴くのに耐え得る範囲で弾く都合の優先容認が、Rockではかなり厳しく許すべきじゃ無いと思っている。
この点Rockは純粋に聴くものってよりゃ「一緒にノレるもの」だからで、この辺が特に昔の日本では誤認してる音楽家が少なく無かった。
なぞるだけなら確かにテクレベルが初歩的でもRockだとやれたりするが、その本質は如何になるべくシンプルでも聴き飽きなくするかに注力したものだったんだけどね。
本国と違って日本ではそれ以前からシンプルなのが主流で、複雑なのに当時は今より飢えてたからなのかも知れない。
内部事情としては単に一番弾ける奴がLead Guitarに回っただけの結果でもあったろうが、もしかしたらその辺がRockが「Pops内の1つのファッション」みたいな存在に扱われた元凶ではと考えている。
その実例を1つだけ挙げとくと例えば乱暴な程ワイルドに鳴らしても聴ける音にするのって、実際に演ってみると下手なバカテクのより遥かに難しいんだわ。
Guitarなら歪ませりゃ歌ならシャウトさせりゃ、内面的には粗暴にしなくてもワイルドさが出せる。
それ処か歌では肉声には単純にどなるってのがあるんで、充分な差別化(音楽的かどうか)を図れないとRapとか掛け声扱いになっちゃうけどさ。
リズム隊や生ピではその様な手段が使えない分、音のではあるが服装では無く体形で解決みたいな必要性がある。
実際には単なる体力勝負だけにはならないが、生身の肉体だけでサイボーグと戦う様なもんだからね。
一般的に考えられてる楽器のテクとはひと味違う部分で、寧ろ究極のテクが実は必須だから難易度が高いんですよ。
只微妙なのは求めて無い欲して無い聴者には大して意味が無かったりするんで、苦労して習得出来ても儲けが少なくて割が悪いんだ。
その代り露骨に歪ませたり叫ばなくても、らしさが出せる点では特筆ものなんですがね。
<つづく>
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