796 消失した個人的史跡➎
鉄道もだがこう見えてって実際どう見えてるか知らんが、かつてはそれなりのカーマニアだったんで前回後部のデザインの話しの続きをば。
この件には自動車と限らずブランド名やそのロゴ等との関係も深く、ポッと出の得体の知れない会社じゃ無いのを示すには大事な部分だ。
DysonやTESLAみたいに掃除機や電気自動車の大ヒットで比較的短期に名声を轟かせるのは稀だし、今の処良くても数年後にそれを維持出来てるかはまだ分からない。
だとすると折角長く続いてたならそれも凄い武器の1つなのに、我が国の大多数は目新しさにばかり翻弄されて平気で歴史や伝統を簡単に破棄する悪癖が多々見られる。
車のデザインには機能やサイズからの制約は確かに何時だってあるけれど、それだけで簡単に「良い形」を作れるもんじゃ無いと考えてんだ。
どんなデザインにしても長所と短所は必ず混在するんだから、「短所の場所を移動させる」だけでは質の向上なんて望めない。
故に結局は方向性や一貫したコンセプトってのが大切で、特に近年本邦ではそれを放棄したのが多いから低迷してるんだと思うんだ。
丁度新型フェアレディZが発表されたからこれを生贄として進めてくと、私的ではあるが価格とサイズの大き過ぎるのがホントは不合格なんですよねえ。
昔比だと日本でもサイズや排気量での税負担格差は縮まったが、未だ5ナンバーと3ナンバーの区分けに変更は無い。
外国では全く同じ区分って無かったと思うし、片や日本の道路の規格自体に根本的な変更は無いしね。
それからすると5ナンバーサイズで最高峰を目指すのにも大きな意義があって、幾ら一番売れるのが米だからって3ナンバーサイズにしちゃったら国内でのヒットは遠のいて当然なんだ。
で「巾だけ3ナンバー」ってんなら外車にも沢山あるから、色々不利が少なく無かっても独自の個性でもあったと思うんだよね。
3ナンバーに関しては他の多くのも含めて無謀な変更だったと感じてて、宅の車庫の巾を拡張不可能なんでより実感させられてんだ。
その上安全・快適装備の充実が必至だったにしても売値も高くし過ぎたから、他所を借りなきゃなんないとなるとユーザーには二重の負担増となるんだぜ。
大元は為替レートのご利益から安さで勝負に出てたとは言え、それだけでずっと賄えてた訳でも無いんだ。
それがかつて為替の影響の小さい地域での英国製小型車等との競争に現れてて、まあ今じゃあ部品も作り方も何処でもほぼ一緒になっちゃったけどさ。
売れて調子に乗ったか知らんがホントはその時から今迄の間にデザイン面等の研究を、もっと深く掘っときゃ良かったんだがサボっちまったのかな。
いよいよ昔みたいにゃ売れなくなって慌てて付け焼刃で弄り回した挙句、本来のコンセプトを失くしちゃったんだろうね。
Zの場合原点は車体はコンパクトカーサイズなのにエンジンはセドリックサイズってのがミソで、酷く単細胞な発想だけどそれが案外色々良かったんだ。
これって庶民が買えるスポーツカーとしては稚拙だが重要な手法で、スポーツカーとGTの両方の要素を欲張り過ぎたら駄目なのよ。
決して絶対では無いにせよGTってな基本金持ち用の車で、今だってF1カーにはラジオやフォグランプすら付いて無いでしょ。
確かに値段が近似なら装備の充実してる方が喜ばれるけど、幾ら至れり尽くせりでもあんなに高きゃそんなの当然やんけ。
海外じゃ極一部以外軽は売れないってのも俺には眉唾で、大ヒットは難しいにしても他国に作れない小ささってホントは凄い武器なのにね。
高価格でも大きくても構わんのなら日本より米等の方がその道のプロ、寧ろ燃費と壊れ難さだけで今の量を売ってるのは立派ではあるが…。
<つづく>
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