音楽備忘録770 Micの魔流用⑥
ここからは虚々実々ない交ぜになっちまうが、一旦の締め括りとして可能性の探求について触れとこう。
クリスタルイヤホンのアコギPUの魔流用も大昔のミニLiveで事足りただけではあったが、一応原理的には市販品と大差無い方法だったんだ。
と云うより俺の場合は原理から辿った挙句、振動→外力に依って発電する物を手持ちから煮繕った結果に過ぎなかったんだ。
その中で今ポピュラーなのったら所謂「圧電素子」ってのがあり、電子アラーム等の「ピピピ」を出してるのがその金色の薄いヤツだ。
他にもライターの火花を生み出す源に使われたりしてるが、こちらは出力用の電線をどうやって取付けるかが難しい。
ので元から電子回路用のの中から探す方針に変更となったが、それを差引いても一般的な薄べったいのだと今度は振動を上手に拾わせるのに難があった。
出力線もだが一番の課題は固定方法で、完全に固定しては振動を拾い難くなるから駄目。
だからって全くフリーにしていては目的の振動を他所へ逃がしてしまうし、他の不要振動の方へより反応しちまうかも知れない。
これを避けるには平面形状が却って仇で、そこは出すのと入れるのでは条件が正反対に近かったんだ。
そこで俎上に上るったら古いのばかりなのは何だが、旧式イヤホン以外だと非カートリッジ式のレコードプレーヤのピックアップ等が適している。
そう云や過去に何かの書物でエレキ胎動期にレコードPUを魔用したなんてのも散見したが、弦楽器用コンタクトPUってそこから来てるんだよね。
今はホントに逆用してるのは多分無いとは思うが、ドームツィータとダイナミックMicのユニットって見た目は瓜2つのがあったりする。
尤も概述「高域になる程振幅が小さく」なってエネルギー量が減るから、ツィータじゃ極端な低能率になって駄目だろうけど。
でも耐音圧で途方に暮れる程だったら、場合に依っちゃ「ウーハでバスドラ」みたいなのは却って好都合だったりもしたんでしょう。
但しこれも概述の如く「ウーハの最低共振周波数」が問題で、これが高いとローエンドを拾えなくは無いけど後処理が面倒になるんだ。
例えば40Hzが欲しいのに最低共振が80Hzのだったとすると、80Hzに対しての方が敏感に反応しタップリ拾えてまう。
併せて中低域も増やしたいなら丁度良いが、俺みたいにローエンドだけしか要らないんだとEQやFilterでCutしなきゃなんない。
削るだけで済みゃ良いが低感度な部分だけ残すんだから、かなり小っちゃくなってSN比が俄然不利になる。
とやはり専用じゃ無い弱みは付いて回るんで、少なくとも単独使用で賄うのは厳しいケースが多い。
けれどもそれ位可能性の低いの迄視野を広げとかないと、独自のとか新しいのってな中々見つけられないもんなんだ。
概述の従兄宅の「階段バーブ」(地下への階段をエコーチャンバとして使う)は偶然何とかなっちゃっただけで、実験成功率は良くてせいぜい数%ってのが実情だ。
それが分かってて従兄へゴリ押ししたのは独自性からで、そこでしか得られないのと欠点があってもリアルの強みがあると考えたからだ。
Micやエコーみたいに対象が多岐に渡るのだと、リアルだろうとバーチャルだろうと全てに対して欠点無しにするのは不可能に近い。
ならば欠点より利点の方で判断・選択してみようってのと、後で改良するにもその功罪が分かり易い方が先の見込みあるんじゃないかと思うんだ。
<その内つづく>
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