音楽備忘録760 楽器の明瞭度の話し❾
前回記した明瞭度に有効なオクターヴ倍音、見逃がし原因の追記と実現方法をば。
そしてこれが有力候補なのは不動でも、状況次第で適さないケース等も。
何らかの不足を感じて音質修正する時って、大抵は先ず単体で聴いて様子を伺うよね。
これって間違っちゃいないし必要なプロセスではあるんだけど、アンサンブルを意識すると寧ろ全体を聴きながら調整した方が良い時だってあるんだ。
勿論逆順にするだけで単体での確認は必要で、調整結果があまりに奇抜だったら可能な範囲で戻すとかさ。
して何で時には逆順の方が良いかったら、負けてる部分の特定がし易くなるから。
してⅡで実はここからが少し厄介なんだけど、他パートが迷惑な音色!?になってて駄目って事だってある。
それがどんなのってば必ずしも極端なのとかじゃ無くって、音色貢献度が低い或は殆ど無効なのに余計なのがタップリ入ってる様なヤツだ。
俺が音圧競争と共にこの手のを忌み嫌うのは、全く必然性が無いのに殺しちゃったみたいなのと同じだからだ。
私的には最も荒んでた時期でも「殺し以外なら何でも」なんてほざいてたが、生き物が生きるのに完全無殺生なんて不可能なのは分かってるつもりだけどさ。
だからこそ必然性が無いとか不要なのにってのはもっての外で、けど既にOK出しちゃってたパートだと後からは一寸弄り辛いわな。
特にそれ演った人が目の前に居たりすると中々気まずいが、全体の最高を求めるなら躊躇しててはあきまへん。
又この辺は奏者全員が録り慣れてるかどうかでも左右され易く、どっかのオッサン達みたいにコンビが長いだけでフィットするもんでも無いっす。
アンサンブル全体としてのサウンドイメージの標榜が必要で、これが不足気味だと毎回コロコロ変動が出たりするねん。
変わっていけねってもんでも無いけれど毎回奏者も楽器も違うんなら未だしも、同じメンバー同じ機材だったら幾らも音の本質的な部分は普通そんなには変わらないじゃん。
違った側面をとかこないだのは山で今度のは海でみたいなのは大いに可能だが、こんなのの逆に平気でなるようじゃ自分達の音が無いだけって事だかんね。
標榜(目標とかテーマも含む)が少しづつ進化するとかそう云うのは一向に構わんが、例えばもし俺の音が急に細く繊細にでもなったりしたら「アイツもう長く無いんだ」とか思れそうだ。
今迄に無かったとか違うのを求めるのは良いし必要なんだけど、小手先のじゃ無くて内容を優先にしてないと思った様な結果って得られんもんよ。
この先は次回送りとしてオクターヴ倍音ってちゃんと鳴らせてたら、とっても良く「溶け込んじゃってる」から「これがそう」と意識するのが難しい。
ではどうすりゃ過不足を見つけられるかを1つ例示しとくとして、録られてるのよりわざとナローレンジにして聴いてみるとか。
これって大昔の録音なら自動的にそうなってたから、録っとけない基音の分を仕方無く2倍音で代用してたのと良く似てる。
大昔と今じゃ再生機器の平均性能にもかなり差があるから、必要となるオクターヴ倍音の割合は違って来るけどね。
普通のとナロー再生ので極端にパートバランスが変る様なら要修正で、全く同じ物を只違うので聴いただけに感じられたらセーフって感じ。
コンセプト次第じゃ想定外のボロいので聴く様な奴には俺様のBassは聴かせてやんない、そんな勇者が居ても特に問題は無いがね。
状況如何では思い切った割切りが必要な際もあるが、現代水準では何等かの補填を施すのが定石だろう。
何れにしても全くそんな風には思って無かったのに、もし聴こえて無い時があったりしたら淋しいだしょ。
<つづく>
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