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2021年9月

2021年9月30日 (木)

音楽備忘録777 風変りなMic位置➍

お次はエレキGuitar Ampの実例へ進めてくが、毎度の今更パターンだが何を基準に「風変り」と感じたり感じなかったりしてるかにも触れとこう。
これは狭隘過ぎて誤認の多い認識との闘いでもあり、ぶっちゃけ超専門的観点に立てば風変りなんてそもそも存在しないもんなんだけどね。

取敢えず本題から始めるが、先ずはエレキ(電気楽器)のMic位置だ。
近年はLiveじゃ無くても指向性の鋭いMicでも、最も異音混入確率の低い超Onがデフォになってるね。

加減するとしたらスピーカユニットの中心からのズラし加減程度で、これは低・中・高各帯域のバランスを取る為に行われている。
だがスピーカエンクロージャの設計からしたら超Onの方が本来はアブノーマルで、「設計通りの音」を得るにはもっとMicは遠ざけないと駄目なのよ。

Drum程では無いにしても完全なパーソナル向けの以外、楽器Ampは至近距離での聴取なんて前提にされてない。
ってこんなのそもそもスピーカ多数派の共通事項で、手が届く位の距離をデフォとしたのの一般化はかなり近年になってからなんだ。

但し生聴取時にGuitar以上の音域のだとその低域部分は、リズム隊等に負けてホントは出てたのが分からなくなってる事も少なく無い。
これがアコギなんかパターンは逆だがもっと顕著なもんだから、On収録時にそのMicに近接効果があったらLow Cut Filterを噛ます方が多い位だ。

なので半分は嘘の音でも適度に削れてくれた方が助かる様な際なら、スピーカ形式に不一致な超Onも裏技としてはアリってだけなのよ。
Bassと比べりゃそんなに深刻じゃ無いし、そもそも最近BassはLine録りデフォで体験機会が激減してるから気付け難いのも仕方無いんやが。

で Guitarの場合中域にも結構この「位置や指向性」の影響は及んでるんで、Mic位置に「近く」の選択肢しか無い状態でスタートすると「その先」を全て喪失しちまうん。
Guitarって独奏時以外はそんなにローエンドを必要としないのが多いけど、高いったってBass比で「たった1オクターヴ」だす。

この部分をもし気にしたらエンクロージャタイプや場所にも依るけど、最悪は「最も遠くなる位置」迄Micを離さなきゃ駄目な場合すらあるんだよ。
これが今でも一部のLiveや昔だと偶然救われてたのは、他楽器用Micへの回り込みで補われてただけなんだ。

と吠えつつ狭さもあって俺は普段は超Onばっかなのが毎度の微妙さだが、密閉型でダクトが無く容積が無駄!?に大きい癖に板厚が薄いエンクロージャを常用してるせいもあるんだ。
私的にはどっちかったらGuitarでもローエンドを欲しがる方なんで、もしもっと普通のタイプのを持ってたら多分超Onになんかして無いと思う。

処でここ迄の文面には実際には大きな影響を受ける残響の件が省かれてるが、それは無響室に迫る程響かないハコ以外じゃ超Onにしても混入排除が出来ないからなんだ。
ドライとウェット(実音と残響)の比率等なら距離でも加減出来るが、ハコのと全く違うEchoを後掛けするには一寸でも入られると明瞭度その他をかなり阻害してまう。

俺の環境ではこれの逆しか例示出来んが、最後に参考に付記しとこう。
ひょんな事情で録音に対応したGrand Pianoを置いた関係で、時々Classic系の録音をする事もある。

Classic時代には無響室なんて無かったから、どんなに狭くても部屋の響きはなるべく付加しときたい処。
だがどんなにMicを遠ざけても殆ど音が変わってくれず、かと言って同居してるDrumsetの共鳴もClassicじゃ利用したらおかしいから天然残響付加はお手上げだった。

因みにBeatlesのCome Togetherのみたいなのの真似はそれで少しは行けたが、広さ感は単にハコの寸法がゼロメートルじゃ無いって程度にしかなってくんない。
結局は響いても響かなくてもどっちかで制約が出るんで、ニーズ次第で場所を変えなきゃなんないのは同じだった。

のでアンビエント目的以外で安易にMic距離を選ぶのは愚ってもんで、利益より損失の方が多い場合だってあるのは知っといた方が良いと思うな。

<つづく>

2021年9月29日 (水)

音楽備忘録776 ジャンク部品の話しⅫ

近年は小型化と共にその内部も集積化・ブロック化が著しいんで、ジャンクなんて取っといても生かせる機会は年々減りつつある。
そんな中でも古典物以外で可能性の高めなのが、PCなんで再登場になるが締めに残りを行っとくわっと。

PCでも独立タワー型か一体ノート型か等でかなり差はあるんで、最も交換可能箇所が多いのから先に記そう。
タワー型では単に変えられるとすれば極論だとケースの中身全部が可能で、滅多に無さそうも現時点ではまだたった1回だけだが近い体験を実際にした事があった。

これは過去述落雷被害に遭ったのがそうだから稀ではあるが、その時はOS更新時期等とのタイミングの事情で中古を探すより有利だったんだ。
コンセントは刺さったままでも電源はOffだったんで、HDDだけは皆生き残ってたのよ。

つまりある程度の法則性はあっても何処がどれだけ逝かれるかは決まって無いんで、確率の高い箇所から心構えを持ってはおくべきだが実際どうなるかはいざなってからと云う訳。
これも踏まえると最も心配すべき箇所ったらOSの入ってる所謂C:¥のHDDで、これが逝かれると不親切なソフトや無頓着過ぎる使用者だと溜め込んどいたDataも一緒にパーになるのが一番痛い。

ここから半自動的に一体型の方へ話しが流れてくんだが、HDD本体サイズの差(通常タワーは3.5、ノートは2.5inch)と放熱性能の差から一体型の方が短寿命になり易いんだ。
最新のSSDだとこの弱点はかなりチャラになってるが、メーカ完成品ではまだ暫くは気を付けないと普及価格帯のでは最新モデルでもHDDのままのが散見される。

世間一般での認識だとHDDより充電池・画面・キーボードやタッチ機能の方に先に気が行くだろうが、目に見えないのと最悪時Dataを喪失されられるんだからHDDの方がおっかないのよ。
又これが厄介なのが未だかなり当たりハズレの巾が広いもんだから、新しきゃ無事にはちっともなってくんないのがさ。

私的だがこれまでの体験に依ればハズレのは大体5年以内に駄目になり、それを越したのだと容量や速度の都合で使える場面は激減したものの最長のは15年を超えて一切変化無しとなってるよ。
幾ら元気でもあんまり古くなると規格が合わなくなったりするから何だけど、Data流出の危険性からもHDDは使い潰すつもり位の方がお勧めなんでゲス。

サブ機が無くて絶対に止まったら困るなんて場合に、電池だけの問題だったら取敢えずコンセントに繋きゃ済む。
これより先は大抵はスペアを用意しなきゃならなくなるが、OS入りHDD(稀にSSDでも)以外は借りるなり買いさえすればすぐに臨時復旧が可能。

だが万一心臓部の影武者が不在だと認証を含むOSの入れ直しからとなり、最低でも丸半日潰れてそれでいて漸く入口へ辿り着けるだけ。
なのでPC自体の予備は無理でもそんな時こそ、Cドライブの内容コピー済みのスペア位は用意しときたい。

そのスペア用は理想は新品だが、折角用意しといても何年も登場機会が訪れないかも知れない。
訪れない方が無時だった証にゃなるが、その時間が長きゃ新品が何時の間にか最低でも新古品に成り下がる。

と考えて来ると取敢えずスペア用は、ピンチヒッターでも構わないんじゃないかってね。
そこへもしジャンクが使えたら手間のみで¥0で済むんで、やる気だけであっさり準備出来ちゃうぞ。

実際には接続規格・速度・容量等色々な差異で、残念乍ら何でもって訳にゃ行かないけどさ。
一世代前程度のの生き残り品だったら大抵は大丈夫だから、依頼したいリサイクル業者の関係で許されない等以外は抜いて残しとく価値があると思うんだ。

これが他の多くの機器だと、電子工学やハンダのスキルが無きゃ実行不可能。
なので近年に残されたド素人が今すぐ挑戦可能な、数少ないチャンスのあるヤツなんですよ。

<この項一旦終了>

2021年9月28日 (火)

音楽備忘録775 Rockのスタンダード➊

近年になる程所謂懐メロに洋楽ポピュラー系が無視されてるんで、ちっとも相応しそうでは無いがそれを体験から綴っとこうと思う。
個人的には地上波TVは元々期待薄だったが、それなりに頼りにしてたFMラジオ放送すら聴く頻度がほぼ皆無になったのに由来する。

確かに昔と違って自ら調べれば簡単に情報獲得が可能になってるが、それが出来るのは名前を知って興味が湧いてからの話しだ。
本来紹介が必要なのは僅かしか耳にした事が無くその名も当然未把握で、けれど何だか気に入ってる様な段階の人達だと思うんだけどねえ。

現に幼少期に耳にした中に未だ未解明のが残ったままで、長年探してても見つかっていない。
かつてはヲタ性の強い番組でそれが分かる事もあったのが、令和になって完全に途絶えたですわ。

実際どの程度政治とか業界の圧力等が作用してこんなになってるか俺は知らんが、アホガキだった俺が今に至れてるのはかつては「目立つ所に親切なオジサン」とかが居てくれたからだ。
具体的には海外ならWolfman Jack・国内なら糸居五郎から小林克也辺り迄が俺には先生で、これは音楽に限らず他に興味のあった分野でも同様だった。

鉄道なら小田急ロマンスカーを作り出した人達、自動車ならかつてテレビ神奈川(TVK)で「新車情報」って番組に出てた三本和彦氏なんて下手なお笑い番組より遥かに痛快だった。
これの前者は実務と平行しての趣味誌への寄稿で「現場の本人の声」そのものなのが貴重で、後者も開発者を呼び付けてユーザー目線で無遠慮に毒舌を浴びせてたのが特筆ものだった。

何れも単なる一方的な批判で無いのが近年のと大違いで、取敢えず不満はぶつけてみるがそうせざるを得なかった真相が明かされたりしてたからね。
案外出来るのに見落してたのに対しては素直に謝ったり、改善の約束をしたりと中々建設的だったな。

音楽の方は小林克也氏以外のは殆どがラジオだったが、何れも郵便投書に依って市民と直接繋がってたのも見過ごせない。
今だって無くなっちゃいないものの変な忖度や選別がどれも多過ぎで、ありのままに正直にやってるのったら俺知りだとダルビッシュ有のTwitter位しか無くなっちゃてるよ。

これについては是非皆にも猛烈に違和感を覚えて欲しいんだが、専門性が高いと最終的には当事者本人じゃ無きゃ無理故ド素人への対応こそメジャー系メディアが担うべきなのにさ。
そりゃ携帯ショップへ自らは学ぶ気が皆無の年配者が押し掛けて我儘放題なんてのが蔓延してると、「知らぬは罪」みたいな感じに見えて来ちゃうけどさ。

投稿だってネットが主流になって以降は全くイカレタのも増えちゃったから何だけと、おかしいのが多いからってマトモなの迄封殺するのはやり過ぎだしょ。
今試しに「洋楽スタンダード紹介」でググってみたら出て来るのは有料のの宣伝ばかりで、無負担で行けるのは個人ブログがちらほらってのはあべこべだと思うんだよねえ


初めの一歩を知るのすら有料にするってのは、新規顧客開拓を放棄するって事なんじゃない?。
幾らネット上に文字だけでご託を並べた処で、魅力的な音の一端すら聴けないんじゃ誰が分かるか気付けるかっての。

とひとしきりほざいといて何故俺じゃ相応しく無いと考えてるかったら、渡米経験も無きゃ昭和47年以前の沖縄出身者でも無いからだ。(第二次大戦後から上記の間は「沖縄はアメリカ」だった)
黎明期の色々がこっちじゃ既に伝説化し過ぎの状態になってから入って来てそうで、しかし時間の経過で原体験をお持ちの方々はどんどん減ってそうだ。

これに輪を掛けて末端ブログじゃ波及力が脆弱過ぎるんで、誰かたった1人にたった1つ役に立つ程度でも御の字と覚悟して乗り出すとしよう。
又世界と共通のの方が多いが、ここでは敢えて「日本でのスタンダード」にも少し拘ってみたい。

ってのは現地での黎明期の1950年代に活躍した言わば第一世代が、’60年代には死亡・引退・徴兵等で業界最前線に居なかったのに端を発する。
それへこっちでは敗戦や占領の影響も手伝って1970年頃迄は音楽ムーブメントは戦勝国より10年遅れが続いてたんで、一部で興味を持つ者が出だしても大物達となると幾らも呼んで来られなかったんだ。

俺の生まれるかなり前なんで何故ロカビリーだけはすぐに入ったのか分からんが、黒人系を中心としたそれ以外のはBeatlesの武道館迄だと有名処ではThe Ventures位。
結果的にRockってよりゃ「エレキブーム」の方が先みたいな事になってて、欧米の60’sはPops寄りのが中心になってたのがこっち固有の現象だった気がするな。

<つづく>

2021年9月27日 (月)

音楽備忘録774 風変りなMic位置➌

ここ迄はDrumsetの外部のアブノーマル位置のだったが、それと併せて今回から「内蔵」のにも触れてこう。
生系楽器ではナチュラルさへ拘ると外部が有利だが、斬新さを追及するなら内部設置の方が有力なのだ。

何しろ普段は聴けない音なんだから当然ではあるが、その一部には一般化して久しいのだって含まれている。
それはフロントヘッドを外した若しくは大穴を開けたBD(バスドラ)ので、回り込みを減らそうとすれば必然的に選択されているものだ。

因みにフロントヘッドへほぼMic程度の穴を開けたのへ突っ込むのもあるが、Micの頭だけから全部中へ入るの迄多彩なのでここでは含めない事にする。
俺が既に実践したのはMicだとBDとPiano位だが、圧電PUも含めればアコギのそれは内蔵サイドへ分類される。

尤も後者は見栄えや音より、流用品の形状や強度等の都合が主だったけどね。
けど一応「絶対手で触れられない場所」の方が、余計なタッチノイズを減らせるかもって腹もあったんだ。

これは残念乍ら正規録音の機会に至る前に壊れてしまったので、ブラッシュアップしたとしてどの程度対応出来たかは不明のままだ。
けどかつて1980年頃にOvation(エレアコ)が大流行したのみたいなのにするんなら、オマケでPUが付けられてるエレアコよりゃ使えた可能性が高い。

俺はどっちかったら弾くのが楽目なの以外Ovationは好かない方だが、生よりエレアコとしての性能を優先した設計だった部分はちゃんと評価してるんだ。
近年のの方が却って形だけPUが付いてる様なのが多く、それが一流ブランドのに迄あるから全く油断ならない。

Guitarのエレアコって唯のアコギとして使うと到底生には勝てないが、エレアコ同士でも弾いた強弱等の再現とか音質以外でも結構優劣の差はあるのよ。
これがStudio録音では大問題になるんで設計思想が重要なんだが、現況俺知りではどちらかだけ秀でてればいいだろう式が蔓延してる模様。

続いて概述だがBD両面張りへの内蔵の思想としては、打面の直接音も少し欲しくなったのが発端だった。
趣味的には表皮前で充分なんだが現状他が近年型ダイナミックのOnなので、アタック音の傾向的バランスを取るにはそれでは少し具合が悪かった。

俺はゴリ脚なので困る程では無かったが、音量の割に目立たないってな裏を返すと他パート妨害率が高いんでね。
あと現用セットで実施してるのがメロタムで、状況としてはシングルヘッドBDの中へ突っ込んでるのと近似状態だ。

但し目的はBDでするのとは正反対で細かいタッチ感等は普通に表からの方が良いが、余りにも他の両面張りのより音程感が乏しかったからだ。
生耳にだって方式が違うんだから差はあるんだけど、その何倍もアタック音ばかりになっちゃってたんでさ。

この辺が一面でOn Micの泣き所で、太鼓ではこれ位が極例だがCymbal等だともっと極端な差になるのも珍しくない。
例えばPaisteって水平方向の指向性がとっても強く、本来の音色へ固執すると「横から録らなきゃ」全然駄目なのだ。

とは言え大きく上下動するからかなりOffらんと変なワウみたいなのが掛るし、他楽器の回り込みがドえらい事になる。
ので現況は横からを諦めて妥協してるが、せめてなるべく斜めから程度の努力はしている。

今回例示の後ろの2つって全く奇をてらったりゃしてねんだが、音で判断すると「視覚的には異常な位置」になるのも珍しく無いんですよ。
勿論理論的裏付けが足りなさ過ぎると1回こっきりの偶発ベストポイントになったりする危険はあるが、俺言い「景色的常識」に捉われそれを優先させる方がもっと危ないのであるぞよ。

もしたまたまべスポジが想定範囲の僅か外だったとして、そこを全く探らなかったら永遠に出逢えなくなる訳だから。
この件もしかしたら全個別立てばかりに走る原因の一部とも考えられ、身近でそれに抵抗してるのったら最近の従兄位だわ。

<つづく>

2021年9月26日 (日)

音楽備忘録773 ジャンク部品の話しⅪ

今回は「とっとく価値のありそうな物」をテーマに、本項一旦の総括としてお送りしませう。
バラす手間も然る事乍らこの狭小日本だと、場所を筆頭に保管の問題は無視出来ないからねえ。

最初は保存価値の定義みたいなのから行っとくが、後で役立つ頻度と希少性みたいなのが相反してるのは惜しい点だ。
電線・コネクタ・スイッチ等何にでも使う可能性のあるのだと無駄にはなり難いが、どんだけそれで得になるかっつったら微妙だ。

それに対し使える場面はかなり限定されるが入手難のだと、場合に依っちゃ臓器移植みたいに他に選択肢の無いのだってある。
理想的には最低でもコミュニティ単位で保存活用が出来ると良いが、個人レベルでやってるとそうは適材適所にはなってくれない。

この辺はかなり幅広い各自次第となるが、例えばDrummerだったら太鼓関係の部品はある程度保持しとくと良いだろう。
私的近々例ではタムホルダのパイプ部がこれに該当し、フリーストップ仕様の新しい方の関節部がこないだ止まらなくなっちゃった。

逝かれる迄構造とか気にして無かったんだが、件の代物は結局はネジで締め付けてるだけだった。
それだと構造的に滑り易くなるのは予約済みみたいなもんなんで、今後は買うとしたら微調整の利かない不利があってもフリーストップのはもう買わないと決心しましたよ。

で 逝かれた代わりはどうしたかったら、大昔に常用してたギザギザ付きのを取敢えず当てがって凌いでるさね。
こうなる迄はセッティング自由度の必要性で使い分けてたんだけど、それを担う重さ優先に変更しましただ。

30年近く経過してるのからすりゃ寿命と思うべきだろうが、ほぼ固定状態で貸スタジオのみたいに頻繁になんか動かして無かったからねぇ。
なので心情的にはギザギザ仕様のより高価だったのもあって、今一納得が行かない気分でし。

尤も偶然新旧どっちも同一メーカ・同一規格のだったから簡単にお取替えが出来ただけなんだが、他のと比べるとDrumハードウェアは規格化が古くから進んでる方だから他メーカのでも慌てて捨てん方がええで。

これに対し専用度の高い部品ならそれを要するのを使い続けないなら、今だと早期に転売するのがお勧めかな。
逆に死ぬ迄使い続けるつもりでそれがレアなヤツだったら、流通してる内に最低限の交換部品は予め確保しといた方が良い。

ここから又電子部品の方へ戻ってくが、冒頭に記した電線の健康診断に触れとこう。
これはとっとくかどうかの他に交換の判断にも関るから大切で、目視・導通試験と同じ位重要なのが触診だ。

導通試験も可能ならなるべく正確な抵抗値の測定の方が望ましく、特に電力量の多目の所へ使うならこれは重大案件になる。
けれど大昔の以外はここに異常を来すより物理的状態に先に兆候が表れ易いんで、近年の俺だと断線して無かったら抵抗値の測定より触診を先にしている。

駄目若しくはリスキーなのは材質から鑑みてとか新品時より妙に硬くなってるのだとか、捻れを直しても比較的短期に変に戻っちまう様なヤツだ。
硬い→外皮や絶縁体が劣化してる・捻れ→芯線の状態が悪化してる等の表れなんで、これは使用中の新品買いのでもそうなりだしたら要注意だ。

経年劣化を僅かでも嫌うなら新品が良いが、その際は「買ってすぐ」では無く「作られてからすぐ」じゃないとしゃーないからね。
体験的にはそれよりも「個別の現状」の方が遥かに重要で、50年物の扇風機で無事が続くのに対し10年弱の電気ストーブで全焼なんてのが起こるのはこんなのの率が高いんだ。

電線って自転車や車のタイヤみたいに常時動かしたりなんてしないから、つい皆別扱いしちゃうけどさ。
安全面からすると逐次確認がホントは必要でタイヤのパンク宜しく、こっちに一切瑕疵が無くても不運だと逝かれる物って位の認識が要るんですよ。

<つづく>

2021年9月25日 (土)

音楽備忘録772 楽器の明瞭度の話し⓭

今日は「On Micに依る明瞭度の阻害」ってシュールなのに挑んでみるが、内容へ進まないと随分矛盾した感じをきっと受けるだろうさ。
確かに大枠としては近い程「拾い漏らし」は減るんだが、近いのにもそれなり
弊害ってのが実は色々あるんでやんす。

この件は先ず出す側と受ける側を分けて考えてく必要があり、しかもこの2つを絶妙にバランスさせないとベストに届かないんだ。
詳細は後日別項を設けてそっちでやるとして、狭い日本だとある程度以上「離れて聴く」機会はどうしたって乏しいよね。

Classicのオケにでも参加してたらそうでも無いが、今時のポピュラー系じゃ一寸遠ざかりゃすぐPA様がご登場しちまう。
それプラス個人的に痛感してるのは見栄え意識が過ぎるからか、例えば21世紀初頭にBass Ampで猫も杓子もAmpeg SVTなんてトンチキなブームがあったわね。

確かにサイズと金額が問題にならなきゃ、性能も音質もそりゃ「Ampだけを眺めてたら」間違い無く安心の最高峰だ。
けどあれってそもそもはStonesのLive用に設計した代物で、ホントに持っててマッチするのは最低でも既に武道館への出演予定が入ってる人位なんだよねぇ。

この際だから徹底的に追打ちを喰らわしといてやりゃ、それも「PAレス」(基本あるのはVocal Ampのみ)での想定だったんだ。
実際には若干開発に手間取ったかPA常用とほぼ同時期の登場になっちゃってたが、それだって現代みたいに全個別奏者用コロガシ(モニタ)なんてのはもっと後になってからだよ。

だから広さと設備の2つの面でミスマッチになってるのが大多数なんだけど、それだけじゃ無く「SVTの本当の音」を拝めるチャンスも得られて無いんじゃないかと思うんだ。
「何でもPA」の害とミスマッチAmpは今となっては鶏玉子話し化しててどっちが真犯人かもう分かんなくなってっけど、「上手に鳴らせたらこう云う音」ってのをそもそも知らないんじゃマトモな話しは始められんのですよ。

単に趣味で欲しくて買うなら否定しないけど、実用道具として縦横無尽に使いこなせるかったら全く別なのよ。
それでPVには映ってるが実際の録りはLineばっかになったかどうかはワシャ知らんが、同じAmpegのでもずっと旧式で非力なB-15Sの方が録音現場で長く重宝されてたってきっとこう云う事だったんだよ。

えっ何だって、欲しいのに何時までも手が届かないから愚痴ってるって!?。
それも皆無とは申せませんが、現所持のLive対応のAmpですら我が狭室じゃかなり苦闘させられてんのよ。

貧且つ狭隘なればこそ用途別に揃えるのも苦しいし、中古で性能・機能の割に安価なのったら日本だと「無駄に場所取る」のになっちゃう。
こう云うのは得てして遠距離用なんで、狭い所で拾うのは苦手なんですわ。

只ずっと大昔にはなるが不幸中の幸いか貧のお陰で、Vocal Ampしか用意出来ないケースが何度かあった。
その際最高で15m位離れたAmpだけの音を聴く機会があって、その時初めて思ってたよりずっと良い買い物が出来てたのを思い知ったんだ。

距離の他その時点迄はずっと騒音規制でフルアップも出来なかって、それ迄はやっぱ昔のだと寝ボケた音しか出てくんないわーなんて勝手に思ってたんだけどね。
たまたまそれが響き過ぎない会場なのもあったんだろうし、大昔のだから最近のみたいに対応力が上がってるのだとそこ迄極端にはならないかも知れないけどね。

けどある程度以上のパワーが持たされてるAmpなら、狭いのより広くても大丈夫な方へ設計が振ってあるのは間違い無いですから。
それがClick前提の各パート個別収録には又不向きで、宅でもBass Ampでは長年悩まされてるよ。

この件からすると1970年代に入ってBoogieのAmpが持て囃されたのって、歪みの自由度の他スピーカが単発で録り易かったのもあったのかな。
単なる偶然か分からんが、マルチトラックの多重録音が一般化した時期と見事に重なってたからねえ。

<つづく>

2021年9月24日 (金)

音楽備忘録771 風変りなMic位置➋

早速の続きだが弱点の前に補遺で、弱点の正しい理解には先に必要になるんでね。
今回試験では従兄の現セッティングがツーバスのままなんで、原典のみたいなワンポイントでは無くなってたんだ。

これは設置の事情もあって代用Micのはまだなので、ワンポイントセッティングが困難なのもあった。
こっから噛み砕いてくと元の思想ではバスドラの奏者側手前を中心位置としてて、ワンバスなら実際そこが寸法的にもほぼ中心になってるね。

だがツーバスだとその2つの間に横にズレるんで(具体的には大抵Snareの奥になる)、ワンポイントのならそこになる。
のを小型軽量とは言え普通の形状のエレコン君2本で賄うのに、狭いし太鼓位置を不変としたいと厳しい。

ので従兄が創意工夫してワンバス時の位置へ夫々を1本づつ配してみた訳だが、距離の遠近差をワンバス時と同等にしたいならこの方が良さげだ。
結果条件としてはワンバス・ワンポイントのとほぼ同等になったんで、全体に対する原典との違いは少ないと考えられる。

では弱点へ進めてくが、1つを除けばどれも楽器よりMicが少ない他のと一緒のばかりなのを先に指摘しとくよ。
1.BD・SDのどちらかが左右の何れかに寄ってしまう
2.音像位置を自由に設定出来ない
3.Mic高さとTomの高さ次第ではTomが小さ目になる

上記中今回方式特有のは2のみで、他は2本収音時の殆どのにあるものだ。
これ等からするとある「奏者との相性」が浮上して来て、Jeff Porcaroみたいに常にTomをしっかり鳴らすタイプの人には合ってそう。

従兄みたいにSnare・俺みたいにBD忖度至上主義?だと、工夫するか過忖を止めないとそれが大きくなり過ぎになるかも知れない。
この楽器間音量バランスについては主義の影響も少なくないが、私的にはポピュラー系だと永世中立が最適と考えている。

曲次第で必要に応じてバランスを変えても悪か無いが、それだと即興には非対応になる。
Micの位置やバランスも演る場所・司る者次第で千差万別なんで、最大公約数的ではあるが極端な不一致の出ないのをデフォにしといた方がと思うからだ。

この件は一面でマルチMicの弊害とも看做せ、僅少本数或はMic無しだったら余計な偏りは必ず仇にしかならないかんね。
演奏スタイルとしてどれか中心で行くのとそうじゃ無いのが元々両方あったのに、Porcaroがあんな風になったのはきっとスタイルすら楽曲に応じて変えられる様にしたからだったんじゃないかな?。

又この問題は生Pianoでも近似で極端に左が弱かったりすると、ポピュラー系ではコード感に重大な支障をしばしば起こしてるね。
具体的には左手の小指・薬指が要注意で、大抵はかなり意識しとかないと他楽器が入ると足りなくなるもんだ。

ClassicやJazzでなら普通に弾いたのを基に編曲されてるのが多いから良いが、それ以外のポピュラー系では弾く苦労よりアンサンブルバランスが優先されてるのが多い。
前述Porcaroの「通常時はフル鳴らしTom」って、差し詰めこれの太鼓版とも思えるんだ。

とは言え色々好き好きも御座居ますんで何時もとは申さぬが、練習のメモ録りにスマホをそんな位置に置いて録るのは誰にでもお薦めですが
な。
まだ全部は試せてないけど現時点での従兄の感想は、「今迄で最もBDとSDが生々しい」だそうです。

奏者感覚での究極はダミーヘッドならぬリアルヘッドだと思ってて、これは奏者の耳若しくは同位置へMicを構えるってのだ。
けど観客にも共通となるとそれではきっとベストじゃ無いんで、両者に最も差の少ないのが今回の位置辺りかなと感じている。

<つづく>

2021年9月23日 (木)

音楽備忘録770 Micの魔流用⑥

ここからは虚々実々ない交ぜになっちまうが、一旦の締め括りとして可能性の探求について触れとこう。
クリスタルイヤホンのアコギPUの魔流用も大昔のミニLiveで事足りただけではあったが、一応原理的には市販品と大差無い方法だったんだ。

と云うより俺の場合は原理から辿った挙句、振動→外力に依って発電する物を手持ちから煮繕った結果に過ぎなかったんだ。
その中で今ポピュラーなのったら所謂「圧電素子」ってのがあり、電子アラーム等の「ピピピ」を出してるのがその金色の薄いヤツだ。

他にもライターの火花を生み出す源に使われたりしてるが、こちらは出力用の電線を
どうやって取付けるかが難しい。
ので元から電子回路用のの中から探す方針に変更となったが、それを差引いても一般的な薄べったいのだと今度は振動を上手に拾わせるのに難があった。

出力線もだが一番の課題は固定方法で、完全に固定しては振動を拾い難くなるから駄目。
だからって全くフリーにしていては目的の振動を他所へ逃がしてしまうし、他の不要振動の方へより反応しちまうかも知れない。

これを避けるには平面形状が却って仇で、そこは出すのと入れるのでは条件が正反対に近かったんだ。
そこで俎上に上るったら古いのばかりなのは何だが、旧式イヤホン以外だと非カートリッジ式のレコードプレーヤのピックアップ等が適している。

そう云や過去に何かの書物でエレキ胎動期にレコードPUを魔用したなんてのも散見したが、弦楽器用コンタクトPUってそこから来てるんだよね。
今はホントに逆用してるのは多分無いとは思うが、ドームツィータとダイナミックMicのユニットって見た目は瓜2つのがあったりする。

尤も概述「高域になる程振幅が小さく」なってエネルギー量が減るから、ツィータじゃ極端な低能率になって駄目だろうけど。
でも耐音圧で途方に暮れる程だったら、場合に依っちゃ「ウーハでバスドラ」みたいなのは却って好都合だったりもしたんでしょう。

但しこれも概述の如く「ウーハの最低共振周波数」が問題で、これが高いとローエンドを拾えなくは無いけど後処理が面倒になるんだ。
例えば40Hzが欲しいのに最低共振が80Hzのだったとすると、80Hzに対しての方が敏感に反応しタップリ拾えてまう。

併せて中低域も増やしたいなら丁度良いが、俺みたいにローエンドだけしか要らないんだとEQやFilterでCutしなきゃなんない。
削るだけで済みゃ良いが低感度な部分だけ残すんだから、かなり小っちゃくなってSN比が俄然不利になる。

とやはり専用じゃ無い弱みは付いて回るんで、少なくとも単独使用で賄うのは厳しいケースが多い。
けれどもそれ位可能性の低いの迄視野を広げとかないと、独自のとか新しいのってな中々見つけられないもんなんだ。

概述の従兄宅の「階段バーブ」(地下への階段をエコーチャンバとして使う)は偶然何とかなっちゃっただけで、実験成功率は良くてせいぜい数%ってのが実情だ。
それが分かってて従兄へゴリ押ししたのは独自性からで、そこでしか得られないのと欠点があってもリアルの強みがあると考えたからだ。

Micやエコーみたいに対象が多岐に渡るのだと、リアルだろうとバーチャルだろうと全てに対して欠点無しにするのは不可能に近い。
ならば欠点より利点の方で判断・選択してみようってのと、後で改良するにもその功罪が分かり易い方が先の見込みあるんじゃないかと思うんだ。

<その内つづく>

2021年9月22日 (水)

音楽備忘録769 楽器の明瞭度の話し⓬

前2回述の如く音響的高音質と音楽的高音質(若しくは好音質!?)って、とても残念だが結構対立しちゃうのが多いんだ。
そんな際に最も被害を受け易いのが中域で、近年の一部でのEQの乱用が気になって来た。

かつては日本の録音だけ何だか地味でしみったれた感じがして虚しかったが、配布ソースと再生装置の影響が思いの外大きかったらしい。
音色バリエーションの少なさはやはり狭さ由来で案の定だったが、それ以外の部分では弄られて無いのだと昔のもYouTube程度のレベルで聴いても結構良く出来てたのが分かったよ。

さて俺自身はかなり強硬な洋楽派なんだが、それは録音より音楽の作られ方のせいなんだ。
んでこれは昔の日本製業務用機器の世界での評価とも大いに関係してて、今より’70年代迄の業務用のは遥かに評価が高かったんだすよ。

同じ機材を使ったって演出を積極的にするかどうかで差は出るが、欧米での方が古くても良い物は使い続けててその中に昔の日本製のも入ってんねん。
バブル時に為替の関係で輸入品の低価格で儲けが減って止め出したのが発端っぽいが、何も蓄積されたノウハウ迄全部放棄しなきゃ良かったんだけどね。

同業他社との不毛競争にばっか明け暮れて、本業を疎かにし過ぎた挙句の不況だからねぇ。
それで最も被害を被るのは国内の弱小ユーザーで、比較対象が減り過ぎたが為に俺言い「2流定番に依存」するってのはどうにも頂けませんですぜ。

その内容はったら拾い切れて無いヤツでHi-Fi感を無理に出そうとすっから、オーバーEQになり勝ちなのだ。
その一端として最も明解なのが旧国産名車の中古価格で、グズグズしてる内に海外ディーラーに持ってかれて酷い高価格になっちまってんだ。

TOYOYA 2000GTや日産GTRがFerrari並みかそれ以上だなんて、在庫量が適正だったら幾ら何でもな話しだすよ。
もっと昔の史跡みたいなのはそれなりに大事にされてるが、近代のとなると現状の雲泥の扱いは行き過ぎだ。

国内より海外で自国の財産が大事にされてるなんざ恥の極みで、昔と違って今のこの国にはもう馬鹿しか残ってませんって大々的に宣伝してる様なもんなんだぜ。
困った事にホントに支配層にはそんなのしか居なくなっちまった様だが、名車よりゃ廉価なMicですら散逸が著しいってんだから頭痛いわ。

と暴発する前に本題へ戻すとして「2流定番」と称した真意は、最適機種じゃ無いからなのよ。
ぶっちゃけ「拘った録音」の世界では、録る相手を制限しないならコンデンサタイプじゃないと今だって無理なのさ。

ダイナミックで録るのってそもそもはLive収録の環境面の都合だけで、Studioで使うのは「特定の意図や目的」ある場合限定だったんだ。
等と吠えつつ俺自身もまだ全部コンデンサで賄える状況に至って無いのは何だけど、「お金が足りないから我慢してるだけ」ってコレ本音。

本来なら先ずNEUMANN…は無理でもせめてSONY C-37とかそんなので色々構えを変えてみて、どうしても足りなかったり駄目だったりしたら機種変を試みるってのが王道なんすよ。
なしてってばMicに少しでも音楽的に余計な癖があると、位置が悪いのか機種が合って無いのかの正確な判断が出来ないやん。

とは言え俺もこんなに長く奮闘して来ても、比較的近年になって漸くRODE K2×3程度が関の山なのにどないすんねんっとねぇ。
これに対する秘策!?が「なるべく相手を選ばないMic」って選択肢で、入手性がマシなのったらエレクトレットコンデンサタイプが該当するんだ。

只新品だとダイナミックの安いのより高いんで、状態不安はあるが中古の業務用のが狙い目になるんですよ。
しかも究極的には「Micの姿をして無い」のも含めてね。

<つづく>

2021年9月21日 (火)

音楽備忘録768 風変りなMic位置➊

従兄に依頼した実験結果が上がって来たので、定間隔更新にはならないかもだが新テーマおば。
例によって平然と過去重複も併記しちゃうが、少なくとも個人的に音案件の殆どは「連携」だと考えとりますので悪しからず。

楽曲やアンサンブルだったら纏めるのに絶大な自信がある!?ものの、それ以外ではカスなのでどれだけ網羅出来るかは怪しいが努力させて貰います。
っと思ったのもどの位の選択肢があるかを掴むには、情報がバラけ過ぎてると難しそうかなって。

俺等みたいなベテランだって知らないのの方が多いんだろうけど、音さえマトモになりゃどんな変態的なのでもアリなのだけは身に沁みついてるみたいだ。
但しそれもドマイナーでアウトロー街道まっしぐらだったから許された話しで、多忙なビジネス界では怪しげなのは嫌われて当然だもんね。

それが私的には過去比で本格録音のプロセスが、インスタントになったのも大きいと感じてるんだ。
オープンリールの時代だと巻戻しやレコーダ清掃の間に、暇つぶし兼のプチ冒険を試す余裕があったからなぁ。

わそれとして件の実験ってのは、Drumsetの中心付近にMicを設置してみるってのだった。
ネタ元は生のセットを簡単に電子DrumしようってYAMAHA EAD10のMicとセンサの指定設置場所からパクりましてん。

尤も後で良く思い出してみれば、その昔Drum収録がモノラルがデフォだった時代のに近いのがあったんだった。
Micが漸くパート毎に支給され出した!?当初って、各パートどれもが1本で良く云や公平だったかも知れない。

そんな状況で特に大きさがあって分散してるヤツは、極力中心に置かないと全体が拾えないでしょ。
そこで上品な打者様にはホントにセットの中心付近へ、粗野な打者君には壊されちゃ敵わんからバチが届かなくなるだけ上とかへ逃がしとくのが定番だったのよね。

そこから後者のでもバスドラが小さくなり過ぎない様に下にだけとか、楽曲次第で特定のを大き目にしたい分だけその側へ追加するってな具合で段々増えてってるんだす。
ここで道が2つに別れたのの典型がPianoとDrumsetで、前者は一般的にはキリが無かったからか2本がデフォのままで今に至っとりゃあす。

っとその前にそもそもモノラルオンリー時代だったら、個別立てはバランスと明瞭度以外には不要だったね。
ステレオソースが市販されるに及んで「最低2本」になったんだが、主にポピュラー系でもっと使われる様になったのは私的には「録る場所の音響の悪さ」のせいだと考えてるんだ。

悪さってば登場当時の新ジャンルじゃどんだけ稼げるか分からんし兎に角何かけしからんしで、黒人系のとかRock系のなんて端っから目一杯ケチられてた訳だしさ。
って歌詞じゃ無いから幾らRockでもボヤキはこの辺にしとくとして、歴史の一部を失念してたからとても斬新な気がしてたけど本来ならこっちの方がベーシックに近かったんだ。

強いて言い訳するなら「Micサイズが昔と大違い」な処で、古典Micだったらギチギチセッティングにされたら離すしか無かった処ですわ。
して試して実感した功罪へ進めるが、今回は分量の都合から良かった方だけ列記しときまひょ。

1.一般的思想のセッティングがされてたらそれに沿ったバランスになる
ここでの一般ってのは「大事なヤツ程近くに」って意味で、この点現代の個別立ては半ば逆アプローチになってるね。

2.追加無しなら位相問題から完全開放
3.Mic頭が楽器正面を向いて無いのに明瞭度が良い

具体的に最も良さげだったのは金物(Cymbal等)の雰囲気で、通常より横から拾えてるのが大きいと思われた。
生の舞台ではそこに居るほぼ全員が「横からの音」を聴いてるのに、普通のMic位置では斜めにしても縦方向からになってるよね。

金物の設計にも多少は左右されるが大抵のは、高次倍音は上下より横に豊富に出る様に作られている。
なら何故普通は横じゃなくしてんのったら、「近所の他の」の方を「大きく拾っちゃう」からだ。

これって論理的には屁理屈っぽくなっちゃうが、今回位置のだと何1つ「正面に無い」のが却って功を奏したらしい。
なしてったら多くの箇所で何かへ向けたら、他のも大抵少しは「エリアに入っちゃう」からだ。

勿論極力そうならない様に苦闘してるんだが、如何せん「外から内」を狙えば避け切れんからね。
特に問題になるのが「隣接してないの」で、実際は隣じゃ無いのに「Micにとっては隣」ってのが出て来ちゃうから面倒なのよ。

<つづく>

2021年9月20日 (月)

音楽備忘録767 ジャンク部品の話しⅨ

前回掃除の話しになったんで、今日は電子部品本体のを中心に清掃方法に触れとこう。
この件に関しては何もジャンク採取時に限らず、結構いろんな場面でホントはニーズがあったっけ。

尤も必須となるのは不調時で、それは誰でも思い浮かびそうな端子部ばかりではないのだ。
勿論先ずは素人でも扱える外部の接触箇所が最初にはなるが、それで解消しなかったら次は内部接続箇所になる。

けれど内部が半密閉状態だったり強制空冷式になって無いのだと、接触不良よりハンダ割れとか部品劣化・損壊の方が不具合元凶の可能性が高い。
そんな際先ずはなるべくなら目視だけで発見したいが、それには汚れで微小なヒビ割れが
隠れてたりすると都合が悪い。

ジャンク認定するにあたり全く使わなくなったからとか、売れそうにないからそうしても構いはしない。
が俺の場合は直せる限りはそっちを優先してて、健全なのにバラしたのは大昔の中古エキサイタがほぼ唯一だったかな。

これも毎度の経済事情が根本にあるが、それには本当に駄目になってるのがしっかり確認出来ないといけない。
お掃除って一般には内部は素人では手に余すのもあって外装中心になるのは仕方無いが、機器にとっちゃより重要なのは機能に影響の大きい内部の方なんですよ。

これで厄介なのは「外だけ清潔」なケースで、なまじ綺麗好きさんが外をそう保ってるとその分中の汚れが想像し難くなる処だ。
体験的最典型例にPC等があるが、特にノートタイプのではこれが顕著だ。

汚れが画面なら視認性を損ねるし、操作部だってあんまりバッチきゃつい手が引っ込むわね。
だから相当な無精者ですら最低限は掃除しちゃうもんだが、内部空冷の吸排気口は目立たない場所にあるもんだから外側ですらずっと手付かずだったりする。

わこの辺で本題の方へ進めるが、電子部品の外装の汚れは使うだけなら困らないのも少なくない。
問題になるのは一般的には放熱性能の劣化や電気的不要導通程度だが、汚れの種類に依っちゃハンダの劣化を促進するのなんかもある。

一応只の埃ならセーフ・得体の知れない煤や液体系のだと危険となるが、埃を取ったら下からそんなのが出現って事もあるから油断ならない。
ので実質的には湿り具合で判断するのが有効で、乾燥してたら普段は埃を吹き飛ばしときゃ取敢えずはOKだ。

もし何となくベタ付等が感じられる様だったら、そんな時は端子の掃除と同様アルコールで拭取るのが良い。
機器再生業者なんかで洗剤も使って水洗いする場合があるが、完全乾燥させるのとその確認の難度が少し高い。

彼等にしても洗剤と水洗で何か残ってたら、後で必要に応じて何時もアルコールなり何なりで汚れを落としている。
だがYouTubeでもTVでもそのシーンが割愛されてるのが殆どなんで、却ってベーシックなのの方が認知度が低くなってんじゃないかな。

んでジャンク採取で型番や値を読取るには汚れ撤去は欠かせないが、「擦る強さ」にも注意の要る事がある。
昔のに比べると表示は簡単には落ちなくなってるが、熱や汚染の種類次第で当初の保持力を損ねてる場合も少なくない。

ので汚れは落したいが字は残したいってのが案外大変で、取敢えず全く全面的に汚れで何も見えなくなってるので例示しとこう。
電子部品って色んな事情で表記箇所がある程度限定されてるんで、印字されてそうな場所はなるべく慎重に行くのが良い。

又抵抗器のカラーコードみたいに筒状の全周に施されてるのだったら、最も汚れの少ない場所から慎重に汚れを剥がしてくのがお勧めだ。
心理的には一番手が掛りそうな処からついゴシゴシしてみたくなったりもするが、勢い余って要る分迄剥いじゃうと後が大変だ。

<つづく>

2021年9月19日 (日)

音楽備忘録766 楽器の明瞭度の話し⓫

輪を掛けて横道に逸れるってか遠回りにゃなるけど、録り直しの仕方にも一寸触れさせといて―な。
今回ののキッカケは弾き方に依る音色の変容度で、最近のお便利ストンプだと殆ど変化のないのもあったのを思い出したんだ。

これ伝統忠実派と現代文明フル活用派の2極化も感じてて、双方なんでそんなやり方なんかすんのって対立気味になってそうな気がしてさ。
そもそも音色の安定自体が楽器には諸刃の剣で、余計な粗が無くなる代わり変えたい時には困窮するんだすよ。

個人的に複数人でアンサンブルを構築するのに、リハレスで全部バラ録りするのを怪訝に思ってる原因にこれも含まれてん。
生演奏のパートが1つでもあったら「思いのままに加減」は出来るが、少なくとも機械の一様性に勝るのは非現実レベルに難しい。

そんな事情からもコンプを乱用!?したくもなってんだろうが、音量は揃えられても音色迄一様化はしてくれないのだ。
寧ろ変わる場所が音色だけの方が、その僅かな差が余計悪目立ちするってもんですぜ。

例えばしまったちょい小さかったけどカッチリした音になってたからとか、もしか大き過ぎな気がしたけどその割に地味目な感じだったからまあ良いかなんてさ。
厳密には「まあ良いか」じゃ不味いんだが気付けてる処にだけ執着するにも、他に一切聴き逃しや失念が無い保証があるなら良いけどさ。

音楽って数学みたいな確固たる正解の無いものなんで、細部より全体が絶対的優先なのよ。
ほんで又ボカロや純粋な打込み以外だと、肉声とかDrumとか大抵「純生」なのも入ってくるやん。

生の分は理論上「粗の完全排除が困難」なのを考慮すると、安定以上にどれだけ非生のと上手くバランスさせられるかの方が問題っしょ。
DrumみたいにPeak音量巾が広大なのに間違って爆音られると周囲は迷惑だけど、そんなだからこそ正にダイナミックでもある訳だからねぇ。

そこで粗をある程度許容した上で如何にバランスを上手に取るかったら、非生の方でも必要時のみ意図的に音色を少し変化させるのが有効なのだ。
音量レベルだけでも絶妙なブレンドにすればかなり行けるけど、「単体での聴感上の音色の一定的安定感」はこれに対しては敵にしかならねんだ。

例えば単体聴きでは高域が豊富と感じられてても、Crash Cymbalと同居させたらそれが全然聴こえなくなるとか。
こんなのが結構起こりがちなその訳は、当初認識が実質的には間違ってたからなのだ。

つまり「高域豊富」と感じたのは嘘じゃないが、「中低域がとっても少な目だった」のをそう捉えてたってね。
比べる相手が不在ならどっちでも同じ事なんだが、だからこそ単体聴きだけでその音色の合否を判断するととっても危険なのだす。

この件過去にデジタルピアノ(黎明期サンプリング音源)のメーカ別音色傾向でそこそこ話題になったのがあって、単体では一聴一番「流麗じゃ無い音色」のが業界を中心に支持された事があったん。
それはKORG SG-1Dって当時のベストセラーで、かなり熱烈なKORG派だった俺でも尻込みしたくなる位小汚い感じだったんだけどさ。

特にワイルド爆音系アンサンブルに入れた際に他のだと聴こえなくなるのが、何時も通りに聴こえたのはこれしか無かったんですわ。
お馴染みの変態比喩へこじつけてくと、打たれ弱い美形の方は細身でチビのイケメン・逞しい方のはブサメンだが超長身でマッチョってなもんかな。

邪魔が入らなきゃ形が整ってる方が良いが、普通の人が前に立っただけで完全に影に入っちゃったらフイになっちゃうからね。
って俺はブサメンで太身のチビなのは、頼むからもう追及せんどくれ。

全く望まずにそうなったが、人の体は音より遥かに改善が困難ですから…。
それでってんでも無いが更に変換すれば前者は単独時忖度→個人独奏向けってなもんで、乱暴に言やとても綺麗でも「素人個人お遊び用」なんですよ。

<つづく>

2021年9月18日 (土)

音楽備忘録765 Micの魔流用➄

前回ヘッドホンの逆用!?を再出させて、今更思い出したのはスピーカだ。
魔用出身でもバスドラの低域拾いにウーハを逆用するのって、今ではもう魔からデフォルトの1つになってたっけね。

低音ヲタでスピーカユニットも複数持ってるのに、俺はまだ試して無いのはヘソ曲がりかって?。
将来的には気が向きゃ突如試すかもしれないけど、今迄選択しなかったのにはこっちの事情があったからなのだ。

その1はサヴウーハ用のユニットとか、ローエンドが広大なのを持って無いから。
振動板の面積がMicより何倍も拡張する点では「風圧をゲット」出来るが、上記の様な代物じゃそれをリニアに電気信号に変換し切れない恨みがある。

その2は振動板の面積拡張は結構だが重さも盛大に増えるんで、反応自体は相当鈍ってしまうから。
そして最後の3は1本で賄い切れなくなる処で、わざわざ買うんだと超低域性能の良いユニットって結構高価で専用Micと価格差が無くなるのが理由でし。

とは言え不充分でもそれなりに昔からMicを色々持ってたからこうなってるだけで、状況が違ったらどうなってたか全く分からんとです。
取敢えず各自がどうするかは別として、ウーハ魔用はMicとしてどんな性質かは触れときまひょ。

f特は下偏り・感度は低目・指向性は変態指向性で、3つ目のが変態なのから明かしてくだす。
大枠としては双指向性に近く、裏面はフレームでの妨げがあるから表よりは拾わなくなる。

それでいて殆どのはすり鉢状に凹んでるからこれの影響が出て、表面だけに限定すれば一応単一指向性になっとりゃあす。
なので近くに低音出すのが他に居なきゃ割と普通のMicと同様に使えるが、そんなのやハコの振動をもし拾いたくなかったら一寸不利な手段でありんす。

また中域でも「低い方の分だけ拾ってくれる」んで、複数パートのを録ると他パートの中低域だけ回り込みがあったりして望まぬ膨らみを生じる弱点が御座居ます。
尤も他の方法にだって弱点は皆無じゃ無いんでそんなに気に病む話しでも無いが、単体試験だけで普通っぽいからと油断するとやらかす危険性は高目かも。

処で私的ヘッドホンの魔用の源は、実は真逆のMicの方だったと今更だが爆弾宣言!?しときませう。
これは幼少時の悪戯に端を発してて、MicをイヤホンJackに繋いでみて構造的に近似なのを知ったんだ。

但し何れもがダイナミック型だからそうなってただけで、コンデンサタイプでは付属電子回路が一方通行なので不可能よ。
その上インピーダンスの関係でたまたま飛ばさんで済んでただけなんで、もし挑戦するなら事前の調査と計算は忘れないでね。

それはそうと当時の普通のイヤホンってクリスタル型ってのが主流で、ナローレンジだし何しろ純然たる低域なんて全く出せなかったんだ。
そこでもう少しマトモな音で鳴るのが何か無いかと試し出して、結局は不充分なままだったけど当時の家にある中ではMicが一番マシだったのよ。

壊れたラジオのスピーカ程度じゃ今以上に、オーディオ的には試す価値すら無いのが殆どだったしな。
現代ならそんなアホな真似する必要は無くなってるけど、ダイナミック型の基本構造は入れるのも出すのも本当に近似なのをそれで実体験したんだ。

これ等には「ダイナミック型音響トランスデューサ」って総称が実はあって、原理的にはこの手のなら一応「どっち向き」にも使える可能性を持ってるよ。
原理だけなら圧電素子にインピーダンス変換回路を付加すると、振動を拾う系のPickupはそうなってるのがある。

かなり脱線係数高目になるがこれも過去に実経験アリで、Liveでアコギに上述クリスタルイヤホンを貼り付けて代用した事もあった。
この時そうしたのはPAレス環境だったのもあって、先に余ってた電磁Pickup(普通のエレキのを正式にはこう呼ぶ)を試したんだけどね。

予想以上にGuitar Ampの性質と相まって限りなくエレキっぽいのしか出せなかったんで、そんな裏技を捻り出して切り抜けたんだ。
現代の録音音質ではこんなのはキワモノにしかならないけど、知ってるだけなら損する心配はご無用なのだ。

<つづく>

2021年9月17日 (金)

音楽備忘録764 ジャンク部品の話しⅧ

ジャンクの最大の利点は¥0なのと入手難のが得られる場合もあるのは概述だが、丁度その実例に遭遇したからそれから行っとこう。
尤もブツに依っちゃリサイクルとの兼合いも出て来っから、併せてそれも。

リサイクル若しくはゴミ問題に関しては地域差も結構あるが、電気製品は家電リサイクル法以降他のよりゃパターンが限定されている。
それだって部分的に拝借するのには昔より随分不便になって、真の意味でのリサイクルには寧ろ逆行しちゃってんだけどね。

世間知らず過ぎる上級国民(親方日の丸系)が考え足らずで作ったんだろうが、処分費が最安になるのは壊れて無いとかそんなに古くなって無い内のってどうなのよ。
そんなの立法以前からリサイクルショップが喜んで引取ってくれる訳で、単にゴミ処理代を値上げしただけじゃんか。

それだって消費税の新設や増加が無しでだったら分かるけど、無茶な注文付けて来られりゃ余計に不法投棄したくなる人が増えるだけだっての。
わ兎も角そんなのでもメルカリとかTSUYAYAとかに出さないならそこそこ取られて、上手に探せば非稼働状態のでも大して料金に差はないみたいだ。

只受け身で居ると無料引取りと謳いつつ何らかの経費をボラれるのが殆どで、なるべくなら自ら持込める方が良い様だが。
でそれが分かったんで先日壊れたウィンド型クーラーから生存部の取出しに掛かってるが、最近は知恵が付いた!?から「セットで取出す」様になっている。

市販されて無い若しくは入手難の物ってそれに関連するのも近似のが多いんで、今回のだとラインフローファンのブレード(羽根)・モータ・駆動回路辺りがこれに該当する。
かつては場所を取られるのを嫌っていきなりバラせるだけバラしてたんだが、それで後で資料が見つからなかって上手く動かせなくなったりしてたっけ。

電子制御が当り前になる以前ならコンデンサの付いてるモータなら、その部分だけ元がどうなってたか分かる様にしときゃ良かったんだけどね。
その代り最も転用が上手く行った過去例だと回路基板は弄らずに、不要部のコネクタを外しただけで使えたのもあった。

それより今昔に関わらず当初から施しといた方が良いのは清掃で、経年で汚れが落ちなくなったり保存場所の汚損を防ぐのにも必要だ。
まあそもそも昔より電圧が低くなり電流も少なくなれば接触不良に弱くなってっから、汚れだけで壊れたかの様になってるケースも少なくないんだけどさ。

時には綺麗にしてみたらこんな処が壊れてたかなんてなる事もあり、苦労して綺麗にして駄目なのは敵わんがずっと気付かずとっとくよりはマシだわね。
お金が余ってんなら「掃除をしない自由」へ対価を払うのもアリだけど、「駄目になった証拠」を確かめるにもある程度以上は綺麗にしないと分からないんだ。

因みに今回のご臨終クーラーのだと、コンプレッサ周囲の防音・断熱材に正体不明の油汚れが付いてたよ。
これは緩衝ゴム修理時には付着して無かって、面倒だから発生源の特定迄はして無いけど「その辺に変容」があったのは間違い御座居ません。

実際には動作不良の他これを確認してから正規の分解!?と清掃に着手してて、ファンブレードは取外した上で石鹸に依る水洗いでゲした。
かつてはそれ用っぽい洗剤なんかも色々使ってみてたけど、汚れの正体が余程ハッキリしてないと何かが残り易かっただす。

何れにしても「濡らしても平気」とかそんな状態に出来る物だったら水若しくはお湯と石鹸、後は根気で洗うのが一番成果が得られてるでし。
加齢と共に年々こんなのは億劫で仕方無くなってっけど、それだってプラスチックのが殆どだから可能な芸当ね。

<つづく>

2021年9月16日 (木)

音楽備忘録763 楽器の明瞭度の話し❿

オクターヴ倍音強調は明瞭度確保にはかなり有益なのに、時々苦境に立たされることもあるのが難点か。
そうなる原因は楽器毎にかなり周波数が広範に及んでる上、組合せ次第じゃ他パートの基音と重複したりもするからなんだ。

加えて近年は過去とは比較にならないワイドレンジ化した結果、例えば昔なら難なく通用してた幻惑技!?の一部が通用し辛くなったりしてる。
これはDrumでSnareのゴーストノートにバスドラの振りをさせるなんてので、今ではローエンドの有無でStudio録音だと誤魔化しが利き難くなっている。

それだけ今比だと昔のはどんな楽器でも中域主体でしか録れて無かった訳で、個人的にはSnareのアタック音の低域が拾え辛くなった気がして勝手に腐心している。
実際には下が減ったんじゃ無くて上が大巾増になっただけなんだろうが、かと言って今更Snareだけナローにするんじゃ別問題を生じさせるだけだしねえ。

これってアニメで輪郭の線の違うのを混在させる様なもんで、全体がハッキリした線のへ1つだけぼんやりした線のを入れる様なもんだ。
主役と背景等の差別化の為に用いるなら未だしも、それすら最近は世界観の統一を乱すから敬遠され気味だもんね。

かなり遠回りなアプローチになっちまったが、本件に限っては高音質化は過去には無かった障壁となっている。
やり難くなったから最初からこの方法を放棄するのも現われたんだろうが、それでは場所が変わるだけで本質的な改善からは遠のいてしまうのだ。

それとアナログオンリー時代からの世代特有のかもだが、かつて自他共に「兎に角上下を盛る」のばかり意識するのが蔓延ってたっけ。
これが随分長く続いてたもんだから、もしかしたら未だにその亡霊だの残像だのが影響を与えてるかも知れないな。

どうでも良い日常からプレミアムな日みたいなのを演出するのに、リアルより一寸だけ上下をリッチにしとくってのは俺だって大好きなんだけどさ。
でも俺言い「音楽家がオーディオヲタを気取る」なんてのは危険極まり無いもんで、「注聴してる場所が違う」のを皆忘れてんだわさ。

聴こえ辛いのを解消しようってのはどっちも同じだが、攻める方向が真逆なのだ。
演ってる方はどんな悪環境下でも聴こえる様に録っとこうとするのが、聴きプロさん達はどんな埋もれて録れてるのも聴こえる様にしてやろうって。

何か拙文書力のせいで却って分り難くなっちゃってるが、後者のは「全体でしか弄れない」のが相違点だ。
結果的に聴野の狭さから音楽家サイドの方が頭隠して尻隠さずになり易く、昔は中域・今は高低域の不毛競争に陥り易いって寸法で御座る。

一寸シビアになるが楽器の設定や録る前後での調整だって決してどうでも良か無いが、「奏でる方で可能性のある範囲」は元来もっとそっちでやんなきゃイケナイんですよ。
これも思考視野の狭過ぎが元凶で、気になる箇所だけで考えるから駄目なんだ。

例えば8音ある内の3音目が籠り気味なのをEQで解決したつもりになってて、現況EQにはAIとか非搭載だからねえ。
それだと3音目以外は全て「出過ぎ」になってる訳で、当事者以外にとってはそっちの方が迷惑なんだから。

今はデジタルのお陰で部分EQも可能化してるが、要修正箇所と存置箇所が拮抗気味の時に迷うだろうし。
何れにしてもこの方法はしらみつぶしと凄い手間になるんで幾つか迄なら良いが、全体に及んでたなら演奏し直すかそれで苦しかったら切り貼りにする方が現実的なんじゃない?。

<つづく>

2021年9月15日 (水)

音楽備忘録762 Micの魔流用④

今回は「Micの姿をして無い物」をテーマにするが、都合の良い思惑が外れて当初想定してた実例を提示出来なくなっただよ。
それ従兄へ依頼してるポータブル録音機の件なんだが、現況俺の手元に試す価値のあるその類のが無かったんでね。

オッサンの記憶に依りますとかつてはRock等の爆音系だと、専用タイプの以外はどれでも必ず入力オーバーで歪むもんだった。
これが2,000年代に入っても俺に縁のあったのはどれもそんなで、何時頃から変容したのか未把握だが今だとかなりのスマホでさえ対応する様になったらしい。

恐らくはここ10年位新機種の導入が途絶えてるから、手持ちに実験対象になり得るのが無いんであるよ。😢
そこで家族持ちのスマホで叩いてるのを仮録りして貰ったり、従兄に魔用念仏を唱えてみたりするしか無いんだ。

尤も大昔のアナログ時代には常用してたのが1つあって、貸スタジオでカセット持ち込みで録る際にヘッドホンを魔用ってのがあった。
これも過去述のでスマンがより詳細な理由を晒しとくと、お金・サイズ等以外にもそれなりの訳もあったんだす。

1.自動録音レベル調整のは論外
当時の市販品ではそもそも爆音対応のが無かったろうが、仮に対応してても爆音の突然の部分で調整速度が追付かなく歪むとかそこだけゴリコンプサウンドに変容するのは目に見えてた。
現に上記の家族持ちスマホで仮録りしたヤツなんかは、アタック音のほぼ全てに望まなくても圧縮が掛った音になってたよ。

全体的な音質はそこそこだし歪みも無かったが、それで却って「変なリミッティング」が余計気に障る感じの仕上がりだった。
インタビューみたいに単音尊守ならこれはアリだろうが、音楽だと聴き取れさえすりゃ何でもOKとは行かんですから。

2.入口で歪む物は将来性ゼロ
そのヘッドホンですら結局は耐音圧は足りて無かったんだけど、当時の手持ちの中ではそれでも一番マシだったの。
モノラルでも良きゃ例のバスドラに魔用したダイナミックタイプのがあったけど、それだって高域の弱さを容認してでの話しだし。

んで暫くそれで引っ張ってる内にハコに仮録り用のカセットデッキ等が常備される様になってったのと、宅内で賄える様になったからこの路線のはそこで停滞とね。
そんな環境から発想の出るのすら遅れてたんだが、歴の浅い人だと単体Micより「何かに付いてる・入ってる」のの方が既に持ってる確率が高かったんだよね。

ビデオカメラでも宅のは歪んで駄目だが、他所様のDrum手順デモ演なんかのはカメラだけで歪まずに録れるのがあるみたいだし。
これ等からすると俺みたいな化石を除けば、外観に捉われずに探せると魔用候補の筆頭になるのはコレだと思うんだ。

但し良い事尽くめとはなってくれんのでそれも併記しとくが、先ずは接続が煩雑になる処だろう。
魔用も1つなら何とかなろうが、複数になって夫々の接続手段が全部違って
たりすると一寸面倒かも。

そして若干変態的な難癖っぽくなるが今時はモノラルのが殆ど無くなってるから、折角2ch分あってもワンポイントとしてしか使えない処が仇だ。
けれどもその手のは限りなく100%近くがエレクトレットコンデンサタイプのなんで、周波数帯域で相手を選ぶ可能性の低いのが朗報だ。

加えて又々再出になるがコストやサイズの事情で方式選択されただけなんで、音質的に「コンデンサ臭さ」の強いのが少ないのは間違いの無い処。
更に「付いてるのがメイン」の位置付けのも多いから、最高には程遠くても「○○には全然駄目」ってのになり難い筈だ。

<つづく>

2021年9月14日 (火)

音楽備忘録761 ジャンク部品の話しⅦ

中古品は選定のスキルが要るハードルはあるが、個人的には過去比だと新品の価値が下がったと感じている。
早期に新機能が得られたりはするが、コストの割に長持ちしなくなってるからなんだ。

確率の変動はあっても理論的には無消耗な方が長寿な筈なんだが、職人に依る微調整が減ったからか当り外れの支配率がグンと高くなってる気がして止まない。
但しこれは純然たる「消耗箇所」を除いての話しなんで、ノートPCみたいに一体型のは含めていない。

こんな具合でPC関連のを少し続けるが、使い方次第とは言え消耗部と非消耗部が割とハッキリ分かれてるのが他と違ってんのよ。
だから消耗品で常識的な価格で売られてるのなら新品一択推奨で、私的筆頭はマウス・次点がキーボード等だ。

もしこれを読んで納得して貰えても残る問題は多分「選び方」で、確かに一定以上の専門知識が要るからね。
只凄い裏技みたいなのさえ狙わなきゃそんなにご大層なもんでは無くて、「このソフト良さげだけどウチのOSで使えるか」と殆ど同じでこの世界では全ての基本だ。

一般世間の認識では極力「知らずに使える」のが最善みたいだけど、必要なだけは知ってるのと比べると実はそんなののほうが相当な勇者なんじゃないかな。
それって車がパンクしてもタイヤ交換が自前で出来なくて、とっても危ない場所にずっと留まってる様なもんですよ。

全く事が起こらなきゃ確かに無関係だが、本来なら自身のみで解決出来て終了するのがもっと大事に拡大しちゃうんだから。
先ずHDDの寿命で交換とかって様々な観点から比較すると、中を開けなきゃなんなくてもオーディオAmpの故障修理とかとは全然別物よ。

ハンダ付けスキル一切不要なのが典型だし、必要手数と注意力に差はあっても切れた電池交換の方が内容的には遥かに近いんでっせ。
恐らく運用中に必要な作業としての認識不足と、少しの手間を惜しんだが為に非効率且つ損してる人が少なく無いんだと思うん。

強いて言えばGuitarの弦や太鼓の皮みたいに、劣化したのが直には見えないのもあるんだろうけどね。
切れただけ破れただけなら誰だって迷わずその交換を考える訳で、それを施すだけで従前通りの音が蘇るから本体の更新は誰も考えんと。

いやいやそんなのより故障個所の特定の方が難しそうって、これは「一寸した環境の差」が最大原因あるね。
スペア部品レスでPCが1台こっきりだと大変なだけで、どっちかがあればそれだけでも随分簡単になるですよ。

大切なLive時にスペアGuitarを持ってっとくのと同じで、無予備で常にスムーズに行けるなんて安易に考えてる方が虫が良過ぎんだって。
只これだって不精者の俺が過去の有事にVocalistのGuitarを召し上げた如く!?、絶対に自分で複数台持って無きゃ駄目ってんでも無いしね。😅

HDD診断の初歩は健全と分かってる機器へ該当品を外付けしてみるので、取敢えずは接続が無問題でマトモに動くかどうかだけで良い。
古典機でフォーマットが異なるとかUSBアダプタに依っちゃ稀に認識に問題の出る際もあるが、問題機・試験機アダプタのどれもが現行OSのだったら滅多にそうはならない。

それで機械的にはまだ壊れて無くて不具合があったら、それなりのメッセージが勝手に出て来て策の提示が為される。
但し体験的には機械・電気的マイナートラブルがその根源になってるケースが多目なんで、不意の停電とかが無くてそんなだったら「Xデー近し」と捉えとくのが良さげだ。

そんな状態になる以前の段階だったら専用フリーソフトで診断も可能だが、上記のより「診断結果の理解」が難しい。
前より遅くなったからもしやってのは大いにあるけど、複雑要素で構成されてるPCでは他にも怪しいのが目白押しだかんね。

故にかなり大雑把でも案外原始的な試験方法の方が答えが明確で、ソフトでも現状のモニタするのはたまに使うが診断のは滅多に使わなくなってるさ。
因みにモニタ以上に診断ソフトは機器とOSの両方の相性に左右され易く、宅のみたいに異世代同居のだとどれかが引っ掛かって完全には働いてくれない場合も少なくない。

<つづく>

2021年9月13日 (月)

音楽備忘録760 楽器の明瞭度の話し❾

前回記した明瞭度に有効なオクターヴ倍音、見逃がし原因の追記と実現方法をば。
そしてこれが有力候補なのは不動でも、状況次第で適さないケース等も。

何らかの不足を感じて音質修正する時って、大抵は先ず単体で聴いて様子を伺うよね。
これって間違っちゃいないし必要なプロセスではあるんだけど、アンサンブルを意識すると寧ろ全体を聴きながら調整した方が良い時だってあるんだ。

勿論逆順にするだけで単体での確認は必要で、調整結果があまりに奇抜だったら可能な範囲で戻すとかさ。
して何で時には逆順の方が良いかったら、負けてる部分の特定がし易くなるから。

してⅡで実はここからが少し厄介なんだけど、他パートが迷惑な音色!?になってて駄目って事だってある。
それがどんなのってば必ずしも極端なのとかじゃ無くって、音色貢献度が低い或は殆ど無効なのに余計なのがタップリ入ってる様なヤツだ。

俺が音圧競争と共にこの手のを忌み嫌うのは、全く必然性が無いのに殺しちゃったみたいなのと同じだからだ。
私的には最も荒んでた時期でも「殺し以外なら何でも」なんてほざいてたが、生き物が生きるのに完全無殺生なんて不可能なのは分かってるつもりだけどさ。

だからこそ必然性が無いとか不要なのにってのはもっての外で、けど既にOK出しちゃってたパートだと後からは一寸弄り辛いわな。
特にそれ演った人が目の前に居たりすると中々気まずいが、全体の最高を求めるなら躊躇しててはあきまへん。

又この辺は奏者全員が録り慣れてるかどうかでも左右され易く、どっかのオッサン達みたいにコンビが長いだけでフィットするもんでも無いっす。
アンサンブル全体としてのサウンドイメージの標榜が必要で、これが不足気味だと毎回コロコロ変動が出たりするねん。

変わっていけねってもんでも無いけれど毎回奏者も楽器も違うんなら未だしも、同じメンバー同じ機材だったら幾らも音の本質的な部分は普通そんなには変わらないじゃん。
違った側面をとかこないだのは山で今度のは海でみたいなのは大いに可能だが、こんなのの逆に平気でなるようじゃ自分達の音が無いだけって事だかんね。

標榜(目標とかテーマも含む)が少しづつ進化するとかそう云うのは一向に構わんが、例えばもし俺の音が急に細く繊細にでもなったりしたら「アイツもう長く無いんだ」とか思れそうだ。
今迄に無かったとか違うのを求めるのは良いし必要なんだけど、小手先のじゃ無くて内容を優先にしてないと思った様な結果って得られんもんよ。

この先は次回送りとしてオクターヴ倍音ってちゃんと鳴らせてたら、とっても良く「溶け込んじゃってる」から「これがそう」と意識するのが難しい。
ではどうすりゃ過不足を見つけられるかを1つ例示しとくとして、録られてるのよりわざとナローレンジにして聴いてみるとか。

これって大昔の録音なら自動的にそうなってたから、録っとけない基音の分を仕方無く2倍音で代用してたのと良く似てる。
大昔と今じゃ再生機器の平均性能にもかなり差があるから、必要となるオクターヴ倍音の割合は違って来るけどね。

普通のとナロー再生ので極端にパートバランスが変る様なら要修正で、全く同じ物を只違うので聴いただけに感じられたらセーフって感じ。
コンセプト次第じゃ想定外のボロいので聴く様な奴には俺様のBassは聴かせてやんない、そんな勇者が居ても特に問題は無いがね。

状況如何では思い切った割切りが必要な際もあるが、現代水準では何等かの補填を施すのが定石だろう。
何れにしても全くそんな風には思って無かったのに、もし聴こえて無い時があったりしたら淋しいだしょ。

<つづく>

2021年9月12日 (日)

音楽備忘録759 Micの魔流用③

今日は失敗体験とその原因を中心にお送りするが、失敗の定義が個人的になるのはご容赦下さいまし。
流石に大失敗は只の間違い以外では、知識と理論の武装で回避出来てるつもりだけどどうでしょ~?。

過去述ではあるが私的に最もダメージを感じたのは、新世代ダイナミックタイプでの金物(Cymbal等)収録だった。
これ結局は読みが甘かったとか経験不足って事なんだが、その当時昔では想像出来ない程細部も拾えるダイナミックタイプに出逢ったのが発端だった。

メーカに全く罪が無いと前置きした上で公開させて頂くが、AUDIX D1ってDrum用のがそれだ。
カタログにはLiveでの金物対応も記載されていたのと、その頃(約25年前)は耐音圧の大きいコンデンサタイプが高価且つ今より大分少数派だったのもあったんだ。

ってもそもそもはこっちの予算事情の方が主犯なんだが、コストの他少しでも用途を広げようとすると兎に角耐音圧が最優先だったんでね。
んで使え無くは無いしその後結構長期間我慢しつつも、困ったのは典型的な「らしい音色」にどう捏ねても持ってけなかった処だった。

次点のはバスドラMicの選択ミス?で、言い訳しときゃ「だって当時D6って無かったし、後で出す素振も全く無かったんだもん」だ。
俺の杜撰な記憶!?に依ればその時点じゃD6はおろかD4すら未発表で、細部(主に高域)まで拾おうとするとローエンドと共存させるのがダイナミックだと無理なのかと思ってたんだ。

この件に限っては伏線がちゃんとあって、その頃迄は「下に広い若しくは寄ってるダイナミック」ってその分鷹揚なのにしかお目に掛らなかったからね。
今にしてみりゃ旧世代の低域用ダイナミックの音だって、録音機や元音の影響の方が大きかったかもと思えるんだけどさ。

そして第3のが随分後年になってからのFloor Tom用のD4で、駄目では無いし現用してるけど俺の期待値には届かなかったんだ。
これに関しては世界の達人達にも同傾向がある様で、D4の人とD6にしてる人が大凡半々って感じだった。

Floorのピッチをどうしてるかも勿論だが、要はどんなサウンドを求めてるか次第みたい。
Tomと比較的共通で構わないなら4で充分だが、FloorはTomより低音の量が多い物ってイメージだと6じゃないと足りるだけの差別化が図れない。

俺の場合は後者だったんで「外しちまった」としとくべきなんだろうが、バスドラはFloorより…ってイメージもあったからコストと併せて同じにするのを躊躇しちまったんだ。
突詰めりゃMicの位置・角度・距離の影響も大いにありそうだが、俺のセッティングや環境では大袈裟過ぎると思ってたのの方がイメージには近かったらしい。

何れにも共通してるのはダイナミックタイプは普及品のでも中域は大得意だが、低高域は苦手って事だった。
ここで重要なのが仮に物理的にはかなり上等でも、実際聴くと最低でもプチガッカリが避けられないってのだ。

コンデンサタイプであれば音源種が変ったからって殆どのは印象が反転したりゃしないんで、意外かも知れんがダイナミックの方が「相手を選ぶ物」と思っといても良いかも知れない。
こう綴っといて敢えてダイナミックタイプの例外存在も提示しとくが、ここ迄のはダイアフラム型のの話しでリボン型だと細部の取込みは秀逸だ。

しかし耐音圧・周波数帯域・堅牢性のどれもがコンデンサより更に不利なんで、最近は庶民だって一寸奮発すりゃ手が届く様にはなったが汎用性は低い。
只三味線等邦楽系のを中心に生楽器で硬くなり過ぎず、コンデンサの頭打ち感を嫌がるなら一択且つ他のじゃ代用にすらならない。

<つづく>

2021年9月11日 (土)

音楽備忘録758 ジャンク部品の話しⅥ

今回もヲタ性が必ずしも低くないのはお許し願うとして、PCパーツに触れとこう。
これに関連してIT機器を、なるべく長く使いたかったらから始めるとしよう。

今でも完全に興味を失くしては居ないが、かつては俺もノートパソコンだのモバイル系のへの憧れは中々強かった。
それがPC体験を重ねてく内にかなり様変わりしたんだが、貧+初心者(最初は誰だって当然やが💦)にとって機種変はなるべく避けたいハードルでもあった。

処がグズグズしてる内にOS期限の都合でそそのまって訳には行かなくなったが、只でさえOS代は端折れないってのにハードに迄お金が掛るのが苦しかったのだ。
んで楽器や音響機器で中古にはたまたま慣れてたんで、中古でも行けるのはそっちへ軸足が行っちまったんだ。

では先ず新品の方が良いのと中古でも平気なのの仕分けへ進むが、ハードディスク・ATX電源・OSは新品側だ。
SSDでも売値にも多少左右されるとは言え、大抵はマザボ等よりゃ短寿命になるからね。

OSはWin xpみたいにスパンが長きゃ中古もアリだったが、最近は認証問題やら騙し売りやら物騒になったのと相まって期限切れの以外は中古は圏外。
電源については冷却ファンの摩耗や電解コンデンサの劣化が、やはり他の部分より短寿命なんでね。

中には劣化部だけ自前で交換する人も居るだろうが、他は健全だって確たる保証が無いと手間と部品代がペイしなくなる可能性がある。
で って事ぁ上記以外は比較的中古でも賄え易い訳だが、ノート等のモバイル系だと部品交換のハードルが色々と高いのだ。

又デスクトップ型でも本体形態がどんなのかがこの件では大問題で、要はちっこいの程駄目なんで御座居やす。
私的推奨はマザボがフルサイズ規格ので、それはスロットが豊富に付いてるから。

マザボの壊れ方次第ではこの利点に浴せない場合もあるけれど、最も多いのは部分的な旧態化や劣化・故障だ。
そんな時駄目になった機能だけスロットのカードに移転出来たら、まだまだ使えるんですよ。

してそれには汎用規格のスロットの他に、ケース自体にも余裕が無いと追加カードの制約が厳しくなるっしょ。
そうしてなるべく「使い切ってやろう」と思うと、モバイル系は何とも不利だったんだよね。

まあそれ以上に問題化するのが充電池で、小型化の為に殆どのが機種毎にバラバラ。
すると年式が行って来ると本体内に収まるのが無くなって、モバイル型の癖にAC電源のある場所でしか使えなくなるとはナンセンスじゃあ~りまへんか。

ハードなビジネスユースで寿命より消耗が激しきゃ別だけど、使えてる内はコンパクトな代わり処分頻度が高くなるだけだからちっともお得なんかじゃ無かったのよ。
世相としてはオサレなカフェか何かでノートをスッと出してなんてのは、絵面としては美しいんですがね。

何処の差し金か知らんがドラマとかでデスクトップ型だと故障や不調のシーンが出て来るのに、何故かモバイル型のだとそれが出て来ない印象があるんだけどホントに俺の気のせいなの?。
この件の生贄として従兄宅の涙ぐましい現状を提示しとくと、キーボードが不調になったからノートなのにUSBキーボードを外付けして粘ってんだってさ。

どうせそうなるら最初から外付けだったら、不要部分だって処分出来てたんだぜ。
中にはジャンクから探して挿げ替える人だって居るけれど、スロットや外部に追加するより明らかに専門スキルが要るし。

仮に頑張ってスキルを獲得出来たとして、万一探しても良いのが見つからなかったら諦めるしか無いんじゃ随分割の悪い話しじゃねっとね。
つまり時間経過で部分的に不適合箇所が出て来たとして、それの対策がかなり大変になるだろうってね。

<つづく>

2021年9月10日 (金)

音楽備忘録757 楽器の明瞭度の話し❽

分離し易い倍音じゃ明瞭度貢献度が低いってんなら、どんなのだったら貢献度が高いかってのが今回のお題だ。
上記みたいな言い回しからすると「分離し難い倍音」なら良さげだが、より適化させると「原音に関連性の強い倍音」って方が相応しいだろうか。

臨場感の観点からだとClassic系Pianoなら、奏者の身動きで出る「イスの軋み音」なんかも視覚レスの際は演出アイテムの1つになるかも知れない。
だがこの手のが有効化するのは無観客で独奏の場合に限り、音の出し主が自動的に特定出来るからだ。

現場体験が豊富だと大勢居ても「これは誰それに違いない」とか見当が付けられたりもするが、それですら俺言い「分析耳モード」に入ってたらの話しなんだ。
専門家だと一般人とは差があるやもだが、純粋に曲を聴いてたら検聴時よりゃ粗発見力は鈍って当然。

寧ろそれ位になれてないと、今度は曲がちゃんとは聴けてない証拠も同然なのだ。
プロデューサ等音響と音楽の両面を扱うには、各局面でどっちが主因なのかの正しい判定が必須だからね。

こんなのと似て明瞭度でも有効性の高いのは、最悪環境下で「きっとアレのだろう」と誰でも思える様なのになるんですよ。
これで理論的に当確率の高いのは偶数次倍音で、更に原音とオクターヴ関係になるヤツだ。

楽器種次第では最も象徴的な倍音がこれに当て嵌まらないのだって少なか無いが、そっちを強調して好結果が得られるのはかなり他とは隔絶した独特なの限定だ。
私的に本件を最も痛感させられたのは「昔のエレキBass」のサウンドで、ここでの昔とはフラットワウンド弦デフォの時代のだ。

体験からだとリッケン等のピック弾き等一部例外を除くと、ラウンドワウンドみたいに典型的な倍音を豊富には出せなかった。
その上低音尊守から倍音なんて4の次5の次扱いされてて、そんなでどうして籠ってボケてでは無く聴こえるのもあったのかって。

これの解析には若干手古摺ってたんだが、「無意識でも耳に目立つもの」ばかりを追い駆けてたのが敗因だったんだ。
個人的には奇抜で派手なのを厭わないとかピック弾き中心スタイルの奢りとも看做せ、気付いたら自分は兎と亀の兎の方だったって感じよ。

そしてこれはかつて本邦で蔓延してた「Bassは指で弾くもの」の悪癖払拭には必須要素で、指でも充分な明瞭度が出せるが只好きだからピックの方が多いだけなんだってのを見せ付けてやらんとさ。
そこから参考として先ずは昔でも決して高音質とは言えないのの名演を、少し本件を意識しながら色々聴いてみるとある共通項が浮上した。

それがオクターヴ倍音の豊富さで、タイミング聴き取りは近年のエッジの利いたのよりゃ劣るんだけどさ。
因みに私的には関係性の弱い高域の倍音はサブキャラの位置付けとしていて、単体聴きではグンと目立つが他所からの妨害には滅法弱いからなんだすよ。

Cymbal等の特殊なの以外では倍音も次数が高くなる程、音量は小さくなるし鳴ってる時間も短くなるもんだ。
それが1オクターヴ上とか2オクターヴ上だと掟破りで、物に依っちゃ基音より終始大きく長く鳴ってくれるからね。

恰も短期保険と生涯保険みたいなもんで、全面サポートのあるのは特約条項付きの低次倍音って訳。
なのでお飾りのパーカッションとかならタイミングアピールオンリーも却って良かったりすんだけど、常駐してなきゃいけないヤツには元々向いて無かったんだよ。

それが録音音質向上の負の作用から…ってホントは人の方が扱いを間違えただけなんだが、皆前より高域が出てるのにこっちだけ従前のままじゃって慌てちゃったのかな。(勿論過去の俺も含めて💦)
あらゆるパートの人も技師も俺言い「不毛競争」に、血道を上げちゃったんだよな~。

<つづく>

2021年9月 9日 (木)

音楽備忘録756 Micの魔流用②

かつて特に日本ではエレクトレットコンデンサタイプは、単に普及価格帯のスタンダードだった迄に至った。
その残像ってんでも無いが、今でも一部に残ってるのがあるからそれから。

PC等でのネトゲ用のや音声入力用のヘッドセット、それに付いてるMicは殆どが未だエレコン君だ。
最大理由は機器入力に電源供給機能がある「それ仕様」だからではあるが、口に近接して使われるのが確実な点から行ったらダイナミックタイプの方が適してるのにさ。

恐らく仕様策定当時のコスパと受け側の必要Gain量が発端で、ビデオカメラのとは少し理由が違ってると思うんだ。
前者は肉声且つ貼り付き語り中心なので、耐音圧や感度の巾はかなり限定的でも構わない。

するともし比較的高出力なエレコンユニットを持って来れりゃ、電源さえ与えてやりゃ受ける増幅回路が至って簡素に出来るんだ。
又これには雑音耐性の有利さもあり、ダイナミックタイプは電磁石の親戚でもあるんでね。

因みにPCとかの側へエレキを持ってくと実感可能で、普通は大して大きくはならないけど何か「ヒーン、チリチリ」みたいなのが出るですよ。
極ヲタのだとPC音声出力を🎧で盛大に拡大聴取すると、無音時にそんなのが微かに聴こえるよ。

戻って後者の方は撮影対象が遠方なら盛大に増幅しなきゃなんなかったりもするし、演奏の撮影だってあるから柔軟性と汎用性能の両方が必要だ。
故に前者が簡単にする為なのに対し、後者のは多少複雑化しようと高性能化の為と採用理由は真逆なのだ。

只何れもコンデンササウンドが欲しくて使ったなんて微塵も無いんで、それなりではあってもコンデンサタイプ特有の癖はなるべく出ない様に作られてんだ。
これ等状況からすると低域や高域の収音が必須のに対しては、専用設計のを除くとダイナミックタイプは新旧問わず適してない。

加えて残念なのが大口径ダイナミックタイプの衰退で、過去述バスドラへ魔用した様なのは21世紀以降では専用設計以外のではほぼ絶滅している。
この際なんで参考に前述魔用ののネタバラしもしとくとSONY F-87ってので、その当時としては割と希少な単一指向性でf特は40~14,000Hzとなっている。

入手経路は同社オープンリールTC-365の付属品扱いで、出所は親父の会社の不用品だった。
これが内部観察の結果平衡出力化が簡単な構造だったんで、それだけ改造して充当していた。

直ちに公表しなかったのは耐音圧が不明なの等で、期待してわざわざ買う程の価値があるか確認出来て無いからだ。
アナログオープンのTASCAM 22-4で録ってた時点迄は特に問題が感じられなかったのは事実だが、当時バスドラ自体が昔の初心者向けの非力な20インチのだったから今だとどうなるかは不明だ。

とっとと試しゃ良いんだろうが現況バスドラMicは内部設置式なので、皮交換時にでも覚えてたらってのが実情だ。
処で今更だが俺個人としては音色への拘りにMicの方式はほぼ無頓着で、球と石や政治経済等へのみたいな偏りが一切無いのを付記させといて頂く。

体験からすると音響屋でこんなのは少数派の様で、悪く云や器用貧乏な懸念は残る。
しかし限定されない理想を追求したらこうなる筈で、他の大多数がそうなってないのは特化の結果と思われる。

それも録音現場の安全性!?の関係が無視出来ないと考えられ、危険の少ないジャンル携わりの多い者程コンデンサ信者の多い傾向が感じられた。
何しろRockじゃThe WhoはRoger Daltreyお家芸の、ケーブルを長く持ってMic振り回しみたいなのは他ジャンルではまずしないもんね。

尤も本家だってPV撮影でも無かったら、わざわざ録音時にそんな真似はしないだろうけど…。
それでもBlues Harp奏者だとハーモニカとMicがコンコン当たったりとか、On MicだとDrummerが誤打するってのは日常的にあり得るからね。

<つづく>

2021年9月 8日 (水)

音楽備忘録755 ジャンク部品の話しⅤ

今回は電子部品の採収に特化してお送りするが、昔比だと年々作業に難しさが伴って来てはいる。
その原因の8割方は小型化・機械製造に依る事情で、残り2割は専用集積半導体化だ。

又デジタル回路の割合が増えたのも汎用ICの減少に繋がってて、タバコの値上げみたいに年々厳しくなってるのは残念だ。(後生だからお前だけとは言わへんといてーな)
売り値が下がっても処分費がかつてより上がってるのを含めれば、これは由々しき問題だが俺如きでは社会的には殆ど無力に近かろう。

こんな状況下ではジャンクって今更感がかなりになってそうだが、敢えて取上げるのにもそれ相当の理由があるからだ。
その際たるのは「ネットで誰でも調べられる様になった」ので、次点はディスクリート部品販売が暫時減ってるのだ。

かつては真空管機器のだと壊れてるとハッキリしてるの以外全部バラしてとっといたり、逆に期待薄な石のだと知ってるのだけ取外したりなんてしてたんだけどね。
正体不明のままでは何時までもタンスの肥やしになってたり、逆に当時知らなかっただけで惜しい事をしてたなんてのも少なくなかったな。

その他にも一般では入手難のが採取出来たりってのがあって、私的には小型の抵抗器がその筆頭だ。
因みに抵抗器って単機能な代わり比較的数を使うもんだからか、纏め買いに依るコスト圧縮率が高い口だ。

それが超小型のとなると電力容量も小さいんで、何処にでもは使えない分大量買いに難がある。
半導体だったら100コ程度で最高割引になるのも少なくないが、抵抗器みたいな雑魚(おっと失礼)ともなると1000を越さないとそうならないのもザラ。

なので比較的壊れ難く健康診断が外見や抵抗値測定で簡単なのは、所望数が半端なのだとジャンクの方が遥かにお得になるのだ。
これの具体的ご利益としては楽器内蔵回路等で、現況ではまだ割高な表面実装タイプにしなくてもかなりそれに接近したサイズに纏められる。

因みにⅡでデジタル回路なら大抵のは面実装の方が有利だが、アナログ回路では銅箔パターン面積等の「狭過ぎ」が音質劣化の源となるケースだってある。
加えてクドくも再出させとくが面実装の氾濫は製造工程の事情が主で、パートのオバチャンのハンダ付けに頼らず機械で一気に行けるってのが真相!?だかんね。

全く同じのを1000コ作るんなら機械の圧勝だが、たった数個しか作らんとか後でどっか変えるかもなんてのには今だって面実装は不向きなままなんだ。
ここから若干ヲタ度が上がるが本件で最重要なのは製造中止部品のニーズで、一例として楽器関係で最も有名なFETの2SK30を取上げとこう。

この石ってそもそもが最もベーシックなヤツだから、過去には「取敢えずFETが要る」って処には何処にでも使われてたんだ。
現時点ではまだ代替品は何とか入手可能だが、それでも完全な互換性があるじゃ無し音色にも少し違いがある。

これが過去には凡そ30年の長きに渡って定番だったんで、15年以上昔のからだったら発掘が比較的容易なのだ。
個人的には球と違って石には無頓着なんで固執はして無いが、最も汎用性に富んでるのは確かだ。

なのでわざわざジャンク機器を買って迄とは思わないが、たまたま家に何か転がってたりする様なら中を覗いてみる価値はあると思うんだ。
何しろかつては定番だったんだから、オークションとかで必死に少しでも安いのを探したりするより当選確率が高い筈だ。

こんなケースも内包してるんで、直接携わる気が無くても方法論の1つとして知識に加えとくのがお勧め。
以前述と重複するが「弄れる」のと「見付けられる・持ってる」は、共存して無い方が多いんでね。

<つづく>

2021年9月 7日 (火)

音楽備忘録754 楽器の明瞭度の話し❼

恒例の補遺入りで始めるが、「分離し易い高域倍音」ってどんな感じに聴こえてるのがそうなのかだ。
これをちゃんと説明しとかないとそもそも存在に気付けない可能性があるのに、後手になってゴメンなさいまし。

授業中とかにひそひそ話ししてる中で何かメロディみたいなのを表現する際、摩擦音の音程に変化を付けて雰囲気を伝えようとするってのあるじゃない。
それでは実際の音程は再現し切れなかったりしてんだけど、音程を出そうとすると音量が上がって先生にバレるからそれは無理って。

けど予め相手が知ってるのだったら受け手の想像力で補えるから、ハッキリ音を出して先生から叱られるよりは適した手段かもだよね。
この時のが2倍音位だったら良いが、4倍音以上になってると知らない人にはちんぷんかんぷんになったりすると思うんだ。

それが前回のLine録りだともっと倍数が上がるばかりか、奇数になってたりもするんだから繋がりを欠いても当然だった訳。
これから学べば明瞭度って単体で検討しても殆ど無意味で、最も厳しい条件下でどれ位生き残ってるかで加減してくのが相応しいのがお分かり頂けるでしょうか。

でそうしてってみると如何にも効果のありそうなのが意外と貢献して無かったり、ここは無関係だろうと感じられてたのが実はだったりして来んだ。
続いてDrumでは近年は目立たせは硬くするの一辺倒だが、それで効果があるのは「鳴ったかどうか」とかそれのタイミングだけなんだ。

演ってる側からすればそれで満足しがちだが、聴者にしてみりゃタイミングだけ知らされたってしゃーないんだわ。
近年は「唯の音楽の癖に!?」動画での発表が多いから失念し易いが、意図無き際のは誰が聴いても「多分アレ」と分かり易くなってないとねぇ。

提供側はいつ何が鳴るか知ってるから来るべき処でちゃんと来てるかでつい判断しちゃうが、初耳客はそんなの知らないんだからさ。
なので「こことあそこで鳴った」とかより、例えば「太鼓が入ってるらしい」とかの方が先に知れないと何の意味も無くなっちゃうのよ。

勿論エレキや他のでだってこれは同じなんだが、何せ太鼓はアタック音主体で相対的に余韻は小さく短いからね。
素人が聴き比べを出来る時間が短いんで、余計何だったのかが分り難くなっちまうんだ。

この点に限定すると高反応硬目音質のダイナミックタイプだけで録るってなかなり冒険度の高い方法で、音創りスキルが足りなかったら自己満オンリー製造システムってなもんだ。
私的だがこの誤方法で音圧オリンピックをやるのが最もおバカで、収録音がピーキーになってる分圧縮するのがより大変になるだけなんだよ。

大体どちらさんでも人が凄い内は道具のショボさに泣かされ、漸く道具が立派になった暁には今度は人の方が劣化してってもんだけどさ。
売上げなら他より勝ってりゃ・スポーツでは他選手より成績が良きゃセーフで、何れも「現役同士」だけでの比較で取敢えずはまかり通る。

けど音楽ってここが特殊で、遠い過去の作品とも平然と簡単に比べられちゃうからねぇ。
一見バカみたいだが本気で「対バンがBeatles」位の気持ちで居ないと、どんどん駄目になってちゃうんだ。

そう思ってたって99.9%は足元にも及べやしないんだけど、劣るからこそせめてサウンドだけでも少しは近付けないとさ。
曲や演奏が無理なればこそ、才能依存度の低い部分で一寸でも稼いどかんと。

<つづく>

2021年9月 6日 (月)

音楽備忘録753 Micの魔流用①

ハードルを最低迄下げちゃえば「何か音が拾えりゃ良い」のは確かだが、そんな下限状況の時こそ知恵と工夫に依る差って大きくなるもんなんだ。
そこでもしかしたら体験してても恥ずかしくて皆が黙ってる様なのを、臆面も無く晒してやろうって企画で御座居。

今回のの遠い発端は鉄道の以外趣味誌を全く見なくなって久しい件で、愛読者や関係者には済まないがかつてより著しく「つまらなく」なっちまったからだ。
皆がどの程度気付いてるかは分からんが本邦の今のメジャー系メディアは、政権→電通→各社の圧力と執筆者の高齢化・高学歴化で瀕死状態にあると言って過言では無い。

ビジネス上の都合はどの世界にだってあるのは承知だが、あまりにも庶民の実状に疎くなり過ぎてるからなんだ。
これを録音Micの理想で提示してくと一般論としては先ずNEUMANNでそれが無理ならRODEとか、それすら無理ならShure SM57,58辺りでって迄は問題無い。

だがこんな常識的なのは今はwikiを一寸覗きゃ誰でもすぐ知れる事で、本来趣味誌に求められるのは上記より先のニッチだが身近そうな領域なんだよね。
ヲタ性を著しく損ねたら最早そんなの専門誌では無くなって、それでいて下世話な週刊誌よりゃ読者を選ぶんだから廃れるに決まってんのによっと。

わ置いといて少し前の世代の項での書き漏らしから行っとくが、旧世代のの耐音圧が低目なのが多かったのには確固たる理由があったんだ。
単刀直入に申せば今みたいに何時でも何処でもかしこでも「Onに構えたりしなかったから」で、寧ろ今標準よりOff目で使うなら却って良い位のも少なくないのよ。

只「録音はデジタル」が常識化した以上、耐音圧オーバーはご法度になっちゃったけどね。
もし耐音圧がセーフでスペック以上の低域量が欲しかったら、旧世代のの方が近接効果の大き目なのが多いなんてのも魔用には貴重な資源!?だ。

原理的には下らん話しで単に設計常用距離が違うってだけなんだけど、元が俺言い「貼り付き設定」のだったら絶対にスペックを上回らせるのは不可能だす。
古いの程狭レンジ気味だから現代のローエンドを盛ったりゃ困難だけど、100Hz辺りから上が盛れれば良いなら新世代のよりは可能性が高いだす。

或はデジタル化のお陰でホントはOff Micの方こそ昔より良く録れる様になってるのに、未だOnばかりが横行してるのは距離を離すと下が足りなくなるMicのせいやも知れまへんなぁ。
っとこれは主にダイナミックタイプのの話しで、コンデンサタイプのは用途専用設計の以外は昔のも今のもそんなに極端では無いッス。

それからコンデンサタイプが嫌いなアナタ、それでも使わなきゃなんなくなったらどんなのが少しはマシか?。
体験からだと旧世代のエレクトレットコンデンサタイプが狙い目で、セコイ話しだがコンデンサの癖に正規のよりゃ細かいのが拾えないから。😅

ったら真偽半々で実際コストや技術的制約もあったけど、少なくとも’70年代の日本ではエレコン君が一般汎用には最適だったからってのもあるんだ。
皆が買える値段に抑えるにはダイナミックじゃキツかったからだが、それ故癖が強くならない努力は現行品よりかなり払われてた節がある。

この面に限れば実はNEUMANNや現行のでも球のを中心とした超高級機と近似で、単に求められるスペックを満たせるのがコンデンサタイプだけだったからだ。
今なら低価格帯でのコストはダイナミックの方が有利になったから、却って違いがハッキリしてる方が好まれるみたいだけどね。

これって私的には扇風機にも同傾向が強く感じられ、やはり常用頻度の高低は設計思想にも反映されちゃうんですよ。
だから極力長く使いたい俺みたいなのには、そんな傾向じゃ弱っちゃうんだけどね 
お粗末…。

<つづく>

2021年9月 5日 (日)

音楽備忘録752 ジャンク部品の話しⅣ

ジャンクはスキルもだがそれ以上に原資との縁等もあるから誰にでもでは無いだろうが、それで無いと入手困難なのがあるから参考にそれを。
現代は何でも売ってはいるけれど完成品比率が高過ぎになったからか、案外規格に縛られてそれから外れるのだと見つからなくなっちまった。

宅でその典型となってるのが概述デスク周りの冷却送風機で、物の規模としては只の小型扇風機程度で構わない。
だが小型ので静かなのって案外中々無くって、常時回すのには動作音がはっきり聞える様じゃ困るんだ。

ここで扇風機自体にも一寸触れさせといて貰うと、特殊なのとか高級機を除くと近年になる程静かなのが無くなってるよ。
昔とはニーズが変化してるのは分かるんだけど、半端に最大風量ばっか追及されてもねぇ。

ウルさいのを我慢しても所謂ジェットファンとかにゃ到底及べて無いんだから、静音性は重要だと思うんだけどなぁ。
これがDC(直流)駆動のならPC用の大口径のとかに糸口を見出せなくは無いが、それだと大抵はモータの仕様の都合でAC(交流)駆動のより短寿命になるから微妙なんだ。

それが原因で電車の制御装置がインバータの一本鎗になった位で、電源がDCなのにACモータを使いたかったからそうなってんだ。
走らせる都合としてなら旧来のDCモータの方が性質的には向いてたが、消耗部品交換の手間とコストが凄いからあんな高度なシステムに迄してるんですわ。

例外的なのを除くとモータってDC用のにだけ付いてる部品があって、電磁石の極性を切替えるのに整流子(ブラシ)ってのが必須なんだ。
こいつが現況構造的に「擦り付けとく」しかないもんだからどんどん擦り減って、無交換でいられる期間を縮めてるんだ。

ほんで又例に依って普及品では部品代+交換人件費の方が高く付くってんで、擦り切れたらお終いのの一択が強いられてんだ。
それでもモータだけ交換出来る様にしてありゃまだ良かったが、それすらも同じ理由で「1人死んだら全員殺処分」式を強要されるんだから本質的には余計な費用を払わされてんだ。

これ家畜や農産物だったら病の蔓防で已む無しだが、折角それが無い機械の利点を反故にしろってんだぜ。
まあこの辺は考えの違いもあるんでこれ位にしとくとして、兎に角結果的に中間層的な用途に適した部品が出なくなったんだよ。

そんな売って無いのが欲しくなる事も少しはあったりするんで、それに「無理無く対応」させられるとしたら流用・転用しか方法が無いんだ。
これの初級編の例だと2つある扇風機の片方はモータが・もう片方は羽根が壊れたんで、生き残りを組合わせて捨てるのを1台に減らすなんてのも。

必ずしもどんなの同士でもフィットしてくれはしないんだけど、今は捨てるのだって有料だしね。
こんなのにはジャンクなんて言葉は相応しくなさそうだが、「不用品から予備を確保しとく」基本理念には何ら差は無いんであるぞよ。

尤も細かいのなら未だしもある程度以上のサイズのになると保存場所の問題等もあるんで、各自夫々に限度はあると思う。
けど大昔に場所取るからって捨てちゃって後になってから同等品が見付けられず、しまった取っときゃ良かったって経験が何度となくあったですよ。

俺の場合は経済事情の比率が無慈悲な位高いけど、それより入手の可能性でどうするか決める方がよっぽど重要ですぜ。
どっかのドアホウな政治屋供よ、何でも金だけで解決出来るなんて思うなよってんでい。

<つづく>

2021年9月 4日 (土)

音楽備忘録751 楽器の明瞭度の話し❻

俺言い「楽器毎の高域帯域分割」の続きと参るが、基本はなるべく重複を避けて夫々の存在を明確化しようって戦法だ。
現実は理想通りには行ってくんないから重複の完全回避は困難だが、楽器次第でそもそも有効帯域に違いはあるのだ。

先に概述との重複御免とお断りさせといて頂くとして、Cymbalならその輪郭Presenceは超高域ってイメージがある。(少なくとも過去俺がそう💦)
何せ普段一番耳に入って来るのがあんなに高域なんだからっと思ったっけ、それは倍音だったんだよね。

基音は想像を絶する位低かって、それだからか明瞭度に役立つ倍音帯域もグッと低かったん。
全体のイメージでは8kH以上の洪水と感じられたりするんで、幾ら何でも12kHzとかより上だろうって。

これがアホなのは前回口真似の如く昔っから自分では「パシぃ~ン」 とかほざいてた癖にで、輪郭ったら「パ」の部分で「シぃ~ン」って余韻なのにねぇ。
具体的には体験からだと輪郭なら1kHz~4kHz、よりハイエンドを強調したくても8kH以上だけを盛っても全然効果が薄かった。

俺はCymbalはHat以外あまり輪郭強調は気にして無い事が多いが、それでも盛るなら4kHz辺りが無いと殆どどんな目的でも鮮やかになってくれないんだ。
今テーマではこの手の倍音メイン君は中々厄介者だが、他楽器でもそれなりに想像と現実のズレって結構あったんだわ。

これも私体験由来ではあるが、超高域を盛ってそれが一等分かり易かったのは「肉声」でした。
定番のSM58とかで拾っててもってのが又意外で、そんなに上迄拾えるMicじゃ無いのにも拘らずだからダブルインパクトやがな。

これ私分析に依れば「直接空気自体を動かしてる」のが原因みたいで、唯の水が常温下では普通の方法じゃ霧に出来ないのと似た様なもんだと思うんだ。
ここでの普通って強制力は用いないって意味で、つまり出す時点でそうなる様に働きかけない限り細かくなってくれんと。

更にここでの強制力ってのは例えばパイプか何かを耳に押付けて聴くとかみたいなので、大抵はやってせいぜい後ろに掌をかざす程度でしょ。
故に印象的な音色・実際に輪郭を司ってる帯域・実際に出てる成分ってかなりバラバラで変テコな組合せのばっかで、強いて例外を挙げるとすりゃ電子回路で作った所謂「発振音」だ。

それも無歪み再生した正弦波で、これだと純粋に基音オンリーで他成分ゼロだから聴き違えようが無いだす。
ここで参考にBassだけLine録りになり出した当時の状況を披露しとくと、ピック弾きエレキBassのアタック音が何とも不思議な聴こえ方になってたんだ。

単体若しくは他が大人しい時はまあまあ普通の感じだったのに、他が多数で盛り上がってると一聴したらとてもBassのとは思えない雑音か何かみたいに聴こえたんだ。
その原因は「らしくない高域」の量が多過ぎになってたからで、中域だけ他のに負けてマスクされ低高域が分断状態になってたからだ。

分析したらBassのでありそうなのが分かるものの、無意識に聴いてると「繋がって無い」もんだから正体不明のに聴こえててね。
その頃は今程明瞭度忖度では無かったから致命傷にはなってなかったが、目立たせ目的にはそれじゃあ足りないのを証明してる様なもんだった。

Bassよりゃ周波数が接近してるからGuitarでは起き難いが、StratハーフトーンのキラキラLine録りでも敗戦時!?は音程感がお留守になってパーカッション様になってるのはあったよ。
狙ってそうしたなら害は無いが単純な音色として採用した際は、注意しとかないとアンサンブルを変にする可能性があるよ。

<つづく>

2021年9月 3日 (金)

音楽備忘録750 楽器と収録Micの世代の話し⑩

今回でこの項も最後なんで、何時に無く大胆に割切って纏めて行きませう。
今一度これの執筆目的の再掲から行っとくが、死蔵品活用の他に死活問題に近いのがあったからだ。

物理性能と明瞭度追及の挙句、近年では生耳に近い柔度!?の音質のMicが超極額品限定になっちまったからだ。
性能や明瞭度を多少犠牲にすりゃもっと廉価に作れる筈だが、目立ち難い存在となり易いからどちらさんも尻込みしちゃったのかな。

そうなって最も被害を被るのって実は最新の楽器で、録音機材の力を借りなくてもクリアな音を得られる設計のが多いんだ。
特に生楽器だとネットやCDで耳にして気に入って、いざ出向いてって試奏して全然感じが違ったらそっぽ向かれそうやん。

なので「只そのまま録れ」りゃ良いんだけど、そんな最も基本的なのがMicの過忖度で困難になっちゃってんのよ。
尤もMicの方だってご同様の心配があったから、不毛な競争・対決みたいな事態に陥ってんだろうけどさ。

もし俺みたいに出来上がり過ぎた楽器が好きじゃ無かってヨレヨレのだったりしたら、現世Micだってしわ伸ばしのアイロン代わりとも思えるんだけどね。
これも底迄しっかり掘っとくと実は他人には普通はそうだから「古い」と言ってるだけで、本人の深層心理としては昔に見つけたが今も全く変わらず出逢った当時のままに新鮮だから使い続けてんだ。

現物はこっちの演り始めた時期や予算事情で必ずしも間に合って無いが、音として知ったのはそのどれもが最新だったリアルタイムのなんだ。
それからするともし聴き初めが近年だったら、こんな俺でももっと新しい楽器だけを好きになってたかも知れない。

又必ずしも世間の最高評価のが好きになって自分にフィットするとも限らないし、そう思うとせめて評価される迄はもう少し公平に録れんもんかねぇって思ったんだよ。
そこで最大の問題と思しきが「余計な硬さ緩和」だったんだが、アナログ機器の撤退が著しい為に昔よりかなり難しくなっちまってるやないかいな。

これを思案してて俎上に残ったのが、1にコンデンサタイプで2にそれの旧世代のって寸法だったんだ。
ダイナミックだって旧式の柔かいのも死滅しちゃ居らんが、何しろナローレンジで今比では遅反応だから使える相手が限定され過ぎる。

して多分選択に窮してるのはフィットしてない場合が多いだろうってんで、旧世代ダイナミックが非対応なケースを主軸に話を進めさせて貰ったんだ。
過去に三味線のPAで困窮したのは書いたと思うが、あの時だって他に楽器が無かったから比較対象のある場合よりゃまだマシだったんだ。

マルチトラックに録った直後は全部個別に調整加工可能だが、段階を経て集約されてってその殆どは最終的には2chになっちまう。
一発録りよりゃ遥かに録ってから弄れるけんども、全体が完成間近になってから「やっぱ硬過ぎたか」なんてなるのだってちっとも珍しくない。

結局は弄れても殆ど「弄らなくて良さそう」に録れてるに越した事が無く、硬軟由来の明瞭度差が著しいのも同様に懸念事項だ。
録る際あまりに変なバランスだともしかしたらアンサンブルの為のパフォーマンスに、既に副作用が働いてる可能性が高いんだ。

この点リアル空間での空気の存在たるや表彰台もので、不自然な硬さには強制的に緩和作用を施してくれる。
それがOn Micになると常態ではあり得ぬ程効果が低下するんで、本質的には非On時より当初から「硬過ぎないか」の注意が要るものだったのだ。

昔は録音機材に依る軟化がたまたま酷かったから、それ処じゃ無かっただけって事った。
「低明瞭度亡霊の呪縛」からは、いい加減で皆さんには開放されて頂きたいもんでごわす。

<完>

2021年9月 2日 (木)

音楽備忘録749 ジャンク部品の話しⅢ

発掘での関心事ったらどんなのが採れて、それにはどんな工程を要すかだろう。
これを読んでそんな面倒してられるかって感じたら撤退しても全然構わないけど、段階がそこそこあるから最も簡便なのだけやったって良いんですよ。

流石に殆どので無分解って訳にゃ行かないが、外観だけで廃棄鑑定が出来るとは限らないのだよ。
かと言ってスキルレスの方が中を開けるのは非推奨だが、ストンプみたいに電池交換の都合で普段から開けなきゃなんないのだってあるからねえ。

最初はそんなのからで充分で、構造にも依るけど単にJackが壊れただけとかだったら…。
余程手間賃を弾んででも頂けない限り、修理をする立場としては引受けたくないのが本音だす。

先ず自前の方が九分九厘安上がりになるし、仮に頼まれるにしても気付いてる異常個所があるなら知らせてくれた方がこっちも助かるしね。
今ではそこそこ大掛かりなのも手掛ける様になってる俺だって、最初は上記みたいなのから一歩ずつ奥へ進むうちにここ迄来ちゃったって
だけなんよ。

極端な話し中の様子を伺うのすら嫌なんなら、エレキにシールド挿すのすらお付きの人にやって貰えば~なんてね。
わ行き過ぎにしても全く好きな処だけ弄ろうっても大抵無理だから、裾野を広げるのを頑なに拒否するかどうか程度の話しなんだ。

最近は小型化や高密度化したから昔よりはハードルが上昇気味だが、簡単に外せそうなのから挑戦すれば良い。
私的推奨はコネクタ類(主に外部との)・機械式SW・トランス・電球やLED辺りになるが、これ等は汎用で将来の転用先が広範に及んでる。

ので仮に大して得にはなってくれなかったとしても、壊れてないんだったら損する心配は皆無で御座居ます。
ついでだからエコ観点も交えてこれ等の得失を綴っとくと、上記中だとトランス・LED以外は一般的には消耗品でやんすな。

これが機器種やその箇所・使われ方次第で消耗度が月からスッポンなんで、使用開始からご臨終間に下手すりゃ只の1回も動かして無かったなんてのも稀にあるです。
もしそんなのだったら消耗に関しては「完全な新品」ですんで、どんなに気前の良い浪費家にだってそのまま捨てるのは勿体無いでしょ。

しかもSWはもう逝っちゃてるのに本体が健全だからって、不具合を我慢して使ってるのが他にあったりしたらどないでっか?。
それがもし誰かにバレでもしたら、経済面を不問にしても大層格好悪いだす。

それ分かったけどハンダ付けとか出来ないからなアナタ、確かに出来た方が良いけど取出すだけなら必ずしもハンダスキルは必須じゃないんでっせ。
俺も含めて初心者時代とか或は電源が無い場所で作業を強いられた際、付けられてる状態如何では切ったり緩めたり抜くだけで確保だけなら出来ちゃうんだ。

先ず上記の「切る」ってな電線で繋がってたらで、状況次第で最ワイルドでも良きゃ「部品より先の適当な場所」の基板をギコギコ切るんだって構わない。
「緩めたり」はネジやナットで取付けられてるのだったらで、「抜く」ってな正確には嵌め込んであるのとかを外す事だ。

そうして確保だけしといて後はハンダスキルを覚えてからにするとか、それを交換等する時だけ出来る人にお願いしたって良いんだ。
実際に依頼主X氏「お前出来るんだから直しとくれよ」 俺「いや手持ち部品が無いから無理」なんてのが、結構頻繁にありますよ。

<つづく>

2021年9月 1日 (水)

音楽備忘録748 楽器の明瞭度の話し❺

いよいよ齢で偏屈ぶりが酷くなったと思われたくないから、具体例と併せて譲歩案!?を提示してみよう。
尤も本人としては注意したつもりでも、そこかしこに頑固さが漏出するのは避けられそうに無いんだけどね。

気を取り直して早速例示から参るが、楽器AmpのTrebleってオーディオだと中域と高域の中間位なのだ。
これには楽器にある程度音域広さのあるのが関係してて、出せる最低音から最高音迄公平に上を増やすのにそうしとかないと不都合だからなんだ。

一般オーディオではスピーカや部屋の性質の補填が音質調整の第一目的なんで、寧ろ音源の如何で利きが違っては具合が悪い。
PAではその中間になる訳だが不要なピークやディップを殺す以外で狭い帯域の増減をすると、副作用の危惧がとっても大きいんざんすよ。

演られる曲のキー(調)が全部同じだったらどうか分からんが、アンコールで「思い付きで転調して1音上げるの禁止の店」とかって無理な相談でしょ。
録音であれば必要に応じて細分化して、夫々へピンポイントの最適設定も可能だけどさ。

Liveでは「このハコでこの人達ならこの位」ってのが実用限界だから、大胆は辛うじてアリでも極端は駄目なんですよ。
中でも特に無理のあるのは条件設定のシビアなヤツで、具体的にはこの位置でこの角度でだったらここ迄盛れるなんてのね。

これの最悪のは移動されたらハウったとかになるが、それで再調整すれば今度はさっき迄と急に随分変わって何だか変ってなったりするっしょ。
そんな時大抵は音量か高域を下げざるを得ないから、無理した分却って明瞭度を悪化させなきゃなんなくなるですよ。

って高域盛り依存で明瞭度稼ぎしてた場合に限るけど、それが多数派らしいからねえ。
ここで録音であればの続きへ一旦移動するが、パフォーマンスの流れへ気を配れば細分化も限度が出て来る。

だいいち録音にもStudio Liveだってあるんだから、少なくとも録る時点(掛け録り)では下手な冒険ばし辛かとよ。
もしヲタ度最高に拘るとしたら録ってから1音毎にで、とっても時間と手間と根性を要すけど効果が確実だ。

そしてそして習熟が簡単じゃ無いから何なんだけど、明瞭度で一等効果があるのはお邪魔虫の削除なんでっせ。
このグループだったら・このアンサンブルだったら・どれもがこんな曲調だったら、○○辺りはもっと減らしても音色や雰囲気は殆ど変わんないって処がじっくり探せば結構あるもんなんだ。

但し功罪が重複してるのもかなり多いんで、音響と音楽の両方に足りるだけ詳しくなれてないと中々巧くはやれない。
只それに拍車を掛けるのが元音の音色で、足りないのや余計なのが多過ぎると至難の技と化す。

それを避けるには印象では高域だけアップでも、物理的には案外「普通の範囲」に収まってる様な調整が望ましいん。
具体的には高域増で音程感が減ってたら、密か!?に中域も少し盛って補ってやるのだ。

それと一般論での楽音の輪郭は確かに高域とはなるが、それって基本的には単体時の事なんではないかい?。
音色に依存して無い高域が主体だろうが、楽器次第でその周波数ってかなり広範に上下があるからねぇ。

最も分かり易いのはCymbal被り(同時発音)だろうが、Crashパシぃ~ンの裏になったらそんなの全く聴こえなくなるっての。
そらぁもし録音で完全に左右チャンネルに分離でもしといたら被りゃ(今度のは🎧)有効だが、スピーカでそこそこ離れちまえばんなもんたちまちご破算や。

聴者に一般レベルの聴き方の自由を残しとこうと思えば、輪郭にだって夫々に独自性が必要なんすよ。
ジャンジャン・シャカシャカ・ポコポコとか、言うなれば日本語の子音みたいなのに違いのある方が共生して行き易いん。
ほんで上記みたいなのにはかなり色んな成分が含まれてて、高域忖度では鳴ったタイミングだけはアップするが個性は却って弱めちゃうんだ。

<つづく>

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