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2021年8月18日 (水)

音楽備忘録734 テープレコーダ④

もしこれを通せば「完全にTapeで録った音になります」なんてのがありゃ良いが、現状では限られた範囲だけ近付けられる位のでも御の字だ。
だが不幸中の幸いか録音機以外の部分に現況の普通のは実は余計な習慣みたいなのがあるんで、取敢えずは外堀から埋めてく作戦について進めてこう。

別項等で以前にも触れたが現行のポピュラー系の収録方式は、アナログテープ時代に開発されたほぼそのままを踏襲してるからホントはもう時代遅れで合わなくなってる処が少なくないんだすよ。
対デジダル比だとTapeのは1回録るだけで必ず明瞭度が落ちたんで、それを補おうと逆算して録る前のは不必要な位明瞭にしてたからなのよ。

幾ら人耳の弁別能があるったって会場でまあまあ普通に聴けてたのが、カセットで録っ
たらグワングワンゴワンゴワンで何やらサッパリの別物にしかならなかったんだから。
そんなのが今デジ君でだったらよっぽどMicの選択や設定でも誤んなきゃ、大体「聴こえてた通り」に録れる様にはなったかんね。

つまりアナログテープ時代はヤワ過ぎて腰砕けになるのを常々危惧してたのが、今は硬過ぎて孤立し過ぎない方へ気を付けなきゃいけなくなったんだよ。
それが例えば録れたのより録る前の音に神経注いでるベテランさんとかだど、豊富な成功体験に引っ張られてアレで良かったんだから今度も今も「先ずはアレ」なんて思っちゃってさ。

それを見てた後輩がその模倣から入ってなんてんでスッカリ常態化しちゃって、ホントはもう随分前には最適じゃ無くなってるのを見落してんだろうね。
その証拠にアナログレコードオンリーの頃はマルチMic多重のの方がHi-Fiだったのに、CD化されたので比べたらそれ以前のOff Mic一発録りのの方が実は録音の質が良かったなんてのが少なくないんだ。

なのでコレも過去重複になるが好みを殺して「MicをOffれ」と迄は申さぬが、「ハッキリしてるからオッケー」じゃ無くて「雰囲気が変わってないからOK」って方へもっと基準を改めないとイカンのよ。
例の「不毛な音圧競争」にしたって過去名作のは、音源自体それだけであんなに圧縮して聴こえてた訳じゃ無いんだからね。

足りないと思った人だけ再生時にコンプりゃ良い話しで、もしついでにノスタルジックなのも好きだっりしたら非高級品のカセットに録ったのを普段聴きにした方が全然手っ取り早いっての。
だから本件だって無用にボカしたりしちゃ駄目だけど、実音より明瞭度を上げるってのが余計なお世話なんですわ。

例えばMicってどうせ録る時多くの人がプレゼンス帯域をEQで持上げるからってんで、ご親切に最初からそう云う特性にわざとしてくれちゃってたりする。
がアナテー必劣化君からそのまんまデジ君に変わってんだから、状況次第ではそんな過忖度は寧ろキャンセルしてやんなきゃさ。

最終的には聴いた感じから上記キャンセルをキャンセルする事となったとしても、その前に一度でも「弄って無い音」を聴いといてからにしようじゃないですか。
夫々が親切のつもりで施しといてるっても、親切の相手が結構バラバラだったり時間の経過でズレてっちゃったりはままあるからね。

にしても何よりも効果的なのは負帰還回路不使用のか、真空管の機器を使ってやる事だ。
又もや球絶対教の説教じゃあるまいしだが、現行の半導体回路で負帰還を使って無いヤツは少数派だし大抵は超高級機の一部にしか無いんですよ。

それに対し球のだとコスト事情から却って普及品のほうが使って無いのが殆どなんで、負帰還回路回避だけの為に球のを選んだって良い位でっせ。
因みに負帰還回路忌避については概述だから最低限のおさらいに留めとくが、理論的には無問題も音色的には若干「無理させてる」部分のある方式なのだ。

出口から一部を入り口に戻して修正してるから、かすれて書けちゃった上からもう一度書くのと似た様なもん。
それだとどっかではみ出したりしちゃって、そこを仕方無いからもう何回か上書きしてたら形が少し変わったみたいなさ。

書き忘れた漢字の点だけ追加するとかならしなきゃ駄目だけど、現況電子回路には自身で内容を精査する機能は無い。
しもしそれを追加出来たら出来たで、ユーザーが部分的に機械に支配されて個性も削がれたりして。

<つづく>

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