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2021年9月 1日 (水)

音楽備忘録748 楽器の明瞭度の話し❺

いよいよ齢で偏屈ぶりが酷くなったと思われたくないから、具体例と併せて譲歩案!?を提示してみよう。
尤も本人としては注意したつもりでも、そこかしこに頑固さが漏出するのは避けられそうに無いんだけどね。

気を取り直して早速例示から参るが、楽器AmpのTrebleってオーディオだと中域と高域の中間位なのだ。
これには楽器にある程度音域広さのあるのが関係してて、出せる最低音から最高音迄公平に上を増やすのにそうしとかないと不都合だからなんだ。

一般オーディオではスピーカや部屋の性質の補填が音質調整の第一目的なんで、寧ろ音源の如何で利きが違っては具合が悪い。
PAではその中間になる訳だが不要なピークやディップを殺す以外で狭い帯域の増減をすると、副作用の危惧がとっても大きいんざんすよ。

演られる曲のキー(調)が全部同じだったらどうか分からんが、アンコールで「思い付きで転調して1音上げるの禁止の店」とかって無理な相談でしょ。
録音であれば必要に応じて細分化して、夫々へピンポイントの最適設定も可能だけどさ。

Liveでは「このハコでこの人達ならこの位」ってのが実用限界だから、大胆は辛うじてアリでも極端は駄目なんですよ。
中でも特に無理のあるのは条件設定のシビアなヤツで、具体的にはこの位置でこの角度でだったらここ迄盛れるなんてのね。

これの最悪のは移動されたらハウったとかになるが、それで再調整すれば今度はさっき迄と急に随分変わって何だか変ってなったりするっしょ。
そんな時大抵は音量か高域を下げざるを得ないから、無理した分却って明瞭度を悪化させなきゃなんなくなるですよ。

って高域盛り依存で明瞭度稼ぎしてた場合に限るけど、それが多数派らしいからねえ。
ここで録音であればの続きへ一旦移動するが、パフォーマンスの流れへ気を配れば細分化も限度が出て来る。

だいいち録音にもStudio Liveだってあるんだから、少なくとも録る時点(掛け録り)では下手な冒険ばし辛かとよ。
もしヲタ度最高に拘るとしたら録ってから1音毎にで、とっても時間と手間と根性を要すけど効果が確実だ。

そしてそして習熟が簡単じゃ無いから何なんだけど、明瞭度で一等効果があるのはお邪魔虫の削除なんでっせ。
このグループだったら・このアンサンブルだったら・どれもがこんな曲調だったら、○○辺りはもっと減らしても音色や雰囲気は殆ど変わんないって処がじっくり探せば結構あるもんなんだ。

但し功罪が重複してるのもかなり多いんで、音響と音楽の両方に足りるだけ詳しくなれてないと中々巧くはやれない。
只それに拍車を掛けるのが元音の音色で、足りないのや余計なのが多過ぎると至難の技と化す。

それを避けるには印象では高域だけアップでも、物理的には案外「普通の範囲」に収まってる様な調整が望ましいん。
具体的には高域増で音程感が減ってたら、密か!?に中域も少し盛って補ってやるのだ。

それと一般論での楽音の輪郭は確かに高域とはなるが、それって基本的には単体時の事なんではないかい?。
音色に依存して無い高域が主体だろうが、楽器次第でその周波数ってかなり広範に上下があるからねぇ。

最も分かり易いのはCymbal被り(同時発音)だろうが、Crashパシぃ~ンの裏になったらそんなの全く聴こえなくなるっての。
そらぁもし録音で完全に左右チャンネルに分離でもしといたら被りゃ(今度のは🎧)有効だが、スピーカでそこそこ離れちまえばんなもんたちまちご破算や。

聴者に一般レベルの聴き方の自由を残しとこうと思えば、輪郭にだって夫々に独自性が必要なんすよ。
ジャンジャン・シャカシャカ・ポコポコとか、言うなれば日本語の子音みたいなのに違いのある方が共生して行き易いん。
ほんで上記みたいなのにはかなり色んな成分が含まれてて、高域忖度では鳴ったタイミングだけはアップするが個性は却って弱めちゃうんだ。

<つづく>

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