音楽備忘録722 リフの上手な!?作り方⑦
前回「隙間」と「同音連続」と来た処で今更だが、どんなの迄リフと捉えるかが今日のお題だ。
各自に感覚的な認識差があるのは全く構わないが、それを概念に直結させると作れる物の種類が減る可能性が高いからご用心よ。
先ずはリフ(Riff)の語源がリフレイン(Refrain)なのを念頭置くのがお勧めで、そうするとメロディライン的なの以外へも耳をを向けられる様になるのが始めの一歩じゃないかな。
古くはBo Diddleyの刻みだってリフの一種でもあって、有名になって定着してるからって「リズムパターン」としか思わない必要は無いんでゲス。
これって♯♭と似た様なもんで、どの側面から見たかで呼称が変ってるだけの事すから。
とは言え流石に俺言い「リズム版只のドンパン節」のDisco Beat程ベーシツックだと苦しくなって来るが、独創性や他との違いが一定以上だったらリズムだけだってリフだと思うんだ。
前回例示のKeith Richardsよりもっとこれを多用してるのが、過去述だが近年はスッカリ世間でご無沙汰になったT・RexのMarc Bolanだ。
彼のがBo Diddleyと一寸違うのは「太鼓にお付き合いさせてない」のの方が多い処で、物理的に作ったのは殆ど刻みだけでも本人は只のリフと考えてそうな証拠でもある。
お次のは俺だけが特にリフへ編入させてる気がしなくも無いが、Charのコードカッティングみたいなのだ。
世間で最も知られてるのはSmokyのIntroのとかだろうが、私的に一等印象深いのは「闘牛士」の方だ。
試しに管楽器風の鼻歌へ変換してみとくんなはれ、パッパッパラッパ―ンパーとかってなりゃせんか?。
その音階も敢えてハ長調だとラ♯・ラ♯・ラ・ソ・ソに、普通だとなってると思うんだが。
なまじフルコードを鳴らされてるんで惑わされるのも無理無いが、もし上記みたいにしてエキスだけを抽出すればかなり「普通のリフ」になってるやんか。
他にJ.L.&C.時代のHead Songの等も私的には印象深いが、やはりエキス抽出の上それを「管楽器が演ってる」と想像するとやっぱりなんだよね。
因みにここで提示した2つはシンプルなのと一見難解なのの両極に近いが、後者のはJazz系では割と頻繁に使われてる手法だ。
その場合はリフより「ハーモニー付きのメロ」として用いられてるのが殆どたが、Guitar系の独奏時には純粋な伴奏とメロを同時にゃ弾けないのなんかで重用されている。
続いて本日最後のはBassのパターンのとかで、QueenのAnother One Bites the Dustなんかが今回の俺言い「紛らわしいシリーズ」には持って来いだ!?。
YesのRoundabout位になればまだ少しは支持者も居そうだが、リフであるか否かはフレーズの難度や種類で決まるんじゃないのよ。
最簡単に判定基準を提示するならば、それを「省いてもその曲に聴こえるかどうか」なのだ。
どっちかったら俺はアンチなんで古畑任三郎はイチローの出た回のしか見てないけど、田村正和(役者としてはファン)抜きでは成立しないドラマじゃん。
そんなのと同じで印象や容姿と、実際の構成要素が一致してなくたってちっとも不思議じゃ無いし珍しか無いのが曲ってもんなのよ。
仮に万一どうしても納得行かねえってんなら、アンタ動画出す時にその旨を字幕かなんかで必ず出しやがれっての…ったら大袈裟で御座居ますがね。
個人レベルでリフ認定するかどうかは自由そのものだし、却ってそれは尊守しといた方が個性に繋がるけどさ。
リフ作れって言われてコード進行しか浮かばなかったからって白旗上げたり、そうして来た奴を未遂と頭ごなしに断定しちゃアカンですがな。
つまり自身で作るのはお好みのでOKだが、どう聴こえても本人がリフと言ってるならその概念は決して否定しちゃなりませぬよ。
そうやって無意識下だがわざわざ石頭を育成してっちゃうと、ある程度の時期に至って「リフの種切れ」を起こしたりすんだから。
<つづく>
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