音楽備忘録726 楽器と収録Micの世代の話し②
本日は先ずSure SM58を生贄に話しを進めてくが、これを使えばどう間違ったって流石にか細くとか繊細になったりゃしねぇわさ。
けど何時も必ずぶっとくて目立つのになってくれるかったらそうとは限らず、音源からの距離が離れるのは苦手だ。
On Micの設計だからOffが駄目っ書いても良いのをそうしなかったのは、特徴を損ねはするが余程遠く無きゃ拾えはするからなのだ。
具体的には明瞭度が極端に劣化するんだが、カメラのピントが合って無い様な状況に近い。
けれど近目専門ってもそれが「昔の」なんで、近年のOn専用設計のと比べるとそれよりは離れてて平気だったりする。
対ハウリング最強のAUDIX OM-7みたいに「Beatles式コーラス」(1本へ2人で向かう)迄苦手とはならないが、4人以上が輪になって囲む様なのにはお薦めし兼ねるってな按配だ。
これは指向特性の鋭さが違うからなんだが、それ故音源の面積が狭いのには注意した方が良い。
目一杯隣接させた小口径Tom同士だと隣からの被りは気になるし、Mic本体がそこそこの大きさがあるから配置にも苦労させられる公算が高い。
しかしだからって絶対駄目とかにゃなんないんだが、もし絵面から「目の前のだけを拾った音」と思ってたら少々危険。
現代のDrum On Mic専用設計のと比べると、両隣のが拾ったのも加わって「そんな音」になってるケースが多いだろうからね。
DrumsetのマルチMic収音ではもう1つ何時も割と不明なのもあって、個別にOnに構えたのとOver Topやアンビエントとの音量バランスだ。
それがLiveのだと極端な場合「個別はPA専用」で「上のは録音専用」なんて、使い分けされてても珍しか無いかんね。
その上一般的に考えりゃ奏者と同時に目に入る個別のは数だってか多いから見落し難いが、アップに映したのばかりの動画だと上がホントにあったのかさえ伺い知れなかったりするからねぇ。
ついでで禁句へも触れちゃえば、そもそも憧れの人通りに叩けてるのなんて稀だろうしって黒過ぎたらゴメンよ。
要はそれ位状況次第じゃ他人にゃ実像って分り難い事があるんで、好きだからって参考にこそすれ鵜呑みにしちゃったら悲劇を招くケースもあるんざんす。
どうせ誰かのを参考にするなら極力「自分と似てそうな人」のにするのが知恵ってもんで、それですら想像に頼る部分の割合は中々減らせなかったりゃすんだけどもよっと。
では遅れ馳せ乍らも「現代に58を使う注意点」へ進めてくが、歌やスピーチ等肉声やそれに準じる音源のLiveのだったら殆ど心配は要らない。
かつてよりゃLive用PAだって格段に質は上がってるが、それでも忠実度より能率や音の通りの良さが最優先だから再生周波数帯域は狭目が多い。
具体的には超高域は指向性が鋭過ぎるのもあって、一般レベルでは16kHz程度迄出せれば合格となっている。
反応速度についてもヘッドホンより大抵は遅いのが当然のスピーカ使用が殆どだから、近代高速Micとの差は掛けた時のEffectorの反応程度に限定されるだろう。
だが録音にとなると58の高域限界15kHzや反応の緩さは露骨に影響があり、特に相手が設計用途の肉声系のより速い場合はかなり違った音となる。
1966年の登場当時だったら機材はアナログオンリーで、記録媒体だってテープのほぼ一択だった。
それであれば寧ろ丁度良い頃合いってなもんで、寧ろ恐らくはそうなる様に設計段階で調整しといたんだと思うけどね。
勘違いされてる事の多いのが「太さ」で、私的には半数以上は鈍さを太さと誤認してるんだ。
実際決して細くはなってないんだけど、偽り無き!?太さだったら鋭さ・細密さ等ともある程度は共存が可能なんだよ。
細くないから太いってんなら骨太はデブって断定してる様なもんで、悪意が全く無くたって俺みたいなズングリむっくり君はそうなっちゃったら困るさね。
<つづく>
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