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2021年7月 3日 (土)

音楽備忘録688 Mixer卓のルーティング③

規格合わせは大事と言ってすぐに現実わぁなんてぇとそんな殺生なぁなムードになり兼ねんが、今回はその辺の色々をね。
取り合えずは実際どの程度合せられるかって事なんだけど、もしなるべく悩まされたくないなら今は極力PC内で処理するのがお勧めだ。

実機ではPlug・Jackの形が同じだと、もし信号規格に相違があっても物理的には一応繋げられちゃう。
のがPC等のソフト(アプリ)では万一「変に繋げられる」様になってたら、最低でもバグ扱いは逃れられない。

のでホントにバグ(ミス)じゃ無い限りそうならない様にプログラミングされてるから、基本的には「繋げられる限りは問題無し」となってるからね。
それでもPCに入る迄と出た後の分はそうは行かないが、注意しなきゃなんない場所がオール実機よりかなり減るのは確かだ。

のに現況で惜しいのは折角「接続規格ミス」が出なくなるのに、実機よりかなりルート数も組合せ数も少な目なのしか無い処だ。
結果的にその分発展性に欠け勉強にならなくなってて、新しいアイデアを試したり実行するのには障害となっている。

私的にはこの辺が近年のMixingスキルの低下に繋がってると思われ、俺言い「最初から中途半端に至れり尽くせり」なのが感心出来ない処だ。
俺等の若い頃は「せめて後もう1つあったら」なんてのからスタートしてたから、ある意味自動的に機材より知恵の方が発達させられてたんだろうね。

って決して所謂「昔は良かった」論を展開しようってんじゃ無く、慣れてない分急にちゃんとしたのが使えるとビビリ捲ってトチったりして易かったとも思うよ。
只「可能性を探ろうとする」かどうかに大きな差が生まれてるみたいで、先々を考えるとゴールしてもその程度止まりになり易いコースですわ。

とは言え音楽家なだけで非音響技師にとっちゃこんなの余計な手間なんだから、現況に全く不足を感じない様なら「極力PC内処理」ってのも悪く無い。
まあこれはそれとして規格は合ってるのに実際は怪しいってケース、デジタルバーチャル利用の有無に関わらず完全駆逐には程遠い。

そうなった大元の原因は「どれ位無理が効くか」みたいなのから始まってる気がするが、全ては理屈より芸術を優先したせいだと考えられる。
これがオーディオ方面だったらスピーカやヘッドホンより出力が大きく無いか程度で、後は思ったより結果が芳しく無くてもまず機材の「作り」のせいにされたりゃしないんだ。

「中は弄らない」オーディオヲタにとってだと、組合せ方や使い方の上手さが自慢のタネになったりもする。
単純に珠玉のサウンドにだって勿論価値はあるが、機材依存で成立する分には操り手の技は入って無い。

だからその程度の機材だけで最高級では無いけれどまさかそんな音が出せる・聴けるとは、が腕の見せ所になったりするんだ。
でも音楽だと何をどう使おうと他より何処かが勝ってる音じゃないと価値が無いから、物理的なお約束なんて簡単に反故にされたりもしちゃうねん。

その典型が楽器Ampな訳だが、周辺機器だとそこ迄じゃ無いにしても掟破りに対する備えがある程度は必要。
音楽最優先にすればそれも当り前なんだけど、問題はそのマージンの取り方に迄は規格化が困難なのよ。

例えば出力仕様が-10dBのだったとして、それは「普段の基準」なだけで最大レベルじゃ無いでしょ。
するともし最大(所謂ピークレベル)が基準に対して大き目な設計のだと、敢えて+4dBへ繋げといた方が歪む心配をしなくて済んだりするんだ。

なので雑音最小を狙うならオーバーレベルに注意し乍ら規格通りの相手へ、それより歪むのが困るんなら敢えて上記みたいに繋いだ方が良いなんてのが出て来るのよ。
先にその具合の全貌を把握しときたかったら、殆どそこ迄する可能性が無くても限界状態で試しとくのが良い位だ。

<つづく>

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