音楽備忘録704 リフの上手な!?作り方①
先日従兄発案のGuitarリフを具体化したら、見事に駄目出しを喰らっちゃった。
作者の元イメージを尊守なので覚悟の上ではあったが、こう云うのには固有楽器に対する知識不足由来のもあった様に感じられた。
そこでお題に取上げてみようと思ったんだが近年本邦メジャー系のなんかだと、失礼乍ら俺には恐ろしく凡庸なのばかりになってる様に感じられた。
従兄提案のはアブノーマル過ぎて現段階では纏めるのに難があるが、そんなのを避けて無難に行き過ぎては新しいのはちっとも生み出せない。
どんな楽器にも夫々フレーズの適正があるから確実性へ忖度し過ぎてんだろうが、他にも今回の俺等のみたく発案者と奏者が分離してるせいかも知れないと思った。
提示側は「お前専門なんだから何とかしてくれよ」・受注側は「不可能を強いるなら他ので演れよ」とか揉めちゃって、挙句に半ば投げ槍にったりトラウマ回避であんなになっちゃったのかな。
そこで声高に吠えときたいのが「作るのに腕の関係は低い」って処で、余程技術を要すフレーズじゃ無い限り「思い付いたの唯それだけ」さえ辛うじて弾ける様にすりゃ良いからだ。
該当パートの専任者だったら舞台上でもソロや難しいコードも鳴らせなきゃなんないけど、歌と兼任とかだったら「弾けるのだけ弾く」んでも一向に構わないじゃん。
又別面ではどのパートも「伴奏力の劣化」が著しい様で、ホントはコレこそが打込みでは最も代替が困難なんだけどな。
シンプルな程個性やニュアンスはダイレクトに露呈するもんで、高度なフレーズになる程打込みでだって小細工は効かなくなるのだ。
そりゃ機械的にゃどんなのでも一応「設定は可能」だけど、人耳の追尾に限界があるやんけ。
折角微に入り細に入り色々施しといたって、認識出来る前に瞬間で通過しちまうからね。
その伴奏力の劣化がリフの劣化に大きく影響してると考えられるのが、「シンプルでも間が持つ」とか「単純な味でも美味しさ充分」なんてするのが下手っちまうからなのよ。
多分気付いてる人が少数派なせいなんだろうが、「分かり易い技術力の差」の方が目立つからだろうな。
加えて一部のけしからんベテランの悪目立ちも罪なもんで、技術の拙さを「味命ですから」なんて実際は味なんて全く出せてないのに言い張るのも居たりするからだろう。
結果的に「他力本願オンリーなのにジャンジャン思い付ける人」と、高度な技で弾き捲れるけど気の利いたのを思い付けない人」へ2極化してってるみたいなんだよね。
そんな状況になるとソロとしてはお話しにならなくてもリフとしてなら美味しいのも、下手っぴだから恥ずかしくて弾いて聴かせらんないとかなっちゃてさ。
どうせ少し位練習したって仲間の本職に相手にして貰えないんだがらなんてんで、マトモに作れる人が居なくなっちゃったっと。
身内中心ではあるが是迄の体験からすると、技に興味が偏り気味な人程リフとかは苦手だった。
この辺が簡単そうでいてポピュラー系のホントは恐い処で、「必要な分かり易さ」を維持するのに技が邪魔する事が少なくないからなのだ。
俺もこの齢になって歴も長いからアホっぽいのより高級感に溢れるのへついつい行きたがってるが、思い切ってそんな邪念にケリを付けないと帰って来られなくなったらと思ってゾッとしている。
実はこんなのって考え方に一寸誤りがあって、足りないのは技じゃ無くホントは「音の選び方」なのよ。
様々な評価があって当然だが例えばRolling StonesのSatisfactionとか、もっと掘りゃ昔の007のテーマとかって所謂技ってのとは無縁だ。
後者のはリフってよりゃメロと認知すべきかもだが、エレキの部分とそれ以外の部分では知名度や記憶度に差があると思うのは俺だけかぃ?。
要するにリズムも含むが「印象的な音列」を作れてるかがほぼ全てで、聴感上は不足分を技で補えててもそうしないと物足りなくなるのってリフ自体としては最高でも2流以下って事なんざんす。
この論法からすれば弾けない奴程良いのを作れる可能性が多く、却って曲自体には余計なのなんて弾けない方が良いとも言えるんだす。
<つづく>
« 音楽備忘録703 Mixer卓のルーティング⑧ | トップページ | 音楽備忘録705 メンテナンスの問題② »
コメント