音楽備忘録712 魔修理の記憶⑦
今日は「最新のやらかしちゃってました」を、臆面も無く大胆に公開してやるぜぃ。
の内容はこないだ魔改造で復活させたLED照明で、改造後3週間弱で「点かなくなった」のの顛末だ。
先ずは症状の出方を時系列で記してくが、改造数日後から時々不定期に数秒間原因不明で消灯する様になっていた。
が全く何もしないで勝手に復帰してたんで、転用電源の安全回路か何かのせいかと思っていた。
ら冒頭の如くある時点で急に2度と復帰しなくなったので、仕方無く又天井から取り外して色々と調べる羽目になった。
点かなくなる前から怪しい兆候はあったんで最初は転用スイッチング電源の寿命を疑って、宅に来てからの稼働時間は僅少とは言え製造後の経年が半端無かったんでねぇ。
処が各ブロックを分離して調べてみたら、驚くべき事に全く健全なままであった。
この時点でLED素子自体は無事なのが既に判明してたんで、駆動回路かブロック間の接続にしか原因は考えられなくなっちまった。
だが何れもテスタを当ててみた限り(実はここに落し穴があったんだが後述)無問題なんで、駆動回路の詳細調査をすべく仕方無くハンダ付けで結線されてるのも全て一旦外す事となった。
これ全てをコネクタ仕様にしときゃこんな時には楽だったが、それには基板がもっと大きくないと経路が確保出来なかったんだ。
他ので使った残りの切れ端が、コネクタ化さえ諦めりゃ収まり切る数少ないチャンスだったもんでね。
それは兎も角ここ迄分離させてテスタを当ててみても一向に不具合が認められぬので、とうとうトランジスタを基板から取り外してみる始末となった。
ここ迄来て漸く見つかったのが基板の「パターン切れ」ってヤツで、定電流回路の制御トランジスタ周辺に1箇所「ハンダの泣き別れ」があった。
「パターン切れ」が「ハンダの泣き別れ」って一体何のこっちゃってば、一言で言ったら「蛇の目基板の悲哀」なのだ。
普通の「製品基板」ではハンダは部品とパターンを繋ぐのにしか使わんが、蛇の目基板では隣接したの同士を意図的に「ハンダブリッジ」させて繋ぐ場合もあるんですわ。
なしてそがいな邪道をするかったら近過ぎるからで、これは概念図を登場させて感覚を掴んで頂きますかね。
上図は「同じパターン」(配置)になる基板の部分モデルで、上段は所謂プリント基板ってので繋がってて欲しい部分が銅箔で連結されている。
下段はそれを汎用蛇の目基板で実現させた場合ので、銅箔は穴の周りだけだしこのパターンでは不要なのも発生している。
下段4で既に部品が挿してある様子としたのは、使う穴の場所が同一→パターンが同じなのを少しでも分かり易くしたつもりだが何かあんま効果が無かったみたい。💦
例に依って必要な色の説明だけしとくと緑は板、読者に依っちゃ「くすんだオレンジ」に見えるかもだがこれが銅箔。
実際には色の違いは殆ど無いが銀色を明暗3種に分けたのは、部品足・ハンダ・錫メッキ線の区別の為でこれを便宜的に濃い順としてある。
本来なら上段仕様になってた方が安定確実だが、「固有の柄に決まってる」から一切他への転用が利かない。
それに対し下段仕様のだったら「繋ぎたい処だけ自由に後から繋げられる」んで、サイズさえ足りればあらゆる回路を組めるのだ。
それで量産製品にはプリント式・個人が1つだけしか作らん様な際は蛇の目式を使うのがデフォになってて、今回のも比較的部品点数が少なかったから更にそれの余った切れ端になった訳だ。
蛇の目にすると自由の代償!?があり、「繋げたい部分の処理」で手間が増える。
距離が長い場合は錫メッキ線等を、別途裏側へ追加して部品の足と一緒にハンダ付けする。
他にも銅箔テープを貼付けといてハンダで固めるなんて方法もあるが、最小単位の穴間隔が2.54mm ともなるとどっちの方法でもハンダ付時の仮固定が困難となる。
錫メッキ線では極細ピンセットで押えとこうにも全長3mm弱では、押えてたらハンダの付けられる余白が無くなっちまう。
もう一方のテープのにしたって接着面積が極小になるんで、熱で糊が軟化して接着力が弱まった処へ銅とハンダの逢引きの強さに負けて大抵はハンダゴテの方へ着いて来ちまう。
して通常ならそんな際は部品の足をわざと長目にしといて、それをお隣さんへ曲げて触れる様にしといたりして凌ぐんだけどね。
今回のは部品が完全ジャンク流用で、延長したい多くの箇所に来るのに限って足の長さに余裕が無かったんよ。
そんな按配だからてっきりハンダブリッジの、し損ないだと思ってたんだけどさ。
因みに上図下段の5では部品足代用は省略して、穴が隣接してるのはハンダブリッジになってるイメージとしてある。
上段の2は現代だと一般的な付け方で、昔は3みたいに銅箔面全体をハンダで覆ってるのも少なく無かったが機能的にはほぼ一緒だ。
たて続けの因みにⅡで「泣き別れ」は延長・折り曲げしといた部品足が、何故か明後日の方を向いて反り上がっていた。
そうなった原因も謎だったが、もっと面倒で視覚では確認し切れない不具合も併発してたんだ。
<つづく>
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