音楽備忘録664 残響考㉕
ミスマッチ残響の許容限度例を思い付く処から列挙してくが、事故率は低いものの打込みだからと油断はしない方が良さげだ。
音源の各音色の想定主用途は同じじゃない方が多いんで、アブノーマルな組合せをする時なんかは気を付けた方が良い。
少し前に紹介したYesのOwner OF A Lonely Heartみたいに俺言い「場面ワープ」でそれをするなら丁度良かったりもするが、脳内イメージで同じ場所で合奏してたなら一工夫でも加えないと真意が伝わらなくなったりする。
洋楽ポピュラー系用の殆どはベーシックなのだとほぼ無残響で揃えられてるが、邦楽用や民族系のだと大抵は何らかの残響付きとなってるのが一般的だ。
統一されてた方が組合せに対する自由度が上がるのにどうしてそうなってるかったら、物に依っちゃ無残響だと○○の音と認識し辛いのもあるからだ。
例えば「無残響のオケヒット」なんて変なのだって今なら頑張りゃ作れそうだが、人々の記憶にあるオケヒットには残響がセットになってるでしょ。
大体そもそも「ジャンッ」と思ってるのが「ジャ」になるし、それを直そうとして音符を大きいのに変えたってどっちかったら「ジャー」になっちゃうかんね。
勿論そんなのだって後からHall Reverbを掛けてやりゃちゃんとしたのになってはくれるが、ノーEchoで使いたがられる機会がほぼ無さそうとなりゃ付けてあった方が親切だよね。
これと同じ様に無残響で耳にする可能性の低い楽器となると、奏者・楽器・録音機器・技師の全てが世界一で最高の仕上がりとなってても「思ってたのと違った」で使って貰えんって。
まあそれでも実録するよりゃ気楽に行けるが、既に付けられてる残響を別のに変えるのが不可能なのでそこん処4649だ。
では人力演奏の方へ移るが、こちらも収録上の事情等で残響を排除出来ないヤツにやはり苦労させられる。
中でも「録り場所」が限定される癖に他のはそこで録れないってケースで、何処で録っても綺麗に纏められるのは残響非混入のトラックなのにね。
これに対し従兄はConvolution Reverbの利用を考えてて、何かの音Fileに入ってる残響のクローンを作って掛けられる様にしてくれるソフト(主にVST Plug In)だ。
現実だけでは解決不可能な際確かに切り札にはなりそうだが、Mic⇔音源の距離差から来る音質の違い迄何とかしては貰えない。
そこで最悪時の今日ならではの逃避作戦として、俺言い「リモートごっこ」音場なんてのを思い付いちゃった。
動画で画とセットになってないと一寸苦しいが、映ってる部屋が違えば響きは寧ろ違ってた方がリアルだもんね。
こうしてみると実録の場合やはり理想は「録り場所が同じ1箇所」なのが良く、そうでないなら混入残響の排除に血道を上げるのが良かろう。
その際ポイントになるのは大柄な生楽器で、絶対にLine録りなんて出来ない分極力「響かないハコ」が要って来る。
となって来たのを逆手に取ると誰でも許せるでも無いだろうが、Grand PianoやDrumset等は敢えて電子のにしてしまうのも手かも知れない。
もしかしたら貧では無さそうなプロがそうしてるのもこんなのが理由の可能性が考えられ、俺は好きじゃ無いが無理してパフォーマンスや音質を落しちまうよりゃ良いと思うよ。
特に無理くりコンプとかで目一杯盛るつもりでいてある程度以上の腕前を持ててなかったら、チョイと残酷だが生で演るご利益はほぼ無いと切り捨て御免に候。
なんてズバッと斬り込んだからって人でなしと思うなかれ、形(システム)だけ理想に近いからって結果が伴うとは限らんですぜ。
例えば電子Drumの方が殆どの場合でEffect乗り(多分死語😢:掛り)が生より良いんで、多分その方が「少ない無理」で求めたのに近いのが得られる筈だ。
最後に響かないハコに30年以上の体験から感覚的なのを披露しとくが、殆どの楽器はそれ自体も響く様に作られてるから当初予想してた程「無響き」になんかならなかった。
なので響く部屋で録ったのと比べないとあんまり違いが分かんなくて、けどこれってもしかしたら逆も又真なりかも知れない。
測定器とかを持ち込んでも構わないけど、それより耳で体験した方が各自にとってどうかは判定し易いと思うな。
もし迷う様なら先ずは何処かのと「響き」を比べてみるのから始めてご覧なさい、本チャンではデジリバしか使わないとしても体感しとくとしとかないのでは多分かなり違って来るから。
<一旦終了>
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