音楽備忘録630 魔改造悲喜こもごもⅣ-➄
さて前回迄の作業でベンチテストへの準備はかなり整ったが、仕方無い事故等を除いて壊したく無かったらまだあれだけじゃ足りない。
それを今回参考に記してみるが一定以上の複雑さがある物に対しては、色んな図面等の準備次第で後に大きく響いて来るもんなのだ。
所謂「回路図」は前回披露したが、実際に組み立てるにはそれだけだとリスクが高い。
何でったら部品現物が回路記号と足の順番が逆になってるのもあったりするからで、素人向けキット等では実体配線図等と呼称する「組み上がった時の景色の絵」が添付されたりしている。
玄人にはそこ迄の必要性は無い代わり別の問題点があって、それは想定したサイズに無理無く収まり切るかどうか等がある。
その際部品が全部手元に揃ってたら並べて様子を見たり出来るが、これから買うのがあったりすると先に予測するのに支障が出る。
なので結局玄人でもこれから作るなら似た様な絵が描けた方が手戻りを無くせるし、組立て時のミスも減らせるのが実状だ。
これがIT機器の無かった当時は画家擬きにならなきゃ描けなかったのが、PC内で済ませられるなら使わん手は無い。
又唐突に出した変な画だが、これが常用してるPasSってフリーソフトで作った駆動基板の様子だ。
回路の全てに確証があれば上図首っ引きでハンダ付けしてきゃ良いが、組上った後でもし変更の可能性があったら「いきなりハンダ」は避けときたい。
ハンダ付けがどんなに神レベルでも、やればその回数分だけ部品や配線に劣化が起きたりもするからだ。
それ処か変更部品のサイズが違うと入り切らなくなって、最悪は全替えに迄至る場合だってある。
そこでベンチテスト(つまり仮)のお助けヒーローたるブレッドボードの出番となるが、それへ部品を組付けるのに上図は殆ど使えなくなるのだ。
もしベンチテストでつまらんミスして部品を壊したりしたら一番勿体無いんで、手持ちのブレッドボードのPasS用の画を自分で作ってそれ用のを描いたのが下図だ。
どうですこっちのだと基板とは随分景色が違うのだけは誰でも分かるでしょ、こんなだから一度の手間を惜しまず最近は必要なら何時も作画してから作業に入る様になったんだす。
大して複雑なのをこしらえるんでも無いのに神経質だねとか、気が小さいかとか思う人も居るかも知れない。
処がどっこい寧ろ画がある方が気楽にやれるもんで、単純に見比べて同じ景色かどうか程度で行けちゃうからなんよ。
それだって見落したり勘違いしたりはあるんだけど、想像・比較の2つ同時進行よりやっぱ比べるだけの方がかなり楽なんだ。
想像だと何か失念してたりしても証拠の残らんのが実像との差で、何かしらミスった後の回復時間に大差が出るんです。
尤も普段はとても丁寧とは言い難い様なエエ加減な作業の仕方をしてるんで、回路図や描画の段階でのミスも少なくないんだけどさ。
もしどんな作業でも10回に1回のペースでミスるとしたら作業数が少ない程良さげだが、図や画だけの段階なら描き直すだけで部品を壊したりする可能性はゼロだからねえ。
それと配置なら配置・ハンダ付けならそれだけに絞れた方が、その作業への集中度は自動的高められる。
それもこれもPCとフリーソフトのお陰で、かつてなら不可能だった。
この程度だって大袈裟に言や、シミュレーション技術の1つなんでぃ。
<つづく>
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