音楽備忘録631 残響考⑭
さて続いてはどんなReverbの種類比較になるかって処で、一寸期待!?を裏切ってReverbにするかDelayにするかの方を言及しとこう。
最近はデジリバがリーズナブルになったからか、Delayだけってのはすっかり耳にしなくなって久しい。
この件只安いならまだしもバーチャルのだともう無料なんて始末だから、その点からなら当然の結果ではあるが。
けど旋律パート以外だと当初から選外にしてるってなチョイと考えもので、それだと求める響きのイメージを劣化させたりしてる可能性があんねん。
ここで一寸デジリバ黎明期の苦しい言い訳戦法から、その発想を魔活用してみよう。
その頃のは特に「Delayのお化けだっただけ」ってな過去述だが、滑らかボワーンが苦手だったからか「初期反射音」のパラメータだけは妙に細かくご立派だった。
これ実際残響にはかなり重要なファクターで、誰にでもハッキリ分かって口とかでも模倣出来るのは初期反射の部分だ。
例の従兄の階段バーブでBONZOってのもこれのご利益が主役だし、かつて流行ったGated Reverbなんかもこっち系だ。
尤も黎明期機がそれで誤魔化せたのは録音音質が「モヤってた」からで、実際は詳細にはバババババーンって鳴ってるのの間が勝手に繋がって聴こえてたってね。
尤もⅡでリアル空間で得られてる響きの多くも、余程広大じゃ無い限りは結構Delayの団体さんで成り立ってるのの方が多いのも確かだ。
但し黎明期デジリバよりたった1つの響きの中でさえ、反射パターンが複雑怪奇なのは違ってるんだけどね。
只複雑だからって必ずしも量が豊富で何でも響かせちゃうんでも無く、元音次第じゃ殆ど初期反射しか聴こえなくなったりもしてるんですよ。
かつて日本語には響き方に依ってやまびこだとか、異なる言葉があって使い分けられていた。
のが今じゃ何でもEchoになったからか知らんが、残響にも一杯種類があるのにそれが軽視されがちだ。
そこで未実験で提案するのも何なんだけど、求めて無くても録った場所の響きが混入しちゃってるのにだったらイキナリ何でもReverbってな良くないんじゃないかと思ったりして。
或は録り場所の広さに依っては初期反射の追加が余計な場合も考えられ、そんなに響かない広い部屋なんかがこれに属するかな。
因みに一般論での響く響かないって主に「残響時間の長さ」で判別されてて、これと初期反射音の大きさは必ずしもリンクしてなかったりする。
なので例えば「バ・パワーン」なんて鳴ってるのの内(仮に「バ」を原音とすると)、初期反射の「パ」とそれ以外の「ワーン」のバランス次第で追加ニーズの優先度が違って来る訳ね。
これをうっかり逆に追加するとどんな損益があるったら、昨今本邦でやたら気にされてる明瞭度等にそれこそ大きく響くんだス。
その中でプチ悲劇なのは大抵「音が良く変る」のを選びたくなる処で、上手く行けば夢のようだが失敗すると欠点を強調したり魅力を削いだりもしちゃうんですわ。
クリエイタ心理からしたら然も無い感じのって魅力薄だけど、現実世界ではそんな地味なのの方が圧倒的多数派だ。
一面で派手なのって強烈な癖を持ってるのが多いから、例えばVocalには良くても太鼓には最悪とかなり易い。
そう言われても劇的なのが欲しいケースだったあるのにって、そんな時は派手なの噛ます代わりに量的には最低限に抑えとくとかだね。
最初ターゲットのパートとそのEchoだけで聴くと最高でも、他の色々性質の違うのと混ざると喧嘩になる位で普通だから。
私的体験からするとEchoが良かったと思ったのの内、ホントにそれが主因だったのは1割行くかどうかだったな。
先ずアンサンブル自体に固有の特徴や面白味があって、構造的にはEchoはそれをほんの僅かだけアシストしたってのが多かったよ。
只僅かでも効果絶大な場合も少なく無く例えば曲も演奏も全体はマイルドなのに、分析聴きしてみたらBassだけかなり必死でアグレッシブだったみたいなのとか。
これが無EchoだとそのBassが粗雑さから孤立気味だったのが、プチアシストのお陰で意識しなきゃ周りに同化したとかってね。
<つづく>
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