音楽備忘録623 録り方の問題 エレキBass編⑬
では前回提示した「タッチノイズ」 案件の続きと洒落込むが、状況次第でその定義内容に変動がある代物だ。
パーカッシブな演奏には必須な要素だが音楽的に聴こえる状態になってくれないと、特に録音では微妙な存在に成り下がったりもする。
その他にもミュートした時のが大き過ぎたり弦とフレットの接触音等、かなりあらゆる物が検討対象に上って来る。
これ等に懸念があるのは直接的なのばかりと限らず、体験からは2次災害の方で困窮させられるのが多かった。
私的最新体験例だと曲冒頭がBassオンリーで、ハンドミュートを使ったののLine録りでこれが顕著だった。
他の奴はどうしてるか知らんが俺はハンドミュートする時ゃ、特に歪ませて無い音色のだと普段より強めに弾く事が多い。
これは曲想にも依るが望まぬ音量低下を避けたいからで、しかし気を付けないとスラップでも無いのに弦がフレットにぶつかる音が出たり大き目となり易い。
「これは弦楽器なんだぞ」って観点からは完全に排除するのも却って考えものだが、悪目立ちされ過ぎては雑とか汚らしい印象を過剰に与え兼ねない。
してどんな風に悩まされたかってぇてと、Drumが入って来て以降は殆ど気にならなくなるし変に遠慮した弾き方をするより何時も通りの方が良かったからだ。
もしフレーズなり何処かが違っても良かったらどうって事ぁ無かったが、完全に同じじゃないと編曲の意図を出せなかったから困ったぞ。
先ずはリアルで平気だったのがそうなった原因をあたってみたが、高域が無制限に拾えてるのとダイナミックレンジも無制限なのがこれでは仇となってた様だった。
リアル時(原典)では低音に盛りはあるものの籠らせたりはしてないノーマルなToneセッティングで、少しワイルドに演ろうと大人し目に演ろうと他メンバーから何の苦情も出て無かったってのだ。
苦情と言えば録りのバージョン1ではタッチ感に拘って中域を強めにしたっけ、何時もの感じと違うって言われて没になったのが最初だ。
実際には現場で「Ampスピーカから聴こえてた音」へ寄せてみただけでもあったんだが、相棒達が抱いてた期待と距離があったか兎に角不評だった。
尤もこの試行は分析耳に従ってのものだったんで、俺本人は無頓着でも他人には象徴的だった何処かに大きな印象差があったのかも知れない。
そこで再設定する前にプチエゴサーチをしてみると、って単に俺のポリシーから出音の想像をした程度だけどね。
そこから出て来たのは平均より下が豊富で重く結構攻めてるから高域も削れて無く、これを纏めると一般的なのより所謂「ドンシャリ」傾向の強めなのと導き出された。
本人としちゃ迫力とキレみたいなので勝れてりゃそれでOKなんだが、他人様にはどうやらドンシャリの方が印象に残るらしい。
処がLine録りでそう聴こえるセッティングにすると、本体部は良いんだが不要タッチノイズがやたらと悪目立ちする様になっちゃったのよ。
元から大人しく弾いてる柄じゃ無いにしても、闇雲にワイルドさだけを追及したりゃしてないのに…。
ついでだからこれの持論も付記しとくと歌のシャウトでも結構意識してるが、「常用・頻用可能なワイルド」にはある種の品性が伴う必要があると思っている。
同じ殴るでも暴力かスポーツなのかとか、不貞腐れて投げ槍になってるのか無駄に元気過ぎるだけなのかってなね。
私的研究からするとこんな部分がRock系では時に死活問題級で、ClassicやFolkの方が時々だったら横暴でもまだ全体への悪影響が無いと感じられている。
楽器が生主体かエレキかの差に依って音色的歪みの出方に差があるのもだが、それ以上に「通常運転がワイルド」と感じさせるにはとっても重要なのだ。
加えて随時頻吠えの如く完全に全てがフォルテとなってしまうと、聴き手にフォルテである事はもう殆ど分からなくなるでしょ。
それからすると結局は弱目に弾くしか無くなるが、それでリアル平時より大きな音量低下を伴うんじゃ不味いんだよねえ。
これも半分は持論に過ぎないがポピュラー系の強弱表現は、Classic系のの音量よりも音色差じゃ無いと違いが減っちゃうじゃん。
そもそも音色的に歪ませたGuitarなんかが入ってると、音量はそっちに沿わせなきゃなんないしさ。
<つづく>
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