音楽備忘録624 魔改造悲喜こもごもⅣ-③
今回の苦行!?は全く本人が望んだもんじゃ無いから萎え気味だが、必要に迫られてるんだから放っても置けない。
今は候補筐体(カバー付き20W直管型蛍光灯具)の分解清掃が終盤を迎えた処で、それと並行してLED素子を定電流駆動させる為の部品を準備している。
一応定電流駆動の必然性から簡単に説明しとくと、LED素子を熱破壊から守りつつなるべく安定して明るく灯す為だ。
LEDでも照明用みたいな大容量じゃ無かったら大して発熱しないし、表示用途だったら点いてるか消えてるかがハッキリ分かればそれで良い。
そんなのだったらマージンもタップリ与えてやれるから、単純に抵抗器1本で電流制限を掛けりゃ済む。
処が安定度も然る事乍ら電流量や素子数も多量となって来ると、抵抗器が発する熱やそれに依る電力損失もバカにならなくなって来るのだ。
そこで現代標準では近年ニーズも膨大となったのもあって、専用の半導体が出回ってるんでそれを使って制御する様になっている。
宅の問題児君も元はそうして超小型且つ比較的シンプルに纏められてたが、小さいが為にこれの放熱余裕が殆ど無かったせいか短命に終わっちまった。
この放熱案件は世間基準が改善されぬ限りしつこく吠え続けるつもりだが、特に近年は昔より温暖化も進んだってのに却って余裕を減らしてるんだから到底承服出来ませぬ。
尤も盲点となり易いのが桁違いのダウンサイジングで、部品本体とヒートシンク(放熱器)のサイズバランスに惑わされてる節がある。
又半導体は高効率が故に「使われ方次第で熱量変化に劇的な差」があり、最初から大きく作ると無駄で邪魔になる事も少なく無いから最低限で作られてるのが殆どなのだ。
と折角これ等を充分理解してても難儀させられるのが手持ちジャンクに専用品が皆無だからで、取敢えずは買わずに済まそうとするとこう云う厳しさが付き纏う。
今回特に「買うもんか」と強く思ったのも概述の通り問題児君のプチ特殊性からジャストフィットのがそもそも売って無いからで、出費した上に理想と程遠いんじゃ敵わないかんね。
かくなる上はもう魔の道まっしぐらにひた走るしか無いが、それで訪れた最初の関門は同一特性トランジスタの数を揃える事だった。
集積回路(IC)であれば1つのパッケージ内のは複数あっても同一特性で、製造と構造から半ば自動的にそうなっている。
だがバラ(ディスクリート)パーツとなると良く云や個性豊かで、今回の「全部同じに動作(点灯)させたい」ニーズには選別が必須になる。
長年の魔活動経験から採集時に計測して記録する習慣が付いてるからその手間は掛らんが、同一特性な上その数がそこそこ要るから選択肢がとても少なくなって来る。
その特性と必要数を満たせるのが1つは見つかったが、本来望んだ容量からは小さいのしか無かった。
そこで魔の第1段として本来なら1系統に1個で済むのを2個使う事とし何とか間に合わせられる見通しは立ったが、これだけでは安全マージンがとっても心許ない状況だ。
そこで仕方無いから魔の第2段を考えて、全体の供給電圧をギリギリ迄下げる事にしてみた。
最初から新規制作するなら最適バランスで設計すりゃそんな必要なんて無いが、電源も素子も流用品となるとマクロレベルでもフィットしてくれるのなんてせいぜい多くて10年に1度でもありゃ三国一の幸せ者レベルだ。
今回素子側では幾らも寄せられないのは専用放熱兼用基板も活用したいからで、最低単位のLED4つ並列の部分は変更が効かない。
必要な明るさの為には素子数の調整にも制限がキツイし、全数が「割り切れない数」にするのも不可能だ。
元々熱のせいで短命化したらしきだってあるが、剥き出しでは使えないってのもより熱に過敏にならざるを得ない処だ。
LEDもパワー系のとなると発光源が眩し過ぎて、真夏真っ昼間の太陽みたいなもんだから直視厳禁とされている。
それで光る範囲を非透明なので覆ってしまえば、全体としても準密閉構造になって放熱が厳しくなるのだ。
…っとこんな目に遭い難くするには安物を避けるのが第1と思うだろうが、単純に高級品を奢るより汎用規格でなるべくバラバラに買うのが一番のお勧めだ。
取敢えず一応設計と作図の第一段階は完了したので、これから所謂ベンチテストに入る。
何とかなってくれると良いんだけどねぇ。
<続く>
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