音楽備忘録594 録り方の問題 エレキBass編④
例に依って本項前回の補遺から入るが、楽器用音響機器の場合一面で不安定な方が良いみたいにほざいてたね。
皆分かってるとは思うがそれって例えば接触不良とかで、音量が大小するとかってのじゃ無いからね。
これねえオーディオだったら限界寸前迄、来たまんまを出すのが優秀でしょ。
が楽器用だったら過剰にならない範囲で、多少演出があっても良いとかって事なんよ。
特にエレキBass登場時の球増幅器なんて今からしたら、ダイナミックレンジは激狭だったからねえ。
電磁Pickupの性能だってリニアにはかなり遠かったけど、これ等のお陰で弾いたまんまの音量変化を出すのなんか夢の又夢だった。
だからって弾き加減で音の変化が鈍かったら困るんで、半ば棚ボタだったと思うんだけどそんなのを「音色変化」で補ってる訳ですよ。
その後生楽器と比べると特に当時のプアなラヂヲ放送とかに乗せると、音色変化の方が意外と分かり易かったてさ。
楽器用Ampの私的回路分析に依れば、「分かってる奴」が設計したのって石のでも意図的に古くていい加減な回路にしてるのが散見されたし。
今みたく取込み時点で高性能デジタルになると、それ等の電気物理的低性能には困らされちゃうんだけどさ。
ほんできっと仕方無くて皆やたらとコンプとかで捏ねようとしてんだろうが、是又オーディオ的に高性能なコンプになる程音色変化「しない様に」作られてるから厄介だ。
この体験からすると大昔カセットデッキ2台でピンポンマルチしてた頃のの方が、Lo-Fiでも「弾いた感じ」対しては今より何だかナチュラルだったんだよね。
これにはテープマジックも含まれちゃいるが、コンプが安物だった方が後から考えると疑わしい。
まだその頃はBass用のって出て無かったし、ラックタイプのなんて高根の花でどうにもこうにも…だったあるよ。
処で因みにコンプレスでも録れはするが、何分相手がカセットなだけに大抵それだとどっかで盛大に「音が割れる」。
そう云や今時歪むのを「割れる」って言う人何時の間にか全然居なくなっちゃったけど、もしかしたら歪み方が大昔のと違って来てるからなのかな。
閑話休題 この件決してLo-Fiを目指したり容認しようってんじゃ無いんだけど、人が弾いたのに録ったら奏者はAIかなんかでした~ぁってなったんじゃ切ないやんか。
大昔人間臭くて臭過ぎるのしか無かった頃はロボチックなのも新鮮だし、その安定度の高さに聴くのの楽さも覚えたりしてたけど…。
黎明期ゲーム機ヲタ氏にはうっかりすると暴言かと思われそうだが、色んな音楽全体からするとそんなのが本来の効力を発揮出来たのは瞬間的なもんだったのよ。
それ迄は色々と技術的制約とかで、全く「揺れないの」ってのが不可能だったから。
今だって部分的に活用するなら平気だけど、例えばアルバム通してずっとそればっかってなると流石にもう苦しい。
是又Ⅱでファンの方には微失礼承知で申すと、MarshallがHIWATTより普及したのもテキトーなAmpなのが良かったんじゃないかな。
HIWATTの数少ない経験では、綺麗な音を出そうとしてる内は全く他の追随を許さん程素晴らしかった。
のがこん位乱暴にすりゃちったぁゲスい音が出るだろうと思っても、シレッと普段のまんまだった。
更に掘ってくと太鼓ならYAMAHA YD9000RCとか、ベーアンならACOUSTICなんて一時期あんなに席巻し捲ってたのに今や殆ど過去の栄光になったよね。
私的には個人事情も手伝って高いのがOutだし球じゃ無いから毛嫌いしたてたが、ローエンドとかがちゃんと出せてたのは当時だと他に殆ど無かったよ。
けど今再考察するとオーディオとか論理的性能に寄せ過ぎだった感じで、その証拠か充分に使いこなせてたのはバカテクJazz系の人が多かったな。
その頃の達人級Jazz屋って、始めた子供の頃ってエレキ無かったやんか。
やっぱ生楽器を自在に操れる方が当然「加減が上手」だかんね、エレキしか無理な人と比べりゃぁね。
その他無理があまり効かないってか、俺言い「際どい領域」が他のより随分狭かった。
貧民Bandmanは所望通りのW数にありつける機会に乏しく、この面でなるべく無理が効いてくれないと聴こえなくなったりもするんでね。
尤も金満君でも必要パワーの目算を誤ったり、或は他メンバーが想像を超えて張り切っちゃったとかはアルアルあるね。
<つづく>
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