音楽備忘録586 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑲
では遅ればせ乍ら具体内容へ進めてくが、毎度乍らヲタ性が高いのはご勘弁。
一般的な方にはコロンブスの卵みたいなのの特殊な例、としてでも読んで貰えたら大満足で御座居ます。
近年は昔よりゃ平民でも高度な測定機器が入手可能になってるんで、一応測定環境の条件設定をしとくよ。
ってったって昔乍らの針式アナログテスタ位しか手元に無いってだけなんだが、それだと基本的には電圧と電流の「大体の値」しか測れないからだ。
「大体」なんて付けてるのは機器精度のせいじゃ無く、表示が機械式メータだからだ。
ついでで今では殆どニーズの死んだ「正しいメータの読み方」なんてのを披露しとくと、目盛の凄く細かい所を読む際は「見る角度」の影響が驚く程大きくなるんざんす。
俺が2台所持してる片方にはこれ用の「補助機能」が付いてて、メータの目盛盤に何故か「鏡」が付いとりぁす。
その秘密は「真上から見てたら、鏡に映る針の裏が見えない」で、それに依ってズレ無く見れてるのを確かめろって作戦だそうだ。
デジタルので数字表示だったら読み間違い以外、測り方さえ合ってたらこんなミスなんて起きないんだけどね。
しかも破壊予防も兼ねて近年のデジタルの殆どのは「オートレンジ」のも多数で、測定レンジ設定ミスで変な表示になる心配すら無いとは大したもんだ。(何時の時代の感覚よってね😢)
せやから古代式計測法は面倒だし間違え易いが、それをする本人は自動的に知恵や判断力が鍛えられるってな利点はあったかも知れない。
そんな自力本願が身に付いてると直接測れなくても投げ出す前に、方法を調べたり考えたりする方向へ進み易い。
そんな人間側の考えの違いで差の付き易いのが、直流を通さない部品の測定だ。
音関係の電子機器では避けては通れないコンデンサがその筆頭で、壊れたり劣化して無い保証があるなら「表記の読み方」を覚えれば事足りる。
バイポーラトランジスタなんかよりゃ電解タイプ以外は滅多におかしくならないが、ジャンクパーツを安全に再利用するには測れた方が良い。
んでどうするかったら単一周波数の音声信号電流を流して、その電圧を読む。
その時更に別に必要なのが抵抗器で、出来れば可変抵抗器(ボリウムポット)が良い。
より具体的には先ず調べるコンデンサと可変抵抗器を直列にしといて、その両端に信号電圧を掛ける。
それからコンデンサ単体と抵抗器の電圧が同じになる様に調整し、一旦バラしてからその可変抵抗器の「抵抗値」を測るって面倒だよね。
でもそれで何Hzの時にそのコンデンサは大体何Ωだったかがこれで分かると、後は公式Xc=1/2ΠfCから計算すれば容量値Cが算出可能だ。(最大のご利益は「実測値」である処)
折角だからちゃんと勉強してた証しに式の説明もしとくと、Xcとはコンデンサのリアクタンス:交流に対する抵抗値の事。
単位は同じ[Ω]の抵抗値なのにRってしないのは直流に対するのと区別する為で、只の抵抗器だったら直流でも交流でも同じ値になるからこれは不要で済んでいる。
その後只の数字と分数になってるのは分かると思うからその先へ行くと、「Π 」なんて俺でも全く見慣れない変なのが付いてる。
がこれって数学の円周率のパイが、PCだとこんな見慣れない表記しか出来ないだけだ。
その次のfってな周波数[Hz]の事で、最後がコンデンサの容量値[F](ファラッド)って並びだ。
この方法は公式をそれ用のに変えるだけで、コイルの値インダクタンス[H](ヘンリー)も測れる。
現に球ポプリの製作で一寸それが要り用になって、数日前に測ったばっかりですわ。
ったっていやはや恐ろしく手間が掛って面倒だし、そもそも環境次第じゃ「単一周波数の音声信号電流」を何処から持って来るかも楽じゃない。
その上無い無い尽くしでも何とかなるったって限度だってあるが、もし慣れられたら大変な作業っても途方に暮れる程では無いですぜ。
現代人は何でもインスタントに慣れ過ぎてるから戸惑うだけで、打込めるのをわざわざ弾いたり叩いたりしてるのよりゃホントは多分簡単なんだからね。
<つづく>
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