音楽備忘録582 パートのリズム調節㊳
では話しの流れに沿って続けてくと、先ずは「魅力発見」ってのが次のキーワードになるかな。
これに関しては他のより周囲の他人の助力が無視出来ず、目標なら独りよがりでも許させるがこっちはそれじゃ大抵足りない。
積極的に取り組んでたら各自理想や目標があるだろうし、それを目指して研鑚を積むのは真に結構でやんす。
だども必ずしも概知の中に「最大の売り」が含まれてるとは限らず、なるべくなら好みとは別に客観的な判断感性も必要だと思う。
冒頭述の他人力は他力本願では無く「第三者の見立て」って意味で、積極的な天才タイプ程思い込みや勘違いがどうしても多目になるのを補おうって魂胆だ。
一方で消極的な秀才タイプの人って意外と頑固な処が強かったりして、しかしそれが表出し難いから外からも中からも意外と認識し辛かったりする。
その場合先ずは「自覚」が大切になって来るが如何せん頑固なんで、自身で気付ける為には「もう1人の自分」を内部に作る様にしないと厳しい。
この2つ例えば私的には長嶋茂雄と王貞治が象徴像に見えてるが、夫々が真逆に近い相手が身近に居たから己の性質・資質が分かり易そうで最高運なケースっぽい。
前者の場合どちらかと言えば思慮深く無い方なんで、良い意味で他人の評価は素直に受け入れられると好ましい。
これの弱点は好みと不一致なのがあったり、他人との接点が少ないと効力が得られない処。
それに対し後者のは一面で自己完結型なんで、本人自身が正しい判断力が持てないと先へ進めない。
でも冷静に考えるとほぼ真逆なんだから良いコンビネーションを作るのは最も大変だった筈で、それには何たって「心の柔軟性」が大量に要る。
そんなコンビネーションのコツってチームワークではどんな分野でも全く共通で、世を拗ねてバンドマンになったなんて際に壁になり易いかも知れない。(もしかして俺???😓)
一口に「世を拗ねて」なんて言っても内容は全部同じじゃ無く、大別で組合せになのと個人自体に難がの2種あると考えられる。
俺なんかは両方共かなりって酷い有様だったが、今となっては却って最初が全滅で良かった様な気もしている。
欠点・弱点なんて少なかったり無いに越した事ぁねぇが、下手に「大丈夫そうな処」がある方が改善の糸口は掴み難そうだ。
一般論で良い子タイプだと、良い方だけにしがみ付いてりゃ取敢えずは凌げちゃったりするかんね。
それでも一々上を目指したりしないなら問題にならなかったりもするが、進化を継続させたかったらそれを止める様な安全パイは命取りだ。
又音楽でだって共同作業にはコミュ力はあった方が良いが、その中心になるのは一般社会でのそれとは違ってる部分も少なく無い。
会話がスムーズに行っても音に反映不足では意味を為さず、極端な話し会話が殆ど成立してない位でも音で平気だったらその方が必要だ。
つまり「話せる」よりしっかり「聴けてる」(それも言葉より「唯の音」)方に一般よりかなり重心が寄っていて、尚且つ「聴こえたら」それに応じて「変化出来る」のも大事だ。
差し詰め「積極的な聴き上手」ってなもんで、音での「返事の良さ」が要求される。
とは言え最初は誰かが誰かに声を掛けなきゃ一緒に演れないが、特にRock系みたいに爆音だと一度始まっちゃうと話し声なんて全然聴こえないしね。
芸術家タイプで集中度の高い奴だと弾くのと聴くのに没頭したりしてて、脳内の言葉入力がOffになってりゃ仮に聴こえてもスルーになっちゃうし。
歌手の場合はアドリブだと歌詞で色々提示したりもするが、それだって音を伴わない文学的なのとはかなり毛色が違う。(現況の勘違いJ-POPerは除く)
強いて例外的に一般に近いケースったら歌同士での掛け合いとかで、その時ですら無伴奏で無かったら全員が声で返事が出来はしないからね。
しかしここ迄来ると寧ろしゃべっちゃいけないかの如くだが、それには更なる最大の理由がありまんねん。
より「リアルな合奏」となるとお客さんの存在もあり、単なるご機嫌伺いをするんじゃないが反応はつぶさに把握出来てないと何かと不都合を生じる。
例に依って変な言い方だがそんなに沢山「耳で様子を見続け」なきゃなんないとなると、どんなに雄弁な奴だってしゃべってばかりなんて居られないのだ。
具体的には実際は耳で共演者を目で観客を追う事が多いだろうが、しゃべるのに頭を持ってかれて視野情報に疎かになったりその声が出た分だけ聴こえ難くなったりは必ずあるからね。
そこで一番上手くやれるとしたら「返事はほぼ全て音だけ」とかにするのが向いていて、各作業を全部別の場所にして使い分けりゃ能力劣化を最小限に抑えられるって寸法だ。
故にこの口煩いオッサンをもし静かにさせたかったら、合奏に持込めば嘘みたいに静かになる。
よ、多分、…その代りに酷い爆音が襲って来るんじゃもっと世間にゃ迷惑か…。
<つづく>
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