音楽備忘録593 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑳
今回は例の球ポプリの経過報告に際し、「不備な環境で頑張って測定」の実例体験が偶発したんで先ずはそれから。
して一体何を測ったのかったら、Coilやトランスのインダクタンスだ。
それが何の為かったら、杜撰大王式スピーカシミュレート回路に必要だからだ。
なんて気紛れで一寸大袈裟な呼び方をしてみたが、その内実は所謂「LC共振フィルタ」だ。
このアイデアは随分昔に自作した球プリで初採用したが、何れも楽器用フルレンジスピーカの高域の急峻な減衰特性を真似る目的だ。
これに要るのは唯のCoilで良いのに何故トランス迄調べたのったら、ニーズに合うインダクタンスのCoilが無かったとよ。💦
今日的にはそんな極端な特性の回路は、オペアンプICを使えばいとも簡単に組めてしまう。
けれど安易に球機器に半導体を混在させちゃうと、今更わざわざ球を使ったご利益がかなり犠牲となってしまうのだ。
近年の球で有名な大メーカのでも俺言い「こっそりハイブリッド」となってるのが多く、機能的には便利だが原典Ampにあった「楽器としての良さ」は随分と損なわれてしまった。
それが基本形は昔のまんまなのに、後から影響度の低そうな箇所にだけ追加したのですらだからもっと考えなきゃいけませんよ。
私的分析依ると…の前に、エレキに於ける楽器の定義を再確認しとこう。
確かに今では所謂Ampが無くても一応「その楽器の音」は出せる様になってるが、基本形は飽く迄「本体とAmpのセット」で初めてマトモに成立している。
ここへちゃんと軸足を置いとけると色んな理由が解明出来るんだが、例えばかなり大昔からストンプはほぼ半導体回路のしか無かった。
それからしたら楽器からスピーカの間のどっかに「石が入る」事もあったんだから、ハイブリッドAmpを使ったって大丈夫な筈ってさ。
この安易な思考は過去述「展開形と音域を軽視したコード失敗使用例」と同じく、理屈の突詰めが不足してるのよ。
過去の接続とハイブリッドのには順番に少し差があり、その僅かな差がインピーダンスを大きく改変してるのだ。
大昔:本体→石ストンプ→全球Amp→スピーカ だったのが、今ハイブリ君では「全球の途中に石」の入るのが違っている。
因みに俺知りのStudio録音過去名作の場合、Effect(ストンプ)はワウペダル等の一部を除き「後掛け」のの方が多い。
上記最後の式だとスピーカを出る前に石は殆ど入らず、楽器音として成立する前に「余計なの」を入れて無いって勘定になる。
そこ迄は気にしないとしても球はその音色や反応の維持に、「途中に石」ってのがとっても苦手なのだ。
その原因がインピーダンスの低下で、本来電気理論的には低い方が好ましいが「下がると駄目」になる。
具体的には反応が妙に平準化してしまったり、弾き方差由来の音色変化巾が狭まって鈍化している。
そこでプリにゃスピーカなんて付いて無いけど、せめて球回路が「終る迄」は石が入らない様に画策したのだ。
その結果は過去作機のエレピで本物+Mic収音のにゃ負けるが、昔のでも「Amp一体型じゃないヤツ」のには匹敵してるって実績がある。(公開済みの従兄との共作のもこれ)
尤も前作は使用部品の選定や計測その他で一寸不精した為、フィルタをOnにすると元から籠り気味のの代用にしか使えていない。
同じエレキでも鍵盤系は弦系のより高域Cutが不要なのが多く、エレピに使用時はさしもの!?フィルタはOffのままで使わず仕舞いだ。
なので現況迄はBassに使う時ゃフィルタはOffの代わり、後から苦労して散々捏ねて不要高域をCutしているのが大半だったのよ。
んでこれのどっちを選んでもOnすりゃ籠るし、Offで後処理すりゃ「Line臭さ」が殺せないって責め苦に遭っていた。
測定も発見も面倒で大変なんだけど↑で懲りてるもんだから、今度こそはと粘っているのだ。
一応お陰様で候補になり得るのが何とか2,3見付けられたが、雑用多忙で実験はこれからといった処だ。
<つづく>
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