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2021年2月17日 (水)

音楽備忘録552 魔改造悲喜こもごもⅢ-③

前回披露した経緯を経て、先ずは最近述のブレッドボードで電源部の設計に入った。
その成果が一旦パーになったのは実際は増幅回路側の問題のせいだったが、それが意外と発見し辛かった。

電源部に半導体に依る安定化回路とか
付けてたら違ったろうが、そんなに広く無いケース内なんで熱に弱い半導体は必要最低限にしたかった。
加えて高電圧となると適合する石がジャンクでは僅少だし、電流量が小さくても案外熱対策がシビアになる。

それでアナクロに行ったら回路全体がマトモに動いてりゃ実用上は全くOKなんだが、何らかの問題があると電圧変動が大きいので特定に手間取った訳。
いい加減で失敗の核心を暴露すると、球ソケットからの出力配線にシールド線を使ったのがイケなかったのだ。

数年前迄はそんな風にしてなかったが、予備用の石のAmpでBright SWをONにすると発振する事があったからだ。
球では石よりインピーダンスが高いんで、その分音声信号の漏洩や混入も多くなり易い。

のでそのリスクを下げたつもりが、実際はもっと気にすべきだったのがあったんだ。
それは相手が信号線では無く例えGrand(アース)だったとしても、高電圧な分じかに接して無くても飛んで漏出し易くなってた処。

要するに電源電流がその部分で「球よりGrandへ」流出させちゃってて、電流量がかなり増えてたせいで大胆な電圧降下が起きてたのよ。
これを見つけるのに丸々1週間が浪費されて、随分予定が狂っただよ。

その確認を兼ねてメーカ製Ampの内部画像を見てみると、どれもシールド線にしてるのは球への入力側だけになっとったで。(バイアス電流等を重畳させてる場合は除く)
って長年見慣れてた光景の筈だが、如何せん当り前過ぎて全く意に介さないで居たのが敗因の様だ。

大昔の初心者向け趣味誌とかにだったらもしかしたら記載されてた可能性もあるが、手持ち書籍にも今迄閲覧したWebにもそんなの無かったな。
半導体の方でなら「高感度なのでご用心」(電気的には増幅率が大きい)なんて、何処にでも書かれてるんだけどさ。

まあそんでも何とか切り抜けられたからスピードアップするかと思いきや、今度は早々にTone回路の定数に問題が発生。
これって少し前に休養中Guitarist君のの修理・改造時に使って、それで成功してる実績もあったんだけどさ。

尤も改めて振返ってみると使える部品の制約と用途違いのお陰で、今回のとはポットもコンデンサも値が違ったんだよね。
その他にも前後に繋がる回路は全然違ってたしで、考えが安易過ぎたと言われたらそれ迄だったかも。

けどこの段階位迄来れてると、余計な事を一切考えなきゃ手早く完成されられる。
のに変に粘っちゃってるのは、以前に自作したのとの差別化を謀りたいからだ。

過去作は据え置き2chで今回のはポータブル1chって違いはあるが、電池駆動が可能とかそう云った飛び道具がこのままでは何も無い。
そこで過去作の運用実績から私的には時々ローエンドに物足りなさがあったんで、Deep回路を搭載してやろうと画策中だ。

この手のは半導体使用だと簡単だが、球でアクティブタイプのEQとするには本数を増やさないと無理。
それには現用のトランスだとヒータ電源の容量が足りず、かと言ってトランスをスケールアップすると漏洩磁束雑音を退治するのが狭くて近いから厳しい。

尤もⅡでこんなので奮闘してこそ本来の苦労ってもんで、元々手間暇掛けるとしたらこんな部分になると予測していた。
と多少意欲が復活したからって結果は神のみぞ知るだが、録った後でEQするのとでは差異があるのも確かなのだ。

<つづく>

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