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2021年1月22日 (金)

音楽備忘録526 魔改造悲喜こもごもⅡ-㊲

拙ブログではほぼ恒例化してっけど変に勢いが付いたんで続けちゃうが、俺言い「本来の反応」を知るのは上手に弾ける様になるには欠かせない要素だからだ。
そして魔改造のテーマなのにこんなのが顔を出すのは、今本邦だとそれが案外獲得し辛い状況にあると見えたからなのよ。

そうなった最大要因が是又当節本邦で大流行中の「分断」と読んでるが、楽器系って分野の特殊性がそれをより強めてしまったと思われる。
しかも悪い方に働くのが昔よりは全く無知識な業者が皆無になった点で、その分ユーザーの「言い分」に対する反応が却って鈍化してる感じがする。

業者自身が現役の奏者だったらその人は、単に猫の首に鈴を付けに行く役を買って出ただけ。
このパターンの典型例にはSeymour Duncanや、Floyd Rose等が該当する。

どちらも当初は既存のでは満たされなかった自身のニーズがキッカケで、言うなれば魔改造の成れの果てが結実したコースだ。
現実にそんな処迄到達出来る可能性は限り無く小さいが、散々実践を経てる点で実用性の高さは折り紙付きだ。

もう一方の流れとしては難しい注文に答えるのを生き甲斐にしてる職人みたいなパターンで、Adolph RickenbackerやLeo Fender等が該当する。
何れにも共通してるのは理論にも明るいが、ニーズ次第じゃそれに逆らう覚悟も持ってた処か。

ここでの理論とは単なる工学・音響・電気・電子等の事で、一見逆らった様でも彼等の手法が今となっては楽器音響とか楽器電子回路としてはメソッド且つ正論と看做せる。
Duncan作のPUは使用者にとっちゃHighgainが便利だが、正調音響理論からしたらわざわざ過大入力させるんだから邪道だ。

尤も熟考してみりゃかつての理論には楽器ニーズのノウハウが希薄・不足で、本来技術はニーズに応じて最適なのを選択採用して然るべき物だわね。
それが誰でも何らかの形で「聴く」のはあっても必ずしも皆が弾きはしないんで、その方面のだけ遅れちゃってたのが実情だろう。

そんな具合だからもし「新たな独自のニーズ」が生じた際、それを既に満たせる道具は存在してない方が当り前なのだ。
そもそも金管楽器に負けない音量を出せる様にしたくて、エレキは発案された様なもんだ。

その本筋は今は所謂エレアコ系統として昇華されて、寧ろ独自文化としてのニーズの方に重心は移動している。
この様に現時点では今の位置にある重心も、将来的には又違った方向へ移動しても半ば当然だ。

なので俺や貴方がやらなくても、こんな事情で魔改造は未来永劫この世から無くす事は出来ないと思われる。
のでどうせそうなら全く知らんよりゃ少しでも知ってた方が近道かもってもんで、但しそれにはベーシックを一定以上に先に知っとく必要がある。

物の表裏を判別するのにどっちかだけでも先に知れないと難儀するが、楽器の場合は奏法に影響する可能性が高いので王道を先とするのがお勧めなのだ。
独自の変態奏法とかを俺はかなり好む口だが、それだって普通を先に良く知っとか無いと残念な結果に至る率が上がっちまう。

いや寧ろ人と違えたければこそ、誰か1人でも既に演ってるのが居るかどうかが大問題になるからねえ。
と大分遠回りした処で元へ戻して行くが、最近個人的に気にしてるのがBassのピック弾き時の音色の「弾け感」だ。

デフォの厚さが増す程これは得られにくくなってるが、ピックのみならずそれがAmpの方へも波及してるのが心配だ。
近年主流のでは指弾きやスラップのでさえタッチ感をコンプに過依存気味で、このままの方向へもっと進むなら最早人力で処理する価値が無くなりそうだからだ。

<つづく>

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