音楽備忘録513 パートのリズム調節⑧
前回後部で毎度乍らかなり脱線したんで戻してくが、あんな風にかき回されたらGuitarのリズムは悪化しても当然だ。
コードを追掛けるのに忙殺されたら、より良いノリなんて言ってらんないもんね。
さて良いノリとかリズムを構築するには「鳴らす前」が重要で、これは音楽以外でも皆でタイミングを取るのに「いっせぇのせっ」なんて掛け声とかあるのは知ってるよね。
とは云え合奏するとなると各個人内のいっせぇのと、メンバー間のいっせぇのの両方をこなさなくてはならなくなる。
これを手に負える様にするにはどっちかだけでも、割と無意識で出来る様に予めしておく事だろう。
これに対しパートの役割分担等の関係もあってDrummer等は、自分だけなら安定させられるのが先に必要だからそっちが得意になり易い。
一方でそれ以外のパートの多くの人は自分で叩いたり出来ないのもあって、誰かに合せる方の能力が発達し易い。
特に近年本邦ではここが考え処で、これは基準点の相違をもたらしているのだ。
俺みたいに昭和頃からやり始めた人だと、非リズムパートでもメトロノーム無しでの練習機会は多かった。
そんな際は本人に全く意識は無くっても、人間側にメトロノームの機能が少しは必要だった。
これDrummerこそメトロノームを使った訓練は必須なんだけど、Drummerが居乍ら皆でClickに合せ様とするってのは無駄だしお利口じゃ無い。
ってのも全体としては許容範囲内に収められたとして、ズレる方向が真逆になったりする可能性が増えるからだ。
未体験の人はマルチトラック録音をしてみると良いんだが、Clickと各単独パートで聴くとセーフでもClick抜きで個別パートの任意の2つだけにして聴いたらおやおやあらまぁなんてなってたりするよ。
具体的にはどゆ事でっかってったら、許容範囲には前寄りと後ろ寄りの両方があるからだよ。
実はこの処の従兄の録音で違和感を感じてるのもこれが原因で、正直過去の下手軍団で録った時のよりしっくり来ていない。
出来栄えとして大きな揺らぎやズレは今のの方が全く無いんだけど、アンサンブルとしての集団パワーが極端に減っちゃってるからかなぁ。
なんか同じフレーズでも下手軍団のは土着の民謡ぽくって、今回の方法のはそれがフュージョンとかJazzのみたいな匂いになる様な…。
従兄とは恐ろしく長年演って来てるけど、今程ノリの面で神経を使うのは初めてだ。
ずっと考えてたんだが今一寸見えたかも知れないのは、従兄は誤魔化しやズルに慣れて無いからかも知れない。
従兄曰く先に何か録ってあった方がそれに合せ易いってんだけど、俺からするとこっちが合せた方が良い様な気がすんだよね。
悪って少ないに越した事ぁねんだが、時にそんなのもプチご利益を産む事もあるんや。
例えば咄嗟の嘘とか口から出まかせって、即応性が必須だよね。
何も悪い事してなかったら不要なもんだが、それが想定外対処能力には結構響いてそうなのよ。
優れた芸術家だと変人とかが多いのってこの辺と大いに関係がありそうで、奇特な人程現実には「何故通じない」って葛藤が付いて回ってるんだろうからねぇ。
何しろ非常識だから予備知識が無くって、その分事前準備の余地が無い。
何か喋ってその反応に応じて取り繕うみたいな、そんなのちっとも褒められないけどアドリブ力は確かに付いちゃうでしょ。
とは云えⅡで今の政権の連中みたいに「ちゃんと誤魔化す」つもりも無い様なのだと無効化しちゃって、志が低過ぎとか無かったりしたら駄目よ。
又々変な事言い出してるけど、音楽って音は実像でも存在は一面でバーチャルだからさ。
どんなに影響力の強いのだって心は動かせても、人自体を乗り物みたいに移動させるなんて力は無いやね。
それからするとアカデミック過ぎても駄目、逆に全く何の裏付けの無いのも駄目ってのも当然なんだ。
従兄はちゃんと両方を持っては居るんだけど、もしかしたら適用の仕方が裏返っちゃってるのかも。
親に左利きを矯正されたりしたのがこんな処にも響いてんのかな…。
<つづく>
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