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2020年12月15日 (火)

誤った合理性⑧

爆音家に不要PAはお邪魔虫の後編となるが、本項前回は音質や奏者の意図したバランスの処でお出掛けしちまった。
前述のも勿論だが、今回は音量そのものについてだ。

それに際し予備知識として、会場環境と楽器のタイプの関係に言及しとこう。
だだっ広い所用としてはMarshallなんかが典型例だが、Marshallにだって3段積以外にも昔からそれなりにラインナップは揃っていた。

それでも基本的に録音よりLiveを意識したブランドだったから、Fender Champみたいなのはとても少なかった。
けれど幾ら100W以上のが大人気になっても、50Wのだとかがラインナップから消えた事は唯の一度として無かった。

これは比較的小規模な場所への対応を考えてたからで、それ等にはW数のみならずスピーカの指向特性等にも配慮が為されていた。
ここで第2の予備知識へ進むが「同じ音を出す」に際し、普通のコーン型スピーカには本数が増す程指向性が鋭くなる性質がある処。

俺個人的にはエンクロージャは密閉型の方が好きだが、電気楽器Amp特有の後面開放型の方が音の拡散には優れている。
要するに4発入り密閉箱の3段積はもし最前列のお客さんが胸に名札を付けてても、舞台からだと絶対読めない位の場所用想定なのだ。

歌手がGuitarソロ中に簡単にお客さんと握手出来る位の場所では、Eric Claptonが録音に使って有名になったヤツ位がジャストフィットなのよ。
少しお利口になったこの辺で本題へ進めると、それ故狭い割に3段積とかにしちゃうと余計PAと喧嘩しちゃうんですよ。

PAスピーカシステムだってちゃんとした設計のだとご同様で、単純に見栄えが良いからって下手にデカくすると指向性が狭過ぎて実はロクな音になって無い。
もしかしたらそれで無暗に高域をブーストさせて、すぐハウっちゃって困るわなんて見当違いな愚痴をこぼしてるのかな?。

この件実は近年にそれでの困窮談があって、Bassの録音をスピーカからにしてって言われて難儀したですよ。
宅のメインのAmpはLive機材レンタル屋流れの中古品なんだけど、これマイキングが偉い大変なんねん。

エンクロージャがバックロードホーンタイプなのも最悪で、中高域はスピーカから低域はダクトからの分離が良過ぎるんざんす。
要するに周囲雑音を嫌ってOn Micにしたきゃ2本構えなきゃ駄目で、これの登場時Liveでは既に最低でもダイレクトBoxの併用が常態化してたんだ。

それがその録りではスピーカからのだけじゃ無きゃヤダって、休養中Guitaristにゴネられたのよ。
んでこれ殆どのLive会場でPA収音用Micは1本キリだわね、それだけだと低音足んないから奏者は大抵妥協してんじゃLineのだけで良いやなんて…。

オオ何と不幸せなんでしょう、音色自体も楽器以外のはアカの他人に勝手に弄られて…。
しかも音量が大き過ぎて楽器本体ボリウムツマミを絞れば、パッシブ回路のだと所望より籠った音色になっちまうし…。

更に駄目押ししとくとVocalやGuitarみたく中域主体ならMicをあまり選ばず使えるが、Bassやバスドラは専用のか余程高性能のじゃないと生から削れちまう。
PAスピーカの方も本邦アホLive house程度のだと、ローエンドの再生し切れるのなんて滅多に置かれて無い。

それでは生より音質を劣化させてる訳で、聴こえるならPA通さない方が音が良いって事になる。
これ等を総合すると本邦狭小でのPA常用のって、ラジカセをフルボリウムにしてそのスピーカへ耳をくっ付けて聴いた様なもんかもよ。

<つづく>

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