音楽備忘録494 魔改造悲喜こもごもⅡ-㉑
本項前回迄のはケース及びフロント・リアパネル等のを想定してのだったが、ここから内部部品の取付けに関するのへ特化して行こう。
電子機器では今なら基盤・昔でも所謂ラグ板等の固定が必須で、これが案外色んな面倒を連れて来るもんなのだ。
先ず見栄えからするとサブフレーム若しくはそれに類するのを使わないと、外部にネジやボルトの頭だけは露出してしまう。
近年のメーカ製では極力これを避け工数も減らす為に基盤にポットやスイッチをハンダ付けしといて、それ等のパネルへの固定を基盤ののと兼ねてしまうのが常套化している。
けれど素人がそれをするのは困難な場合も多く、位置ズレや入手可能部品の問題がある。
加えて自作ならではのプチ随時変更が、これを採用してると著しい制約を受ける。
又体験的にはこの構造になってるのの修理を受けた際、完全に同じ大きさ仕様の部品は先ず手に入らないから難儀させられる。
それとパネル固定部品の数量も関係があり、少ないポットやスイッチだけで大柄な基盤を安定維持させるのが厳しい。
メーカ製のでのもそんなのだと別途「後部支え」が併設されてて、これを一般人が実現するのは尚更大変だ。
これは使う回路基盤の仕様にも関係があり、ケースの穴と基盤銅箔パターンの両方に許容マージンが要る。
だが個人が極少数しか要らないのを上記の為に、所謂「エッチッング加工」で基盤制作するのは効率・コスト面の他環境負荷の面でも難がある。
俺自身専門学校の卒業制作でエッチッングを唯の1回だけ採用したっきり、以降は「蛇の目基盤」と称する汎用品しか使っていない(廃品強引活用を除く)。
しかしそうなると常に基盤固定の案件が付いて回り、結局はネジやボルトで締結するんだがそこをどう処理するかが課題となる。
ってのも回路基板のハンダ付け面が金属製ケースとは直接触れたら駄目だから、何等かの手段で浮かせられる様に下駄を履かせなきゃなんない。
それに対し市販されてるのが金属や樹脂の短い筒状のだったり、プラの円柱の両端にネジ穴を埋め込んだのなんかがある。
これ等はコスト的には超廉価なんで買っても負担は皆無に等しいが、別面で不利な面が幾つかある。
ネジやボルトナットを強く締めようとすると、それが正反対に向き合ってるんで他方が緩んだりする事がある。
それからこの手のは基本的に直線なので、基盤ネジ穴直下でしかケース側に固定出来ない制約がある。
機器内基盤配置として最適位置にしたくても、そこを丁度ケース自体のだとかケース足のネジとかに占拠されてたら諦めなきゃなんなくなる。
その他上記のはベーシックではあるが、例えば基盤を立てて取付けたいなんてのには当然だが非対応だ。
昔よりゃそれ用品も大分充実して来た様で、この部分を90°変えたかったら少し割高だが垂直取付用ブロックってのも売られてる様だ。
けれどこれは大抵は他の部品と併用しないと普通の感じには持ってけそうになく、コストの割に自由度は低そうだ。
この部分量産品だと予めケース内部に金属柱を溶接とか打ち込んであったりしてて、それを参考に考えるとホントはもっと少ない部品点数で固定が可能なのが分かる。
そして数は空間占有率にも直結してるんで、特に小さくしたい時は結構問題にもなったりする。
更に実用上から考えるとナットよりネジ固定の方が便利で、基盤ネジ穴の至近に部品があったりそれが大柄なのだった場合は大きな差が出るのだ。
ナットをナメずに回すには、工具は必ずナットより外側に空間が要求されるからだ。
過去に修理品でメーカ製の癖に、ここの配慮の欠如してるのに遭遇した時ゃ酷く難儀させられたっけね。
それが又固着してて全力を振り絞っても、ラジオペンチで掴んだ位じゃビクともしない。
ボックスレンチを使おうにも隙間が足りなくて入らず、モンキーレンチでは横空間が足りないからそれも駄目。
それ以来手持ち品があったら未だしも、これから作るのにわざわざそんなリスキーなのは選んじゃ損だとスッカリ懲りただす。
<つづく>
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