音楽備忘録503 パートのリズム調節③
例に依って前回補遺から行っとくが、機械が奏でる音に風情を感じるなとか感じたら変とかって言ってる訳じゃないのよ。
けど人力のと違うのは、基本的には人のより加減が出来ない処なの。
例え最初はゲーム自体の流行が発端でも、中には世間に定着したのなんかも確かにあるね。
それにはフレーズや編曲・音色もあるけど、俺はリズムタイミングの独特な癖が一番貢献してると感じた。
黎明期若しくは昔のチープな電子楽器を弄った事があったら分かり易いんだが、例えば音程次第で音の鳴り出すタイミングが違うなんてのもあった。
コレ黎明期のサンプラーで音色崩壊無視で、音源サンプルからかなり離れた音程を鳴らしたりすると分かり易い。
わざとだから麗しの美女音色がクソババアになっても却って結構って思っても、元のから低くし過ぎると鳴り始めるのが随分遅れたりする。
良く考えりゃ変換方式がデジタルなだけで、テープ遅回ししたのと同じなんだから当り前なんだけどさ。
んで戻ると電子回路発振音源でも、例えばたった1つので広い音域を出そうとするとそんな風になり易い。
もし音程と鳴り出しタイミングを個別に制御してたら緩和も出来るが、そうすっと昔になる程回路規模もコストも膨らんじまったからね。
余談の余談みたいに一寸遠回りすっけど、今昔の最大差ったら記憶容量ってな印象が強いや。
今みたいに大容量が飛躍的に安価なら、制御の方を簡素にして全部の音を記録・保持・予め内蔵させるのだって可能。
それが昔は一番困難だったんだから、補うとしたら制御の方限定だ。
処がどっこい自動演奏させる「制御Data」だって著しく制限されるんだから、これ等「機器上の都合」に支配された独特な癖を甘受するしか無かったんだわ。
それが後になってノスタルジーの他「独特な癖」が物珍しくなって来て、大袈裟に言や「時代性を伴った個性」みたいな存在にもなったんだろうよ。
故に耳の穴かっぽじって訊いといて頂きたいのが、今だと「他にもっと色々なのがあるから」ってのに最大限の注意を払って欲しい。
「それしか出来なかった」昔のにでももし大多数が満足してたなら、その後にあんなに迄発展なんてしてなかったでしょ。
昔は何時かはフルコースディナーを・今はそれが日常的になって、そしたら今度は懐かしのインスタントラーメンが恋しくなったなんてのと同じ現象あるね。
この辺で本題復帰を果たすとして、ゲーム音楽なんかと比べると「唯の音楽」では許される癖のハードルは上がって然りだ。
それでも何らかの「文化的リンク」が流行するのには大抵必要で、映像イメージみたいなのが湧いて来ないと他分野に対して非力過ぎになる様だ。
それからすると人力なら加減が利くにしても、その奏者が文化的に内包してるのじゃないと出せないと考えられそうだ。
だからって今迄に持って無かったら全く駄目ってんじゃ無く、それが心底好きだったらこれから育めば良い。
但し今の時点で出せるリズムは、既に各自が持ってる物に限られる。
個人的には近年になる程「魅惑のノリ」を出せる人が減ってる様に感じられるが、これはネットや動画の取り入れ方が悪いからだと考えられる。
大昔だったら例えば土着要素の強いのだったら、現地へ直接乗込まないと味わえなかった。
すると自動的に文化の洗礼も浴びてた訳だが、一寸前なら自室から・今ならスマホで何処に居てもアクセス出来ちゃう。
それ自体は大変結構なんだけど、現状でスマホからは例えば「現地の匂い」なんかは嗅げない。
なので音は全く現地で鳴ってるのそのままだったとしても、異なる環境で耳にした分の印象差があっても分からなくなっている。
技術的な諸問題も然る事乍ら、こんな面でバーチャル率が上がる程注意しないと不利になりそうだ。
俺が割かし未だにRockらしく居られるのって(勝手な自認に過ぎぬが)、相変らず非主流派で貧しいからに違いない。
って現代本邦一般世間では屁理屈に仕分けされっだろうが、反骨心0%のRockって無理なんじゃないかな。
あったらもしかしてオモロイかも知れないけど…。
<つづく>
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