音楽備忘録490 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑲
前回から自作機器ケースの話しを始めたが、ここで今一度「見栄え」の問題にも触れとこう。
技術や努力等次第では良い線迄持ってけるのもありはするが、残念だが「魔改造」なのは忘れる訳に中々行かない。
貴方がもし機器外見を気にするなら、迷わず入れ物だけは新調するのを強く推奨しとくよ。
この件には単なる見た目だけじゃ無く、使用状況に依っては雨水の侵入等の面でもかなり違いが出易いからだ。
又それがストンプ等耐久性も要求される場合、加工が楽でもアルミ板の曲げ加工のよりダイキャストタイプのが良い。
俺が悪戯し出した頃はアルミでも鉄のでもケースは板のしか殆ど売られて無かったが、今だったら何処ぞのマニアックなブランドのコピーでもしたい以外はお止しになっといた方が宜しい。
アルミ薄板のでも決して不可では無いが、長年使ってみたら以下の様な弱点が気になった。
①ネジ穴をナメ易い
②変形し易い
③軽過ぎて安定性に劣る
例に依って順に詳説してくが①はやはり薄さが原因で、ナメる他にもネジが緩み易いとか強く締められない等がある。
②に関しては今の処致命傷にはまだ遭遇して無いが、最悪だと曲げ箇所が破断・分離するなんてのもある。
実用上最も気になるのは③で持運びには良いが、肝心な時に足から逃げられて切替損ねそうになったりした。
こればっかりは現況の方が格段に有難い状況で、昔比で板曲げ系は値上がり・ダイキャスト系は物にも依るが単に売られる様になっただけじゃ無くどんどん値下がりしている。
そんな中ケース案件で一番問題になりそうなのは半端なサイズので、都合に合ったサイズ・材質のが見つからなかったり超高額だったりした際だ。
体験からはこれに悩まされるのは正規電圧駆動の真空管ので、その元凶はトランスの大きさだ。
現在製作中の球Bass Preampでもポータブル以前の配慮点がサイズで、ハラワタ総量は1Uハーフサイズ(巾が半分)程度でも何とか押込める。
しかし熱くなるってかさせるんだからプラは論外となると、例えば巾は0.5U・厚みは1.5Uのが良いなんてったって中々そんなのありゃしない。
概述過去に作った電気楽器用2ch球Preではツマミ数がそれなりになるから、少なくとも巾の正規1Uは無駄にならんってかそれ位無きゃどうせ足りない。
のでそん時ゃトランスの方を入り切る組合せにして乗切ったが、鉄製廃1Uケースが手元にあったのとラック内に設置したいのもあったからだ。
今回のは(ホントは「も」?)見栄えには目を瞑れるが、可搬性とそれに伴う安全強度だけは無視出来ない。
今はコロナでずっと休止してるが、それが明けたら最低週1で持ち運ぶ予定なのだ。
そこで過去に色んな転用先を思案しつつ死蔵となっていた、テープエコーのケースを云10年振りに目覚めさせる事となったのだ。
元は高校時代に友人が買った代物で、コストの都合で使われるテープが何と「8トラックカートリッジ」って変り種。
ストンプよりゃ随分大きい割にテープがそんなのだから、正規性能を出すには短寿命って不思議な存在だった。
それでいて入れ物だけは所謂球のAmp Headと近似な作りがされていて、概知のブランド製ではあったがなしてそないなと思ってた。
今更で調べ直すとMIRANO echo machine ME-32ってので、テープエコーのメーカとしてはそれなりに定評があった様だ。
只その中でも最廉価版且つ登場時期も遅く、それ等と相まってかなり売れ残ってたんだろう。
使用テープの選択はアイデアとしては悪く無く、オープンリール用のを適宣切って繋いだのを頻繁に交換するよりゃ素人でも使い易そうではあった。
とは言え本格的なの程の音質は望めないのに、テープ交換や大きさの手間が敬遠されたんだろう。
結局俺ん処へ来て暫く使いはしたもののカセットと違って交換テープのグレードアップ選択肢が無いのとかで、テープ交換するより前に使わなくなっていた。
狭小に暮らしててそんなのの残骸をまだ持ってただなんて、それだけだと「捨てられん人」と誤解され兼ねない。
完全否定は厳しいかも知れないけどそうしてたのはケースの作りがある面良かったのと、作ろうとしたらとっても大変そうなのが分かってたからだ。
特にサイズに対しての手間等が筆頭で、普通ならこの程度の大きさと重さのにここ迄の重装備は不要な事が多いしね。
<つづく>
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