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2020年11月28日 (土)

誤った合理性③

今回は最近の電車が昔より不便になった処へ言及するが、これも国の計画の杜撰さが響いている。
表面上の効率を追及したら、規模が大きくなり過ぎてそこが不便を生じてしまった。

鉄道はレールに縛られて自由に走れないんだから、その分駅構内でのアクセスの良し悪しは本来は大問題な筈だ。
混雑対策は必須だけれどそれにもやり方があり、先ずはプラットホームへの通路や改札口の数についてだ。

最大の理由はコストだろうが他にも管理や人手の都合があるが、それでも人数に対して数が足りないのが不味い。
少ない数で大人数に対応させるには、どうしたって大規模になる。

大規模は見掛けは立派で良いかも知れんが、実際にそこを縦横無尽に移動しようとしたら不便だ。
人1人分の巾しか無いエスカレータで追い抜きを考える人は殆ど居ないが如く、広い程経路の種類が人夫々で増える分だけ錯綜し易くなったりする。

何より規模の為の大きさのせいで、半強制的に距離が延びてしまうのを問題視すべきだ。
バリアフリー化で幾らエレベータが付いたって、足の悪い人に距離が延びるのはとても負担になるんだよね。

車内混雑にしても降車駅の階段位置に左右されたりしてるから、駅での経路がもっと多彩だったら程度は様々にせよ必ず緩和される。
と云っても今時儲からんのに金は出せんのだろうが、改札口箇所増加には新たな儲け話しがホントは付いて来るのだ。

極端なのだと駅の南にしか改札が無かったら、そのままでは北口には駅直結の商業施設は誘致出来ない。
それが今迄は超駅近では無かった処も新たに参入されるんだから、商圏が拡大されるのだ。

現実で例えば小田急とJR東の横浜線の町田駅を例にすると、元々は小田急の駅は低予算のせいで町外れの場所だった。
のが開通して割とすぐからずっと急行を走らせてたからかそっちが街の中心になり、横浜線の駅は改築時に少し近くへ寄せられた位だ。

線路より道路の方が交差する数が多いから鉄道側が高架・地下化されたりするが、これにももっと考えるべき点がある。
道路でも自動車専用の分は歩かないんだから、坂があってもへっちゃらだ。

それに対し鉄道で線路が地平じゃ無い駅だと、そこで乗降する人はプチ登山を強要されるのに軽視され過ぎだ。
現実的にはどれも全ての交通量が膨大では、どうやってもどれにも不便が生じるの自体は仕方無いけどね。

でも大会社になる程乗り換え利便性を低く見てるのは明らかで、気前の悪さがとっても目立つ。
そんなにデッカイの作れるんなら異常な光景になるけど、例えばエレベータを2~3台なんてケチらず思い切って10〜20台とか付けちゃったらどうなんだろう。

これ現時点では奇想天外だがこれから高齢化社会がそのまま進むと、それ位でも最低必要数になったりしそうだからね。
それが無理なら高架にしちゃった所は、これからとっても面倒を引き起こしそうだ。

年寄りの車の運転が危険と騒がれてるが、それを減らすにはもっと鉄道やバスだと楽にしないと片手落ちだ。
駅やバス停迄の近さもだが、これは住んでる場所に依っちゃどうにもならない。

だったらせめて駅の中の移動距離を、昔より増やすなんて言語道断じゃないですか。
って強く思うんだけどどうしたもんか、誰もこの点を大して気にして無いみたいなんだよねえ。

こんな無駄な大規模化の陰には未だ欧米への幻想も感じられるが、その欧米人からしたら旧来のアジアのコンパクトさに魅了されてたらしいんだけど。
俺的にまだ日本のは「下手な真似」なんで、結局は遠くなっただけで広さに依る余裕等の面で全然追付いて無い。

近年は巾の広い車しか売られて無いのにしたってそうで、基本的な道路巾は車社会になって以降幾らも拡大してないのにさ。
その一方で平成時代に小田急で導入した新車の巾、コストの為とは言えそれ迄のより狭くしたのなんかは全くちぐはぐだったな。

自動車の巾の件は次回に吠えるとして、2.9mのが通れる所へわざわざ2.8mのを作るのって…。
たかだか10cmの差ではあるが、お隣の京王なんかじゃ元が路面電車
だっただけに今でもそれが走らせられない。

しかも最高に格好悪かったのは複々線工事完了と少子化が進んだ今頃になって、新車を広巾のに戻した処。
間違いを認めず突き進むよりゃマシだけど、一番混んで困ってたのはこうなる前だったのにさ。

地下鉄の方もこの点おかしくて幾らコストがったって、相互乗り入れ前提で新設した路線でもこの10cmの差を放置しちまった。
そのせいで巾の限界の違う路線では、乗り入れるのだけ狭く作り続けて…。

<つづく>

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