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2020年11月30日 (月)

音楽備忘録478 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑮

さて残った候補の2つはどちらもステレオ仕様のなので、たった1個でも行けてしまう。
又ケースは別としても端子・電源部・ボリウムツマミ等を除けば、回路自体は僅かな外付け部品だけで良いって代物だ。

こんな簡便さは近年の特権でもあり、組立てミス等の被害を減らせるのも大きな利点だ。
けれどもし壊れたのが内部だったら他が全く健全でも、迷わず捨てるしか無いってのも何だか冷徹だ。

それと物に依ってかなり程度差はあるが、得てしてオールインワンタイプってなどれもカスタマイズが幾らも出来ない。
なので使い方が固定しててもそれへ最適化が出来ず、この面ではわざわざ個人が労力を払うのにはどっちかってば向いていない。

とは言え手持ちで直に行けるのがその時点では他に無いから、取敢えずはどっちを先に試すかだ

ここで付記すべきは最大出力等でTDA7265は25+25W、TDA2009Aの方は10+10Wだ。

余裕と性能からすると型番からも察せる通り前者の方が勝ってたから、取敢えずTDA7265が第2候補となった。
これは出自が廃ミニコンポであるから、電源関係の部品も殆どそのまま利用出来る。

Tda7265
それなりにDataシートを参考に上図を組んで試運転してみたが、こっちの想像よりは結構良い音で鳴ってくれた。
その要因は例のスルーレートにあり、他の分かってるのが皆1桁なのにこれだけ2桁だったからの様だ。

その音質は近代的な緻密さって感じで、細かい処まで実に良く聴き取れる点では優れていた。
けれどソースに忠実では無く、最低でもすっぴんと称し乍ら実際はすっぴん風メイクが施されてる様でもあった。

聴き取ろうとした時は楽なんだけど、無意識で漫然と聴き流そうにも変にどっかが主張してくる。
そんな個性も求めてる人にだったらドンピシャだと思うが、立場的にも趣味的にもおれには微妙だった。

俺はオーディオだって専門として扱いはしてるが、音楽もやってるからそっちで先に問題解決を計りたいんだ。
そう思ってでもいないと腕やセンスが退化し兼ねなないし、仮に上手くやれてもその成果が見え難くなっちまう。

なんてともすれば贅沢を言ってたっけ、実に下らない事故でオシャカにしちまった。😢
試運転でも放熱器が必須なので勿論付けてたが、ケースが未定なので他の部品を載せてる基盤との間をコネクタと配線で繋げていた。

このタイプの部品はその殆どが基盤に直接ハンダ付けする想定となっていて、そこでの接触不良は非想定な設計になっている。
当然それは分かってるからしっかり繋がるコネクタにはしといたんだが、はずみでぶつかった瞬間だけの接触不良で逝っちまったのだ。

第3候補だってまだあるし元はゴミだったんたけど、技師の意地もあってか変に落胆しちまった。
やっぱり折角残したのが無になったのが悔しかったが、駄目なもんは仕方無い。

気を取り直して「次行ってみよー」となったが、そっちはそのままでは最大出力に不足の懸念がある。
画面サイズ・仕様・グレードのどれもに違いがあったが、同時期の同じメーカのTVで共通設計部分が多かったらしい。

但し不幸中の幸いだったのは全く同じ物が2つあった処で、BTL接続が可能なんでそうすれば出力倍増出来る。
それを使っても新たな制約ってか変化が起きるが、それが却って丁度良かったのだ。

<つづく>

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