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2020年11月26日 (木)

音楽備忘録475 スピーカ低音補正の仕方③

では具体験例として半概述だが、JBL Contorl 1 PlusとTANNOY CPA-5で試した内容にまつわる話しを披露させて頂こう。
他にもプチだとか簡易なのだと、俺も含め身内のPAシステムのとかがある。

難易度!?に沿わせてプチの方から行くが、PA用のスピーカは当然だが能率至上主義なのが多い。
前回用途が違い過ぎると苦しいと記した典型例が従兄の所ので、俺様の指導前後で使用機種変が起きた。

なんて実態はそんな偉い話しじゃ無くて、単に古い使って無い方のデータをキチンと調べてみたのから始まった。
その該当機種はElectro-VoiceのS200ってので、従兄宅でかつてLivehouseをやってた時の残存品だ。

その当時割と故障頻度が高かったそうだが、空間と費用の都合で4発吊とは言え設計用途と違う使い方をしたせいだと考えられる。
が従兄にとっては印象が低下してたからかドラム教室を始めた後、同社のでも新規購入で有名なSX200へスイッチされていた。

5年程前から俺が又出入りする様になった際、それでモニタしたのでは叩くとBassが聴こえなくなるのに気付いた。
モニタするのがBass以外なら無問題だったが、Bassistととしてはこれは看過し兼ねる。

元々以前から何故か本邦では「リズム隊」って言葉があるのに、妙にGuitar至上主義が横行している。
しかし曲の再現性を考えると先ずDrumとBassのコンビがしっかりしてないと弱く、それには一寸恣意的だがDrumの生徒さんには常にBassが「聴こえてしまう」環境を提供して欲しいと思ったのだ。

んで各機のDataを敢えて「深読み」してみると、単純な後継機種の様に見えてたのが違った。
出せる音域に拘らなきゃSXの方が高能率だが、実用再生周波数特性では古いSの方が勝っていたのだ。

要はこの手ののだと語りイベント等で用いられる頻度が高いので、自由度よりそちらに寄せる改良がされてた訳だ。
PAでの故障頻度も高域用ツィータの方が普通は高いから、そっちを強化したのと合わさって。

その為SXの方では幾らEQしても、Bassの弦下2本分がどうしても小さくしか鳴らせないのが判明。
尤もSの方でも「欠けが少ない」状態にすると、ウーハStrokeが底突きし絶対音量が少し足りなくなった。

なので買い足し等抜本的な対策が望ましいが、次善策であっても用途からすると古いのの方がまだ適してたのだ。
従兄の所にはそれなりの業務用Bass Ampもあるんでそれには負けるが、不適当なGuitar Ampで鳴らしたのよりはマシみたいな感じになった。

正味な話し予算等に余裕の無い状況下では、PAではこんな妥協は今でも日常茶飯事なのが実情だ。
その原因は何たってウーハサイズから来るスピーカ全体の大きさ・重さで、普通の成人男性が独りで運べる範囲に留めると苦しいから。

尤もⅡで上記内にヒントがチラ見えしてるが、音量と低音の両方を欲しがるからそんな事になってるのだ。
どちらかを大巾に犠牲に出来るなら、結構補填が可能な場合も出て来る。

それが具現化されてるのがメガホン(電池駆動の)であり、もう一方は小型サブウーハとかだ。
危ない言い回しになるが小型サブ君では、理論的には全く「無理をして」低音を出している。

なので額面上「○○Wもの大音量」等と謳われてても、実際に出せる音量はかなり小さくなっている。
それはユニットを極端に低能率な領域で駆動してるからで、それでも大出力Ampの小型化が実現したお陰ではある。

尤もⅢで上例の如く完全非想定機種ではやはり補填は無理で、どれでも幾らでも可能とは行ってくれない。
最近何処かの誰かの記事に書かれてたのを読んで今更合点が行ったのがあったが、TANNOYの「CPA」はコンパクトPAの頭文字って指摘があった。

試す前に読んでりゃ良かったが後の祭り、ってもこっちの方が先だったかももう忘れちゃってるがな。
最終的には実験しなきゃどうせ分からなかったもん、なんて負け惜しみでも言っとくかぁ。

<つづく>

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