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2020年11月

2020年11月30日 (月)

音楽備忘録478 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑮

さて残った候補の2つはどちらもステレオ仕様のなので、たった1個でも行けてしまう。
又ケースは別としても端子・電源部・ボリウムツマミ等を除けば、回路自体は僅かな外付け部品だけで良いって代物だ。

こんな簡便さは近年の特権でもあり、組立てミス等の被害を減らせるのも大きな利点だ。
けれどもし壊れたのが内部だったら他が全く健全でも、迷わず捨てるしか無いってのも何だか冷徹だ。

それと物に依ってかなり程度差はあるが、得てしてオールインワンタイプってなどれもカスタマイズが幾らも出来ない。
なので使い方が固定しててもそれへ最適化が出来ず、この面ではわざわざ個人が労力を払うのにはどっちかってば向いていない。

とは言え手持ちで直に行けるのがその時点では他に無いから、取敢えずはどっちを先に試すかだ

ここで付記すべきは最大出力等でTDA7265は25+25W、TDA2009Aの方は10+10Wだ。

余裕と性能からすると型番からも察せる通り前者の方が勝ってたから、取敢えずTDA7265が第2候補となった。
これは出自が廃ミニコンポであるから、電源関係の部品も殆どそのまま利用出来る。

Tda7265
それなりにDataシートを参考に上図を組んで試運転してみたが、こっちの想像よりは結構良い音で鳴ってくれた。
その要因は例のスルーレートにあり、他の分かってるのが皆1桁なのにこれだけ2桁だったからの様だ。

その音質は近代的な緻密さって感じで、細かい処まで実に良く聴き取れる点では優れていた。
けれどソースに忠実では無く、最低でもすっぴんと称し乍ら実際はすっぴん風メイクが施されてる様でもあった。

聴き取ろうとした時は楽なんだけど、無意識で漫然と聴き流そうにも変にどっかが主張してくる。
そんな個性も求めてる人にだったらドンピシャだと思うが、立場的にも趣味的にもおれには微妙だった。

俺はオーディオだって専門として扱いはしてるが、音楽もやってるからそっちで先に問題解決を計りたいんだ。
そう思ってでもいないと腕やセンスが退化し兼ねなないし、仮に上手くやれてもその成果が見え難くなっちまう。

なんてともすれば贅沢を言ってたっけ、実に下らない事故でオシャカにしちまった。😢
試運転でも放熱器が必須なので勿論付けてたが、ケースが未定なので他の部品を載せてる基盤との間をコネクタと配線で繋げていた。

このタイプの部品はその殆どが基盤に直接ハンダ付けする想定となっていて、そこでの接触不良は非想定な設計になっている。
当然それは分かってるからしっかり繋がるコネクタにはしといたんだが、はずみでぶつかった瞬間だけの接触不良で逝っちまったのだ。

第3候補だってまだあるし元はゴミだったんたけど、技師の意地もあってか変に落胆しちまった。
やっぱり折角残したのが無になったのが悔しかったが、駄目なもんは仕方無い。

気を取り直して「次行ってみよー」となったが、そっちはそのままでは最大出力に不足の懸念がある。
画面サイズ・仕様・グレードのどれもに違いがあったが、同時期の同じメーカのTVで共通設計部分が多かったらしい。

但し不幸中の幸いだったのは全く同じ物が2つあった処で、BTL接続が可能なんでそうすれば出力倍増出来る。
それを使っても新たな制約ってか変化が起きるが、それが却って丁度良かったのだ。

<つづく>

2020年11月29日 (日)

音楽備忘録477 スピーカ低音補正の仕方④

前回最後で何時頃だったか忘れたって書いたけど、そのままにしとくと呆け促進になりそうなので調べてみた。
したっけお~怖っ、もう9年も前の事だった。

結構経ってるのは分かってたけど、意識と実際のズレに愕然。
齢取ると時間が短く感じられる様になるのってホントみたいで、それでか予想より測定資料が残って無かった。

が実例提示主義を貫くべく折角だから披露してくが、その前に件の機種の先ずはスペックから行っとこう。
どっちもサイズ的には1ℓの牛乳パック4本分位、ウーハサイズが13cm程度のクラスで樹脂エンクロージャの典型的コンパクトタイプだ。

この手のを最も普及させたのはBOSEの一般向け代表作101だが、何れも出た当初の時点では見掛けに反し「普通の音」を出せるのが売りだった。
今じゃあこれ位のサイズの方が普通・当り前になってるが、それ以前はもっと大きくないとどう頑張っても低音はマトモに聴けなかった。

とは言え業務用やヲタ様用と比べたらやっばり低音は全然少なくなってて、 101は単体で素人が聴くだけなら何とか騙せるって程度のだった。
尤もBOSE博士はそれは承知の上で、かなり早期からフィットするサブウーハもラインナップしていた。

けど今でこそサブウーハの存在も知れ渡りつつあるが当時一般には中々浸透せず、後発ブランドはサブレスでももっと低域の出せるのを開発して行った。
俺所持のは丁度その頃ので1つはTANNOY CPA-5、もう1つのJBL Controlはシリーズ内では3つ目のバージョンのだ。

1.JBL Contorl 1  Plus
Low:135mm,Hi:25.4mm 2Way,60Hz~20kHz(-10dB),4Ω,能率87dB
定格50W,ピーク160W

2.TANNOY CPA-5
127mm特殊同軸2Way, 80Hz~22kHz,8Ω,能率90dB,定格100W

両者のスペックからだと吊るし(既製品そのままの状態のを昔はこんな風にも呼んだ)状態ではJBLの方がLowが出てて、実際聴いてもそうだった。
しかし能率が倍違う(電圧だけだと6dBになるが電力だと3dB差が倍とか半分)のと耐入力も倍の差で、トータルでは最大音量には4倍もの差がある。

それでどっちの方が増し盛りが利くか微妙に思え、両方とも試す事になったのだった。
ギリギリでスピーカに手が届く位のニアフィールド状態且つ普通の安普請の部屋で鳴らすので、この程度の一般的な能率であればパワーとしては1~2W程度で出せる音量で事足りる。

とは云え落ちてる低域を足りるだけ底上げするにゃ数倍はくべてやらにぁならんから、もっと大音量が必要な場所でだとこの方法は使えなくなる。
何せかなり無茶なEQを掛ける訳で、非常識ってば非常識な領域に入る。

2_202011141547012_20201114154702
上図が簡易計測だがその実態で、上がJBL下がTANNOYの再生周波数特性だ。
世間では派手さもあって実際には癖の強いJBLの方が受けてたが、TANNOYの方が甘さを除けばナチュラルと感じていたのは間違いじゃ無かった。

けどスペックからしても実測してもTANNOYの方が早くから低域が落ちてってて、JBLより4倍増し盛り必要となると特にどっちが向いてるとも言えない。
只全体の特性からするとTANNOY の方が余計な凸凹が無いんで、俺的にはこちらで行けた方が好都合だった。

因みに簡易計測と凸凹に言及しとくが、正式な計測には無響室が必要なのと距離は極端な低能率や小型の以外1mで測る事になっている。
凸凹の方については聴きたいソースが俺みたいに多岐に渡ると、どれかへ忖度させてるとそれと合わないのが変な音になってしまう。

のに加え技師でもあるので、実際にどんな音に作られてるのかも知れる方が有難いから。
万一もっと好みの味にしたくなったら、その時にEQ等で加工すれば殆ど同じだしね。

<つづく>

2020年11月28日 (土)

誤った合理性③

今回は最近の電車が昔より不便になった処へ言及するが、これも国の計画の杜撰さが響いている。
表面上の効率を追及したら、規模が大きくなり過ぎてそこが不便を生じてしまった。

鉄道はレールに縛られて自由に走れないんだから、その分駅構内でのアクセスの良し悪しは本来は大問題な筈だ。
混雑対策は必須だけれどそれにもやり方があり、先ずはプラットホームへの通路や改札口の数についてだ。

最大の理由はコストだろうが他にも管理や人手の都合があるが、それでも人数に対して数が足りないのが不味い。
少ない数で大人数に対応させるには、どうしたって大規模になる。

大規模は見掛けは立派で良いかも知れんが、実際にそこを縦横無尽に移動しようとしたら不便だ。
人1人分の巾しか無いエスカレータで追い抜きを考える人は殆ど居ないが如く、広い程経路の種類が人夫々で増える分だけ錯綜し易くなったりする。

何より規模の為の大きさのせいで、半強制的に距離が延びてしまうのを問題視すべきだ。
バリアフリー化で幾らエレベータが付いたって、足の悪い人に距離が延びるのはとても負担になるんだよね。

車内混雑にしても降車駅の階段位置に左右されたりしてるから、駅での経路がもっと多彩だったら程度は様々にせよ必ず緩和される。
と云っても今時儲からんのに金は出せんのだろうが、改札口箇所増加には新たな儲け話しがホントは付いて来るのだ。

極端なのだと駅の南にしか改札が無かったら、そのままでは北口には駅直結の商業施設は誘致出来ない。
それが今迄は超駅近では無かった処も新たに参入されるんだから、商圏が拡大されるのだ。

現実で例えば小田急とJR東の横浜線の町田駅を例にすると、元々は小田急の駅は低予算のせいで町外れの場所だった。
のが開通して割とすぐからずっと急行を走らせてたからかそっちが街の中心になり、横浜線の駅は改築時に少し近くへ寄せられた位だ。

線路より道路の方が交差する数が多いから鉄道側が高架・地下化されたりするが、これにももっと考えるべき点がある。
道路でも自動車専用の分は歩かないんだから、坂があってもへっちゃらだ。

それに対し鉄道で線路が地平じゃ無い駅だと、そこで乗降する人はプチ登山を強要されるのに軽視され過ぎだ。
現実的にはどれも全ての交通量が膨大では、どうやってもどれにも不便が生じるの自体は仕方無いけどね。

でも大会社になる程乗り換え利便性を低く見てるのは明らかで、気前の悪さがとっても目立つ。
そんなにデッカイの作れるんなら異常な光景になるけど、例えばエレベータを2~3台なんてケチらず思い切って10〜20台とか付けちゃったらどうなんだろう。

これ現時点では奇想天外だがこれから高齢化社会がそのまま進むと、それ位でも最低必要数になったりしそうだからね。
それが無理なら高架にしちゃった所は、これからとっても面倒を引き起こしそうだ。

年寄りの車の運転が危険と騒がれてるが、それを減らすにはもっと鉄道やバスだと楽にしないと片手落ちだ。
駅やバス停迄の近さもだが、これは住んでる場所に依っちゃどうにもならない。

だったらせめて駅の中の移動距離を、昔より増やすなんて言語道断じゃないですか。
って強く思うんだけどどうしたもんか、誰もこの点を大して気にして無いみたいなんだよねえ。

こんな無駄な大規模化の陰には未だ欧米への幻想も感じられるが、その欧米人からしたら旧来のアジアのコンパクトさに魅了されてたらしいんだけど。
俺的にまだ日本のは「下手な真似」なんで、結局は遠くなっただけで広さに依る余裕等の面で全然追付いて無い。

近年は巾の広い車しか売られて無いのにしたってそうで、基本的な道路巾は車社会になって以降幾らも拡大してないのにさ。
その一方で平成時代に小田急で導入した新車の巾、コストの為とは言えそれ迄のより狭くしたのなんかは全くちぐはぐだったな。

自動車の巾の件は次回に吠えるとして、2.9mのが通れる所へわざわざ2.8mのを作るのって…。
たかだか10cmの差ではあるが、お隣の京王なんかじゃ元が路面電車
だっただけに今でもそれが走らせられない。

しかも最高に格好悪かったのは複々線工事完了と少子化が進んだ今頃になって、新車を広巾のに戻した処。
間違いを認めず突き進むよりゃマシだけど、一番混んで困ってたのはこうなる前だったのにさ。

地下鉄の方もこの点おかしくて幾らコストがったって、相互乗り入れ前提で新設した路線でもこの10cmの差を放置しちまった。
そのせいで巾の限界の違う路線では、乗り入れるのだけ狭く作り続けて…。

<つづく>

2020年11月27日 (金)

音楽備忘録476 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑭

又してもの過去ネタになるが、最近別項でも取上げたオーディオAmpの話しを少々。
お題からしたら製作記事となる筈がこっちに来てるって事ぁ、そうです色々紆余曲折がやっぱりあったんです。

いきなりだが念の為誤認回避で付記しとくけど、幾ら勢い中心の昭和のオッサンでも普通に作ったらこんな騒動にはなんないんだからね。
どうしてもの際以外ジャンク部品の山から、半ば無理矢理捻り出そうとするからなだけですから。

さて今回は何か過剰防衛っぽく見えるかも知れないが、そのジャンクのネタ元にも触れとこう。
昔は稀に捨てられてるのを拾った事も皆無じゃないが、基本的には宅や身内の処でオシャカになったのから抽出したのばかりだ。

なのでその内容に偏りも結構見られ、楽器とか高級オーディオに最適なのなんて残念乍ら殆ど採れない。
私的に特に残念なのはディスクリート(ICとかLSIじゃ無く所謂トランジスタとか)のが、形がバラけ過ぎて滅多にマッチングペアを組めない処だ。

それで本件でも当初はMOS FETのパワーAmpを画策したが、手持ちのだと最大出力が15W程度以下に制限されてしまうので断念している。
これも近回概述だが例のスピーカ補填EQ等と並行して作業してたので、補填量の多いTANNOYでも足りさせたいのもあったからだ


再出になるがスピーカの場合たった3dBの低下でも、耳に聴こえる音量は半分となってしまう。
依って例えば特定帯域だけ+15dB増し盛りするには、他が1Wの時にそこだけ何と30Wものパワーが必要となってしまうのだ。

非防音室でサブオーディオ用のだから滅多に1Wすら要る事も無いだろうが、実際幾らでホントに足りるか判明して無かったからマージンは多い程良かった。
因みに小型スピーカの代表的能率は87dB位だから、Amp出力が0.25W程度でも80dB位とかなり叱られそうな音量が得られている。

のがTANNOYの測定グラフからすると最低でも21dBも盛りたい箇所があり、全体が1W時にその箇所には126W無いと足りないと計算では出て来る。
無論耐入力が100Wしか無いんだからもうこの時点で無理だが、全体0.25W時なら30Wで足りるから少しは現実味もあった。

上で第1候補をMOS FETのディスクリートとしたのも、聴取距離の近さからも極力柔らかい音質になるのを狙ってみたのだ。
最終的にはTANNOYはウーハStrokeが原因で挫折ってるが、たればこそ余計柔らかさに執着しといて良かったよ。

何れにしても仕方無く第2候補の探索となったが、そこで浮上して来たのが所謂パワーアンプICってのだ。
俺が若者だった頃にその手のにはロクな音質のが無かったが、近年では下手なディスクリートなんか遥かに上回るのだって一杯ある。

寧ろそのお陰でこっちとしちゃ欲しいディスクリート部品がジャンジャン廃版になってってる位だから、頭ごなしに否定してらんない。
とは言え比較的低経年でのジャンクなんて殆ど無かったから、量がそこそこあった割にゃ候補になりそうなのは少なかった。

してその中からST MicroのTDA7265とTDA2009Aってのが生き残ったが、前者はミニコンポ後者は何とブラウン管式TVから採れた代物だ。
所詮マトモなディスクリートのには敵いっこ無いが、そのマトモってな実はかなりハードルが高い。

この件は長くなるから次回送りにするが、それでも後者は当時普通のTVにしちゃ何だかヤケに気持ちの良い音だなと感じられていた。
前者の方はデジタルコントロールとプロセッサ部分が逝かれてたから、事前にその音は分からなかった。

がDataシートをWebから掻き集めて比較すると、明らかに他のより突出した性能だった。
処でこんな昭和のオッサンでもネットがあって助かってるのがこう云うので、大昔みたいに部品数が少なかったなら兎も角今は本なんかの実像の形で入手するのは先ずもうコストからして非現実的になっちまったよ。

<つづく>

2020年11月26日 (木)

音楽備忘録475 スピーカ低音補正の仕方③

では具体験例として半概述だが、JBL Contorl 1 PlusとTANNOY CPA-5で試した内容にまつわる話しを披露させて頂こう。
他にもプチだとか簡易なのだと、俺も含め身内のPAシステムのとかがある。

難易度!?に沿わせてプチの方から行くが、PA用のスピーカは当然だが能率至上主義なのが多い。
前回用途が違い過ぎると苦しいと記した典型例が従兄の所ので、俺様の指導前後で使用機種変が起きた。

なんて実態はそんな偉い話しじゃ無くて、単に古い使って無い方のデータをキチンと調べてみたのから始まった。
その該当機種はElectro-VoiceのS200ってので、従兄宅でかつてLivehouseをやってた時の残存品だ。

その当時割と故障頻度が高かったそうだが、空間と費用の都合で4発吊とは言え設計用途と違う使い方をしたせいだと考えられる。
が従兄にとっては印象が低下してたからかドラム教室を始めた後、同社のでも新規購入で有名なSX200へスイッチされていた。

5年程前から俺が又出入りする様になった際、それでモニタしたのでは叩くとBassが聴こえなくなるのに気付いた。
モニタするのがBass以外なら無問題だったが、Bassistととしてはこれは看過し兼ねる。

元々以前から何故か本邦では「リズム隊」って言葉があるのに、妙にGuitar至上主義が横行している。
しかし曲の再現性を考えると先ずDrumとBassのコンビがしっかりしてないと弱く、それには一寸恣意的だがDrumの生徒さんには常にBassが「聴こえてしまう」環境を提供して欲しいと思ったのだ。

んで各機のDataを敢えて「深読み」してみると、単純な後継機種の様に見えてたのが違った。
出せる音域に拘らなきゃSXの方が高能率だが、実用再生周波数特性では古いSの方が勝っていたのだ。

要はこの手ののだと語りイベント等で用いられる頻度が高いので、自由度よりそちらに寄せる改良がされてた訳だ。
PAでの故障頻度も高域用ツィータの方が普通は高いから、そっちを強化したのと合わさって。

その為SXの方では幾らEQしても、Bassの弦下2本分がどうしても小さくしか鳴らせないのが判明。
尤もSの方でも「欠けが少ない」状態にすると、ウーハStrokeが底突きし絶対音量が少し足りなくなった。

なので買い足し等抜本的な対策が望ましいが、次善策であっても用途からすると古いのの方がまだ適してたのだ。
従兄の所にはそれなりの業務用Bass Ampもあるんでそれには負けるが、不適当なGuitar Ampで鳴らしたのよりはマシみたいな感じになった。

正味な話し予算等に余裕の無い状況下では、PAではこんな妥協は今でも日常茶飯事なのが実情だ。
その原因は何たってウーハサイズから来るスピーカ全体の大きさ・重さで、普通の成人男性が独りで運べる範囲に留めると苦しいから。

尤もⅡで上記内にヒントがチラ見えしてるが、音量と低音の両方を欲しがるからそんな事になってるのだ。
どちらかを大巾に犠牲に出来るなら、結構補填が可能な場合も出て来る。

それが具現化されてるのがメガホン(電池駆動の)であり、もう一方は小型サブウーハとかだ。
危ない言い回しになるが小型サブ君では、理論的には全く「無理をして」低音を出している。

なので額面上「○○Wもの大音量」等と謳われてても、実際に出せる音量はかなり小さくなっている。
それはユニットを極端に低能率な領域で駆動してるからで、それでも大出力Ampの小型化が実現したお陰ではある。

尤もⅢで上例の如く完全非想定機種ではやはり補填は無理で、どれでも幾らでも可能とは行ってくれない。
最近何処かの誰かの記事に書かれてたのを読んで今更合点が行ったのがあったが、TANNOYの「CPA」はコンパクトPAの頭文字って指摘があった。

試す前に読んでりゃ良かったが後の祭り、ってもこっちの方が先だったかももう忘れちゃってるがな。
最終的には実験しなきゃどうせ分からなかったもん、なんて負け惜しみでも言っとくかぁ。

<つづく>

2020年11月25日 (水)

誤った合理性②

本項では暫し今の鉄道の残念な実態暴きにもなるがその主因は、本邦の場合だと政策の瑕疵と迷走にある。
今回はホームドアの話しから入るが、諸事情があるにしても普及の遅さが毎日新たな悲劇を招いている。

これも大元は悪政その影響からの民衆の投げ槍にあるが、つい先日も知人が飛込み自殺のせいで急遽のタクシー移動を強要させられたばかりだ。
費用がかなり掛かる・設置出来る人が不足・工事可能時間がとても限定的…、等々色々苦しいのは確かに分かる。

でもこれって原発の「まやかしの低コスト」と同じで、お金の計算をする範囲が色々と狭過ぎるのだ。
無いと先ず鉄道会社が打撃を被るのは当然だし利用者にも様々な損失が生じるが、ホントはそこから先が実に沢山あるのだ。

事故検分に掛った費用は表向きは誰にも請求されてないが、お巡りさんだって無一文では現場に駆け付けるのすら不可能だ。
運良く生き残れてたら医療費がご愁傷様なら最低でも火葬費用が掛かるし、もし裁判になったら弁護料は兎も角検察関係にも経費は掛かっている。

ここで気にすべきは誰が払うかでは無く、「全部で幾ら掛るか」が一番考えるべき点なのだ。
本人には只の自殺でも社会的には貰い事故なんで、基本的には誰も資金の準備なんかしてない出費。

額の大きさもだが緊急性が高いと何かと割高に付くもんで、正確な予測をするのさえ難しい。
それでも運良く皆が無理にでも我慢してくれて無事故なら、掛らない費用ではあるけどさ。

俺は貧民代表としてはかなりの実績があるんで吠えるが、一番恐い出費は限度が無いのとか何時幾ら掛るか分からないヤツだ。
それからすると自殺や事故に掛る費用より、当座の工事費だけに目が行くのは成金野郎独特の価値観だ。

これが腹黒いのは政治家等は殆ど通勤電車なんて使わず車移動が中心だからか、道路財源は鉄道より沢山政府が拠出してる処。
だが親分が腹をより肥すにも子分の稼ぎが響くから、本当は末端の者にこそジャンジャン稼がせるのが儲かるんだけどね。

又それを抜きにしても未だに改めないでいたら、いよいよ間抜けな落ち度が段々露呈して来てる。
それが運転手不足等の問題で、もし選べる分を全部鉄道に振ってたらまだ暫くなら何とか持ちそうな状況だわね。

これ等からするとコロナ禍もあってムード最悪な今、直ちに政府が資金提供してホームドアを整備すべきだ。
完了させるまでそれだってかなり大変だろうけど、不意の無駄出費が大巾に減額出来る処を殆ど誰も見て無いのは愚かの限りだ。

今の社会は一応資本主義で動いてるから余計お金は大問題だが、これも考える範囲の足りなさに翻弄されている。
最大に危惧すべきはどんな大金でも解決不能な案件で、それだと誰がどう思おうと先送り以外の選択肢が無いやね。

こっから敢えてとっても汚くて乱暴な仮説を提示してくが、経済を維持するには労働人口の確保が必要。
それには電車に自分から飛込める位の人は死なせちゃ損で、車のお迎えが無いと外出不可な位の年寄りは社会的には不要な存在だ。

それにはスーパーブラックであるが、鉄道のある地域の街の道路はもっと危なくて良いのだ。
特に物流や子供の送迎の無い時間帯の内、昼間は危ない程よろしい。

実際には年寄りの知恵には代えがたい価値があるし、道路だって事故が増えりゃ出費は嵩むからそんなの無しだけど。
でも道路にはレールが無いからその分の事故は減らせないのが、鉄道は飛込みや踏切のを無くせたらかなり費用的にも確実にケチれるのである。

更に加えとくと但し上記の様なのは一種の特権で、鉄道経営が成立する地域限定だ。
これは大きな駅の近くに土地を持ってる様なもんで、人里離れたポツンとでは困難なアパートやテナント経営なんかの選択肢があるのと同じ。

それからしたらホームドアって実は一種の「儲け話し」で、それに全く気付けない様な連中が政治をやってるからどんどん貧しくなって来たんだろうな。
それでも公務員は国から給与が出るけど、個人事業主は一瞬たりともそんな調子じゃ居られんですぜ。

<つづく>

2020年11月24日 (火)

音楽備忘録474 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑬

では早速買うのが非推奨な訳を晒すが、それは可変範囲が足りなくなる場合が殆どだからだ。
PC用ソフトのにしても惜しくも選外になったのがかなり沢山あって、理由は上記と一緒だ。

これを鶏と卵論的に責任追及するならば、悪いのはEQよりスピーカの方だ。
更に言うならアブノーマル過ぎる使い方をしようとする人の方がで、こんなの以外にそんな極端なニーズは先ず無いんだから。

例外としてはもしお手持ちスピーカがたまたま業務用のだったら、運が良いとそのメーカから「専用EQ」なんてのが出てる場合もありまっせ。
当然少なくとも新品だったらちっとも廉価じゃ無いけど、フィット性能は勿論使い易さでも伊達に専用を名乗って無いですけん。

けれど汎用スピーカだったりオーディオ用のだとそんなの先ず出て無くて、でもそんなのしか買えない俺みたいな境遇の奴にこそあると助かる機器なんだよね。
っとこれ位で本筋へ進めてくが、今回はとっとと回路図を添付しちまおう。

Speq
図抜きだと説明が困難なのもあっての措置だが、最初に必要なお断りは電源部以外は片ch分だけが実記されている。
もう片方の分は□や△の囲み数字等、文字表示だけに留めている。

この手のは左右に違いがあったら困るんで、図面サイズと見易さの都合で双子の片割れは省略表記される事が多い。
して初段のBufferと最終段の補填増幅部以外のは、値は夫々異なるが所謂シミュレーテッドインダクタって回路だ。

特定周波数だけを扱う原理としては、コンデンサとコイルの両方を使うのが原典だ。
それはこの両者が正反対の性質を持ってるからで、それを上手に組み合わせると特定帯域だけを通す所謂バンドパスフィルタの効果が得られる。

それを通ったのを増減させてそれ以外の帯域のと後で混ぜる事でパライコは成立してるんだが、コイルには色々な面で弱点が多い。
そこでオペアンプの威を借りて擬似コイルを作り、実使用部品を抵抗とコンデンサだけで賄うって寸法だ。

って呉々も決して俺が発明したんじゃ無いですから、その辺宜しく。
近年売られてる半導体式のだとストンプを始め、殆どのがとっくに皆コレになっとりゃぁす。

他のと違うのは増減量が半端無い処で、それだけ他のより無神経にやるとノイジーになりそうなのが注意点。
そこで普段俺はスルーレートを結構気にする方なんだけど、これではそれより雑音の方を気にしてオペアンプを選んどいた。

因みに切替えSWにBypassポジションがあるのは自信不足や故障対策やのうて、前出Frieve Audioで再生するときゃ要らないからだかんね。
後俺が良くやってるのがパイロットランプ(実態はLEDだが)を2つにしてるのは、±両極電源の場合片方だけ逝かれる事もあるからだ。

物に依っちゃそれで直ちに動作しなくなるのもあるけど、この手のだと多分音が出なくはならずに変になったり歪みっぽくなったりする筈だ。
そんな時に異常個所の発見が早く簡単になりそうだからで、2つ無きゃ駄目って事ぁ全く御座居ませんです。

一応こんな時に備えて若い当時はBandに専念したかったのに渋々専門校を卒業迄漕ぎ付けてんで、調整に1月近く掛ったけど何とか完成はさせましたよ。
でもそれが喜び勇んで試聴を始めたら、違う原因のお陰で半分がほぼ徒労になったんだよねぇ。

<つづく>

2020年11月23日 (月)

音楽備忘録473 スピーカ低音補正の仕方②

大艦巨砲主義・大きい事は良い事だなんて今時言う気は更々無いが、スピーカの「無理な小型化」に対しては若干否定派な俺だ。
必要サイズをケチり過ぎるデメリットは、皆さんの想像を遥かに超える程大きいのだ。

今本邦ではどっちかったら新しいのを闇雲に欲しがる人が多いが、壊れたスピーカの修理が非一般的なのは真にエコに反している。
車載ドアスピーカが衝突で潰れ破れ断線したってんなら別だが、大抵は大凡以下の順に何処かだけの故障に留まってるのが多い。

①Edgeの硬化・割れ・破断
特に小型のになる程条件が厳しくなるせいで、寿命や耐久性を従としてポリエチレンやゴム等が使われている。
誤って何かでぶって破けるなら仕方無いが、大事にしてても逝ってしまうのは悲しい。

②Voice Coilの変形・溶断
マトモな使い方をしてればオーディオ用では起き難いが、昔よりゃかなり減ったが楽器用では普通に使ってたつもりでも時々ある。
只問題は上記「マトモ」の内容で、メーカ等が素人を舐め切った或はリスクを甘く見た組合せにされてるのもそこそこ散見される。

具体的にはご家庭用だからフルボリウムになんかどうせしないだろうとタカを括って、Amp最大出力がスピーカ耐入力を上回ってるのなんかも平気で横行していた。
コレって例えば掃除中にツマミが動いたのに気付かず…、なんてのは使用者が悪いんだから買換えて当然みたいな腹灰色さが透けて見えてるぞっと。

他にもAmpの故障で異常電流が印可されて道連れになんてのもあるが、何れも音は鳴らなくなっても他の場所は健全なままだ。
他にも2で軽量化を隠れ蓑にコストカットでフレームが樹脂製のも増えてるが、特に車載用ので耐熱性を半ば無視してるのは考えものだ。

廃車は専門家担当が圧倒的多数だから割とリサイクル率は良いが、リサイクルにもエネルギーが要るしゴミ(無駄若しくはロス)だって皆無には出来ない。
仮にスピーカで極端な統一規格化が成されてるなら別だが、個体差が大きくバラバラなんで「それ自体の再生」をしない限り無事でも必ずゴミになっちまう。

現況は誤った経済システムのせいで修理より新品の方が廉価になってたりするが、原理的な意味でのエコからは大きく逸脱している。
ここで皆さんに熟考頂きたいのが、本当に買換えの方が安く済んでるかどうかだ。

買換え頻度が高きゃ1回分の費用は安くても、20年とか長いスパンで合計するとちっとも節約になってなかったりしてないかぃ?。
コレって言わば「分割払い」すんのと同じ様なもんだが、それには各1回分の限度額は小さくなる。

すると何時も割と新品で新鮮になるのは良いかも知れんが、安物買いの銭失いコースへ半強制的に取込まれちゃってる訳だ。
そうなると結果的に毎回夫々に少しづつ違ってる「低音補正」の手間だって掛って来るんで、本職さんならそれも趣味の一環にも出来様が素人には酷だと思うんだ。

俺から見てそうなると悲しいのが、きっと皆かなり妥協しちゃってるであろう処。
それだけで済むならまだ良いが、一般の皆さんの耳がこれに依ってどんどん劣化しちゃいないだろうかってさ。

そうやって民度の一面が低下すると、ろくでなし商品がどんどん頻発される様になり…。
ヲタ様専用のと一般汎用のとの2極化も進むから、究極は「皆に共通の良い音」ってのが失われ…おー怖。

と脱線はこの辺にしとくとして実際試してみると、補填するにしてもある程度以上のじゃないとマトモな効能は得られなかったよ。
あとスピーカシステムのタイプも関係があり、設計用途が遠いとこっちの目論見通りには行ってくれなかった。

但しそれも原理より小さかったらでどんなに用途違いでも38cmあったりしたら、補填出来なくなったりしない。(不要な場合がとても多いが💧)
尤も用途違いでは音色的にどうかは残っちまうが、低音が出せない聴こえないって事はあり得ない。

<つづく>

2020年11月22日 (日)

音楽備忘録472 ○○のせい?⑦

ここ迄蛇行して来た処で結論が曖昧だったんで、初回へ戻って「齢のせい」の件に始末を付けちゃおう。
考える迄も無く分ってるのは、ゼロはあり得んだろうってのだけ。

幾ら気を付けたって人なら容姿に気を取られるのとかって、根底では本能に支配されてんだから。
それからすりゃ最後の最後は完全に孤立しても已む無しなんだけど、知らない内に変に成長した既成概念に振り回されたくは無いん


寧ろこんな事を気にするのが齢のせいならではってもんで、若い時を思い出すと周囲と趣味が違うのをちっとも気にして無かったわ。
そもそも全然分からなかった英語の歌詞の方へ、臆せず猛進してたんだしね


今だってあんまりちゃんとは理解しないまま放置してるのがあるのは杜撰だが、最初から全て分かるモノだったら懐古趣味でしか興味は湧かないとも。
なのでチャレンジ精神みたいなのの衰えが著しいとヤバイんだが、幾ら仕事でも好みを変え過ぎるのも又リスキーだ。

好みを殺すには理屈なんかに頼る事となるが、流行ってのは文字通り変動する。
すると固定の理屈は僅かしか無いから、常に猛烈に刷新しとかなきゃなんない。

でも誰かが演って流行ってからでは必ず2番煎じ以降となるから、賞味期限ギリギリのばかりを買って来る様なもんになる。
そこでベテランの達人達で上手く振舞ってる人達を眺めてみると、最低限だけ巧く取り入れて凌いでるのなんかが見受けられる。

しかしそれでもその人本来の魅力が薄まると表向き相手にしては貰えるが、たちまち蔭では劣化しちゃったねなんて囁かれ出したりする。
その局面での選択肢は最終的にだと続ける止めるの2つしか無く、有名な人程原形維持しなきゃなんないから大変かも知れない。

そんな中確証のあるのがオリジナリティで、但し他人が見て聴いてその人らしいとか「アレが良かった」って思われてる部分だ。
失敗作や全く受けなかったヤツはどんどん刷新して然るべしだが、近年の特に本邦ではどんな分野でも闇雲に変え過ぎる。

作る側・売る側としちゃ同系統のばかりのにもう飽きたとか、俺だって我が社でだってもっと他のだって出来るんだい…。
って気持ちは少しは分からんく無いけど、んなお子ちゃまの承認要求じゃあるまいし。

決して何か1つでも当りが出たらそれにしがみ付けとは言わん思わんが、どんな経緯で次の違うのを出そうとしたかでかなり明暗が分かれる。
出すタイミングはとても大事で極力2番煎じにならないのが良いが、それ以上に大きいのは元から構想があったかどうかだ。

幾ら急いだつもりでも何らかの事情で先を越されたり、そんなのを皆無にするのは不可能に等しい。
でも例えば1番手さんのは「唯の」だが、ウチのはそれを1段進化させた完成形ですとか何とか謳って認められたら話しは違って来る。

でそんな風にも持って行けるのは、発表は2番でも構想自体は1番はおろか0番って位昔からあったなんて場合だ。
幾ら作業が速く要領が良かったって、熟成不足・成長不良では苦しいのよ。

果物を1週間分纏め買いするんだったら、6日後に食べ頃を迎えるのが入ってたら丁度良い位だ。
でも音楽じゃ滅多に「来週の分を今買っとく」なんて無いからねぇ、食べ頃になって無いのを出されりゃそんなに美味しいと思われなくて当り前やん!。

音楽でそんな先物買いがあるとしたらLiveチケットとかで、そっち方面だったら宣伝は早くから程良いやね。
って新作発売予告なんかはそっち側だがチラ聴かせはあっても、「音の全貌自体は発売日を迎えて以降」ですんでそこをお忘れなく。

そんで私的結論としては興味が長く楽しめる物へどんどん移行し、世間での新旧より個人にとっての新旧を重視する比率が上がったとね。
尤もそれにはかなりの時間の経過も必要だろうから、やっぱりホントに若い時とか興味が湧き出した当初とは少し違ってんだろうけどさ。

只一定以上そんな領域に
到達してたら、実年齢に左右されるのとは違うんだわ。
友人の中には変な表現だが「聴くプロ」の人も居て、彼はハタチそこそこで既に今の俺より遥かに目利きならぬ耳利きを有してたよ。

<つづく>

2020年11月21日 (土)

誤った合理性①

筆者の独断ではあるが、日々世間を眺めてて感じた疑問を綴って行きたい。
音楽に直接関係するのは幾らも出て来なさそうだが、「物の考え方」は大いに影響するとの観点からだ。

当初は趣味から鉄道関係のを幾つか提示して行くが、先ずは近年JR車両に代表されるクラッシャブルゾーンについてだ。
これって車とかにならかなり昔からあったヤツで、安全性の為にはあった方が良い無駄!?だ。

無駄って言ってもそれは安全面を抜きにした空間効率に対してで、衝突時の衝撃吸収等が主な大切な役割を持っている。
世界の潮流からしたら日本の電車に取入れられたのは遅きに失した位だが、コロナで多少空いたとは云え大混雑の客室空間が減らされたのはたまったもんじゃ無い。

これへ第1弾として昭和的暴論で対抗するなら、金を貰ってる乗務員がゆったり広々で払ってる客がムギュウなのはとんでもない事だ。
尤ももし衝撃吸収ゾーンが無かったら車体は幾らも潰れなくて済むにしても、衝撃で吹っ飛ばされて大怪我をし兼ねない。

そこで第2弾の対抗論としたら追加ゾーンの分車体を延長すべきとなるが、車庫の線路有効長等の兼合いで簡単には行かない。
それでも本来なら支払者の権利を優先すべきだが、車庫の拡張完了を待っていては当分は危ない車両!?に乗せられる事になり兼ねないから微妙か。

で今の世相と鉄道会社の認識はここで止まっちまってるんだが、それが俺にはとっても気に入らないのだ。
それなりに正当な事情があるにせよ、何時までも乗客だけに負担を強いるのは本末転倒だ。

本邦の場合これは鉄道会社より政治問題的色合いが濃いけれど、政府が駄目だからってウチの会社じゃ無理なんて皆が言い出した結果が今のみすぼらしい社会だ。
負の連鎖が一定以上の勢いをもってしまうと実に厄介で、物理面以上に人身の荒むのがヤバイ。

そこでⅡで先ずは車両工学面から解決策を模索してくが、第1の疑問はフロントガラスの位置だ。
危なく無くす為に「鼻を伸ばす」んなら、どうして電車のフロントガラスだけ前端に付けてるのかだ。

ガラスが割れるのは避けられないんだから、もし窓と運転士の距離が遠くなってるんならそれでも合点が行く。
がそんなのは殆ど無くて、今迄のに慣れ切った乗務員からの要望に負けてか手の届く位にあるのが変だ。

確かに窓が遠いと視野角が狭まったりする不利はあるが、乗用車でそんな文句を付ける奴は今はもう居ない。
又JRで東は運転士席と客室の間・西は先頭屋根部分を潰れる場所としているが、追突された際に車掌さんは大抵立ってるしその場所も違うんだからそれじゃあ見事
な差別だ。

それからしたら乗務員室だって生存空間なのは客室と一緒だしで、潰れる場所はもっと前に持ってくのが筋なのだ。
それからしたらⅡで要は所謂ボンネットを付けとくのが有効で、実際昔の特急電車はこの件も含めてそんな形のが多かった。

それが高度成長期に安易に少しでも詰込もうとする内、安全性等より空間効率だけを優先させた歴史がある。
ここで再考すべきがクラッシャブルゾーンの意図があったかどうかの差で、恐らくそれが足りなかったが為に過去のは今のより大した成果が得られなかったんだと思われる。

なので見た目はなつかしいのとそっくりになったとしても、今構造・強度計算をしっかりやって作ったら中身は別物が出来上がる筈なのだ。
加えてコレに新たな利点が生まれるのが、後付けやデタッチャブル化も可能な点だ。

後付け可能化となれば古いのにも付けられるし、デタッチャブルなら車庫に入れる時に外せば良い。
勿論手間とその為の設備は必要になるけれど、踏切を全て廃止させるよりは時間も費用も遥かに掛からないのは明白だ。

兎角保守的な鉄道業界は安全性由来も多いから一概に批難は出来ないけど、最短で安全レベルが上がる可能性に目を向けないのは考えものだ。
今迄は旧態依然でもそれなりに商売を辛うじて成立させてた様だが、ホントはそんなの偶然な幸運が長く続いてただけなんだよ。

これって今本邦じゃ音楽も然りで、大多数がそんな傾向に陥ってるね。
でも俺言い「割高なその日暮らし」程、不安定で損なのは無いと思うんだけどな。

<つづく>

2020年11月20日 (金)

音楽備忘録471 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑫

こっから暫くは別項で取上げた、スピーカ周波数特性「専用補正EQ」の製作記だ。
一応新製してるのに魔改造枠へ押込んじゃったのは、使用部品が90何%以上廃品回収品だったからだ。

ジャンク集めも無費用でこなすとなると、必要数が揃うのにはとても時間が掛る。
だからたまにしか作らない人だと考えものだが、何時も何かを画策してそうなら寧ろ上手に使い切る方が大変かも知れない。

何れにせよ一寸特異なパターンでも、お金が無かったら何も作れないと考えてるならそれは間違いなのを指摘させといて。
それはさて置き唯一でもPC内ソフトでデジタルバーチャル領域で処理可能となったのに、何故わざわざ作ったかから行っとこう。

実際にはその頃使ってたOSの賞味期限切れ(Win Xp)が迫ってて、当初は並行してやっていた。
それで目途が立ってたのもあるが他のソフト、特に音楽Liveの動画再生をする時の事等を考えて続行を決めたんだ。

では順を追って進めてくが、最初に考えなきゃなんないのは回路方式だ。
その中でも所望特性を得るのに、削るのか盛るのかどっちを主体とするかの選択だ。

新たに追加される回路が発する雑音を考えりゃ、削りメインの方が有利になる。
先にやるか後にやるかは別としてそうしとくと、増幅するのは1回だけで済ませられるから。

と理想としては削りなんだが測定したグラフの様子を見ると、どっちを主にしてもJBLでフラットにするには削り・盛りの両方が要りそうだった。
この面でも素直な性質(下が足りなくなってただけ)のTANNOYの方で行きたいが、悪い予感もあったので結局物試で両方のをこしらえといてSWで切替えられる様にするとした。

尚使用部品については兎に角オペアンプ(アナログ音声向け集積IC)だけはひたすら収集しといたんで、数だけは余裕があった。
あとで適正機種を選別してったら結構ギリギリだったけど、特別拘らなけりゃこれは買ったとしてもそんなに高くは無いし入手も簡単だ。

この時点での不幸中の幸いは増やさなきゃなんないのは低域だけだった点で、石の増幅素子の雑音は高域寄りに多いので助かっている。
他にも低域は高域と比べると波形が大柄なんで、スルーレート(Slew rate:反応速度→音の立ち上がりに主に影響)に優れて無くても影響の小さいのとか。

因みにオペアンプのグレードのメインはほぼこのスルーレートの差にあって、全帯域とか高域を増幅する際はかなり誰にでも聴き比べるとすぐ分かる差がありまんねん。
それでも理想よりはかなりショボイのしか採取出来て無かったから、出来上がる迄はそれなりに不安だった。

さてさてここから実際の設計計算に入って行くが、球やディスクリートのよりゃ大分マシだがやはりアナログ回路では結構計算値とは誤差が出たもんだ。
そもそもこれに使う回路はQ変更の可能なパラメトリックEQってのになり、計算の手間だけでもかなり面倒だ。

尤も用途が超限定なのでツマミは一切付けず、半固定抵抗も何かの拍子でズレたとか接触不良を起こしたりするからそれすら避けた。
けれど一度組上げたら全く弄れないってだけで、回路自体は普通のパライコとほぼ同じ。

なのに面倒かっつったらどれか1つのパラメータ変更が、相互に影響し合う処やねん。
せやさかいどれか1つ例えば作用中心周波数が僅か高かったって、そこを変えると全部やり直しになる。

これは部品の精度も大いに関係してて、抵抗器やコンデンサみたいに昔からあったヤツ程元から大雑把なのよ。
故にアナログだとこんな風に作り込み必須となるケースもあって、試運転し乍ら部品を足したり減らしたりなんかの微調整が延々続くんだす。

こんな場面に限っては理不尽がまかり通ってた昭和生まれが助けになってそうな気もすっけど、ホントにもう最後は根気・根性だけの世界ですねん。
それでも俺的にはデジタルパライコを買うのをあまりお薦めでけへんのやが、それは次回に宜しゅう。

<つづく>

2020年11月19日 (木)

音楽備忘録470 スピーカ低音補正の仕方①

今時はスマホ等携帯機で音楽鑑賞する機会が激増してるから、何等かでお世話になってる事も多そうだ
だが本来はスピーカ・ヘッドホン・イヤモニのどれだろうと、個別対応しない限り最適化は図れないのだ。

私的想定としてそんな非最適の代表的弊害は「無駄な音量」で、足りない部分をピンポイントで補填出来ないと必ずそうなってしまう。
何故って大抵は欲しい範囲より調節出来る範囲の方が広いから、足りてる部分迄道連れで大きくなっちゃうのだ。

それである程度本式のPAシステムでは、最低でもグライコのBand(帯域分割)数が31は無いと使い物にならない。
尤もこれは環境に依る響きの補正の方が主で、スピーカが持つ固有の悪癖を退治するのにはそれでも事足りない。

一部の高級なPAスピーカに「専用EQ」が用意されてるのが正にソレで、宅の防音室外のに追加してるのも自前のカスタムメイドだ。
けど誰もがどれにでもそんな真似が出来るもんでもないので、だったらどうすれば少しでも近付けるかが一般的には課題となる。

先ず調べるべきはどんなスピーカかで、EQでどの程度補填し切れるのかだ。
スマホ搭載のみたいな超小型のでは、下手すりゃごついヘッドホンのユニットのより小さい。

そんなのでは幾ら電気だけで頑張ったって、低音を出すのは到底無理だ。
そんな場合は何か「低音を出せる物」に切替えるか、追加するしかない。

スピーカの許容入力にしても普通は公表されてるその周波数帯域内での話しで、例えば「80Hz~」と書かれてるのに50Hzを入れるられるのはかなり小さくなってる場合もある。
詳細は次回へ譲るがそのスピーカでは壊れはしないが、駆動系が所謂底突きをして駄目だった。

逆に一寸だけで足らせられるならこれも方向は明確で済むが、問題は上記2つの中間領域のでそれが多数派を占めている。
中間領域のケースで次に考察しなきゃなんないのが、必要最大音量だ。

人の感覚では「足りない分を増やす」のであるが、Ampにもスピーカにも最大定格って限界があってそれは超えられない。
なので実際には一番小さい(低能率)な方へ、他を合わせてわざと小さくすると考えた方が良いのだ。

例えば欲しいのに12dBも下がってる所があったとすると、全体の最大音量限界は¼に低下するのを容認しなきゃなんなくなる。
普通の個室内で普通の聴き方をするなら最大パワーは10Wもありゃ充分だが、上記の様になってたら2.5Wとなるから不足するかも知れない。

これスピーカが低能率になる低域にはちゃんと10Wをくれてやってるのが、その非効率のせいで2.5W分の音量にしかなってくれないって事なのだ。
なので「こんなに小さいのにあんな大音量も出せます」なんて謳われてたって、聴こえる範囲が限定されても構わないのならの話し。

故に小型大入力スピーカは斯様にして大抵は最大音量よりも、少しでも帯域の広さを確保する為の措置だった筈。
けど残念乍ら俺知りではJBLの一部シリーズを除き、本来の目的に対しては中途半端な作りのが多い。

今時はサブウーハを追加する方が一般化してるんだから詭弁かもだが、場所取られるのを嫌って小型化するからには数だって少なく出来る方が合ってると思うんだけどね。
とは云え車のドアスピーカなんかだとエンクロージャをユニットの方へ合せるのはほぼ無理で、その部分は安全面最優先の設計とせざるを得ない。

結果的に俺みたいな主義!?の持ち主でも、部屋では用いないのを車では使ったりしてるのだ。
今回最後に補正の有無に依る音質差に言及しとくが、やはり無補正のの方が位相や混変調歪み等多くの点で優れている。

コスト・手間等も含めて考えると、許される限りでスピーカは小さくしない方がお得なのは不変だ。
特に「この大きさでそれしか音量出せないのかよ」なんて、今だと感じられる事が多いだろうが惑わされてはなりせぬ。

<つづく>

2020年11月18日 (水)

音楽備忘録469 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑪

車載オーディオの件は漸くゴールを迎えつつあるが、室外温度センサだけ未設置だ。
普通なら全部纏めて片付ける処だが、宅の狭隘車庫の都合で「泊めたまま」ではそれだけ施工
不能なのだ。

それ以外のオーディオと電圧・温度計の方は何とか終えられて、家庭用の掃除機を持ち込んで綺麗にした。
ここでも手際の悪さからそれなりのすったもんだはあったが、慣れて来ると同じ分解・組付けなんかは要領が得られて気持ちも楽になった。

先ずオーディオの結果だがいざサブウーハを追加してみると、それをOffると低音不足なのが良く分かった。
単体(サブ追加前)だけの時はそんな印象は受けなかったから、その意味では元の音創りが巧妙だったのかな。

但し今度の車になってからエンジンの回転を上げたり、走行音の大きくなる様な道はまだ通っていない。
車庫での作業中も大通りと高速の至近とは云え、一応住宅街なんでエンジンは止めたままだ。

なのでそのままだと多分走り出したら低域不足で、Toneでブーストするだけだったら中低域が出過ぎの疲れる音になってただろう。
サブ君有無の差は低域量ってよりゃ下の帯域の低さが全然違ってて、 一番下の為にその上を無用に増やす必要がこれで無くせる。

これは掛けてるソースの音創りからもかなり影響を受けるが、スッキリしててHi-FiなMixになってるの程悪影響が出易い。
古い作品だと今のより記録されてる帯域は狭い事が多いけれどそれは主に高い方だし、車で聴く時だけレトロな帯域にしたいとは思わないしね。

本体側で補填しようにも繋がれるスピーカが不特定な汎用機では、それのTone回路定数を最適化するのは無理だ。
グライコにしてもあまり効きが悪いツマミがあると文句を言われるので、本来の「等価器」としての性質を持たせ切れずにいるのが殆どだ。

この件については後で別項を設けるがこれ等はフラットな周波性特性より、好みの音質を得る目的と思っといた方が良い。
因みに宅内でも小型スピーカの特性補正をして使ってるが、車の場合は得られるパワーの制限も厳しいから同じ手段が取り辛い。

因みにⅡで所持サブ君の定格出力は60Wだが、音量的にはせいぜい片ch25Wのに漸く対抗出来る程度だ。
低音を出すのが不得手な小型スピーカを使う限り、極端な低能率しか得られないからだ。

宅内でも車内でもこれは一緒だが、俺はスタジオ内以外では爆音を求めていない。
寧ろ少しでも余計なピーク音量を下げたいからこその策で、不要帯域まで大きくしては疲れて仕方無いからだ。

故に走行車内の場合ホントのフラットとは異なるが、騒音のある中でどの帯域も同音量に聴こえる状態を求めている。
本来なら試走してみるのがベストだが、経費の都合上極力走らせないでやろうとした訳。

処で車外温度センサの工事が不可なのは、運転席のドアを全開にしなきゃなんないからだ。
車を逆向きに突っ込むか広い場所で施工するかは未定だが、要はセンサとその線を通す穴をダッシュボードの横に開けたいから。

宅の車種ではフロントウインドウピラーの付け根に、センサを埋没させるのに丁度良い箇所がある。
ドアの隙間では遮断ゴムが一番外側に付いてるから不適だし、他の風が直接当たる場所も不適当なんでね。

私的には外気温は大した必要性を感じてないけど、夏場に体の冷やし過ぎなんかを予防するには比べられた方が良いから。
あと後席に乗せた人が眠ってる時、日当たりがかなり違うからそっちが寒過ぎになるのを気付け易くなるとか。

運転手付きの黒塗りだとかバスやタクシーなら乗客本位の温度管理が当然だが、個人の車ではなるべくなら運転者優先にして欲しい。(特に暑い方は…)
けれど免許不所持の人には分からない面も多く、乗せて欲しけりゃ連れてって欲しけりゃ我慢しろなんて令和の世ではパワハラ認定され兼ねん。

<つづく>

2020年11月17日 (火)

音楽備忘録468 ○○のせい?⑥

今個人的には昔比だとシンプルなのより少し複雑なのに興味があるが、やっぱり深紫団は良いやったって小難しいのを賛美しようってんじゃ無いんでっせ。
シンプルPops歌物好きの従兄でも歌無しが物足りないって言われた、Booker T & The MG’sなんかも同列評価で普段聴きしてんだから。

ってこれだけだと前世紀のしかだから誤解されそうだが、少数でも例えばTVアニメ009-1の岩崎琢氏の劇伴なんかは結構好きだったりする。
他もthe peggiesの「君のせい」だとか、21世紀の本邦のだったら頭ごなしで却下してる訳じゃ無いん。

昔程良く聴いてたラジオではFMでも良い曲が段々掛らなくなり、騒々しいおしゃべりばかりとAMの放送内容に近付いてから興味を失くした。
これで特に気になったのは洋楽が殆ど掛からなくなった処で、邦楽なら最近激減したとは言えTVの音楽番組でも少しは聴けるからな。

尤もそのTV自体も興味の持てる番組が激減したのと、放送時間に縛られるのが煩わしくなってご無沙汰になって久しい。
その結果近年では新お気に入りソースの供給源は、WEB上の無料アニメのが主流になりつつあるあるよ。

それにもどうも傾向ってのがあるみたいで、あんまり売れなかった受けなかったけどそこそこ良い作品のに音楽もイケるのが多かった。
画とストーリーだけでは悪く無くても俺言い「同調魅力」不足気味なのを、音楽の力で補おうとしたからなのかねぇ。

Rockって元々反体制派だし俺自身もアウトローなんだろうけど、だからって別に一々主流派を避けちゃいないんですぜ。
Rock好きになったのすら、そもそもは如何にも子供を小馬鹿にした様な童謡に辟易したのが始まりだったんだから。(なので馬鹿にして無いヤツは今でも高評価で安定)

当初はまだ本邦じゃFM開局前だったからFEN(今のAFN)を知ったのがスタートだけど、決定的になったのはTVのSesame Streetとかだった。(従兄の場合はTVのSoul Trainか)
何しろRockならThree Dog NightとかJazzならBuddy Richとか、本人が直接出て来て色々やらかしてくれるんだもの。

俺等の世代ってかつてテレビっ子なんて呼ばれてたけど、当時のTVは今ならWEBと近い序列の存在だった。
この論法で行ったらラジオはYoutube位の感じで、どっちもお金が自由にならない子供にとっちゃ情報量が最高峰だったからだ。

ってな訳で今回の○○中はあんま綺麗に収まらないけど、「供給源」の「枯渇」ってなるかな。
友達の中には何処で見つけて来るのか、昔から常に豊富な新ネタを持ってる奴も居る。

俺にはとても真似出来ないけど、余程天性の嗅覚にでも恵まれて無いと多分そんなの無理だ。
腹黒いがリアルな発想としてこんな状況になったのは、ロクなのを供給出来なくなった大手系の姑息な断絶作戦としか考えられない。

現に少子化以外にもそれで楽器の販売量は激減、視聴率が稼げなくなったから音楽番組も激減しとるがな。
決められた時間に合せて視聴するのも、幾ばくかの資金を投入して楽しむのも何がしかの価値があってこそ。

やはりソースのレベルが下がれば人々の興味は薄れて音楽離れが進行中、結局はマーケットの縮小を招いただけと悲惨極まりない。
お客にとって極一部以外はどっかが面白いかどうかだけで、誰が何処が出したかなんて知ったっこっちゃ無いのにね。

こんなのって基本的に幼児のするイジメとか僻みレベルで、自分達のが思った程売れなくなったからって他をもっと売れなくしようだなんてねぇ。
ホントは上記の「思った」の部分を間違えてるだけで、幾らノルマで縛ったって原料が入手出来なきゃ作れねえって。

<つづく>

2020年11月16日 (月)

音楽備忘録467 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑩

漸く決戦もとい結線の時を迎え、カーオーディオ案件の始末を付ける時がやって来た。
って単に前回の続きなだけなんだが、実際やり始めると思わぬ伏兵が現われた。

対象になる車は製造時期こそ旧車より5年後だが、基本的には同一なので前回施工時のへ改良を加えてスムーズに行く予定だった。
前回の時は宅のネットが未接続だったが今は違うとか、俺自身も長年こねくり回しててバラし方の要領等も身に付いてるし…。

それが覆ったのが2つ出たが、①部品の折損 ②配線取込み経路の改良に依る新問題発生だ。
①は完全に予想外で、作業中に過負荷を掛ける様な事も全く無かったのにだ。

①は電熱ライターのソケット周囲の夜間照明用の電球アッセンブリで、ライター本体は新車時既にオプションだったヤツ。
何でライター無いのに付けられてるってば、電源の取出し口としてしばしば使われるのに対処したのだろう。

で損壊部分は配線プラグに繋ぐ金属端子の板で、ものの見事にポッキリでんがな。
これって多分所謂経年劣化が主犯で、元からの部品の当たりハズレが共犯だろう。

中身はムギ球と称す豆電球でもし切れてたら放置しようとも思ったが、生きてたんで補修を試みる。
これは幸い上手く行ったが強度確保の為、接着剤の乾燥待ちで続きは明日となって1日遅延。

②の方は当時ダッシュボード周りの必要なだけのパネル分解が困難だったから、追加電装品の至近からじゃ無くずっと外を取り回していた。
因みに追加のとは旧車時代からの電圧・温度計で、私的には電圧の方がメインだ。

近年の車はガソリン車でも電気の方が先に大切で、バッテリが上がるとドアロックの解除すら不可になるからね。
それだって緊急時対策で何処か1ヵ所は鍵で解錠出来る様にしてあるが大抵は運転席で、概述の如く宅の駐車事情でそっちは隣家の塀から取れてせいぜい10cm。

なので理想的には超々低消費電力で常時作動のが望ましかったが、コスト・スペース・配線の関係でそこは妥協した。
それでもバッテリの劣化は乗車時に数値で現れてくれ、交換時期や適切な充電に役立っている。

それはさて置きこれの付属配線が邪魔にならんのでは良いが極細なんで、引っ掛けての断線回避等の為今回は機器至近からダッシュボード内を通す計画を立てたんだ。
それがプラパネル結合時の隙間予測が見事に外れ、新規の穴掘りが必要になっちまった。

んで掘るの自体はさっき無事貫通したが、今日は掃除機を持ち込んで掛けるのが天候的に危険となってしまった。
ずっと降っちゃ居ないが、しっかり乾く前にパラパラの繰返しが続いてた。

後の配線作業(そっちが本当はメインなんだが😓)前の方が清掃し易いので、屋外乾燥待ち+日没時間切れで更に2日遅延っと。
因みにⅡで天気を問題にするのもちゃんとした屋外用のACタップ不所持なのと、既存のは充電用に付けっ放しにしてるからだ。

動かさなけりゃ大丈夫な按配にちゃんとしてあるが、水滴が線を伝って変な所へ流れるとヤバイのだ。
ホントは必需品はとっとと何とかすべきだが、他の屋外作業は基本晴天じゃないと無理なのしか無かったから…。

それとこれは皆にも大いに関係するんだけどタップの方が防滴仕様でも、繋ぐ側も防滴仕様で且つタップのソケットとプラグがピッタリ合って無いと無意味になるのよ。
んで宅にそんな業務用タイプの電動工具なんて無いから、屋外OKの所謂「電ドラ」(電源ドラム:巻取り式ACタップ)だけ用意しても未解決ってね。

<つづく>

2020年11月15日 (日)

音楽備忘録466 ○○のせい?⑤

このシリーズ前回のを受けて続けると、今回の○○の中は「下手な」「録音」とでもなるのかな。
しかしこれは難しいですよぉ、普通聴者は「加工前」の音なんて先ず聴けないですから。

美しく無い裏話し的で何だけど、上手く無い人は本人も事務所も未加工の漏洩を必死で避けてるでしょうな。
それされたからって聴くに耐えるならどうでもいいかも知れんけど、聴き手が自然体だったら少なくとも飽きが早く来るのは間違い無いさね。

少し前迄色々取り沙汰されたAKBシステム、未完の商品を「一緒に育てましょう」と売りにしたの自体は慧眼だったと今でも思ってるよ。
今程多数派じゃ無かったけれど、昔だってそんな存在は常にちらほらとは居たんだ。

それからすると本件は単なる上手下手じゃ無く、イニシアチブってか方向性を勘違いした悲劇なのかと考えられる。
上記の未完を売るのにも他に大きな魅力があってこそで、その典型が所謂「カワイイから何でもオッケー」とかだ。

となると全てが足りない者を無理に売り出すのに、音質で補おうとしたのが錯誤ニーズの発祥だろうか。
そんなのホントは無理なんだけど、それでも時代が下るに従ってやり方がどんどん酷くなった様だ。

俺知りで初期のは例えば歌がグダグダとして、それ以外を全てハイレベルにしてるのなんかが思い出される。
その内リズムは良いが音程が駄目な場合、今ならラッパーとして売り出すみたいな。

逆パターンの場合だったら、演歌とか民謡風にして誤魔化すとか。
って演歌や民謡だってリズムは大切だけど、他ジャンル比だと歌のリズム要素を一番減らしとける余地がありそうだから。

そんでもってこれは伴奏もだが、何より「曲のレベルは一切ケチらん」って意味になっとるがね。
それが次の段階で下手クソに予算掛けるのはやっぱ勿体無いとなったか、先ずは売れそうな曲に恵まれなくなって来る。

本来ならこの時点で方向転換なり解雇なりすべきだったんだけど、スカウティングレベルの維持や向上を怠ったのか室内にゴミ袋置きっ放しみたいな事へ…。
これってタレントより事務所の責任なんだけど、ワンマン社長が流行らなくなって誰が猫の首に鈴を付ける状態にでも陥ったんだろうか。

いや必ずクビにしなくったって、誰が歌っても少しは売れる曲やそれが作れる奴を探したって良かったんだよ。
でも既得権益に毒されてチャレンジ精神を失くしたか、こっちもケチっちゃったからいよいよオカシクなり出した。

んで音響技師的立場からしたら、そのシワ寄せがとうとう回って来ちゃったとな。
それでも仕事なんだから割切ってちゃんとやんなきゃいけないんだけど、あまりに歌手も事務所もいい加減なのに辟易して不貞腐れだしたのか。

こうしてかなり暴論だけど全滅し掛かってるのが、残念だけど今のニッポンメジャーって感じなんだよねぇ。
だけど変だよね、どっか魅力だとか優れてる所が無かったら売れっこないのは分かってる筈なのにさ。

して無理くりコンプで何とか誤魔化したつもりになってて、確かに同類同士だけでの比較で済んでたら特にボロがハッキリとは露呈はしないかも知れない。
でもちゃんとしたヤツと比べたらボロボロダダ漏れで、音質の派手さの割に内容がスッカラカンなのだ。

内容がまるっきり不足って事ぁ変化にも乏しく、ちゃんとしたのをフルハイ動画とすればこっちはピンボケ静止画ってな大差がある。
幾ら加工するにしても元が致命的に足りなきゃ、クドイけど無理なのだ。

それでも強いて何とかせいってんなら、少ない≒薄っぺらな物へコンプでダイナミックレンジを「薄く」するってのが稚拙過ぎるんですわ。
少ない→隙間が多目になるのを逆手に取って、エコーなんかの方面で頑張るのがまだ筋なのよ。

深紫団のは弄るとどれかの聴き取りが劣化してたりしたけど、それは元のが盛り沢山だったからだ。
ムラが嫌で無理コンしたって音色ムラの完全駆逐は不可能なので、それなら今だと打込みの方が手っ取り早い。

そんでBandのフリ!?してホントに音は打込みのなんかも出現したのには驚いたが、本来なら「ムラを味」とか「多彩な表現」にすり替えてこそ技ってもんなんですぜ。
昔からさ、上手なんだけど何か単調でつまんない人ってのも居たじゃん。

<つづく>

2020年11月14日 (土)

音楽備忘録465 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑨

随分掛って今頃漸く、の宅のカーステ騒動の続報だ。
この際だから不手際も負けも全面的に認めちゃうが、最大の敗因はハードとソフト両面の懸案が重なったのが不味かった。

現在これが書き上がるのが先か、実作業の完工が先かってな体たらくの渦中にある。
ソフト方面はそれでもある程度処理が進み、後もう少しで編集は終われそうになっている。

ソフトは時間は酷く掛かるも手順はとっくに決定済みで、課題として残ってたのはハードの方だった。
それが手持ちサブウーハの、内蔵ハイローコンバータへの入力配線の件だ。

自分なりの紆余曲折を経た結果、新オーディオ(実態はナビ)の内部は弄らない事にした。
その筆頭理由はアナログLine出力の適切な取出し箇所が見つからない可能性が高いからだが、他にも静電気によるデジタル集積回路の破壊を避けたいからだ。

その次に概述だが配線の一層の安全性向上目的で、コンバータの新オーディオ至近移設を考えたが挫折った。
杜撰大王様であるからキチンとなんて調べちゃいないが、それでもコンバータ回路がどうもパッシブタイプじゃ無いらしいのだけは把握出来ている。

因みに電子回路でのアクティブとパッシブの判別は、端的に言や「電源が要るか要らないか」でも大凡見分けられる。
正確には使用素子種類の事を指してて、後者には受動素子しか入って無いのが前者には能動のもあるのが違いだ。

実際にどんなで察したかったらパッシブならICやトランジスタに行く手前で、普通のLine入力と合流させてる筈だからだ。
内容は未解析だからどんな仕事を増幅素子にさせてるか知らんままだが、「電源が要る」となると接続線を増やさなきゃなんないからそれ以前の話しになる。

そこで仕方無く第3手段で代用線材とその繋ぎ方へ進めたが、線材の方は手持ちジャンクから4本が並列にくっついてるヤツを発掘した。
これ元はステレオの帯域別駆動スピーカ用ので、昭和の金持ちの応接間なんかに良く鎮座してたヤツのだ。

サブ君のの元のよりゃ少し細いのは心許ないが、纏まってる方が絡んだり等で傷付く率の低いの等を見込んでの登用だ。
電線って縛ったりすりゃ省スペースにはなるが、テープを巻いても何してもその分丈夫になっても太るのは確か。

またそんな後加工をした際の新たな弱点として、曲げに対して追従性が落ちたり無駄に抵抗したりなんて性質が出て来たりもする。
ぶっとくて硬い線に薄く柔らかいテープならそうでも無いんだが、車でそんなのがあるとしたらエンジン点火プラグへのコード位ってなもんだ。

んでそこ迄辿り着いたは良いが、それで済んでくれないのがココの有り難く無い特権か。
サブ君のコネクタの元仕様は一括だったが、そのプラグ内の接点迄撤去しちまっといたから…。

昔そうしたのは事故防止目的で、短いプラグの持ち手部分とかだけで絶縁を維持させるのが困難だったからだ。
接点の後端がプラグ後端と同じ長さの仕様になってて、線が付いてたらそれでつっかえるから触れずに済むって構造のなのだ。

それだってもしたった1本とかだったら駄目だが、10本も束になってたから中々の抵抗勢力だった。
のが本数半減な上位置的にも片側に寄ってたから、特に線から遠い所は丸腰同然になる。

んでⅡで悪い事に15年前に外した小さな接点となると、適合品を見付け出すのは非現実的。
依って色々思案した挙句、コネクタを新設する事となっちまった。

そのコネクタすらジャンクからの転用とは涙ぐましいが、買うと送料or足代の方が高く付いちゃうしね。
行って帰って来るor届くのにも時間は掛るしで、作業の増える方を甘受したのである。

<つづく>

2020年11月13日 (金)

音楽備忘録464 魔改造悲喜こもごも㉕

ここ数回の補遺も兼ねて、漸くヲタの呪縛から開放させて行こう。
主題としては古いのの再認識と魔活用で、体験からすると例えば普及価格帯!?のに限れば予想外に今でもSpeedkingが最速だったなんてのがある。(平均よりゃチト値が張る場合もあるが…)

もし厳密に化石級のを「復元」するのであれば、当然弱点・欠点も往時のままとなる。
けれど何処かに新しいのが加わると、全体としては必ずしも過去にあった弱点・欠点がそのまま出るとは限らないのだ。

宅でのSpeedking使用に関して検証するとペダルも太鼓も昔のだけど、スタンド(Tomホルダ含む)類やヘッド(皮)は「今の物」だ。
ヘッドのタイプ自体は大昔からあったけれど、材質や加工精度等が全く不変とは考えられない。

すると組合されるのの極一部でも往時とは違ってるんだから、正確には新規テスト・検証をしてからじゃないと本当の結果は分からないのだ。
私的にはそんな処にこそホントの「お初」が潜んでいると思ってて、どんなに新しくったって市販品なら発売元の誰かは皆が手にするより先に既にやっちまってるのである。

そいつが従順で真正直な社員なら良いが万一覆面で別名称等を用いて先に漏洩されれば、一般ユーザー側は絶対的に追付くのすら無理になる。
まあこれは極端過ぎるとしても受け身なだけでは、期間限定若しくはとても脆いオリジナリティと言って過言じゃ無い事になる。

普通だと例え専門業者でも全部の部品を自作するのなんて殆ど無理だし、それからしたら楽器でも電子回路でも新規組合せこそがパーソナリティの核心になる訳だ。
電源回路にチョークを採用してみてるのも、そこに併用してるダイオードや電解コンデンサはジャンクでも丸っきり現行品だ。

俺はかなり情報に疎い口とは云えオーディオ用なら未だしも、楽器用のしかもプリでそんな真似をしてるのは他所で見た覚えが無い。
尤も当初から独自性に拘ってそうなったでは全然無く、カットアンドトライの終点がそうだっただけだが…。

しかしもし古いからとチョークを試さずにいたら、最悪はケースに入り切らないからやぁ~めたとなってたかも知れない。
杜撰大王であるから別にそこ迄コンパクトにする拘りも無かったが、チョーク不使用で入り切る入れ物が新たに見つからなきゃそれまでお預けは決定だ。

とは云え概知だったから試せた「古いの」に違いないが、数少なさそうなベテランの特権とも考えられる。
もっと掘れば各自夫々に無自覚でも他人より詳しい処がどっかにあったりするもんで、そんなのをフル活用する内に「何々流」なんて風に見えて来るんだろうさ。

さてここで一般向け商品と○○様専用的なのの、完成度に対する差異に触れとこう。
誰がどう使うか分からん前者のは最大公約数的にはなるが、汎用の文言通りなるべく偏りが無いのが望ましい。

すると大抵は1番じゃ無くても優等生みたいなのになるが、そんなヤツの強みは大きな弱点の無い処だ。
でも使用者も用途も限られて来ると、「使わない処の弱点」ならあったとしても無関係になる。

勿論想定を誤って狭く絞り過ぎると後で悔しい思いをさせられたりもするが、それよりどんなニッチでヲタな部分でも何か1点でも1番のある方が良くなって来る。
寧ろそれを獲得する為にこそ、現代だと自作や魔改造の意義が生じてるのだ。

なのでもし出来合いので満足出来るなら、わざわざそんな余計な苦労はしなくて良い。
しかし個人的には商業上価格低下(コストや儲けも含む)が避けられなくなってるんで、各個人に最適な物は昔より減ってる様に感じられる。

実際俺がこんなヘンテコな夜鍋を続けてんのだって、何たって貧だからだからね。
けど他人にカスタマイズを頼むのに人件費の高騰とか色々で、吊るし(量産品のありのまま)とオーダー品の価格差は拡大する一方みたいだ。

実際試すかは各々の事情や状況次第だと思うが、誰も皆が「買えない=即座に諦める」って思想!?に陥るのが恐ろしいんだな。
それが延々続いてったらがんじがらめになって、ホントなら一寸の事で解決可能なのすら無理だなんて誤認に繋がりそうだもん。

<つづく>

2020年11月12日 (木)

音楽備忘録463 ○○のせい?④

さて今回の○○の中は、「どっちが」「先」かだ。
今更々で深紫団(Deep Purple)なんてカビ臭い例示をしたのは、過去のソースを現代に近い音質にして比較したらどうなるかだからだ。

時代毎の録音音質自体もワビサビとか味だってばそうとも取れるが、音楽自体のレベルを比べるにはなるべくそれ以外の要素はイーヴンに近い方が良い。
もしかしたらJ-POPの中にだって稀になら、無理くりコンプを取った方が上等なのもあるかも知れない。

けどそれだって昔のよりは音響的音質はマシな訳で、だから時代の大きく違うのを比較する
際は要注意だ。
これがRockよりJazz、更にClassic系となれば録音音響に依る音楽内容の聴き違いは少なくなる傾向がある。

それって恐らく「どっちが先だったか」のせいだと思うんだが、先に成立してた業界の方が主導権を持つのは普通だろう。
黎明期のRock系でプロ成りたて且つ初本式録音ともなれば、仮に変な音になったなと思ったって原因が何処かなんて良くは分からなかっただろうし。

何せ当時は民生用と業務用機器の性能差は、今より格段に大きかったしね。
故に俺等の世代位ですら達人の生音に直に接する機会が無かったら、PA前提のジャンルのは実際がどんな音なのかを知れなかった可能性が高い。

これ等からすると俺が「音楽の質」で分別すると古いのが多めに残るのは、齢のせいじゃ無いって確信が持てたかも。
そりゃ演奏に無興味で曲自体しか聴かないとか、対象の捉え方に違いがあったらどうか分かんないけどね。
俺の場合一番最初は音楽と思うんじゃ無く、単に何か「面白い音」ってのから興味が始まった。

これの利点は曲か編曲か演奏か録音か、その原因が何処かが一切不問な処だ。
単細胞でおめでたい奴(当時のクソガキの俺、自覚は皆無)ってのも、こんなのに限ってはラッキーだったのかな。

って他の誰だって最初はこれに近そうだが、それを残せてるかは様々みたいだ。
ここ最近若いミュージシャンにプロになりたかったら、最低限の普通の生活と共存させろなんてお節介を焼く事も。

その心は「ありきたりの日常の中」で、音楽の仕事をしてかなきゃなんないからだ。
俺自身若い頃は全てを犠牲にして音楽だけなんて思ってたけど、それこそが素人ならではの発想だったね。

特別って一時的なもので、他人からどう見えようとホントに特別だったら期間限定商品だ。
それだとプロになれても継続期間が限られ、なまじ他を放置してたからお役御免の後に絶望しか残らないと二重苦を招く。

こう云うのって得てして入っとくと無駄になる保険とかと一緒で、ニーズが低いと思って非加入で居たら災難に見舞われるなんてのと同じ。
音楽の聴き方も加齢以上に立場の変遷の影響を必ず受けるから、最低でもその自覚だけは欲しい。

俺は未だにアホな部分が沢山残ってるから良否判定には便利だが、演奏技術の向上にはかなり障害にもなっていた。
フレーズの詳細より印象の方ばかりに耳が行っちまって、表現力を付けるにゃおあつらえ向きだが正確に拾うのをしくじり易い。

耳の方は最近解消したからって直に助かるでも無く、過去の膨大な過ちに苛まれるので追われる。
けどこんなのは特殊な立場(奏者)固有の問題で、誰が何処をどんな風に気に入ってくれるかは未定なのだ。

それで体裁を気にして真面目ぶる奴が多そうなこの国じゃ、音響技師や奏者になるとミス撲滅の為に機械的な聴き方をする癖が付いてい易いみたいだ。
その観点だと昔の大雑把なパフォーマンスとかは蔑視しがちだろうし、音楽の内容より見掛け上の音質の方により気を取られてんじゃないかなぁ。

因みに変態的な音質を気に入っても何の罪も無いし、暫くはそれのマイブームが続いても普通だ。
けれど特殊な物は聴く負担が高めになるのが多く、長く連続して聴き続けるのにゃやはり向いてはいない。

しそもそもそればかりが横行しては、当初の特殊ももうちっとも珍しく無くなってまう。
利点が既に損なわれてるなら、聴き手に負担を強いる理由なんてもう消滅してまっせ。

<つづく>

2020年11月11日 (水)

音楽備忘録462 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑧

今回はお題より遥かにライトな内容なんだけど、PCのフォルダ用の画像抽出の件だ。
恐ろしく下らんってばそうなんだけど誰も書いて無いみたいなので、Macの人にはゴメンなさいでアホらしいけど簡単な作り方を披露しとこう。

一応これ音楽のアルバム単位のフォルダの話しなんだけど、数が多くなきゃどうって事ぁ無い。
でも1,000とかを超え出すと、俺みたいなBerry老眼じゃ無くても判別の手間がバカにならないんじゃい。

昔と違ってPCだと色々視覚化出来て便利だが、動画や画像と違って文書や音のファイルだとそのままじゃサムネイル表示させても分り難いのが多い

そこで折角の機能の活用も含めて私的にこの類のには、必要に応じ「folder.○○」(○○の中は画像種の拡張子)を入れとく様にしている。

おやおやこんな書式だと別項の方が相応しそうだが、folder画像の作り方がプチ裏技なんでこっちに入れたのだ。
もしかしたら既にやってる人も居そうだけど、スタート地点が違うと案外中々出て来ない発想だったのよ。

ので回りクドくも経緯を記しとくが基本的に、1.手持ち,2.Webからの画像のの名前をフォルダに入れたら変えるって作業だ。
この内1の中には既にPCに入れてあるのばかりとは限らず、スキャンしたり写メしたりとかで追加の取込み作業が生じる場合もある。

この段階で俺はスマホ未所持だとかプリンタはあっても別室となると、Web上から頂いて来る方が早くなる。
けどそれが可能なのは基本的に現在販売中のに限るし、手持ち実物のと色合いが全然違ったり等の弱点もある。

とは云えここ迄なら「普通の作戦」の範疇だが、mp3やflacの場合「画像Data」が含まれてるのもある。
今回はこれにしかネタが見つからないのが出て来て、当初は「画像Dataの抽出」を目論んだのであった。

まだまだ検索の文言に不適切があるからかも知れんが、「flacに含まれる画像を抽出」でGoogleで7ページ進めても今回の方法はカスりもしなかった。
試しに今抽出を引用とか流用に替えてみたら、どっちも3ページ分しか無く内容も8割方は著作権でやんの。

ググって出て来たのはffmpegでコマンドラインでやるのと、1つだけフリーソフトも見つかった。
前者は大した用でも無い割には超久々なのもあって面倒だし、後者は非ポータブルでインストール必須なのが気に入らなかった。

使用頻度が高そうならどっちも構わんけど、たまにのに対してはデメリットの方が大きいと感じた。
処でこんなの現行のWindows OSなら、何もせずともサムネイルとして見られるのに何でかだ。

それは宅近辺では音楽専用PCでは、未だXpで動かしてるのが主流だからだ。
念の為付記しとくが1にセキュリティリスク・2に外部からの干渉回避で、インターネット不接続のスタンドアローン状態で運用している。

現況ではこれ止まりだが別にOSを限定しても居ないんで、将来その他を考慮するとfolder画像を予め用意しといた方が後での手間が省けそうと思ったのよ。
で結局どうしたってのが、かなり低レベルだけど必要に足りて誰でもすぐにやれる方法だった。

先ずはPCの「フォルダの表示」で「特大アイコン」を選択しとくが、今迄は一度に見られる範囲の表示数が少ないから忌避してた無意味と思ってたモードだ。
しかし敢えてこうしてみたのがミソで邪魔な程大きいって事ぁ、スクショから画像を作るには好都合なのだ。

因みにスクリーンショットには長く常用中の「WinShot 1.53.1.0」ってのを使ってるが、これはインストール不要なのが決め手だ。
機能的には厳密さを要求しないなら撮影範囲指定も出来るので、撮って名前をfolder.○○にするだけで出来上がりだ。

尤も「入れる前」にその名前にすると混乱と不要上書きの危険もあるので、プロパティの詳細タブのタイトルには固有名を入れて残している。
こんなの世界一ケチなコロンブスの卵とでも言うべき案件だが、気付いて実践する迄に酷く時間が掛っちまったい。

<つづく>

2020年11月10日 (火)

音楽備忘録461 魔改造悲喜こもごも㉔

さて前回到達した「電源のリップル」を考察するには、様々な整流や平滑の知識が必要だが原理についてだったら他所に沢山ある。
でも問題は具体的にどんなのがどれにどれ位要るかなので、石より格段に情報の少ない球のを中心に行ってみよう。

整流はここでも過去述なのと上記趣旨に従って理屈は最低限に留めるが、その代り簡便だが概念図位は奢ってしまおう。
図を見て貰う前に交流から整流した直後の直流の真実だけバラしとくと、極性が絶対に⊖にはならないだけで電池とかのとは大違いな所謂「脈流」しか得られていない。

Photo_20201001220101

んだばとっとと行くが①と②は平滑処理前の波形で、①が半端整流で②が全波整流ってのの波形だ。
そして③は①のへコンデンサを追加した平滑処理後の、④はチョークCoil通過後で⑤はそれへコンデンサ平滑処理したのの波形。

どれも凸凹だらけで直線(純粋な直流)には程遠いが、③〜⑤のは0V迄下がっちまう瞬間が無い。
何だか涙ぐましい結果ではあるが、電圧の低い方が底上げされてるんだからこれでも平滑効果があるとな。

ここから平滑とは波形の凸凹(電圧変動)を減らす事なのが分かると思うが、残念乍ら綺麗な直線にするのは増幅素子を使った回路でも用いない限り原理時点で不可能に等しい。
とは云えこんなのを直接スピーカへ繋いで音を聴く訳じゃ無いから、僅かなある程度だったら残り凸凹があっても聴こえる範囲からは遠ざけられるのだ。

何れにしても極力凸凹を減らしはしたいので、可能であれば整流の段階で②を使えたら少なくとも「谷の巾」は狭く出来る。
とは云えⅡでその「僅かにする」のがかなり大変で、②+コンデンサでも波形の基本シルエットは近似で山の数が倍増して細かくなるだけだ。

コンデンサ容量の増し盛りに依って波形直線部の位置を高めるのと傾きを緩やかには出来ても、昔みたいに大容量コンデンサが作れなかったらお手上げだ。
その救世主として考案されたのが所謂「チョーク」で実体は殆ど只のトランスだが、変圧作用不要の為巻線は1本しか無いし端子も出入口のみの2つだけなのが普通のとは違っている。

してCoilには波形の山の頂点を後ろへ(図でなら右へ)ズラす作用があり、ズレた分山の底辺が伸びている。
加えて山の形自体が丸っこくなったのと相まって、もうこの時点でコンデンサが無くても谷がかなり浅くなっている。

なので凹みを減らすの限定だと尤も効率の良い原理方式だが、トランスは大きく重いし特に近年では高価なので不使用一辺倒になっている。
しかしもし球の様な高圧で大きな容量が欲しいとなると、幾ら割安になったコンデンサでもコスト面の利は減るし場所を盛大に取られるのが避けられない。

楽器用球Ampでも典型的な(若しくは古典的な)反応に拘らなきゃ、第3の手段としてアクティブリップルフィルタなんてのもある。
これ端的には高耐圧トランジスタで、コンデンサの平滑作用を増幅するってのだ。

今は高耐圧のでも石はお安いから場所を取らぬのと相まってご結構ではあるが、抵抗器・コンデンサ・トランス等受動素子と比べたら能動素子故の弱さがある。
この用途では受動軍団に対してどうしても余裕も小さ目になるし、壊れた時にもし短絡(ショート)すれば電源トランスを「道連れ」にしちまう事だってある。

最終的には状況次第で選択肢は異なるし、可能なら複合更には全部盛りなんてのでも良いだろう。
只「苦労してやっとの思いでそこ迄昇圧させた」を尊重すると、この中では過去の遺物みたいに見えるチョーク活用も電圧降下の少なさから候補から外せない。

現に俺はチョークに使えそうな古いのを偶然持ってたが、当初はそれ等の計測や耐性テストが面倒で使わないつもりでいた。
何分40年以上昔の多分TVに入ってた代物であるから情報皆無だし、テストして無事かそれをパスしたって何時迄持つかも分からんからね。

処が幾ら何でもこん位テンコ盛りにすりゃ大丈夫だろうと思って、ありったけの抵抗器やコンデンサを繋いでみても「ブーン」は幾らも小さくなってくれなかった。
そうして手持ち品だけで試せる範囲の限界に達して、万一「買わずに済んだら儲けもん」ってんで仕方無く漕ぎ出したのだ。

実際やってみるとチョークの効果は想像より遥かに強力で、扱う電流が小さければトランスったってかなり小さくて済んでしまった。
コンデンサがどれだけで足りるか試せてないからコスト面は微妙だが、
空間占有率に関しては明らかにチョークを使った方が有利なのが確定したのである。

俺みたいな人生の半分以上を既に消費した様な奴が、しょっちゅう古臭い事を言い出すとノスタル野郎と思う人も居るかも知れない。
でもねぇ「新しいのだけに範囲を限定して検討する」ってのが、ホントはもう時代遅れなんじゃないすかねぇ。

<つづく>

2020年11月 9日 (月)

音楽備忘録460 ○○のせい?③

今回は純粋に続きを書くので、必要なら本項前回を参照してちょ。
だばとっとと行くが、先ずはDeep Purpleとコンプ話しの関係性から。

これリマスターを聴く迄俺も分からんかったんだが、ターゲットはAlbum Machine HeadのBassフレーズだ。
最初はカセットで次にLPレコードで、その後CDで聴けるにつれ音の解像度は上がって行った。

それでも今回のを耳にする迄は確信が持てなかったり、予測の遥か上を行く複雑且つ多彩なフレーズがもっと全然沢山入ってたのが分っちまったんだ。
一部の曲のは珍しくかなり真剣にコピーしてたのに、今頃になって「ハイ、残念でした」は相当堪えたですと。

生のLive迄含めて何十年も散々聴き続けてこれだかんね、直ちに「自分以外の原因」を探しましたよエエ。
そんでもしめっかんなかったら、もう廃業もんですぜ。

してその分析結果はEffectの違いと出て、取敢えずは命拾いした気分だったがや。
現実的には前回述の全聴きと同時進行だったんだけど、そこで第2期には意図的演出時以外に深いEffectが合わないのを発見。

これの前提として深紫団の特徴を位置付けしとくが、あれだけのポピュラリティが獲得出来たからには曲の骨格は案外シンプルだ。
だが曲に対して最低限のスタイルってのは、初期BeatlesやStonesやMG’sで既に演られてる。

それで段々Rock系でも複雑化して行ったが、曲迄難解化してはコアヲタ化しちまう。
ので大多数のおバカさん達は過剰演出気味になりがちだったが、過剰にならずに小難しいのを巧く盛り込んだ最初の頃の人達だったみたいだ。

これを実現するには聴こえただけなら至って明解、聴き込んだらビックリ玉手箱となる様な加減の維持が必要。
それには1に歌の無い目立たぬ処で爆弾投下、一般的に歌があると歌詞やメロを誰でも追っかけちゃうもんだからね。

その分歌間はうわの空になるのが自然で、しかも歌じゃ無いから当座は雰囲気だけ味わえれば充分だ。
2に歌の裏で小細工したいならコッソリ演る事になるが、これは音量バランスや他パートからフレーズ的に逸脱し過ぎ無いとなる。

それには音響的にもなるべく本人達が演ったままに記録されてると最適で、かなり上手に弄ってすら簡単に埋もれる位コッソリな処があったからだ。
これの収録場所はスイスのホテルの廊下で、こっちの旅館とかと違って石造りの建物だからそこそこ響く。

それでか件のRemixは意図的演出に要る分以外は、どうも収録時の残響をそのま上手に活用してるみたいなのだ。
これが本件では核心で、弾いてる最中からの残響なら当然奏者は対応済み。

んでメンバーの経歴を改めてプチ調査してみたら当時の欧米では割と多そうだが、全員生のClassic系の実体験の持ち主だった。
John LordとRitchie Blackmoreは誰にでも察しが付くから略すとして、Ian Paiceは吹部・Roger Gloverは聖歌隊出身だとさ。

それからするとそのMixingをして生より上回るには、ポピュラー系の人だと超絶レベルの技師が必要となる。
Beatlesはこの点最幸運な環境に恵まれたが、深紫団はどっちかってったらこの面では最不運側だった。

これからしたら今本邦程壊滅的では無くも、昔にも作品を劣化させる録音って結構多かったんだねえ。
それでも(幾つ目か忘れたが)これでは録音機材のみならず、スタッフもStonesから借用してたからかなり上等な方ではあった。

只当然Classic系に対してGeorge Martin程の知見なんてありゃしないから、当時の時点ではあれで限界だったとは思うけどさ。
で今誰がそれを成し遂げたのか確認してみたら、Roger Glover’s 1997 Mixesって本人でやんの。

<つづく>

2020年11月 8日 (日)

音楽備忘録459 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑦

さて本来なら執筆より実作業の方に精が出ると良いが、何だか勢いが付いちゃったからサブウーハの件をもう少し続けよう。
付いてた線をわざわざ取っちゃったから、暫定でも即施工が不可になったのは紛れも無い。

とは云え安全性の他にも幾らでも言い訳出来る材料もあって、先ずは元々付いてた線のコネクタの仕様の問題だ。
所持サブ君は旧車時代のなんだが、ケチった挙句既にその当時でコネクタが旧態化していた。

それ処か車載オーディオ本体の出力が、もうその頃で一体型コネクタへ変貌していた。
これはレース仕様のでもない限り、完全オーディオレスの車なんて売らなくなったのが原因だ。

それで最低でもドアスピーカ迄の配線は最初から設備される様になって、車の所謂ハーネスの一部に完全統合された。
一般オーディオと違って車載の場合、何処かを何らかの必要で分解する際の配慮が優先だ。

その際等に年々増える配線の接続ミス等を避けるにも、纏められるだけ纏めて一括にし且つ違ったコネクタにしとくのが良い。
その結果何も弄らないなら最良の方法になったが、部分的に改変したい際は普通の手段が使えなくなっている。

これの対策として配線の途中から分岐させるアダプタが売られてるが、これは一度装着するとその線の最低でも表皮を破壊するってワイルドなヤツだ。
少し高級なのになるとそれ用のハーネス自体も一部売られてるが、先ず割高だし全部のニーズに対応するだけの品揃えも無い。

こんな処でも音響は走りに無関係だからか又もや冷遇されてて、結局非近代的な手段を余儀無くされている。
はこの辺にして実際どうしてくかだが、内蔵型だから部品自体は本体内に揃っている。

そしてどうせ手間が掛るならより安全な方が良いんで、配線を復活させるよりコンバータを外に出してオーディオ本体の至近へ持って行くのを考えている。
尤もそれには先ず回路の実物基板からの読取りが必要で、これがベリー老眼も加勢してしんどくて仕方無い。

ので方針決定当初はネットで外付けのをを漁ってみたが、手持ち部品の兼合いからも都合が良く無かった。
一般的なのは小型トランスを使う方式のだったが、所持サブ君にそんなのは入っていない。

ここから推察出来るのがサイズ・コストもたが、小型トランスの性能にも懸念があるからだろう。
概述の如く低音の特に低い方は信号の振幅が大きく、これをきっちり伝達させるにはトランスの磁気回路容量が大きくないと苦しい。

でも電流量・コストからしたらそんな大きさは全然不要なので、現在市販されてる殆どのは超低域特性はかなり妥協の産物となっている。
一般用途なら問題無い程度には収まってるが、この用途では超低域こそが最重要だ。

それからすると簡単で故障率は低いが、小型の限定だとトランスを使うの自体があまり向いていないのだ。
気付いてしまったが最後、費用が掛かってその割に懸念が残るんじゃそんなの選外決定か。

ここへ考えが至るのに時間を要したのは別面の懸念からで、トランス不使用なら直流分遮断に電解コンデンサが必要となるからだ。
車のダッシュボードの中って、特に空調関係のも入ってるから温度の変化と上昇が中々だ。

熱に決して強く無い電解君だと、余計に寿命が短くなるのは確実。
それで無くても炎天下に駐車中には、車内温度は驚く程高くなる事がある。

恐らくそれで所持サブ君みたいにチープなの以外は、リスクの方をより嫌ってるんだろうな。
只一寸不思議なのはそんなに長く使う人は多く無さそうなのに、他機器に比べて旧態依然になるのをカーオーディオでだけ容認されてるのが分からない。

今回俺が直面した様な状況に電気スキルの乏しい人が直面したら、それだけでも買換えの立派な理由になるだろうから。
そんな調子だから例え最適じゃ無くても小型トランスで賄う人が多いんだろうけど、手持ちで良さそうなのは結局見つからなかった。

<つづく>

2020年11月 7日 (土)

音楽備忘録458 魔改造悲喜こもごも㉓

昇圧整流回路のは努めてヲタ回の早期終息とすべく奮闘するで、非ヲタ読者様には後少しだけご容赦を。
その代り回路設計でフル模倣では無く、我流アレンジを目論む方には神回になるかも…なんて。

球用電源回路では個別適正化が必須ってのが現地点だが、それの具体的な方法がこれからの記述になるす。
ここ迄来て相変らず基本線は2パターンあるが、それは電流の平滑に使うのをコンデンサだけにするかどうかが第1ポイントだ。

所望出力電圧に対して余裕が少なきゃコンデンサ増し盛り一択だが、それは勿論電圧降下を避けたいからだ。
って事ぁ余裕があったら電圧下げてもリップル分を減らせりゃOKなんで、抵抗器を組合わせてフィルタ回路を形成するとか安定化回路の追設が可能になる。

このフィルタ回路とは抵抗器とコンデンサの組合せに依って時定数(Τ:タウ)が生じるが、電気的には時定数(Τ)=静電容量(F)×抵抗値(R)と掛算の作用をしてくれるお陰でコンデンサの容量を大胆にケチれる様になる。
尤も掛算だからコンデンサ小・抵抗大とすればその分電圧降下量は増えてしまうが、抵抗器の方がコンデンサより安価・小型・長寿命なのが着目点だ。

近年ではこれより特に趣味者間ではより高効率な半導体回路を利用して質向上を図ってるのもあるが、基本内容に対しては抵抗とコンデンサでも違いは無い。
差が出るのは安定度で、オーディオヲタ氏としては常に一定の性能を確保するのが目的で始まっている。

けれど楽器用となると時にその安定が却って邪魔になり、使われ方に依る反応の差が出難くなる。
望まぬ差はムラだがもし望まれてる差であるなら、電気的には落第生でも表現の世界では特待生なのだ。

このCRフィルタ方式の得失を纏めとくと、コスト・スペースでは有利・電圧の降下量や安定度では不利となる。
して実用的な線を狙うなら、コンデンサの方をケチる限界を知っとく必要がある。

それは電圧降下が大きいって事ぁ、その分低容量でもより高耐圧のが要る様になるからだ。
これって単に得られる電圧が下がるだけでなく、ピーク電圧はちっとも下がっていないのがミソ。

つまり抵抗器不使用時と全く同じ耐圧が必要になるんで、各々のケース毎に事前計算をして適正を見極めるのが必須だ。
参考に私的体験を述べとくが、少しでもハムノイズを減らすにはコンデンサは大容量な程安心だ。

そのうえ昇圧整流回路の効率的にも高耐圧のにしては大き目な、100μF以上のがどうせ複数個要る。
のでCRフィルタ方式の採用は最低限に留まってるのが殆どで、一般傾向とはどっちかってば逆となっている。

最後に別面でとても重要なのを提示しとくが、それは段数が奇数だと電圧が丁度良くなる場合だ。
その場合実際には本項⑱の図の丸囲み数字から上の不要部分は、丸毎一切無くなった状態となる。

図中aは昇圧では無く供給用なのでこれを除外して様子を眺めると、ダイオード2個に対しコンデンサ1個の法則があるのが分かるだろうか。
その為奇数段だと末端でコンデンサレス状態が発生し、その分リップル分が盛大に増加してしまう。

これ感覚的にはダイオード1個でもそこへコンデンサを並列にしときゃ良さそうだが、やっても駄目じゃ無いけどとっても効果が低くなる。
その位置に追加したんじゃホレ「直列」になっちまうわね、しかも抑制効果も他のは2段分だがそこだけ1段分。

実体験からするとそれでは埒が開かなかったから、別個に出力電圧とグランド間にコンデンサの追加が要った。
尤も録音用のプリAmpなんかだとどっちを選んでもそれだけじゃ全然不充分で、ってこれは普通の電源回路を使ってもそうなんだけどね。

<つづく>

2020年11月 6日 (金)

音楽備忘録457 ○○のせい?②

例に依って又してもの無理くりコンプ話しが再登場したが、無理迄行かなくても失敗してると聴き取れない部分の出現してたのに遭遇した。
勿論コレって音量バランスやEQの影響だって受けるけど、ダイナミックレンジの異なる楽器・パートが存在する場合は要注意なのである。

現状を極論するとモノが無理くりコンプであるから、フレーズ以外の要素はほぼ全て殺されてるっても過言じゃ無い。
平成以降の「盛り文化」は未だ全盛かも知れんけど、迫力って密度や太さだけに支配されてる訳や
おまへん。

例えば鋭さや突飛さなんかだって大いに加担するケースもあり、細いけど鋭いなんて個性の持ち主はそれが全く活かせない状態にある。
幾ら「無理くり」でも元音の影響の完全排除は不可能だし、他にも俺言い重要な比較に依る演出も無効化されている。

例に依ってⅡで今回本項の執筆動機に触れとくと、今更の第2期Deep Purpleだが未聴のRemix音源を耳にしたのがキッカケだ。
彼等について俺は第2期への拘りが強くあったが、一見独断的だがBassistの質が違うからだった。

そのRoger Glover氏が曲やプロデュースにも大いに関与してたのは後に知ったが、一聴ありきたりな様でいてラインもシンコペの利かせ方も実はかなり独創的だった。
尤も一旦抜けて以降は意図的に変身したらしいので、全盛期の魅力は殆ど影を潜めてて残念だけど。

なのでメンバー編成だけで差が出てるとは言い難いが、他の時期のは第2期と比べると明らかに普通なのだ。
それを改めて確かめるべく忙しいのを差置いて、ほぼ全時期の全曲を斜め聴きしてみた。

ってそうした元来の理由はカーオーディオ用の音源作りの為で、容量制限の厳しさと悪環境での聴取に対応すべく取捨選択が必至だっただけだが。
私的ではあるが結論としては正規の第2期以外のは独自性が弱く、好みを度外視したら多分他にもっと典型的なのが存在すると思われた。

特急が抜いてったからもう発車するかと思いきや、急行が来るのも待つんかいな様相になるが例えば以下に。
Guitarのタッピングで本家のとそれ以外のに俺は結構差を感じるが、その主因はタッピング自体では無い。

タップ開発前迄Guitarで沢山速く鳴らすには、単にピッキングやフィンガリングを向上させるしか無かった。
でもあると皆が知って以降ピッキングに難があったのか、それより先にタッピングを追及したのではと感じられるのも居る様になった。

フレージングにしてもそうで、速さに弱点があるのを自覚してると他の道で補おうとするのが人情やろ。
なので結果的に旧来のを一通り網羅マスターしてからタップるのとそうで無いのには、上手く説明するのは難しいが様々な違いが出るのは自明の理なのだ。

んで戻るが上記のの他に、録音音質の影響もかなりあると感じられた。
っても単なる良し悪しじゃ無く、主に演出ってか狙ったサウンドの方向の違いが気になった。

曲のコンセプト次第での差は勿論あるが、他の時期のは必須では無いエコーやコンプが深目なのだ。
彼等の場合生合奏時に絶妙なバランスを自分達で取ってるので、後から他人がお約束以外の加工をして漏れがあったらしい。

裏を返せば演奏時にあった残響なら盛込み済みだから無問題で、この辺はClassic系出身者の多かったせいかも知れない。
処で最近じゃ機器性能も上がったしそうならないプログラムも充実したけど、基本的に音って加工すれば必ず劣化を伴うんでさぁ。

それが昔なら尚更なのに録音でも使われたのは、当初はラジオ放送時に聴き取れる様にする為の苦肉の策だったのだ。
昔の所謂AMだって電話に負けそうな位だが、短波放送(SW)ともなるともうそれ処では無い。

マトモに聴いたら世界一の作品をそこから流しゃ、たちまちJ-POPの最低レベルのみたいに…おっと失礼。
それでも歪みは最低Jの方が格段にマシって位で、音楽用としたらダイナミックレンジなんて無いも同然。

或はド素人(非奏者)が深Fuzzを掛けて、コードを間違えて掻き鳴らしたのった方が近いか。
つまり全然聴き取れんよりゃマシだから、劣化を容認しただけの話しなんざんす。

だからきっと死んでも俺は吠え続けると思うが、要らんコンプは掛けるなッ💢なのだ。
大体そんな使い方したらコンプ様にだって失礼で…、今日はこの位で勘弁してやらぁって一体誰に!?。

<つづく>

2020年11月 5日 (木)

音楽備忘録456 魔改造悲喜こもごもⅡ-⑥

さてさてカーオーディオ騒動のその後だが、この処特に意味も無いが何となく記事が書き溜め状態になっている。
ので執筆時点と公開に時差が出てしまうが、兎に角続報だ。

実は正直に内情を晒しちまうと、本項を扱った前回のも公開時になって日時修正等をしていた。
って回りクドっぽくしても見え見えなんだが、あれからもずっとSDカードへ押込むソースの変換やら編集に追われていた。

これは良くない傾向なんだけど下手に手間取ってると、余計な事が気になりだしたりするもんだ。
どうせそんなに大変になるんだったら、もう少しアレをこうしてそれを○×□△等と…。

結局は何処で妥協するかなんだけど、ソースネタの方もだが逡巡サブウーハの方にも変な決心が付きつつある。
先ずソースの件は元々が中途半端な状態で放置してたのも結構多かって、それが今になってケリを付けなきゃなんなくなっただけってのが真相だ。

これでも一応Open Officeで表を作って管理する様にはしてるが、後からバージョンや状態の差のあるのが出て来たりするとどうしたって混乱を避けられない。
或は超多忙時に後でと思ってて記入し忘れたのなんかもあって、理想としては専門の書記さんでも欲しい位だ。

それでももしこれすらして無かったらきっともっと途方に暮れてただろうが、特効薬があっても病気にならないのが一番なのと同じ様に感じている。
そこである程度の段階で終息をみない様なら、不本意でも棚上げも辞さない覚悟も湧きつつある。

現にずっと車内をバラしたままで居たら今の処まだ1度っきりだが、車が必要なのに出せない目に遭ったしね。
そこで俄かに再燃したのがサブウーハの処遇で、何時まで迷ってても埒が開かないんで付けといてしまおうと考え出した。

これの逡巡の主因は必要性だったけど、他にも幾つか面倒があったのも事実なのだ。
所持サブ君実はハイローコンバータ内蔵型なんだが、ある理由でそれをすぐには使えない状態にしちまってたのだ。

本体内蔵って事ぁスピーカ出力線がどうなるかが問題で、大電流の流せる太い電線を4本も引き回さなくちゃなんない。
所持サブ君は前席下に設置するタイプなので後ろのよりゃ大分マシだが、それでも専用経路なんて当然用意されてないからね。

万一ショートしたら最低でもオーディオのパワーICがオシャカになるし、上記の通り何分電流量が多いんで車自体の電気系統に悪影響が及ぶ危険も皆無とは言えない。
これはAmp出力が所謂BTL接続になってるのも大いに関係ありで、スピーカ出力線には音声交流信号と同時にバッテリーからのラインがほぼ直接繋がってるからだ。

BTLじゃ無く普通のOTL方式だったら、出力線には理論上は音声交流信号しか流れていない。
その上1chにつき2本ある線の片方はグランドだから、そっちの方だったら車体の金属部とショートしても何の問題も無く済む。

それで旧車で使ってたオーディオ本体がアナログ回路部分が多かったのもあって、音声Lineの出力を追設して対処したのだ。
音声Lineレベルであれば電気的に微弱なので、殆どの場合ショートしても何処も壊れず単に音が出なくなるだけで済むからよ。

ついでだから拙ブログらしく更に駄目押ししとくと、カーオーディオで殆どのがBTLになってるのは低圧駆動で大出力を欲しがるからなのだ。
更なるついでだと近年は家庭用のスピーカもインピーダンスの低いのが増えたが、元は8Ωがデフォの時代から既に車載用のは4Ωが普通だった。

これ何だっつったら要するに電源電圧が12Vしか無いから必要なパワーを、電流だけを増やして稼ぐ為の涙ぐましい努力の結果なのだ。
近年は昇圧DC-DCコンバータの発展も著しいのでどうなったか知らんが、既存の物だけである程度まで行ける点ではご利益のある方法だ。

んでその時点でハイロー用の配線は不要になったので、安全とスリム化の為に撤去しちゃったんだ。
まさか後でこんな日が来るとは夢にも思わなかったから、早速他へ転用しちまった。

まあでももしハイロー線が残存してたって試したら線が通し切れないだとか、やっぱりおっかないから止めようなんてなるかも分からんが。
そんなで誠に遺憾では御座居ますが結論としては、こっちも即完了させるのは無理になってたって…。

<つづく>

2020年11月 4日 (水)

音楽備忘録455 魔改造悲喜こもごも㉒

引き続きヲタ街道まっしぐらではあるが、より具体的な按配へ進めてしまうのがここの特権…かなァ!?。
少しは気を付けたつもりでもきっと押付けがましい俺だけど、内容の自由度には力を入れてるのだ。

偶然の洋書体験から思い知らされたのが内容の「具体度の差」で、古くから著作権にうるさかった欧米のの方が回路図等の公開が多かった。
これを問題視するのは本邦の様な形だけ格好付けて内容不明な書式では、初心者にはちんぷんかんぷん・達人には既知のしか載って無いと中途半端なのだ。

気が向けば追々で実例回路図も披露するかも知れないけど、それより先に兎に角「具体的な按配」を掘っとこう。
ってのも昇圧整流回路は亜流ってばそうだし、これを一番重宝するのは闇鍋的部品活用が多いと思ったからだ。
そこで今更乍ら「作ろうとした時の弱点・欠点」を、按配(要領と言うべきか)と併せて綴ってこう。

又してもの本項⑱のタブ出し参照願いでスマンが、図中昇圧整流回路の電解君aだけ100μF(マイクロファラッド)と容量が書き込んである。
これじゃなきゃ機能しないでもないが、私的には体験からこの値を推している。

この回路方式の特異性は言うなれば、Drum奏法のリバウンドフル活用時と同じ状況を持っている。
つまり最初が足りないと後を幾ら頑張っても取り返せなくて、この回路の場合はそれが昇圧電圧値に現れるのだ。

なので一般的には球プリ回路電源部では容量は2桁止まりのが多いが、最低でもここだけは奮発しとくれって意味だ。
と言いつつ後の電解君b~fだってなるべくなら100μFは欲しいんだが、それは変則的並列とも見えるが基本的に直列になってっからだ。

トランスから出口迄の電解君だけの経路を眺めると、大雑把には3直列が2本となっている。
けどその2本は互い違いにもなってて、容量的には普通の並列の作用は無い。

すると実質的な容量は使用部品の⅓になるんで、100を3本ったって平滑作用としては実質上33μF1本分となっているのだ。
結果そこそこ高耐圧の100を6本も奢っといて、整流後の電流品質は漸く普通の回路のに比肩するって割りの悪さがある。

しかし実は整流回路って最新のでも心理的には意外と非効率なもんで、机上の計算値からしたら結構余裕を大きく取らなきゃならんもんだ。
これは交流を完璧に近い直流にする際の付き物ってなもんで、基本的には以下の2つの道がある。

①所望に対し電圧余裕を大きく取るか、さもなくば②平滑コンデンサの容量を大奮発するってのだ。
この内高効率を得易いのは②の方で、例え高級な安定化とか平滑化回路を用いても②には敵わない。

けれど②の方もギリギリにするったって限界があるし、電圧余裕の少なさは付加回路を足す余地も少なくする。
ので最悪は電灯線電圧に想定外の降下があれば、直流供給電圧の低下を招いてしまう。

結局どれをどうしたって一長一短があるんだが、だからこそ目的や条件に依って最適を導き出すのが言わば腕の見せ所になる。
これを昇圧整流回路だけの中で示唆して行くと、使えるトランスと所望出力電圧の関係が決め手になるのだ。

この方式では段数に依って昇圧値は選択出来るが、アナログそのものなんで残念乍ら「整数倍のどれか」と云うお約束がある。
全ての部品をこれから買うのならその選び方でより所望へ寄せられはするが、これ用を想定して作られてる部品なんて裏技なんだから基本的には当然皆無。

それでどうしても高目になったり低めになったり、滅多にドンピシャリな構成にはなってくれへんのや。
尤も球回路用トランスって元からニーズの多い電圧のしか量産されてなかったから、今の半導体系のよりゃ当初から「摺合せ」は必須だったんだけどね。

<つづく>

2020年11月 3日 (火)

音楽備忘録454 ○○のせい?①

人生も半分をとうに過ぎると、思想や趣味の古さが心配になって来たりするもんだ。
そこで今回お題の○○の中は「と」「し」(齢)を入れるとして、勝手に検証してみる事にする。

個人的立場から一等気になるのは音楽の良否判定みたいな処で、年々良いと思えるモノが減っている。
その主因に「既に色々知ったから」があるのは確かだろうけど、趣味が古くなって時代とズレたなら自覚出来てないとおっかない。

純粋な個人の好みならどんなに奇特になろうと本人次第だが、仕事方面で誤ったケチを付ける様な事があっては美味しくない。
ってのもそれってある意味「分かってない」のの漏出と思えるからで、世間への通用が必要なのに対しては信用を損ねたりもするからだ。

そんで時に神経質な位気にしててもいざ聴くと、近年本邦J-POP等は幾ら無理してみてもちっとも面白く無いのである。
それでもマイナー系の方にだと微かに興味を持たされるのも時々あるが、俺としては内容の薄さや独自性の不足が感じられてならない。

こんな現象は俺の場合だと’80年代に入った頃からで、音楽を自発的に聴き出したのが’60年代末だったから10年以上聴いたせいで飽きが来だしたのか!?。
或は元々懐古趣味的なのを内包してて…、でもそれなら古けりゃ古い程何でも気に入りそうなもんだ。

なら一番多感な時期に受けたインパクトに引きずられてるのか等々、この件に関してはずっとらしくない心細さを何時も何処かに抱えている。
最近はいざとなったらもう老害で結構ですなんて開き直りも芽生えつつあるけど、本人としたらこれにはちゃんと確固たる理由がある。

先ずは曲のレベルで次が個性・独自性、そして音質の演出の違いだ。
以下に順に内容を記してくが、末端でも一専門家の意地を掛けて好みは排除した上での話しだ。

なんて言ったって神様でも無いんだからきっと大した純度は得られんだろうが、それでも少しはニュートラルへ近付く方法ってのはある。
それを最も簡単に云や「聴こえても嫌じゃないが、わざわざ聴こうとは思わない」、これがかなり有力な判断基準になる。

尤も今迄に聴いた量が少な過ぎたら、想定外のお初に対して暫くはパニックする危惧はある。
がそんな場合でも例えば音量を下げてみたらセーフとか、手放しは無理でも一工夫加えれば大凡誰にでも使える筈だ。

合格になったのについては後で好みと程度のどっちのせいかの検証は要るが、狡く立ち回るなら「好き」とか「苦手」とだけ言っときゃ問題無い。
先に考えるべきは嫌いとか面白くないと感じた曲で、好きじゃ無いから下らないで終らせたら唯の独断になる。

好みを変えるのは一切不要だが、短絡思考のみでは音楽力は育めない。
ので制作サイドへ回りたいとか関連事業に参加したいなら、最低でも好みの他に客観的な判断力を持つ必要がある。

と語りつつ俺自身がプロ化した時点では不足だったと思うが、もし放置してたら今頃は外野へ回されてただろう。
特に若い内程未完成でも将来への期待込みで採用される場合も多いので、担当パートの研鑚以上にこれは重要だ。

偶然の大当たり以外で「一発屋」に沈む中に、これが原因と思われる人も一杯居たよ。
演奏家とかメロを作るだけで生き残るならそんなでも無いけど、僅かでも編曲に携わるんだとかなり響くぜ。

それとあと近年本邦じゃ幾らも見掛なくなったが、音響技師なんかだったら寧ろコレだけが重要案件と思って貰って良いわ。
特に今J-POPのトップの現場に携われてるからって慢心してたら最悪で、雇う側は流行が変化して付いて来れない様なら当然の如くアッサリ切るからね。

何処の分野でも継承が問題化してるけど、もしかしたら音響技師界でのそれはこのせいかも知れないな。
俺からしたらあんな生まれて初めてコンプに出逢って、それで浮かれて掛け捲りましたみたいなのばかりに疑問を持てないのを見るとさ。

<つづく>

2020年11月 2日 (月)

音楽備忘録453 楽器の機械的雑音の話し⑪

では続いてPiano系楽器のダンパーペダル、今日はこれの話しをひとくさり。
冒頭はちょち下剋上になるが、音大生さん達の認識に対する疑問から。

俺等からしたら爆音Rockでも何処ぞの休養中Guitaristみたいに、僅かな雑音でも叱り付ける輩も居る。
だからClassic系でそれが清楚なお嬢さん方だったらさぞかし…、の想像は物の見事に打破された経験がある。

勿論そんな人たちの中にだってかなり少数だが、ちゃんと分かってらっしゃる方だって居た。
けど最低許容水準がこっちからしたら余りにも低過ぎて驚かされたが、要はペダルの「がっこんガッコン」がウルサ過ぎるのにその場の誰もが平然としてたからだ。

こう云うのは失礼乍ら表面的な質が高いお客さんが仇で、もしかしたら気付いてても忖度してスルーしてるんだろうかね。
我々Rock系じゃわざと雑音を出したりもするけど、それでもし誰一人ピクリともして貰えなかったら大失敗になっちゃう位だ。

敢えて擁護方面へ回って考えると、筋力に乏しく美しいが軽い脚ってのも多少は影響してそうだ。
ダンパペダルって基本は足首踏みみたいだが特に長く踏みっ放しが要る際等に、そんなだと足首オンリーでは足りないかも知れない。

けれどそれで悪い癖でも付いちまったか、何時でもどれでも平然とガコがこ演られちゃうとねえ。
どうしたって演奏内容よりそれが気になっちゃうし、そんな野蛮じゃ優雅なドレスを身に纏ってるのが台無しになりそうな気がすんだけどな。

っとかなり愚痴っぽくなった処で、録音技師としてはそれがかなり困るんです。
先生からこれで承認されてるし、普段特に誰からもそんな文句言われてませんけどぉ…。

って言われてもそれをそのまま録ると、酷くガコガコになりますから。
特に昔乍らのOff Micじゃ無く、今風の音質にして欲しいってんならコレもう致命傷でやんすよ。

こんなのって結局は他ジャンルの人より、普段に自分で演ったのを録って聴く機会が少ないからなのかな。
んで爆音系の人だってLiveでは全然平気でも、程度が悪いと録音の時になると困る事はありそうだ。

それでも爆音系になる程気にしたなくてもセーフになるのは、アベレージ音量が大きい他踏むタイミングの違いも大きいと思われる。
或は運良くガコンの時に、丁度何時も太鼓が同時に鳴ってたとか。

それだと「単独ガコン」は聴こえなくなるが、だからって静音のと結果が全く同じ音になっちゃおらんですよ。
何となく曇ってるとか濁ってるとか、無くそうとすれば可能な雑音はあると全体の劣化を招きまっせ。

なので何らかの理由で静音化が困難な方は、音が出るタイミングに気を付けるだけでもかなり違って来るよ。
ポピュラー系の人が無造作・無得着に見えてセーフなのは、殆どがタイミングのお陰だかんね。

尤もClassic系の方にはそれよりも、純粋な静音化を目指して頂きたいです。
特にソロの場合楽曲にある間を大事にしようとすると、ガコン迄行かなくてコンっ位だって無い方が良い。

今時は録音だったら電気的にズルしてなんてのも不可能じゃ無いけど、それすると音場(響き)におかしさが必ず生じるから苦しいっす。
ポピュラー系の録音作品より生らしさってか、誰かがそこにそのままで佇んでる雰囲気が重要やけんね。

言うなればポピュラー系のは映画でOKとすると、Classic系のは生の舞台の客席に座ってる感じが欲しいからね。
よりドキュメンタリ性が要る感じなんで、演る側以上の事を下手に録る側で弄っても失礼なんじゃって思うあるね。

<つづく>

2020年11月 1日 (日)

音楽備忘録452 ○○のせい?⓪「緊急特別編!」

今のご時世ネットが急に使えなくなると、原始人みたいな俺だってそりゃ困る。
唐突ですが不運にもそう云う目に遭い、恐らくかなり大勢に参考になりそうなのでその顛末を。

宅ではネット回線の導入が遅目だったから、親友の専門家の助言もあって当初から光ファイバーにしていた。
それでもこっちがケチった契約のせいか、はたまた低性能PCのせいか個人的には速くは感じてなかった。

それにしても事件発生数日前から極端に遅くなって、しかし最初の内は時節柄の混雑等のせいなのかと暫く様子見をしていた。
のがどんな時間帯でも一様に遅いのでスピードテスト https://www.speedtest.net/run をしてみたら、送信は150M位とまあまあなのに受信は0.8Mと出て仰天。

早出因みにだが上記はデスクトップPCのルータ経由LAN接続の場合で、修復後知人に古目のスマホで試して貰ったら送受信共60M位だった。
後者はルータから高速Wi-Fiアダプタ経由のケースで、宅の場所では外部公共Wi-Fiでも繋がりはするがこれより全然遅かった。(具体的には大凡一桁程小さかった)

こんな時壊れ易さの度合いから先ず①PCを疑うもんだが、宅内の他のPCでも大差無かったのでこれは後回しに。
ので次に②ルータを疑うが、それへ繋いでるPC間でのDataやり取り速度は何時もの10Mプラスαのまま。

それだって無罪と断言は出来ないが大きな故障は無さそうなんで、となると今迄ずっと無事だった所謂OMUが怪しくなるがそれなら普通は送受信の両方が遅くなりそうなもんだ。
寧ろ外から来る分(受信)の発光素子は業務用、家から送る分はこれが汎用品なんだから逆の方がありそうなのに。

となるとⅡで宅内リース機器だって特にOMUは契約当時からので古いから是又無傷の保障は薄いけれど、宅外の光ファイバケーブルから先の方が疑わしい。
ってのは宅内のケーブルは普段殆ど触れられない経路をモールに収めて巡らせてあって、その周辺でも一切何の工事もしていないからだ。

そこでマニュアルを頼りに先ずは契約プロバイダのniftyへ電話でアクセスするが、中々繋がらず散々待たされた挙句結局は通信会社を紹介されて終る。
キチンと料金を納めてるからこそ正面切って文句を言わせて貰うが、単に繋がり難いだけなら未だしも「この番号は只今使われて居りません」等と流れる事もあったのは流石に許せんっぞなもし。💢

万一それを鵜呑みにでもしたらアクセス手段の1つすら失くす訳で、柄の悪い混雑対策か何か知らんが電話会社側の問題だろう何だろうとこれは立派な詐欺罪だ。
オマケにこの時指示に従ってルータの初期化を行った処、なんと今度は完全にネットが断絶する始末である。

不幸中の幸いにも契約通信社のau KDDIの下請け作業員は、割と早くに手配が付いたとは云え来訪は翌日夕だった。
そんで来て調べ出して直に俺の読み通りケーブルの外部支障が判明したが、宅からは目視不可な位離れた所で接続の緩みがあっただと。

それ見た事かでテストしたら「し~ん」💦、OMUも死んでるとな!。
それって元から瀕死だったとしてもルータ初期化試験の時に臨終を迎えたって事で、改めて機器シール記載の製造年月を確認したら2007-7って13年も経ってたんだね。

現代汎用機器の想定寿命からしたら遥かに超えてんだから、何故事前に交換するシステムにしとかなかったのか大いに疑問だ。
ネット契約が事業用だったらどうなのか知らんが、個人だってテレワークが増えてんだからもう対応遅れと言うべきだろう。

それで結局2日間は非実用的な超低速・丸1日完全使用不可となり、拙ブログの新規投稿も遅れた訳。
マトモに使えなかった期間分の料金減額交渉をするつもりだがこんな調子だから、果たしてどんなヤクザな規定になってるか甚だ心配だ。

因みにⅡで先ずは宅での接続系路を参考提示しとくと、PC→ルータ→OMU→光ケーブルとなっている。
この内PC以外はリースで、OMUは電話回線利用時のモデムに相当する。

ルータは契約等次第では自前化も可能かもだが、それ以外は基本的に自己だけでの管理は不可能だ。
因みにⅢで従兄宅等では驚くべき事だが現状はPCは1台キリなんで、そんな場合はルータは無くても接続可能だ。

或は近年はPC不所持とか外部とはWi-Fiのみで接続のケースもありそうだが、その場合はルータレスでそこがWi-Fiアダプタ(トランスミッタ)となってるかも知れない。
何れにせよこれからするとクレーマー紛いになり兼ねんが、僅かでも怪しいと感じたらその都度直ちに契約社へ連絡した方が良さそうだ。

大した不具合で無かったら迷惑で我儘な素人扱いされちまうが、事が起きて待たされるとなると背は腹は変えられない。
万一その地域でトラブル多発時だったりしたら、後どれ位待たされたか分からんのだから。

<つづく>

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