音楽備忘録431 Hi-Hat「踏み叩き」の効能➄
キレに有利な13inchのHatと前回出しといて、15のでも抜群のキレを発揮する達人だって多数居る。
なんて隣接回で一見正反対みたいな事を頻繁に言い出す拙ブログ、別にドラマチックに演出する意図は無いが…。
単刀直入に結果的にそうなる訳をバラせば15の方が「叩け方」の依存度が高いだけで、楽器自体の「小回り感」ではやはり小さい方が上で叩き損じた際の音が違う。
15では途端にだらしなさが顔を出すが、13ではキレは失せるがだらしなさ迄は出ないと云った感じだ。
けれど環境にも依って15では音量的に余裕がある面等でムキになる必然性が薄れる!?結果、13や14の使用時より自然と最適な叩け方が成立し易い可能性はある。
とか言いながら現状俺自身は13や15の導入予定は皆無だが、これはやはり専業と兼業の予算配分の差である。
けど標準的な14しか使わないにしても上記知己の有無差は大きく、例えば14ならある程度マトモな叩け方が出来てたら15より必ずキレが出る筈だとかね。
そして本来のお題「踏み叩き」をするのに、サイズはどの程度影響するか等が今回のテーマだ。
体験からすると無関係じゃないが、最も影響するのは口径じゃ無く重さだ。
重過ぎるとどうしたってTop Hatの慣性モーメントが大きくなって、素早い挙動は苦手になって来る。
踏み足を動かさなきゃほぼ差は無いが連続して動かしてると、大きい程Close時の「位置が定まる」のに時間が掛るのが安定度に影響する様だ。
この奏法では踏みの強弱で明瞭度にも変化が出るのが普通だが、その差が最小となるのは口径は小さ目で硬目のになる。
なので頭だけで想像すると小柄マッチョなのの方が良さげだが、実情は却って明瞭度の差が大き目になる方が良い感じになるのだ。
おっとこれには「踏み叩き」の叩き方自体の説明が要るのに、つい失念してたから遅ればせ乍ら改めて明示しとこう。
踏み叩きってぇからには手も足も動かして音を出すのは分かるだろうが、Ringoが演ったタイプの等以外では踏む方では音を鳴らしてないのが第1ポイントだ。
つまり前回述エレキGuitarのハンドミュートと近似な効果を得る為に、それを手の代わりに足で加減させる。
そして実現させるのに必須の第2ポイントが、通常は「緩めるのはDouble Strokeの弱い方」若しくはリズム的に裏拍の時にするのだ。
何故って試せば即分かる単純な話しで、表拍で緩めりゃ唯のOpenの出来損ないみたいにしかならないからよん。
普通Hi-Hatで強拍を表現するにゃバチの肩でEdge部を叩くからこの時露骨に閉めが緩いと、奏者にその意識が皆無だって「手(バチ)依存度の高いOpen」にしかならない。
因みに俺は足は速いのとそれ以外の不安から以下の方法は意識しては先ず使わないが、極端に短時間のAccent Openを要す際等に奏者に依ってはこれが活用されている。
具体的にはバチが当たって押された時だけOpen状態同然にしようってので、足は圧(若しくは重さ)は掛けっ放しだがバチから来た反力に対しては柔軟対応させるってのだ。
差し詰め従兄提唱の「閉じた柔らかい手」の足版ってなもんで、しかしTop Hatの健康には余程加減が上手じゃないと危険を伴うのが相違点だ。
して戻ってくと俺仮言い「裏プチOpen」時の明瞭度が下がってOKなのは、普通のClosed時のそれより音量が若干上がるのと鳴ってる時間が長くなるからなのだ。
閉じたままのをチップで叩けば、正に金物版「舌打ち」みたいな音になる。
加減次第でそれより大きくも出来るし弱過ぎると聴こえ辛くなってやった意味が薄れはするが、コレって配役としちゃSnareのゴーストノートと同系統と考えて良い。
Single Strokeでは速度が間に合わないからってな後ろ向きなDouble採用もあるけれど、本来は音数が倍増してもウルサくて迷惑を掛けたりせずに済む利点があると云える。
個人的には小さくなり過ぎて無効化するケースが気になってるが、踏み叩きにするとこの面は簡単に解消出来て助かるのだ。
因みにⅡで「若干音量Up」の理由は「鳴りが良くなる」からで、でも実質的にはそれより時間延長の効果が大勢を占めている。
時間延長で「聴き洩らし難くなる」ので音量や強弱の他、明瞭度に対してもかなり無頓着で居られる様になる。
尤も絶妙なニュアンスを出すには手も足も高練度を要すし、手だけで音を出せるのにわざわざずっと足も動かなきゃなんないのにだけ着目するとエコに反してるかな…。
<つづく>
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