音楽備忘録422 Hi-Hat「踏み叩き」の効能③
前2回はいきなりゴリ押し気味に出ちゃったけど、実は今回からがこのテーマを持出した真相へ進むのであった。
従兄曰く「Black Music系が好きな人はHi-Hatへの拘りが強い」そうだが、それって彼命名の「チーチキ病」重症者の俺の事でもあるらしい。
今でもお説の通り俺はHatでのリズム刻みではキレがとても気になってるが、つい最近迄は柄にも無くそれなりに深刻にもなっていた。
自分で演奏する方でこの病が発症したのは、ニーズより薄いHi-Hatしか持って無かったのからだった。
一寸前にも従兄のTwitterでキレの為に強く踏み過ぎて壁に当たってる生徒さんの話しが載ってたが、全く同じド壺に嵌った事があった。
これの原因は「出音が短い」=「キレが良い」との誤認で、叩いてる本人にとってはそう感じられ易い処がある。
拙ブログは別名クドイ劇場かもなんで更にその原因を掘ってくと、とどのつまりはDrummerだけが他の奏者や観客より極端に近くで聴いてるからの様だ。
要は他の誰にももう聴こえなくなってる、俺言い「余韻の残り」がDrummerにだけ聴こえてたりするからだ。
齢取ってから自宅に生Pianoを置ける様になったが、Pianoでも爪切りを不精してたり指の角度が悪いと鍵盤と衝突する音が聴こえた。
但し露骨に何時もそうなるのはどうも「弾いてる本人だけ」らしく、これも奏者だけが鍵盤の至近に居るからだ。
だからって繊細なのを弾くのにぞんざいに扱っては駄目だが、何処かを動かして(人)動かさないと(楽器)音は出せないから完全無音は無い。
少しは出ちゃうからこそなるべく目立たぬ様にとか、邪魔にならない様にしてるだけなのだ。
それは兎も角Closed Hatは出音はある程度迄だったら短い方が確かに歯切れは良くなるが、それだけに依存させると単に聴こえ難くなるだけなのだ。
これは「高域主体の音源」なのがポイントで、耳に同音量でも音域が高くなる程ピーク音量は小さくなってるからだ。
そしてその具体的証拠の典型が例のJohnny 吉長氏の「踏み叩き」で、Hatの閉じ具合が緩む瞬間が常に訪れてるにも拘わらず滅法キレッキレだからだ。
って高1の時から知っててずっと気付かないなんて流石は杜撰大王だが、氏はFlat Hatsを使ってるって噂!?もあってそのせいだと勝手な思い込みが強過ぎたか。
それが概述だが後年になってSound Edgeを使い出して1?、Standのフェルトとかの消耗部品を交換して2?となった。
それでも専業じゃ無くて下手だからとか、生では今一でも録ったら平気なんて体験は重ねていた。
ともあれずっとキレ重視で叩いてる中でもう1つ気になったのは、厳しい速さで叩くと音色が普段よりだらしなくなる処。
本人としちゃ叩き方は全く変えて無いつもりだったんだけど、どうもバチの軌道がおかしくなってたらしい。
テンポ的に余裕がゼロになると死にもの狂いで「付いてくだけ」になるが、無理に間に合わせる為に体が勝手に変な小細工をしてたみたいなんだよ。
んでこの時どう踏んでようと「バチの当りがおかしい」んだから、どんなに強く踏んでも全然駄目でしたっと。
このHat刻みの速さって点では絶対的な覇王が居るんだが、今更乍らかのRingo Starrその人だ。
それ以外だとCountry系の人なんかは誰でも平然と恐ろしく速いが、今本邦では本来「縁が深い」のにポピュラー系全般であまりにもこんなのを無視・軽視してるからいけないのだ。
Ringoの場合普段はキレより存在感を意識してるらしく、それで見落とされがちなんだろうね。(その筆頭俺!?😅)
彼で面白いのはテンポが速まる程にわかにキレが増す処で、それからすると速さとキレはどうやらセットになってる部分があるみたいだ。
Hatを踏みつける強弱は音の長さには関係するが、予想に反し実はキレとは縁遠かったのね。
ダメ押しの証拠としては全盛期のIan Paiceなんかが挙げられるが、Hard系故Hatは静かな部分以外では何時も開け気味だ。
この人に関してもSound Edge使用が有名なので、キレの良さはずっと道具のせいと勘違いしていた。
次回は何故俺が「薄過ぎHat」から誤認に繋がったかを記すが、音色や音量とキレを混同若しくは捉え違えていたらしい。
<つづく>
« 音楽備忘録421 楽器の機械的雑音の話し② | トップページ | 音楽備忘録423 歪み系Effector① »
コメント