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2020年9月13日 (日)

音楽備忘録403 半導体 vs 真空管⑪

拙ブログでは通例になりつつある「逆で何処迄行けるか」式で、敢えて石で球に近付けるのを考えてみよう。
前回のChris Squireサウンドをもしやるとしたら、本家も’70中期以降に所謂「帯域分割駆動」をしてたらしきが参考にはなる。

これは高域若しくはリアPUと低域若しくはフロントPUを、別のAmpへ繋げて高域だけ歪ませようって作戦だ。
もし使用楽器が本家同様オールドタイプのリッケンだったら、上記の「若しくは」は特殊回路のお陰で「=」に変わる。

それ以外にも高域だけ歪ませられるストンプなんかもある
が、籠り感の完全解消はそれでも不充分だ。
それはフォルテシモ時に高域の音量がフォルテ時より増えてくれないからで、痩せたりしないのは結構だがトータルでは却ってBrightにはならないからだ。(単独使用時は平気だがそれとは事情が異なる、即後述)

歪みは深くなれば倍音は増加するが、Bassみたいに元から低域の量が多いとその程度では負けちゃうのよ。
何せこの方法では低域は「歪まない」様に設定してるんで、少しでも強く弾きゃ低域は俄然音量Upすっからね。

ではこれの補填にと低域だけコンプを掛けりゃ、確かに音量最大時と最小時のは何とか出来るかも知れない。
けれど中間領域迄奏者の狙った加減に持ってくのは至難で、ここ迄大掛かりになって来ると価格・大きさ等の石のメリットなんてもうどっかに行っちまいそうだ。

こんな事が起きるのはエレキBassの原設計に真空管Ampが込みになってたからでもあるが、新鮮味の追及とらしさの堅持はそもそも相反してる部分が多いもんなのだ。
単に「新しいBassの音」で良いなら弦系に限定しても、遅れて登場したピエゾPU(圧電式)のエレアコタイプ等少なくとも当初はピッタリだった。

だがGuitarでもそうだったがそもそもがエレキと生の中間的な位置にあったから、Liveでのお便利グッズ等としての色合いの方が一層強くなってる様だ。
こんなのと他のもっと歴史の長い楽器の事情等も踏まえると、新鮮さを基本的な音色に求め過ぎるのは問題だと考えられる。

どの程度実現出来るかは神のみぞ知るになっちゃうけど、やはり楽器の音色は奏者の個性に一番依存させるのが間違いの無い方法なのだ。
それには道具としては極力自由に柔軟な使い方が出来ると良く、ベーシックの時点で上記の様な複雑でテンコ盛りな方法はこれには不向きだ。

それともう1つ気に留めて頂きたいのが歪んだ場所で、前出石でのChris氏のでさえプリ段よりパワー段での方が主体となってる処だ。
プリ段=電圧増幅のみとパワー段=電力増幅(電流も増やす)では歪みの質に違いがあって、パワー段では石のでさえ高域最大量に制限が掛る性質がある。

これに依って歪んでも若干音色は甘くなり、歪みも実際の度合いより耳には分り難くなる現象が起きる。
但し球と石では歪み方に違いがあって球は徐々にだが石はいきなり歪み出し、石はその先がとても急進的になる。

なので欲しい加減を石で維持させるには、それこそChris氏みたいに神レベルの演奏基本技術が必須だ。
加えてそんな彼ですら特に低音弦では例の「Pickupの磁界歪み」も積極的に併用しており、結局は道具よりも「手加減」が最大の武器であの音は成り立っている。

更に大変なのは石だとパワー段の歪みだけに依存させるには、演奏音量が固定され過ぎてしまう処だ。
これを加減したきゃAmpの最大出力が違うのへ変えるしか無いが、球より種類豊富とは云え石でも「1W刻み」のラインナップなんて訳にゃ到底行かない。

録音時限定ならBassだけ別室で独りさみしく収録なんて手もあるけれど、Liveでは「5W分だけ余計なんだけどなぁ」なんてのも当然普通に起こるからねぇ。
しかしだからって今の主流みたいにプリ段だけで全てを解決させようってのには賛同し兼ね、そんなんで構わんのなら今時場所塞ぎのAmpなんてもう思い切って使うの止めた方が宜しいでんがな。

スマホ+インナーイヤホンで聴くのが主流なのを逆手に取って、スマホアプリでBassの音創りなんて如何だろう。
音色の出来栄え自体はたかが知れちゃいそうだが、作者が聴いた音の再現性としては寧ろほぼ完璧かもよ。

<つづく>

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