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2020年9月24日 (木)

音楽備忘録414 音色の過剰演出とはⅢ

全部がハッキリ聴き取れちゃ駄目ったって、聴いて貰おうと思って演るんだからどないせいっちゅうんじゃな貴方へ。
それって拙ブログのクドイ文章みたく、情報量過多は却って理解の邪魔をするって事でんねん。

その為にわざと読み難く書いて来た…は嘘で、単なる俺の国語力不足でスマソある。
その代り苦労して読んでくれてたら、多過ぎは大変なのは既に豊富に実感出来てるでしょ。

制作者としてはなるべくなら全てを捉えて貰いたいし、全部を分かって欲しいと願うのは当然。
でも受け手との温度差がかなりあったりするのも要配慮で、しかも相手次第でそれは千差万別だ。

音楽と云う「内容」を抜きに音(音響)だけで考えたら、常に全てが明瞭且つ聞き耳を立てなくても聴こえてしまう音量バランスレベルになってるのがそりゃ良いでしょうよ。
だけどそうしちゃうと例えば「歌物だけどそこに入ってるBassだけが聴きたい」なんて人が居たら、そのニーズに対しては応えられなくなっちまう。

勿論そんなお客さんは奇特な方だが、楽しみ方が無制限なのも音楽の長所なのだ。
そもそも楽しみ方に制限を設けるのが殆ど無理だし、PVの女優さんが好きで見てたらついでに聴こえちゃったが無くなっても困る場合だってある。

これからすると理想としては曲を構成してる最低限の要素は、どなたにも嫌でも聴こえちゃうのは我慢して頂く。
が、それ以外のは気にしなけりゃ楽にスルー出来る程度に「抑えておく」のが良いんじゃねっと。
んでそれの実現方法として、わさびが苦手な人のお寿司を比喩に持って来てみよう。

カウンターに座して大将に直に注文して握って貰うなら、その都度「サビ抜きで」と加えれば良い。
でもスーパーのパックのだったら注文前に作っちゃうから、シールで入ってるのの有無を表示するとか小袋に入れて添付しとくとかになる。

これが音楽だとカウンターのはLiveにパックのはCD相当するが、通常は常に2バージョン用意するとか何かを添付するのが困難な処は違っている。
これを補えるとしたら「聴こうと思えば何とか聴き取れる」、「聴きたく無かったら聴き逃せる」様にしとくのが唯一の手段に近いのだ。

そしてこれを実現するには制作側と聴取機器の両方が対応してるのが必須で、後者がこれに反する方が罪深いのである。
それがヘッドホンだったら過剰演出タイプで、言い過ぎかも知れないけど「強姦魔」ってなもんだ。

誰に対してってば音楽制作者に対してで、「彼氏にしか見せない」様に作っといたのが「露出狂のアバズレ」扱いされ兼ねなくなるんだからね。
これに従うとホントに音楽用途を意識して作られてたら、過剰演出は最も避けようとしてる筈なんだ。

では何故一部の過剰演出タイプが音楽でも使われてるかってば、アナウンスより音楽の方が雑音により弱いからだ。
定番のCD-900でも音楽が聴けなくは無いが、音楽より雑音を見付ける使命が与えられた物なのだ。

又CD-900にケチ付ける訳じゃ無いが、その雑音検知にしても特殊な状況下ではKOSS PRO4AAより劣る場合もある。
それは雑音に大きいのと小さいのが同時に混入してた際で、大きいのが目立ち過ぎて小さい方のが聴き取れなくなる時だ。

どんなのだろうと雑音はあった時点でNGだからどっちでも良さげだが、折角大きいのを退治したら初めて小さいのが聴こえてガッカリってね。
最初から2つとも聴こえてたら、1回で両方共処理出来てたかも知れないんだよ。

これからすれば批難覚悟で申せばCD-900は自称プロ、KOSSのはホントのプロ向けって事になるねえ。
って単にKOSSを忖度しようってんじゃなく、考え様に依っちゃ「使い手を選ぶ」ような性質を内包してるとも言える。

入ってたらその音はちゃんと出してはくれるものの、小さいのは小さいままで地味なのは地味なまま。
だから聴く方の特に判断力が一定以上じゃないと、聴き逃す可能性が高い。

その点CD-900の方は重要箇所にマーカーでアンダーラインを書き加えてくれてる様なもんで、疲れてボーっとしてても大きな失念はし難い。
良く言えばKOSSより親切だが、裏目に出れば大きなお世話に
もなり得るとね。

この裏目となるのは日常使用時で、聴き手の耳能力(主に判断力)を育むのには宜しくない。
時としてカンニングペーパーみたいになっちゃって、集中力の最大値を段々と低下させちまうんだ。

<つづく>

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