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2020年9月23日 (水)

音楽備忘録413 魔改造悲喜こもごも⑨

筆者は音響の専門学校卒だが、電気楽器の具体的な按配はこの様な格闘の中からしか学べなかった。
近年ではその手の学校はもっと実用化してるとは思うが、只使うだけにしても知らなさ過ぎると厳しい面があるのは拭えない。

エレキ奏者として要るのは音色生成の基本部分で、それさえ押えられれば買い物での大きな失敗が防げたりする。
ので取敢えずは技師より奏者に関係する部分に絞って行くが、先ずは懸案事項の列挙だ。

TD-1
①Toneツマミ無しでは環境適応力が足りない

TO-2
①Toneの効きがニーズと合わない

TD-1・TO-2共通
①中低域過多により歪みが非実用的
②そのまま高域を増やしたんじゃ超高域が出過ぎる
❸内臓電源トランスの球への近さと向きに依るハム雑音

この内先ずは共通の①と②が喫緊の課題で、ほぼ手探り状況下から色々と捏ねくり回す事となった。
当時既にTreble Boosterを持ってた分近道にはなったが、では何故他のに先んじてそれを入手したのかからだうぞ。

楽器Ampが無くて他ので代用を試みた時、初めてエレキとオーディオの音響特性の違いを体感させられた。
それ迄はAmpは主に恰好が違うだけで楽器本体のせいであんな音になってると思い込んでたが、想定より遥かに音色に対してAmpの貢献度は高かったのだ。

もし最初から楽器Ampを持ってたら、何かの気紛れでそれからオーディオを流してみても違いにだけは気付けたかも知れない。
だが典型的な歪みサウンドを得るには、感度以外に何が必須条件かは分り難かっただろう。

しかも代用品が球機器だったのも大きく、歪みの質自体は唯わざと入力オーバーさせるだけで充分だった。
今ではその手の文献や資料も昔よりは充実したから、方向性だけならそこからも知れそうだ


けど肝心なのは具体的な「程度と加減」で、体感しないと分かり難いのは未来永劫多分不変なんじゃないかな。
で結局それは楽器本体から出せる高域量が電磁Pickup等の方式由来のせいで、生音よりかなり割合的に減ってしまうのから来ていた。

因みにソリッドボディ(音を響かせる為の空洞が無い)のを本体だけ鳴らして聴くと、音量自体の小ささのせいで実際以上に高域部しか殆ど聴こえなくなる。
これの真犯人は楽器より随時述の人耳の性質の方で、最低可聴限界音量に近付く程低域の感度が鈍化するのに依る。

なんて理屈じゃ大袈裟になるけど普段誰もそんなの意識してないから、Ampに繋がないエレキの音はシャカシャカチャリチャリなんてイメージになってるもんだ。
回路特性に対して正直にTreble Boosterと名付けられてるが、この面からは使用目的からしたら増し盛りするってよりゃ損ねたのを補ってるのが実態だ。

そして歪ませる為に感度を上げる際は、もう1つの理由で高域程増やさないと出て来る音の特性が「フラット」になってくれない。
これも概述だったと思うが耳に同音量でも、低音程程その振幅が元から大きいのに依っている。

そのままだと音程の低い方程大きいから先に歪み始めるし、元から余韻の短い高い方が相対的にはより短くなる訳だ。
これを纏めて耳にすると歪ませて無い時より低音過多で、籠って聴こえたりしているとな。

つまり歪ませたい分「余ってしまう低音」を適正値迄削る必要が生じ、これが球だろうと石だろうと完全な共通必須事項なのだ。
それでも何でTreble Boosterって命名したか敢えて食い下がるならば、もっと歪ませられる様にする為の「増量」も込みにしたかったからだろう。

<つづく>

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